最近、色々忙しくて全然書く暇がなかったです。
ですので、番外編もまだできてません。
絶対に完成させますが・・・多分しばらく先です。
さて、どうでもいい身の上話は置いといて。
今年もこの作品『ダークネス・ストラトス』をよろしくお願いします!
さぁ、第九話の開幕だあぁぁぁ!
「はぁ~・・・鈴のやつ。あの時、なんで急に怒り出したんだよ」
一夏は誰もいない更衣室で着替えながら呟いていた。
事の始まりは数週間前に遡る・・・
あの日(※第八話『転校生は和・洋・中?』)の放課後、色々とあった『織斑一夏クラス代表就任パーティー』がお開きになった夜の十時過ぎに鈴と二人で廊下を歩いていた時の事である。
ちなみに箒は、「明日も授業があるからな。あまり遅く起きてると明日に響くからな」
とセシリアもセシリアで、「夜更かしは美容の天敵なのですわ」と言って先に戻っているのでいなかった。
『いや~。凄かったわね。一夏のクラスメイトって個性的だね』
『あぁ。2ショットの時に皆が入ってきた時はびっくりしたな』
『結局、全員と2ショット撮ってたよね。もうさ、商売に出来るんじゃない?』
『そんな事をするつもりは無いさ。何か自惚れてるみたいで嫌じゃん?』
『まぁ、そうよね~』
『鈴だって撮ってもらっただろ。もし俺と一緒に撮るのにお金がいるとしたら嫌だろ?』
『あ、あたしは別に嫌なんかじゃ・・・』(ボソッ
『ん? どうかしたか?』
『ななな何でもないわよ!』
『? 何でもないならいいけど。それにしても昔に戻ったみたいだな。こうやって馬鹿騒ぎしてさ。弾と数馬もいれば完璧だな』
『一夏。アンタ、自分が特殊な事例って事を忘れてるわけじゃないでしょうね?』
『それはそうだけどさ。ベリアとかスライを見てると意外にもっと居るんじゃないかな~って』
『まぁ・・・それもそうね』
こう他愛のない会話をしていた時に鈴がモジモジしながらで一夏に話しかけた。
『ねぇ、一夏。あの時の約束・・・覚えてる?』
『あの時?』
『そう。あの時の約束』
『あぁ、確か、鈴の料理の腕が上達したら毎日酢豚を~』
『そう。それそれ!』
『おごってくれるってやつか?』
『・・・はい?』
『だから、鈴が料理出来るようになったら俺に飯をご馳走してくれるって約束だろ?」
『・・・』
『いやしかし、俺は自分の記憶力に感心し――』
―ゴスッ―
『うぐっ。な、何すんだより・・・ん』
鳩尾への強烈な一撃で床に伏した一夏は鈴に抗議しようと顔を上げた…
そこには養豚場の豚を見るかの様に冷たい目で一夏を見下ろす鈴の姿があった。
『女の子との約束を忘れるなんて最低…死ねば?』
鈴はその一言だけを言うと寮の自室への道を歩いて行った。
一夏はその後、しばらくしてから鳩尾を抑えながら自室に戻った。
そこから今日までの間、一夏は鈴に出会っても避けられるか無視されるだけだった…回想終わり
「はぁ・・・とりあえず、これが終わったら謝るか」
そう結論づけて更衣室を出た一夏はピットに向かう途中に・・・
「あ、鈴・・・」
「・・・」
鈴に偶然出会った。
そして、次に出た言葉は・・・
「すまん! 約束の事、間違ってたみたいだし・・・この通り!」
謝罪の言葉だった。
そんな想い人の間抜けな姿を見た鈴は次第に怒りが呆れへと変わっていた。
「…はぁ。もういいわよ。許してあげるわ」
「本当か! サンキュー鈴!」
「全く・・・単純なんだから」
「あ。そういえばあの約束の意味ってもしかしてプロp」
「な!? 何言ってんのよ! バッカじゃないの!」
「じゃあ、どういう意味なんだ?」
「そ・・・それは」
「それは?」
顔を赤らめながらも意を決して約束の意味を話そうとした時
《これより、クラス対抗戦一年生の部、第一試合を始めます。選手はピットに来てください》
「げっ。やっべぇ、もう始まるのか」
「ま・・・待ちなさい一夏!」
「なんだよ鈴。早くしないと始まるぞ」
「約束の意味。あたしに勝てたら話してあげるわ。ただし、負けたら昼ごはん1週間奢りね。じゃ!」
「あ、おい! ・・・行っちまった。おっと、早くピットに行かないとな」
アナウンスに邪魔された鈴は一方的に賭けを取り付けて顔を真っ赤にしながらピットへと走っていった。
一夏も第一試合に出ることになっているので鈴とは反対方向のピットに走った。
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ベリア達4人はアリーナへ観戦という名目で現段階のクラス代表達の実力を見ようと移動していた所を彼らを探していた千冬に捕まった。
「ここにいたか。ベリアにスライ、それと氷結にディスフィア。貴様らに来客だ」
「あぁ。来客だと?」
「織斑先生。それは絶対ですか?」
「いや、来客との面会は生徒の自由だ。場所が場所なのでな。それと、こんなものを預かっている」
そう言うと千冬は一枚の封筒を取り出してベリアに渡した。
ベリアは封筒を手に取ると中身を取り出し、ざっと中身に目を通すとそれをポケットにしまった。
「織斑先生、悪いが俺達はこの来客の所で試合を見させてもらうがいいよな?」
「あぁ、別に構わん。だが、粗相の無いようにな。この学園はいい意味でも悪い意味でも注目されているからな」
「チッ。面倒だな。行くぞ、お前ら」
「「「ハッ」」」
そう言うとベリアは三人を連れて来客のいる来賓室へと歩き出した。
用の無くなった千冬もそのまま管制室へと歩き出した。
「ところで陛下、先程の封書の差出人はいったい?」
歩きだしてしばらくたった後、まだ着かぬ来賓室へ向かっている時にスライがベリアに気になっていた事を口にした。
氷結とディスフィアもそれについては同じ思いなのか首を縦に降っているとベリアは歩きながら答えた。
「会えば分かる・・・ほら、着いたぞ」
ベリアは一室の扉の前で立ち止まった。残り三人も急に立ち止まったベリアより半歩ほど遅れてしまった為にぶつかり合ったが、しっかりと体制を立て直して扉の前に立った。
企業や各国のトップが安全に観戦出来るように作られている来賓室。
毎年、クラス対抗戦を見に来る各国のトップや企業は少なく、その先にある学年別個人トーナメントで成長を見たり、スカウトをしに来る事が多い。
しかし、今年は例年とは違いクラス対抗戦を見に来る企業や国は多かった。
それは、男ながらにしてISを操縦できる人物の存在が大きい。
そんな数の多い来賓室の一室の前に4人は立っている。
壁に表示されているのは『Seven's Sins Corporation』の文字。
スライ達が首を傾げるなか、ベリアはドアノブを下に倒し中に入っていった。
「失礼するぞ。」
「これはこれはベリア様と他の皆様。よくぞお越しくださいました。」
室内ではスーツに身を包み紺色のフレームのメガネを掛けた女性が深々と頭を下げていた。
「あの・・・いったいどちら様ですか?」
「あぁ、そういえば忘れていましたね。私、こういうものです。」
スライが尋ねると女性は胸元にあるポケットから名刺を取り出し、スライに渡した。
「『Seven's Sins Corporation』IS開発部門主任兼CEO 『
「ん? どういうことだよ。おいスライよ~何がなる程なんだ?」
「・・・大体わかった」
名刺を受け取り三人がそれぞれ別の感想を抱いてる間、ベリアは一落と会話をしていた。
「一落、この部屋のカメラは?」
「全て細工を施してあります。音声は拾えませんし映像もただ普通に話している風に見える様にしてあります」
「上出来だ・・・束、お前もここにいるんだろ」
「あはは~。やっぱりわかっちゃったか~」
ベリアの発言からしばらくして何も無かった壁から布を持った束が現れた。
「これで予想が確証になりましたね」
「・・・右に同じく」
「・・・?」
一人、理解できぬまま首を傾げている氷結に銅獄は簡単なヒントを与えた。
「全く、これしきの事もわからないのかグロッケン」
「何で正体知ってんだ!? ん?・・・この名前・・・あ~! お前、ジャタールか!?」
「ギョポポポポ。ご名答」
やっとの事で理解した氷結が銅獄をジャタールと呼ぶと銅獄は手から液状のブロンズを噴水のように出した。
「で、何で俺様やスライ達を呼んだんだ?」
ベリアはその一言を発すると来賓室に置かれているソファ―に腰を落とし、テーブルに置かれていグラスを手に取り、客人用のシャンパンのコルクを開けてグラスに注ぎ、飲み始めた。
「ハッ。隠れ蓑として設立致しました『Seven's Sins Corporation』の企業代表として形式上、契約を結んでいただきたく参りました。」
「ほう・・・見せてみろ」
「ハッ!」
返事と共に銅獄は首飾りを外して机の上に置いた。
その瞬間、首飾り中央に位置する赤色の球体から空中に何かの文章が表示された。
「・・・『Seven's Sins Corporation』。見る限り、いろいろとやっているようですが大丈夫なのですか?」
「スライの不安も尤もだな。本当に大丈夫なんだろうなジャタール。」
「安心せい。私の経営に不備などない」
スライや氷結に胸を張って答える銅獄を他所にベリアはシャンパンを飲みながら何時の間にか始まっていた一夏と鈴の試合を見ていた。
そして、その横では束が同じように試合を眺めていた。
「お~。いっくん、白式の操縦が上手くなっているね~」
「フン。まだまだ俺様には遠く及ばんがな」
「それはしょうがないよ~。だって、素のスペックが違うじゃん」
「それもそうだったな。・・・束、『ヤツ』の用意は出来てるんだろうな?」
「もっちろん! それと、前の動画通りに今回は何もしないでよ」
「わかってる。お前がOKサイン出すまではやらねぇよ。そっちこそ、ちゃんと回収用意はしてあるんだろうな?」
「ヴィーくんに頼んであるから問題無いよ。」
「ならいい。面白いショーを見せてくれよ、織斑」
そう言うとベリアは再びシャンパンに口を付けた。
銅獄がスライや氷結と話し、ディスフィアは専用機の手入れ、束とベリアは試合の観戦。
学園の用意した来賓室の一室はIS時代最強の戦力がほぼ揃っていた
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俺は必死に戦っていた。
どちらも相手のデータがない状況から始まったこの試合。実力で言えば鈴の方が有利なのは確実。でも、そんな俺も龍砲の射線を躱して攻撃のチャンスを手に入れる機会が増えてきた。
後は、零落白夜とこの一週間で身につけた『アレ』を使えば鈴に勝てるかもしれない。いや、絶対に勝つ。実力に差があるならそれを埋める勝利への渇望と意思で押し切る。
それがこの俺・・・織斑一夏のやり方だ!
「鈴」
「何よ」
「本気で行くからな」
俺が真剣な顔で鈴を見ると鈴は俺の気迫に押されたのか曖昧な表情をしていた。
「な・・・何よ。そんなこと、あたりまえじゃない。・・・とにかく、格の違いってやつを見せつけてやるわよ!」
鈴のその台詞に合わせて両肩の龍砲がスライドした。俺は左右に少し躱した後に『アレ』・・・この一週間で身につけた技能『
急激なGに意識が持っていかれそうになるのをISの操縦者保護機能で防ぎながら、同時に零落白夜を発動させて鈴に迫る。
この奇襲は一度しか使えない。失敗すれば龍砲とあの青龍刀のコンボでやられる・・・ならば!
「うおおおおっ!」
この一撃で決める!
鈴に刃が届きそうになった瞬間・・・
―ズドオオオォォォンッ―
とてつもなく大きな衝撃がアリーナ全体に走った。
鈴の龍砲・・・違う、威力も範囲も桁が違う。
しかもステージ中央から黒煙が上がってアリーナが少し暗くなっている。
どうやら『それ』がアリーナの遮断シールドを貫通して入ってきた衝撃波らしい。
「・・・何が起こっているんだ」
状況が分からす困惑する俺に鈴からプライベートチャンネルが飛んできた。
『一夏、試合は中止よ! 直ぐにピットに戻って!』
そんな事は出来ない。そう言おうとした瞬間、ISのハイパーセンサーにある表示が出てきた。
―警告―
ステージ中央に熱源。所属不明のISと断定。ロックされています。
「なっ――」
アリーナの遮断シールドはISと同じもので作られている。それを貫通する攻撃力を有する装備を持った機体が乱入、こちらをロックしている。
つまり、ピンチというやつだ。
そう思った瞬間、一つの熱線が遮断シールドに開けられた穴へと放たれステージ中央の黒煙が晴れた。
黒煙が晴れて熱線を放った所属不明の機体を確認した時、俺は驚きを隠せなかった。
少し離れた所にいる鈴も同じ表情だろう・・・なぜなら。
所属不明機は姿からして異形だった。黒に近い灰色のスーツに肩と頭が一体化したような形に、大きくつま先より長いだろう腕。
そして、何より特異だったのがそのISがベリア達とは違って顔が完全に見えない
本当の戦いはまだ始まったばかり・・・
文字数ノルマを各話5000文字から2000文字に下げようか下げまいか・・・
次回! VSゴーレム戦!