ハイスクールD×D/Re:Zext Night 作:有栖川アリシア
木場のことが終わり、士郎は一人家に向かって歩いていた。そんな中、言い知れない悪寒が士郎を襲いかかった。体中から危険信号が出ているみたいだ。士郎は自分の家に一刻も早く帰ろうとしたとき。
士郎の行く方向に立ちふさがったのは、見知らぬローブを纏った女性二人。どちらも士郎と同じくらいの年齢でどうみても若い外国のお客さん。胸元には十字架、どうやら信徒らしい。ということは、噂に聞いていた教会のものみたいだ。
栗毛の女性と緑色のメッシュを入れている目つきの悪い女性。どちらもかなりの美人さんだということが伺える。
「(――関わりたくねぇな・・・)」
そんなことを思いながら後ろを振り向いて走りだそうとする。幸い士郎の家はここからかなり近い。とはいえ、ここでダッシュすれば何とか家に駆け込める。そんな中
ドサッ――
「ッ!?」
士郎の目の前で二人が倒れこんだ。
「(おいおい、洒落にならんぞ!!)」
士郎は駆け寄って二人の脈を図る。すると
グールルルル・・・
壮大に二人のお腹がなった。みれば、片方の栗毛の女性は汗もかいている。
「(こいつら、行き倒れか――)」
どうするのかなと考えているが
「しゃあないな――」
そういうと、士郎はしょうがないので一旦近くの自分のえんがわに連れ込んだ。
縁側――
「
二人を緑色のベールが包み
「…ん、うぅ」
「んぁ」
ゆっくりと目を覚ます二人。
「あれ…ここは、私たち歩いていたんじゃ」
「イリナ、無事か?」
身体を起こす二人。
「どうも、お二人さん――大丈夫かな?」
「あなたは?」
「俺の名前は、丹羽士郎さ、あんたら行き倒れしてたから拾ってここに連れてきたわけさ、ちなみに何もしないから安心しな」
「行き倒れ――私たち倒れちゃったんだ」
「まぁ、そうなるな――ほれ、粗末なものだが」
そういうと、おにぎりとお茶を渡す。
「いや、粗末なものではないよ」
「ありがとうございます、ご厚意に感謝します」
それをほおばって食べだす二人。どうやら、かなりお腹が減っているらしい
「はぁ、あんたら時間少しあるか?」
「ん?」
「ファミレスいくぞ」
「美味いのか?」
「美味いんだよ」
そういうと、士郎は行き倒れ二人組をファミレスに連れて行った。
「うまい!!日本の食事はうまいぞ!!」
「うんうん!これよ!これが故郷の味なのよ!!」
と見事な食べっぷりの二人。それから、ドリンクバーで三人ゆっくりする。
「はふ~」
「ふは~」
お腹いっぱいで幸せな溜息をする二人。
「ふぅ~いっぱい食べた、ごちそうさま」
「我らのような迷える子羊への神のお導きに感謝だな――」
「神様に感謝する前にこっちに感謝してもらうと非常に嬉しい」
「いや、貴方には素直に感謝しているわ、ありがとう、確か名前は――」
「丹羽士郎だ」
「丹羽士郎君ね――あぁ、主よ心やさしきこの方にご慈悲を――」
目の前で十字を切る二人。だが、士郎は頭が痛くならない
「(ん…俺悪魔だよな)」
とりあえず、探られないように士郎は探りを入れる。
「そういや、一応これからいろいろと聞きたいことがあるからでなんだけど、差し支えなければ、二人の名前を教えてくれないか?」
「あぁ~もうしわけない私のことはゼノヴィアと呼んでくれ」
どうやら、緑色のメッシュの女性はゼノヴィアというらしい
「ちなみに、私は紫藤イリナよ」
栗毛の女性はイリナというらしい。
「紫藤さんと、ゼノヴィアさんか」
「イリナとゼノヴィアの呼び捨てでいいよ、私も士郎ってよぶから」
どうやら、表立っての敵意はないことから交渉の余地はあるらしい。
「イリナとゼノヴィアな、とりあえずよろしく」
「あぁ、よろしく頼む」
「それでなんだが、さっきから気になるんだが、イリナとゼノヴィアは、宗派が違うだろ?」
そういうと、二人とも顔を見合わせる。
「えぇ、そうよ、ゼノヴィアがカトリックで、私がプロテスタントよ」
「やっぱりな、どうもゼノヴィアからは堅っ苦しい感じが漏れてたんだ」
「そこで見抜くんだ、君すごいね」
「どうも、それとアンタら、これに関して答えなくていいが――あんたら、武器持っているだろ」
「「――ッ!?」」
「驚いたってことは、ビンゴだな――だろうと思ったよ、ばればれだよそれ、ちなみに警察に職質される前にしまいな――」
「う、うん」
そういうとそれを隠す。それから、ゼノヴィアはこちらを真剣なまなざしで見て
「どうして、これが武器だとわかった?」
「えっ、だってそういう格好にそんな無骨なものと来れば、武器に違いないだろ――ちなみに、アニメの受け売りな」
「アニメの受け売りか――」
「イリナとゼノヴィアがキリスト教徒ってことは、さしずめ――聖剣の類かな?」
「「――ッ!?」」
「露骨に驚くな、にしても、ここまでアニメ通りだと、色々とがっかりだな」
「がっかりって色々と酷いな」
それから、ウェイトレスがやってきて皿を下げてくれる。
「――まぁ、いい退屈しのぎにはなったな」
士郎の雰囲気が一変する。
「まさか…君は――」
「ご名答、そちらも話があるんだろ、俺に対して」
「君があの、丹羽士郎だったか」
「…えっ!?えっ!?」
戸惑うイリナ。
「イリナ、少し落ち着け、私から話そう」
ゼノヴィアが話し出す。
「聖剣エクスカリバー持ってるな?」
「あぁ、持っているぞ」
「申し訳ないが、それを拝見させていただきたい」
丁寧な口調で言ってくる、しかし目つきがきつい。士郎は、言われたとおり、
「これか?」
「あぁ、それだ」
それをまじまじと見るゼノヴィア。今は、
「んで、本題としては―――欲しいのか?
「あぁ、こちらとしても対悪魔用の武器が悪魔に保有されていては困るからな」
「ん?お前らの言う、聖剣エクスカリバーとこっちの持ってる
「確かに、生前のアーサー王が、一時的に妖精「湖の乙女」から授かった聖剣。人ではなく星に鍛えられた神造兵装であり、人々の「こうあって欲しい」という願いが地上に蓄えられ、星の内部で結晶・精製された
「だろ?理解しているならなおさらこちらが欲しい、第一、聖剣だ、キミのようなものが持つべきではない」
「いや、そういわれてもな・・・第一、俺が知ってる中じゃ、そっちには四散した破片を錬金術で再構成したんだろ?」
「まぁ、確かに君の言うとおり、再構成されたのだがオリジナルには確実に劣るだろ」
「それをいったら、そっちの聖剣のオリジナルに劣っているはずだが、この
「可能性は否定しないが、同じ神造兵器だ。威力は問題ないが」
「つか、今思い出したんだが、
「(モルガン)とは?」
「悪の方かな」
「君が使っているのは?」
「善つまり通常だ」
「ほう」
「それで、これを譲る気はないと?」
「うん、まぁな――まぁ、けど、こっちが見るに、二人が持っているのは『
「「っ!!」」
ものすごく驚いた顔をする二人
「どうしてわかった?みたいな、顔をしてるな――さしずめ、奪われたんだろ?破壊された聖剣エクスカリバーが」
「ここまでくるともはやキミには隠し事ができないようだな」
「そうだな、極力隠し事はしないほうがいいぜ」
「けど、こちらも分かったことがある、キミは悪魔か?」
「まぁ、そうだが、あんた等が信徒であろうが、こちらが悪魔であろうがなかろうが、まぁ、俺はそんなことは気にしてないし、お前らのことだから、俺に協力を求めに来たんだろ?」
「ハハハ・・まったく、キミには隠し事ができないみたいだな、まったく」
「そりゃどうも、んで、状況は?」
「あぁ、先日カトリック教会本部ヴァチカン及び、プロテスタント側、正教会側に保管、管理されていた聖剣エクスカリバーが奪われた」
「ちょっとまて、そうなるとだ、そっちでも把握できてない複数の魔術結界による多重結界が破られたって認識でいいのか?」
「どうしてそこまで」
「聞くな、んでここに来た理由は?」
「簡単な話だ、奪った連中が日本のこの地に逃れたってわけよ」
イリナが話し出す
「おいおい、洒落にならないだろ、ってことは、お前らが来たって事は、秘密裏に潜らせていた悪魔祓いエクソシストがコテンパンにやられたみたいだな、んで奪ったのは?」
「『
「堕天使に聖剣を奪われた・・・たしかに失態どころじゃないな」
どうやら水面下ではバイオレンスな出来事が起きているらしい
「私達の依頼――いや、注文は私達と堕天使のエクスカリバー争奪の戦いにこの町に巣食う悪魔が一切介入してこないこと。――つまり、そちらに今回の事件に関わるなと言いに来た」
「OK,大体の事情は理解した、んでだ、そちらからの上司から、俺に対しての処遇が来てるんだろ?まぁ、そっちの上司は敬虔なあまり俺らを信用してないわけだろ?」
「まぁ、宗教で悪魔は悪になるからな、しかしキミの場合は色々と状況が絡んでくるからな、気兼ねなく話せるのだよ」
「そりゃ、まぁ、英国清教会イギリス清教の連中は?」
「今回のこの話を保留にした。仮に私とイリナが奪還に失敗した場合を想定して、最後に残った一本を死守するつもりなのだろうさ」
「二人で堕天使の幹部からエクスカリバーを奪還する・・・無謀だな、戦力差がありすぎる」
「そうよ、私達も出来るだけ死にたくないわ」
イリナが真剣そうな表情で言う。
「そりゃ、そうだな、まぁ死ぬ覚悟でこの日本に来たという信仰心は悪魔ながら褒める」
「ありがとう、それでなのだが、エクスカリバーの消滅許可も出ている」
「つまり、利用されたくないから、ぶっ壊せってか?」
「理解が早いのは助かる」
ゼノヴィアがそういう
「それで、今後はどうするんだ、俺の主、リアス・グレモリーと接触を図るのか?」
「無論、そのつもりだ」
「わかった、交渉は俺が行なう、そっちの事情は把握した」
「おや、私達が出向く必要は?」
「一応、立会いということで同行してもらう、それと、あんたらの上司にこう伝えておけ――信仰の果てにあるものは何か ってな」
「わかった、今回の件も含め報告しておこう」
「頼む」
士郎達は学校に向かった