超強化怜(贋)   作:インスタント脳味噌汁大好き

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第54話 宮永姉妹

大阪府大会の団体戦、個人戦が終わり、夏に開催されるインターミドルの期間までは毎日麻雀部の部室で麻雀をしながら怜は情報収集をする。

 

「葉子は七筒、竜華はその中ポンや」

「あはは……懐かしいなあ。怜のノールック二面打ち。1年ぶりかあ。

ようこれで小学生の時は心折られたわ」

「……俺は突っ込まへんぞ。

それより、何で怜は長野県予選の動画を見てるんや?しかもめっちゃじっくり」

「いやだって……衣が「ヤバい」って言ってる奴が出てくるならチェックするやろ」

 

衣や透華と連絡先を交換し合い、小学生の頃は時々大阪や長野で練習試合をしていた怜と竜華。怜達が長野に行く場合は、必ずお迎えの車が来るのだが……原作が気になった怜は、運転手に指示して宮永姉妹の家を覗きに行き……その場では特に何もなかったのだが、後でその行為を不審に思った透華が宮永姉妹について調べ上げた後、2人を例の別邸へと招待した。当然、衣の対戦相手としてであり、そこで宮永姉妹も衣という強敵に出会った。

 

透華と衣から「練習試合相手を教えていただきありがとうございますわ!」という本文と共に、宮永姉妹と衣達が写っている写真が送られてきた時の怜は真っ白となり……昨日、全員が龍門渕中学、高校へと進学する予定を聞いて凄まじいまでの後悔をした。というより、宮永照は既に今年龍門渕中学の生徒である。

 

……今年のインターミドルの長野代表は宮永照であり、その名前を見た時に怜は白糸台がインターハイに出る流れは無くなったと察する。今後どうなるかなと思いながら宮永照の成績を確認していると、この時点で彼女は八連荘からの九蓮宝燈を上がっていた。絶好調である。

 

『……何で宮永姉妹の両親が別居してへんねん。姉妹仲ええみたいやし』

(どこでバタフライエフェクトが起きたのかもう分からへん……。軽率に家見に行ったせいで透華に見つかったのは想定外やったわ……)

『見ようによっては家族仲が悪くなってないし、誰も不幸せになってない素晴らしい世界なんやけどな。……白糸台の面子以外』

(白糸台は白糸台でどうにかするやろ。……あれ?ここにあわあわが追加される可能性あるってマジ?)

『先鋒宮永照、次鋒宮永咲、中堅大星淡、副将龍門渕透華、大将天江衣。

……最悪考えると龍門渕ってこうなるのか。なんだこのドリームチーム』

(うちの妄想していた最強チームの面子言わんでええで)

『紛れもない現実や受け止めろ』

 

また、小学生の個人戦の長野大会で国広一と天江衣が決勝で戦っており、麻雀の腕を見出された国広一は透華に買収されている。気に入ったものは、手に入れないと気が済まない主義の透華。手に入れていないのは怜と竜華ぐらいである。

 

「あ、この人が衣ちゃんの言ってた人?」

「そう。長野代表宮永照。あの天江衣が負け越しているという時点で説明不要やろ。

……牌譜を見て、対策しておいた方がええやろな」

『対策できる?』

(未来視フル活用でギリ。

ただあまりにも早いからどうしようもない場合が結構ありそうや)

 

練習試合が終わり、竜華も宮永照の牌譜を確認するがあまりにも現実離れした牌譜に冷や汗が流れる。何より長野大会予選の動画は、宮永照の対戦相手が全員顔色を青くしており、誰も照の親番を流すことが出来なかった。

 

要するに、全ての試合で対戦相手を飛ばしているのだ。長野県大会の個人戦は、東風20局の予選と半荘10局の本選に分かれており、照の県大会本選でのスコアは+681と怜の区大会のスコアを超えている。

 

「ちなみに衣によるとこの照って人より、妹の方が強いらしいで」

「嘘やろ!?」

「咲ちゃんって子やんな!?ほんまかいな!?」

 

現状、怜に伝わっている宮永姉妹の情報は衣頼りだが、咲>照>衣の図式になっているようで怜は咲に勝てるか不安になっていた。この情報を伝えられた竜華は写真に写る咲がそれほど強くは見えなかったが……小学生大会の結果を見て考えを改める。

 

「嶺上、海底、嶺上、海底って何回繰り返してるんやこの対局」

『最終的にこの対局は咲が負けたけど、衣が紙一重で躱しきったって感じやな』

(長野の小学生の大会はトーナメント戦で、決勝は遅い時間帯のことも多い。……満月の夜でギリギリってことはそれ以外やと勝てへんのやろな)

 

最終的には衣が競り勝ったが、満月の夜にギリギリまで競っている咲の方がおかしいと怜も竜華も考える。ちなみにこの決勝戦の場に立ち会わせていたのが国広一である。この決勝戦で一度だけ満貫を上がっており、衣と咲の2人を相手にしてグロッキーにならない時点で透華に目を付けられた。

 

『というかこれ来年は龍門渕中学が全国に出てくるわけで……』

(楽に全国で優勝は出来なさそうや。個人戦の方も下手すりゃ危ないで。

……というかうちらの世代、他と比べておかしない?)

『年々緩やかにインハイのレベルは上昇しているみたいやからあきらめろ』

 

怜は照の牌譜を分析した結果、配牌ガチャで自分の手をよくするよりも照の手を悪くする方向で、なおかつ速攻しないと間に合わないと結論を出す。それだけ照の聴牌や上がりは早いものであり、原作インターハイチャンピオンは、化け物だった。

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