ハイスクールD×D/Re:Zext Night   作:有栖川アリシア

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第八十六話 残酷な約定

「――あんまり、うれしくないな」

士郎はそういうなり、周りを警戒しながらもさまざまな機器の写真などを撮っていく

『士郎―そっちは?』

「地下最深部、クリアです」

『わかったわ――サツキとアルビスが最上部でてこずっているわ、向かって頂戴』

「はい」

士郎は、めぼしいものをしまいこむと同時に、背中から翼を展開し、通路を駆け抜け一気に地上に出ようとした時だった。

 

 

ズボォォォォォッ…

清々しく神々しく、それでいてどこか荒々しい魔力が士郎のいたところの上からそれも一番"あってはならない"ところから流れたのでた直後

 

ギュォォォオオオオオォォォォンッ!!ズドォォォォォオンッ!!

 

まるで膨れ上がった何かが破裂するかのような爆発が巻き起こり、建物が物凄い揺れた。

 

「――!!」

その物凄い荒々しい魔力による衝撃波を士郎は間一髪のところでそれを防いだ。それと同時に、その感覚がどこかで味わったものだと一瞬で理解し、それを手繰り寄せていくと

「(この感覚、ロンギヌスの時のと…)」

士郎は、心の中で言葉を続けずに走り出す。先ほどの衝撃のようなで通路のあちらこちらにヒビが入っていた。通路を進んでいくと先の方で光が見えたので士郎は少し駆け足で行くと。

 

ブワァァ…

 

「な、なんだこりゃ…」

風が頬を撫でクレーターのようなところに出た。とてもじゃないが、ここが先程まで地下300mあったところとは思えないところだ。なにせ、クレーターの直径は5kmあるのだ。

そして、空を見上げれば黒い天幕、星空が輝いていた。そして、もう一つ輝くものがあった。

 

「・・・なんで」

それは同時に信じがたい出来事でもあった。まさに神に愛されたもののように愛しい存在がそこにいた。その容姿は、布なのか金属なのかよくわからない素材がお姫様のドレスのようなフォルムを形作っていた。さらにその継ぎ目やインナー部分、スカートなどに至っては、物質ですらない不思議な光の膜で構成されていた。そして、手には、大剣を持った瞳を紅く輝かした少女――サツキが"暴走状態"で、そこにいた。

それと同時に、都合がいいのか良くないのかわからないのが、士郎の手元に一枚の紙が飛んできた。

 

もし、士郎の推測が正しければ、これは、正真正銘ヤバイ状況だ。周りをみると、そこに先程までいた代行者の面々はいなくなっていた。この場にいるのは士郎とサツキだけみたいだ。

 

士郎は約束された勝利の剣(エクスカリバー)を構えた直後

 

「――」

グワァァンッ!!ズガガガガガガ!!

彼女(サツキ)が剣を振るった瞬間、凄まじい衝撃波と共に太刀筋の延長線上の地面がえぐれた。

 

見れば、彼女の顔は瞳は紅い光越しでもわかった。彼女は今、周りが絶望によって見えていない。士郎は、そのことに関して自分の無力を感じると同時に彼女をまっすぐ見据えて言った。

 

「今、引っ張り出してやる…!!」

決死の覚悟で士郎は飛び出していく。

 

ギンッ!!

剣と剣がぶつかり合う――しかし

バキィィンッ!!

士郎の"贋作(フェイク)"は、まさに幻想のように儚く砕かれ

 

『あああああああああああああああああああああああああああ!!!』

ズガァァンッ!!

彼女の悲痛で聞くに耐えない叫びとともに士郎は、腹部に魔力の超高圧縮された弾丸をモロにくらい、吹き飛ばされる

「ッ!!」

士郎は、痛みに耐えながらも空中で姿勢を直すと、乖離剣エア

「頼むぞ…エア!!」

その声と共に剣は士郎の魔力によって、色が士郎の魔力の色である黒赤い色に変わる

 

そして、再び士郎は飛び出していく

「ハァァァッ!!」

ギンッ!!

瞬足の一撃と呼べる攻撃が彼女の剣とぶつかり合う。士郎はぶつかりあった瞬間、その剣の構成を把握するが

 

「(わからない…だと……)」

そう、彼女の剣の構成を把握できなかったのだ。士郎は、一旦距離をとって空中から雷のごとく魔力弾を乱れ撃って攻撃するが

 

ズガァァアンッ!!

彼女の手から現れた障壁のようなもので遮られた。そして、彼女はこちらに向けて

 

ズガァァァン!!

空を切り裂く程の斬撃を放ってきた。その桁違いの威力に冷や汗がでる士郎。しかし、士郎はまっすぐつっこんでいきすれ違いざまで5回斬りつけるが

「――」

彼女は、手首から肩、腰を柔らかく動かすことによって 士郎の攻撃を武器で受け流してくる。そして、一瞬だけ密着状態になった士郎を踏み込みと共に 吹き飛ばしてきた。

しかし、空中で体勢を立て直し

「ハァッ!!」

ジェットエンジンのような爆音と共に 赤い光芒と共にエアによる強力な突きを繰り出す

ギィィンッ!!ギャリリリリリリリリリ!!

 

障壁と剣がぶつかり合い、火花が散る。彼女はそこから、一旦距離を取り、再び、距離を詰めてくる。青白い残光と共にV状に斬りつけて攻撃してきた。士郎は、それを炎をまとわせた剣による5連続突き、斬り下ろし、斬り上げ、最後に全力の上段斬りを繰り出すコンビネーション技で相殺する。その直後、彼女はものすごい速さで飛び上がり

「ああああああああああ!!!」

ビームソードのような巨大な剣で空間ごと 一刀両断にしてしまう技を繰り出してくる。

「ッ!!」

士郎はそれを精一杯の速さで避ける。同時に士郎は、居合いのような感じで彼女を剣で敵を一閃すると。

 

ザシュッ!!

彼女の装甲の一部を切断した。

「(よし…これなら!?)」

士郎は、勢いづいて一気に飛び出していく。そして、彼女の前に無数の分身(魔力残像)を作り出し、彼女の注意を引き、

ガスンッ!!

本体は相手の背後に回りこみ炎を拳に纏わせ彼女とすれ違い様に拳を一閃した。

 

「――ッ!!」

予想外の攻撃に、彼女は吹っ飛んでいく。しかし、彼女も空中で体勢を立て直し

ダンッ!!

踵で地面を叩くと、足元に魔法陣を発生し、闇の炎のようなものが、 ものすごい速さで彼女からこちらに向かってきた。

「――」

士郎は、満月を描くようにして動かし、 その満月を両断するかのようにして 剣を振るうと爆発音とともに、それが相殺される。

 

其の隙を見計らってこちらに向かって翔んでくる彼女。

ギャリィィィィィリリリリリィィィィン

二人のぶつかった時だった。

「……――ッ!!」

ぶつかっていたと思われた剣は、いつの間にか士郎の腹部を貫通していたのだ。

 

「(なっ…)」

あまりの激痛に士郎は目眩がする。そこを何とか抑えると同時に全て遠き理想郷(アヴァロン)を使い、腹部を急速に回復させる。

「(やられてたまるか)」

その一心で再び士郎は剣を構えると

『ああああああああああああああああああああ!!!』

その圧倒的な力によって空中から無数のエネルギーの槍を降らせて攻撃してくる。

 

ズガガガガガッガガガガガガガガガガ!!

防ぐのが精一杯の士郎。それと同時に、士郎は悟った。これをいや、彼女をほっぽっておけばどうなるかわからない――と。

それから、士郎は、彼女の攻撃が一瞬止んだ隙を見逃さずに、その場から飛び出していく。そして、これが最後のチャンスになるだろうと確信した士郎は、最大限の力を持って相対する。士郎はありったけの思いと魔力をエアに込めると、それに応えるように剣と魔力が反応する。そして、それに応えるように彼女も剣に力を貯ためて振るってくる。衝撃波が士郎の身体に無数の傷を作っていく。

 

「届けェェェェェエエええ!!!!!!」

士郎特有のあの紅黒い、けどどこか懐かしい光とともに

ズバァァァンッ!!

斬撃が彼女に届いた。彼女は吹き飛ばされると同時に、彼女の身にまとっていた黒い鎧が砕け散っていく。そして、力の抜けたように空中から自由落下を始める彼女

 

士郎は、彼女をやさしく抱き止め、自らも地面に降り立つ。腕の中ではスヤスヤと眠る彼女。同時に士郎はサツキを抱きかかえながら、もうひとり、あの巨大な玉座に横たわっていた彼女の下に向かい――最後の力を振り絞って、全て遠き理想郷(アヴァロン)を稼働させ――二人を癒すと

 

「グハッ…」

士郎の口から吐血したと同時に、視界が暗転した。

 

 

 

 

「――…」

士郎は、周りを見渡す。そして、自分の状況を確認すると、服を脱がされ、病院服のような水色の白い水玉模様の寝間着をきせられていた。しかし、違和感を感じる。その正体を考えると、これは、"女物"だということがわかった。そして、ベットの上だということがわかった。

「俺は…――」

サツキと戦っていた、覚えているのはそれだけだった。

 

ビリッ…

士郎の体に電気が走るように痛みが走った。体はまだ少し痛いが、動けない程度ではない。そんな中

 

バサッ…

「あ、士郎!?」

カーテンが開かれ、サツキとアルビスが現れた。

「サツキ、アルビス」

「大丈夫、士郎?」

「ん、まぁな」

士郎は心配させないと、明るく言うが――サツキは予想に反し暗い顔をする。無理もない、自分の力で士郎を傷つけてしまったのだ。

「それで、アルビスは?」

「えぇ、間一髪だったわね――」

「そうか、あの子は?」

顔を少し暗くする二人。士郎はそこからある程度のことを予想する

「そうか――」

「いや、そうじゃないのよ」

サツキが、士郎の言葉を読んだのか知らないが、そういった。

「はっ?」

士郎は、面食らった顔をする――直後

「おや、士郎、起きていたか」

「あ、起きていた」

エルが病室にやってきた。その事実は変わらないが――

「な、えっ?」

士郎は、更に面食らった顔をする。無理もない、サツキが目に涙を浮かべながらやってきたのだ。

 

ドサッ…

「ちょ…」

サツキは、何かに耐えられなくなり、士郎に抱きついてくる。士郎は、察しそっと抱きしめてあげるのであった。

 

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