ハイスクールD×D/Re:Zext Night   作:有栖川アリシア

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第十七話 グレモリーvsライザー オープニング

屋上――

 

士郎は、ゲームが開始されてすぐに旧校舎の屋上にいた。

「ここなら、見えるな――」

視線の先には、ライザーの本陣となる新校舎の建物がある。

「(ずいぶんと舐めたマネをしてくれたようだな――その身をもって償えや)」

士郎の感情に呼応するように、士郎固有のブラッド・レッドの魔力が周囲に渦巻き始める。それが、いくつかの球体にわかれて収束していく。

 

コォォォォォォッ…

 

音も立てずに、士郎の掲げた左腕に魔力と一緒の魔法陣が展開され魔力が一気に一点に収束されていく。周辺の球体型の魔力が士郎の手の先の魔力に収束されていき

「――潔く失せろ」

キュイッィイイイイィィィンッ!!ズドオオッォオオォォォォォォォオォンッ!!

物凄い爆音と共に巨大な集束砲撃魔法が放たれ、新校舎の一部をまるまる消滅させた。

 

 

その少し前――

 

「さて、まずはライザーの『兵士』を撃破(キャプチャー)しないといけないわね。八名全員が『女王』に『プロモーション』したら厄介だわ」

転送された後、部長がソファに腰を下ろしながら言う。意外に余裕そうなその態度に驚くイッセー。

「ぶ、部長、結構落ち着いてますね・・・」

「イッセー、戦いは始まったばかりよ?もともと、『レーティングゲーム』は短時間で終わるものではないわ、勿論、アレを抜きにしてね、もちろん短期決戦(ブリッツ)の場合もあるけれど、大概は長時間使うわ、実際のチェスと同様ね」

イッセーに説明する部長。

「『レーティングゲーム』は戦場を使い込んでこそ意義がある。たいていの場合、両陣営の本陣は砦か城、または塔にになるわ、本陣と本陣の間に森や山、川湖を挟んで大掛かりな戦闘をするのよ、今回は学校が舞台、――祐斗」

「はい」

部長に促され、木場がテーブルの上に学校全体の地図を広げた

それに色々、ペンで情報を入れていく部長

「私達の本陣付近に森があるわ、これは私達の領土と思ってかまわない。逆に新校舎はライザーの陣地ね。入った瞬間」

部長がそういった瞬間

 

チュドーン!

 

どこかで砲撃の音がしたと思ったら

 

ドッゴォオオオオオオオオンッッ!!

すさまじい爆音が当たりに響いた。その異様な爆発音に気を取られ、音の聞こえてきた新校舎が見える窓に集まる。

 

『え!え?ええええええええええええええええええええええええ!?』

 

そう、新校舎の半分が跡形もなく吹き飛ばされていた。

 

 

屋上――

 

士郎がド派手に攻撃を加えると、それをまるで見越したかのようにライザーの妹、レイヴェル・フェニックスが現れた。

「こんにちわ――全く、攻撃が派手ですわね」

「これがゲームだ、一瞬にして制圧はつまらないからな、それに小細工が使われたお返しだ」

といいながら、士郎は彼女の方を見ると、申し訳なさそうな顔をしているレイヴェル。どうやら、思うところはあるみたいだ。

「お前が気にするようなことじゃない、欲にかられた面々がその罪を自覚すればいい」

「"罪"ですか――」

「あぁ、あっちにとっては富、名誉、血統などを優先するのは人間の欲、ひいてはその欲を糧にしている悪魔も例外ではない、しかし、これは勝負事だ、利己的なことを競い合う場じゃない」

士郎の言葉に黙り込むレイヴェル。

「それで、本題はなんだ?ここに単身で特攻してくるからには、覚悟はできているんだろうな?」

士郎は剣を構える。視線の先にはレイヴェルがいる。

「お兄さまからのメッセージがあります」

「ライザーからか…なんだ?」

「頼むから、まともなゲームをやらせてほしいと」

「ゲームか、これは試合(死合)だと伝えておけ」

「そこは、こうフェアプレイの精神で――」

キュィィィンッ!!

「だめぇぇぇぇぇ!」

「えっ!?」

レイヴェルの言葉を完全に無視し、魔力を収束させるとかわいらしい絶叫声で止めてくる、流石にここまで言われたら流石の士郎も止める。

「お願いですから、まともなゲームをお願いしますね、フェアプレイの精神で」

「もはや、俺と不死身がいる時点でフェアプレイもクソもないだろ」

「「・・・」」

お互いに沈黙が流れる。

「お、お願いします」

「善処する」

そういうと、再び飛び去っていくレイヴェルであった。

 

 

 

 

ピーザザザッ!

通信が入った

『士郎お願いできるわね?』

「えぇ」

部長からの声が入る返事を返したのは部員達全員

「―作戦(オペレーション)開始よ」

 

作戦―それは、まず、木場と小猫で、罠トラップの設置、その後、朱乃さんで森周辺、空を含めて霧と幻術をライザー眷属に反応するようにかける。そののちに、士郎とイッセーで体育館の制圧、序盤(オープニング)はこんな感じだ。

とはいえ、こちら側が不利になった場合のみ英霊が参戦するように手はずを整えてある。そして、士郎は屋上から、旧校舎の玄関に向かって飛び降り、集合場所の旧校舎の玄関に向かった。

 

「よし!」

旧校舎の玄関でイッセーは気合を入れていた

横にいるのは小猫、次の作戦で士郎とイッセーのパートナーとなる

「いい、イッセー、シロウ、小猫。体育館に入ったらバトルは避けられないわ、指示通りに頼むわね。あそこは重要な場所になるわ」

玄関まで見送りに来てくれてた部長。隣で小猫が頷いていた

 

「俺も問題ありません」

目的地は体育館―何があっても失敗は許されない。

「では、僕も動きます」

木場も剣を腰に携えて出撃準備をしていた

「祐斗、例の指示通りに動いてちょうだい」

「了解」

「アーシアは、私と待機、イッセーたちの合図があったら、私と共に前へ出るわ。絶対にあなたはやられちゃダメよ。回復サポート要員が倒れられたら、元も子もないわ」

「は、はい!」

アーシアは緊張しているようだ、けど元気よく返事を返している

「朱乃は頃合を見計らって、お願いね」

「はい、部長」

現状、最強の下僕である朱乃さん。この人の動きですべてが決まると部長からも言われている、ニコニコ顔の奥に潜んだ、凶悪な魔力の一撃を期待する面々。そんな時、旧校舎の玄関に一筋の影が現れた。

 

スタッ!

影と共に空から来たのは、士郎だった

 

「――遅れました、けど、セーフかな?」

最強の下僕のもう一人、士郎が飛び降りてきた。着地して士郎は、ゆっくりと立ち上がり

「作戦を遂行するのはいいが―――別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう?」

 そんな、トンデモナイ事を口にする。

「士郎、あなたは――――」

リアス部長の目が、少し残念そうな目と期待の目線になる

「えぇ、遠慮はいらないわ、痛い目にあわせてやりなさい士郎」

「そうか。ならば、期待に応えるとしよう」

士郎の瞳の色が戦闘モードに入った。

 

「さて、私のかわいい下僕達。準備はいいかしら?もう引き返せないわ。敵は不死身のフェニックス家の中でも有望視されている才児ライザー・フェニックスよ。さぁ!消し飛ばしてあげましょう!」

『はい!』

全員で返事をしたと同時に駆け出した

「イッセーさん!皆さん!がんばってください!」

アーシアの応援が後ろから聞こえる。

 

体育館に向かって走り出す。士郎と小猫とイッセー。途中で木場が別方向へ足を向ける。最初から木場とはそこで別れる算段だ。

「じゃあ、先で待っているよ」

「あぁ、先で待ってろ」

「あいよ」

お互い別れの挨拶を決め込んで散開する

士郎らは体育館に向かう

裏口から入ると、演壇の裏側に出る。演壇には幕がかかっていないため、内部が丸見えだ。

イッセーが演壇の端っこからコートを見ようとしたら、小猫ちゃんと士郎がつぶやいた。

 

「・・・気配。敵」

「おやおや――来客かな」

驚くまもなく体育館に大声が響く

「そこにいるのはわかっているわよ、グレモリーの下僕さんたち!あなた達がここへ入り込むのを監視していたんだから!」

女の声だ。やはりライザーの下僕みたいだ。そして、状況を把握するとどうやら、こそこそと隠れる必要もなさそうだ。

体育館のコートには女性悪魔が四名、チェーンソー姉妹、チャイナ姉ちゃん、棍棒の子だ。

 

士郎は、堂々とその四人の前で出ると

「ゲェッ!」

チェーンソーの片割れが言う

「おいおい、しょっぱなから、その言葉はないな」

「うわーキチガイ相手とは、引くわー」

もう片割れが言う

「キチガイ言うなキチガイ!」

 

「ぶっちゃけたこというとあなた叩きたくないです」

棍棒の子がそういう

「なんで?」

「いや、百倍返しで「そのつもりだったけど」ヒェーッ!」

 

そんな中

「ブーステッドギア・スタンバイ」

『Boost!!』

イッセーの倍化が始まる

「・・・イッセー先輩は『兵士』をお願いします。士郎先輩はフォローを、私は『戦車』を」

「ああ!」

「あいよ!」

士郎達は、お互いに相手と対峙する―士郎が対峙するのは

「解体しまーす♪」

チェーンソーの双子だった

 

「そんじゃまあ、いきますかねえ! 」

士郎は右腕から魔力の塊を2人に放つ

 

ピシュゥゥウン!

それが、右足、左足に当たり、それが巻きつき天井からぶら下がる

 

「とりあえず、その某ゾンビ魔法少女?の魔装錬器みたいなのは―こうだ」

そういうと、士郎はそれに触れるまもなく

 

パアッン!

はじけ飛ぶチェーンソー。

異界文書(ザ・コード・オブ・アーカシャ)――刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)!!」

そして、士郎は、紅色の槍を二つ抜き出し

「――騎士道として、このような残忍なことはしたくないのだが、――こんなことをしているのから、騎士道もクソもねぇか」

にやりと笑う士郎は、投擲の構えをして

 

「その心臓、貰い受ける―――!」

刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)を繰り出す前の絶対の自信を持って告げる宣誓と共に、その槍を投げ放つ。

シュバァッン!

ドチュ!

直後、2人の心臓部分に槍が突き刺さる

「「カハッ!」」

2人とも口から血を吐く

 

「――てめえら、にゃ負けらんねえな」

士郎は、イッセーの方を見ると

 

「くらえ!俺の新必殺技!『洋服崩壊(ドレス・ブレイク)』っ!」

イッセーが指を鳴らすと同時に根使いの服がはじけ飛ぶ。そう、下着すらもだ。白く丸みを帯びた裸体がイッセーの眼前で展開する。そして、鼻血をだすイッセー

「アハハ、どうだ、見たか!これが俺の技だ!その名も『洋服崩壊(ドレス・ブレイク)』!士郎は脳内で女の子の服を消し飛ばすイメージだけを延々と、延々と妄想し続けたんだよ!魔力の才能を全ての女の子を裸にするためだけに使った!」

「(無駄な努力だな・・・訴えられてもしらねぇぞ)」

無駄な才能すぎて問題しかない、まぁ、これはこれでいいが、ライザーは男だ、繰り返すライザーは男だ。

「・・・見損なったぜ。変態イッセー」

「見損ないました」

士郎と小猫で今の心境をイッセーにぶつける

 

耳に付けていた通信機に音が入る

『イッセー、小猫、シロウ、聞こえる?私よ』

部長の声だった

「はい!俺も小猫ちゃんも無事です!つーか、いまのところいい感じです!」

『それは結構。でも、朱乃の準備が整ったわ!例の作戦通りにお願いね!シロウも』

部長からオーダーが入る

小猫とイッセーの2人は、目線を合わせて、一気に駆け出す

 

「仲間を置いて逃げる気!ここは重要拠点なのに!」

2人の行動に驚くライザーの下僕。旧校舎と新校舎を結ぶ此処は重要拠点だ。チェスで言うところのセンターだ。そう、それだからこそ、ここを囮にすることに意味がある

 

士郎は、まだ生きている二人を見る

「さあ、最後の見せ場だぞ? 」

「なにを!!」

チャイナ服の姉ちゃんが走りこんでくるが

 

「遅い!!」

ジャラララララッ!!

士郎の魔力によって精製された鎖によって足を取られるライザーの下僕

 

キュオォオオォォォオォォォォォォォンッ!!

先ほどと、同じように士郎の魔力が収束されていき――

『行きますわよ――』

「りょうかいっ!」

朱乃さんの合図とともに、士郎はその収束された魔力を一点で開放する。すると、

 

ドォォォォォォン!

轟音と共に巨大な雷の柱が降り注ぐと同時に横方向から、巨大な魔力を収束した砲撃が放たれ砲撃やんだとき、目の間にあったはずの体育館が空間ごと消し飛んでいた

 

 

「「撃破(テイク)」」

士郎と朱乃さんの声が重なった、士郎は振り返るとニコニコ顔の朱乃さんが、空に浮いていた

 

『ライザー・フェニックスさまの「兵士」三名、「戦車」一名、戦闘不能!』

グレイフィアさんの声がフィールド中に響く。

「お見事ですわ」

「それは、どうも、そちらもね」

 

『皆、聞こえる?朱乃とシロウが最高の一撃を派手に決めたわ。これで最初の作戦はうまくできたわね』

耳に付けた通信機器から、嬉しそうな声の部長の声が聞こえた

部長の作戦―それは体育館を相手の下僕を巻き込んで破壊することだ。

 

「あの雷は一度放ったら二度目を撃つまで時間がかかるの、連発は不可能、まだ相手の方が数では上、朱乃の魔力が回復ししだい、私達も前へ出るから、それまで各自にお願いするわね、次の作戦に向けて動き出してちょうだい!」

「はい!」

次の行動は、木場と合流して運動場にいる敵を破壊することだ。そんな中、士郎の頭を直感が過り――

 

「高速詠唱!熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!!」

 

ドドドッン!

直後、突然の爆砕音が近くから発生した

撃破(テイク)、知ってた?獲物を狩るとき、獲物が何かをやり遂げた瞬間が一番隙だらけとなっていて、狩りやすいのよ、どうせあなた達はライザー様は倒せないんですのよ、あがいても無駄よ」

 

しかし、光で出来た七枚の花弁が小猫を護るように展開されていた

 

「あと少し早ければ、みんな危なかったかもしれないな」

「っ!」

謎の声、見上げあげれば、翼を広げて空に浮遊している人影がひとつ。フードを被り、魔導師の格好をしている女性。

あいつは、ライザーの女王だった、いきなり最強のおでましみたいだ

「……シロウ先輩」

「わりぃ、気づかなかった、すまないな」

若干、士郎も被害を食らった―といっても、爆風で木片が刺さったくらいだ

 

突然の不意打ちに、イッセーの体中が震えていた

「降りてきやがれぇぇぇぇ!俺が相手だ!」

「ふふふ、うるさい『兵士』の坊やね。あなたもさっきは上手くいかなかったけど爆発してみる?」

魔道師の腕がこちらへ向けられる――相手はイッセーに撃つ気だ

 

 

 

「おいおい、挑発にのって、前に気を取られてるんじゃぁナー少しは自分の後ろくらい気にしたら?」

 

 

 

士郎はそういう。そう、ユーベルーナの後ろには投影された無数の剣が展開されていた

「終わりだ」

魔力によって構成された鎖が出現し、それが爆弾王妃ユーベルーナを拘束する。

 

「っく!」

「攻撃しない?」

「えぇ、」

「嘘っぽいからお仕置き」

そういうと士郎は熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)と展開すると同時に、ユーベルーナの背後から投影した剣を射出した

バシュン!

それは、余りにも酷い仕打ちだった

 

「カ八ッ・・・」

「あらあら、少しやりすぎですわ、士郎君、こちらのお相手は私がしますわ。ライザー・フェニックスさまの『女王』ユーベルーナさん。『爆弾王妃(ボムクイーン)』とお呼びすればいいのかしら?」

「……その名はセンスが無くて好きではないわ、『雷の巫女』さん。あなたと戦ってみたかった」

どうやら急所を外したらしい―まぁ、故意に何だけどね

 

「さっきのはお疲れっす、いい一撃でしたね」

「あらあら、褒められてしまいましたわ、イッセー君、裕斗くんのもとへ向いなさい。ここは私が引き受けますから」

「で、でも!」

食い下がるイッセーの顔がこわばる

「イッセーくん。あなたはあなたの役目があるでしょう?お行きなさい。ここは私の仕事です」

「……任せてください先輩達」

朱乃さんが笑顔を見せる

「だいじょうぶ、この『女王』は、全身全霊をもって消し飛ばしますわ」

朱乃さんの体を金色のオーラが包み込む

「朱乃さん!小猫ちゃん、頼みます!」

「二人とも頑張れよ!」

イッセーは、そう告げると踵を返して木場が待つ運動場へと走り出す。それと同時に士郎も走り出す

 

戦いは――中盤に移っていこうとしていた

 

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