超強化怜(贋)   作:インスタント脳味噌汁大好き

47 / 69
第46話 藤白七実

「……せや。うちはインターミドル準優勝者の七五三木なつや。

手加減無しでええんやな?」

「ええでー」

 

学生麻雀にあまり興味がなかった藤白七実は、怜以外の2人については顔も名前も把握していなかったが、怜の友達であることから強い方だと判断し、まずは怜以外の2人の把握から行う。

 

藤白は竜華と葉子の2人のうち、より弱い方で特徴も分かりやすい葉子に狙いを定めた。

 

「リーチ!」

「……まぁたドラ待ちリーチか?」

「さあ?言うわけないじゃないですか」

「まあドラ待ちリーチやな。チー」

「また一発ツモやったんか……

葉子ちゃんえげつないで」

 

対戦相手である3人の理解を進めていく中で、藤白はこの3人がとてつもなくヤバい存在だと気づく。しかしそれでも、半年前にコテンパンに負けた相手に見返すため、トークを続ける。その中で藤白は昨年度竜華が全国2位、葉子が全国7位という成績だったことを知る。

 

「そのドラ待ち、ドラと竜華を掛けてるんか。

……理解した」

『ああ、口撃タイプの人やなこの人。メリケンに多かったわ。しんちゃんレベル100。

というかなっちゃんって藤白七実か?』

(怖い雰囲気と観察眼でトラウマ抉るタイプやな。あと七五三木なつさんとは外見かなり違うし、藤白七実っぽいな)

『セーラの話から藤白のタイプは大体想像できてたけど……一時的に能力封じとる?』

(未来視にも一瞬邪魔入ったから将来は厄介そう。まあ照が疲れるぐらいなんやからそれぐらいはやって貰わんと)

 

途中で怜は、メイドの女がセーラの宿敵である藤白七実だと把握したが、竜華と葉子は怜の話した「インターミドル準優勝者の七五三木なつ」と思い込みながら打っている。故に、竜華も葉子も全力である。

 

……南場開始の時点で、1位だった葉子は藤白に狙い撃ちされて4位まで引き摺り降ろされた。しかしながら竜華に対して、藤白の麻雀は効き目が薄く、怜に対しては何も通用しなかった。何なら怜は、藤白を狙い撃ちしていた。

 

「ロン、1300や」

『何か今一瞬迷宮のような幻影見えたけど未来視で吹っ飛ばした気がする』

(大方、藤白は七五三木なつに負けてここで働くことになったんとちゃうか?雀荘荒らしが途絶えたタイミングがここやったんやろなあ。

学生麻雀に興味なかったらしいけど、今はどうなんやろ?)

『ああ、インターミドル大阪府大会は激戦区やな……』

(その前の区大会も、勝ち抜けるのは3人だけやしな)

 

葉子を徹底的に狙った藤白の実力について、大体把握した怜は、最後の親番でひたすらに藤白から上がり続けて再度4位に落とした。

 

その怜の親番の連荘は、一時落ち込んで俯いていた葉子が心を持ち直してドラ待ちリーチで上がり、オーラスは怜が上がって終局。結局葉子も持ち直したため、この対局で誰一人心を折れなかったことに藤白は凄く嫌そうな顔をする。

 

「……インターミドル準優勝したのに、あんまり気持ち良い麻雀打たへんねんな」

「このなっちゃんがセーラの探してた藤白七実さんやでー。……たぶん」

「え!?さっき七五三木なつって自分で言ってましたよ!?」

「……あれは嘘や。

それぐらいの実力つけたつもりやったんやけどな……まさか全小ベスト8も折られへんとは」

 

怜は終局後、七五三木なつを名乗った人物がセーラ達の大切なものを奪った探し人である藤白七実ということを明かし、藤白はそれを認める。セーラ達の大切な物を奪った話は竜華と葉子も聞いていたため、藤白と聞いてより顔を険しくした。

 

「私はいつも怜と竜華に心折られてますからね。これぐらいなら攻撃されたとも思いませんよ」

「……藤白さんは、江口セーラって子を憶えてますか?去年の夏頃に会ったそうですけど、パーカーを着ていた小学生です」

「……あー。えー……」

「あ、こいつたぶん憶えてへんな?今必死に考えとるで?」

 

竜華は藤白がセーラから奪ったものについて、まず憶えているか確認した際、藤白側が忘れている様子であることを把握する。……セーラがこの事を知ったら、かなりショックやろなあと竜華は思い、セーラに藤白がここで働いている件について話すか迷う。

 

「なっちゃんはインターミドル、大阪府大会に出るやんな?」

「まあ出るな。そこでセーラって子と戦えってか?」

「うちの区、うちらのせいで激戦区になっとるけどセーラが勝ち上がってきたらちゃんと相手してやってください。

……竜華、ここにセーラを呼んだら逆に迷惑やで」

「せやんなあ……藤白さんはセーラのこと憶えてないみたいやし、拗れそうや。結局うちらもあんまりセーラのことよく知らんし……インターミドルに出ることをセーラに伝えるぐらいでええんとちゃうか?」

 

最終的に、セーラには藤白がインターミドルに出てくる情報を伝えるだけで良いんじゃないかと怜達は話し合い、結論を出す。

 

そしてインターミドル団体戦。まずは区大会が存在するが、怜達の千里山中学は先鋒に据えられた竜華と中堅に据えられたセーラの活躍により、ほぼ全ての試合で中堅までに試合を決める形で勝利し続け優勝を決めた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。