異論は聞くが認めない。
追伸:ギンガS後半戦、始まりましたね。それと『ULTRAMAN』第五巻。北斗青年がゲスイケメンすぎる。
「スライ。寮長室って何処だ?」
「地図によるとここらへんなのですが・・・あ。ありましたよ陛下」
「・・・やっとか」
時は、セシリア・オルコットと織斑一夏の両名をベリアがISバトルで完膚なきまでに叩きのめした日の夜。
スライとベリアは【寮長室】と書かれた部屋の扉の前に立っていた。
詳しい理由は聞かされておらず、スライはただ『聞きたい事がある』と言われて呼ばれた。
ベリアも呼ぶように言われていたのでベリアもいるのである
「失礼します。メフィルーク・スライとクライム・ベリアの両名ですが先程の件により参りました」
ノックした後に礼儀正しくスライは必要な要件だけを話し、中からの反応を待った。
「やっと来たか。入れ」
中から寮長であり二人を呼んだ『織斑千冬』による了解の声が聞こえた。
「では、失礼します」
「邪魔するぜ」
二人もその声を聞き中に入った。
寮長室は割とこじんまりしており生徒寮の部屋と大差は無かった・・・落ちている缶がビールの物でなければの話だが。
「まぁ、少し散らかっているが適当に座ってくれ」
千冬は何時もの黒のスーツではなく、白のジャージを身に纏っており、その右手には落ちている缶と同じ品種のビールの缶を持っていた。
「よっと。 あ、悪いが俺にも貰えるか」
「未成年は駄目に決まっているだろう・・・と言いたい所だが、バレなければ問題無いだろう」
そう言うと千冬は備え付けの冷蔵庫から同じ物を取り出しベリアに投げた。
「教師とは思えないですね・・・いいのですか?」
「スライ、細かい事は気にするな。 それに」
「それになんですか、織斑先生?」
「ある人は言った『バレなきゃ犯罪じゃ無いんですよ』とな」
そう言って千冬は手に持っているビール『THEBEEL』のプルタブを起こし飲み始めた。
「エェー・・・そんなんで良いんですか」
「いいんじゃねぇか?」
「陛下まで・・・」
「ところで、聞きたい事って何だ? まさか酒盛りしたいが為に呼んだ訳じゃねぇよな」
『THEBEEL』を飲みながらベリアは脱線していた話を本筋に戻した。
「おっと、そうだったな。では、単刀直入に聞こう。お前達はどうやって束から専用機を貰った」
千冬は真面目な顔をしてスライとベリアに質問を投げかけた。
その目は先程の様な目でもなければ学園で教師をしている時の目でもなかった。
只々、行動の真意を掴めぬ昔からの友を警戒している目だった。
「フン。どうやっても何も、普通に貰っただけだが」
「正しくは『私達の為に造られたのを貰った』と言う方が正しいですね」
「何!? それはどういうこt \嘆キノ壁ハ積ミ上ゲラレテ~♪/・・・出たらどうだ」
ベリアとスライの言葉の真意を聞こうとした時にベリアの持っている黒とガーネットの2色の携帯から着信音が鳴った事に話の腰を折られたのか出るように促した。
「すまねぇな。俺d『もしもし~ベーく~ん?』・・・束、もう少し静かにしろ」
「何!? 束だと!?」
「うるせぇ・・・あぁ、お前の好きな『ちーちゃん』もいるぞ。そうか・・・ほら、束がお前に代われだってよ」
ベリアは少し話した後にそう言いながら千冬に携帯を渡し、それを受け取った千冬は電話の向こうにいる友の声に耳を傾けた。
「やっほ~、ちーちゃん元気ぃ~」
「あぁ、元気だ。ところで一つお前に聞きたい事がある」
「な~に~、3サイズ?・・・あぁ! 切らないでちーちゃん!」
久しぶりに聞く友の冗談に電話を切ろうとしていたのだが今回は聞きたい事があるのでそのまま流す事にした。
「そうじゃない。ベリア達の事だ。束、あの専用機は本当にベリア達に譲渡したのか?」
「そうだよ~。何せ、ベーくん達の為に作った5機だもん」
「5機・・・あぁ、そういえば5機あったな。残りの3機も既に渡したのか?」
「それは内緒だよ~。ところでちーちゃん、この世界は楽しい?」
何時も不思議な事を唐突に聞く束だが今回は唐突なのは仕方ないとして真面目な声で聞いてきた質問に千冬は少しの沈黙の後に返事を返した。
「一概には言えないな・・・だが、楽しくもありつまらなくもある・・・それが答えだ」
「そっか~・・・ちーちゃんは昔から変わらないね~。 あ、ベーくんに代わって~」
「分かった。たまには顔を合わせて話したいものだな・・・じゃあ、代わるぞ」
そう言うと千冬はベリアに携帯を返した。
「あぁ、わかった。なるべく早く戻る・・・そうか。じゃあ切るぞ」
ベリアはその言葉と共に通話を終了させると千冬の方を見ながら『THEBEEL』を飲み干し、話を始めた。
「と言う訳だ。分かってもらえたか」
「あぁ、束が言うなら本当だろうな。それと、私を二度と『ちーちゃん』等と呼ぶな」
「なら、『白騎士』とでも呼びましょうか、織斑先生?」
「・・・お前達、どこまで知っている」
スライが言った言葉に千冬は顔を険しくしながらスライに聞いた。
「どこまで知ってるかって? 全てだ、二代目白騎士」
「二代目・・・どういう事だ」
「言葉のままだ。安心しろ、バラしはしねぇ」
「陛下の言う通りです。だから、そんなに怖い顔しないで貰えますか」
「そうか・・・すまなかったな」
ベリアから告げられた二代目と言う言葉を理解した後にスライから言われた一言で千冬は警戒を解いた。
「ところで、お前達はその力で何をするつもりだ? この世界を壊すのか? それとも守るのか?」
「さぁな。俺は今までこの手で色んな壊してきたからな、一つだけ言える事はこいつを本来のあるべき姿に戻す。その為に破壊し、守る・・・それだけだ」
そう言いながらベリアはリベリオンの待機状態であるバングルに視線を落とした。
「そうか。スライ、お前はどうなんだ?」
「私は陛下の御心の従って動きます。それが貴方達から見て『悪』であっても・・・それが私達なりの別の『正義』です。
『皆が幸せならば、自分が犠牲になってもいい』なんて言う弱者の自己満足な綺麗事を嘲笑いながらね」
スライは笑顔でそう答えたと共に立ち上がった。
「陛下、そろそろ帰りましょう。束博士からも電話でそう言われたのでしょう?」
「そうだな。邪魔したな、ブリュンヒルデ」
「『織斑先生』だ。そう呼べ」
「・・・チッ。わーったよ、織斑先生」
「それでは、失礼しました」
そう言うとスライとベリアは寮長室を後にした。
「全く・・・束の奴。次は何をするつもりだ」
一人になった千冬はそう呟いた後に缶に残っている『THEBEEL』を飲み干した。
~保健室~
ベリアとスライが寮長室で話している同刻、保健室では放課後の激闘後に担架で運ばれたセシリア・オルコットと織斑一夏が寝ていた。
「嫌・・・来ないで・・・嫌・・・」
そんな中、セシリア・オルコットは悪夢にうなされていた。
悪夢は先刻の第三アリーナでの試合の様だ。
『わ・・・私はこんな所で負けていられませんのに・・・』
『負けじゃない、死だ。 決闘と言うからにはその覚悟はあったんだろ?』
『そ・・・それは・・・』
『無かったのか・・・それなら決闘を申し込んだ自分を呪いながらテメェの奏でる鎮魂歌《レクイエム》と共に死ね』
ベリアの乗るリベリオンからのバイザー越しからでも分かる殺意のこもった冷たい声
悪夢でその冷たさは更に強まりセシリアを恐怖に包む。
「嫌・・・嫌・・・」
悪夢にうなされているセシリアは只々その言葉だけを繰り返し口にする。
次に見たのはアリーナの真ん中で白式を踏みつけているリベリオンの姿、そしてハイパーセンサーで断片的に聞いた二人の会話
『ぐぁぁぁぁ!』
『痛いか? 痛いだろうなぁ。 絶対防御があれどIS同士でも簡単には簡単に人を痛めつける事も出来れば殺す事も出来る、その時点で立派な兵器だ』
次に見たのは先程よりも強い力で白式ごと踏みつけられ更に悲鳴を上げる織斑と踏みつけながら話を続けるリベリオンに乗ったベリアの二人。
『ぐぁぁぁぁぁ!』
『本来の用途も忘れた貴様らはそんな兵器を競技の道具か何かと勘違いしている、そして今の世の中が出来た。 あの女もそんな風潮と考え方に染まっているだろう。 だから、俺がこうして教えてやったんだよ。 お前達が遊び感覚で乗り回す物は簡単に命を奪える兵器だと言う事を!』
(・・・確かにベリアさんの言う通りですわ。そんな簡単な事も失念していたなんて・・・私は)
次はパージされたデスサイズの刃が二機に迫る中でセシリアの叫びを聞いた織斑が痛む体に鞭を打って白式でブルー・ティアーズの前に飛び出しデスサイズをくらった光景。
その光景を見ながらセシリアはその時に織斑に重なるはずも無い人の影を重ね、呟いた。
(お父様・・・)
女尊男卑の風潮が始まる前から母に対し頭が上がらなかった事で彼女の中での男性への偏見をより強くさせた人物・・・そんな頼りない父の幻影を見た。
(お父様はこんなに強く凛々しくありませんでしたわ。なのに・・・何故・・・)
そんな、答えの見えない迷路の様な問いに答えを探している内にセシリアの悪夢はクライマックスに入った。
『嫌・・・来ないで・・・嫌ぁぁぁ!』
セシリアの叫びを聞かずデスサイズを展開しながら一歩、また一歩と迫ってくるリベリオン。
そして、上に掲げ、トドメをさす為に振り下ろされたリベリオンの右腕に握られたギガバトルナイザー《デスサイズ》。
邪魔する者もおらず、振り下ろされるデスサイズ。
そして、身を切り刻まれる錯覚
「嫌・・・嫌ぁぁぁぁぁぁ!!」
そんな悪夢に耐え切れずセシリアは声を出し、叫んだ・・・
「怖い・・・嫌・・・嫌!」
「・リア!・・セシ・・・セシリア!」
「・・・はっ!・・・ここは、IS学園」
うなされるセシリアに誰かが呼びかける声が聞こえ目を覚ました・・・そして、ゆっくりと現状を理解した。
「セシリア、大丈夫か? 随分うなされていたけど?」
「・・・一夏さん」
さっき聞こえてきた声の主である一夏は心配そうにセシリアを見ていた。
「大丈夫ですわ。なんの問題もありませんわ」
「でも・・・お前、泣いてるぞ?」
「え?」
その一言を確かめる為にセシリアは右手で目尻に触れた。
・・・一夏の言葉通り泣いていたのだろう、目尻は少し濡れていた・・・涙で
「泣いている・・・私が・・・」
「あ~変な事かもしれないけどさ・・・泣きたい時はさ、思いっきり泣いてスッキリすればいいと思うぜ」
「一夏さん・・・」
優しく微笑む彼にセシリアはまた父の幻を見た・・・何故、彼に父の幻を見るのかはまだまだ理解できないが見えてしまう父の幻。
「俺に見られるのが嫌なら後ろ向いてるし聞かれたく無かったら耳塞ぐからさ」
「いえ・・・そんな事はありませんわ。ただ・・・」
「ただ?」
「胸を・・・貸して欲しいですわ」
「胸? まぁいいけど」
その言葉を聞くと共にセシリアは一夏の胸元に顔を埋めて泣き出した。
「う・・・うぅ・・・」
「・・・俺の知ってる歌にさ、こんな歌詞があるんだ。『泣いてもいいよ、また笑えればいい』ってさ・・・だから、今日は思いっきり泣いて明日からまた笑顔でいればいいと思うぜ」
「うぅ・・・一夏さん」
自分の胸で今だ泣き続けるセシリアの頭を一夏は只々、無意識に撫でていた。
こうして・・・保健室の夜は過ぎていった。
~~某国のある森~
ここは某国のある森・・・そこには束と例の三人の女性、そして6機の破壊されたISとその操縦者であっただろう者達がいた。
「・・・クッ! 何だそのISの性能は!」
「教えてやるわけねぇだろ。 さっさと眠っちまいな」
そう言うと例の『グーちゃん』と呼ばれていた女性は鳩尾に強烈な一撃を決め、操縦者であっただろう女性を気絶させた。
「ふぃ~。束~こっちは終わったぜ~」
「・・・こっちも終わった」
「我の方も終わったぞ」
「お~。グーちゃんにデーちゃんそしてヴィーちゃん、お疲れ~。で、どうだった?」
束は三人に労いの言葉をかけた後にそれぞれのISの実践での使い心地を聞いた。
「少し『グレイザー』の能力の調整がムズイな・・・危うくISごと冷凍保存する所だったぜ」
「え~束さん的には全然OKなんだけどな~。デーちゃんはどうだった?」
「・・・『ジェノア』の左手が防御にも使えるから問題は無かった」
「ふむふむ。そんな使い方があったのか~。ヴィーちゃんは?」
「うむ、『タイラント』の実弾やエネルギー弾の吸収はなかなかによかったぞ。出来る事ならハンマー部の飛び出している所とハンマーをつなぐワイヤーでもつけて投擲可能にして欲しいな」
「なる程~拘束にも使えそうだね~分かった。IS学園に入る前には完成させるね」
一通りの感想を言い終えた後に4人はその場から姿を消した・・・
第四話、いかがでしたか?
今回もふんだんにネタを使いました。
ちなみに陛下の携帯の着メロはALI PROJECTの『亡國覚醒カタルシス』です。
他にも色々と候補がありましたが最近聞いて気に入ったのでこれにしました。
『THEBEEL』の発音もザ・ビールでは無くザビールで某蜂ライダーさんをネタにしています。
キャラのセリフにも曲の歌詞が使われていたりもしています・・・全曲わかるかな?
それと最後の三人のISシーンは大幅にカットしました。
それぞれの戦闘描写はIS学園転入後に書くので今はセリフだけでスペック等を少しバラしています。
セシリアと一夏の話を捏造しましたがいかがでしたでしょうか?
どちらもあってもおかしくはない話だと思って書いたのですが大丈夫ですかね?
あと、ルビの振り方がわからないです・・・誰か教えてください(土下座
そろそろ何処かでネタ解説の回やキャラ紹介回等もやってみたいですね。
では、また次回をお楽しみに!