ハイスクールD×D/Re:Zext Night   作:有栖川アリシア

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第九十八話 京都作戦会議

 

 

「ふぅ~食べた食べた~」

「えぇ、美味しかったわね~」

士郎は、自分の部屋にいてくつろいでいた。敷かれた布団の上には、サツキと八雲が寝転んでいる。士郎は、奥の窓の方の椅子に座りながら考え事をしている。そのことを心配してくれるサツキ。そんな中、浴衣姿の八雲は相変わらず元気がなさそうだった。心ここにあらずって感じだ。

士郎は、八雲に近づき、

 

「大丈夫だよ、暗い顔するなって」

後ろから頭を撫でてやると

「ふぁ…」

突如されて顔を紅くする八雲

 

「……シロ~」

ジト目で迫るサツキ

「ん、なんだ?」

「女たらし!!」

「なっ?」

少し、そう言われ自覚するのであった。そして、少し顔が明るくなる八雲であった。

イッセーの部屋に行くまでには時間があったので、三人で少しトランプをやっているのだった。

 

 

そして、夕食の後、イッセーの部屋に、一同が集結した。

「では、作戦を伝える、現在二条城と京都駅を中心に非常警戒態勢を敷いた、京都を中心に動いていた悪魔、堕天使の関係者を総動員して、怪しい輩を探っている、京都に住む妖怪たちも協力してくれているところだ、いまだ英雄派は動きを見せないが、京都の各地から不穏な気の流れが二条城を中心に集まっているのは計測できている」

「不穏な気の流れ?」

木場が先生に訊いた

「ああ、京都ってのは古来、陰陽道、風水に基づいて創られた大規模な術式都市だ、それゆえな、各所にいわゆるパワースポットってのがあるんだよ」

「まぁ、例を挙げるとすれば晴明神社の晴明井、鈴虫寺の幸福地蔵、伏見稲荷の膝松さん、挙げればキリがないな、しかもだ、現状二条の城に流れている」

アサゼル先生の説明に付け加える士郎

「まぁ、士郎の言うとおり、ロクでもないということは確かだ、それに奴らは九尾の御大将を使って『実験』とやらを開始しようとしているんだからな」

「んじゃ、先生どうぞ」

「あぁ、まずシトリー眷属、お前たちは京都駅周辺で待機、このホテルを守るのもお前たちの仕事だ、いちおう、このホテルは強固な結界を張っているため、有事の際でも最悪の結果だけは避けられるだろう、それでも不審な者が近づいたら、シトリー眷属のメンバーで当たれ」

『はい!』

「次にグレモリー眷属とイリナ、いつも悪いが、お前たちはオフェンスだ、このあと二条城の方に向かってもらう、正直相手の戦力は未知数だ、危険な賭けになるかもしれないが、優先すべきは八坂の姫を救うことだ、それができたらソッコーで逃げろ、奴ら八坂の姫で実験を行おうと宣言しているぐらいだからな、まぁ、虚言の可能性も高いが――ほぼ本当だろうな」

「お、俺たちだけで戦力足りるんですか」

「そのために俺もいるんだ」

「あぁ、それにな、テロリスト相手のプロフェッショナルを呼んでおいた、各地で『禍の団(カオス・ブリゲード)』相手に大暴れしている最強の助っ人だ、それが加われば奪還の可能性は高くなる」

「それにだ、一応アサゼル先生とレヴィアタン様はいいんでしょ?」

「あぁ、ミカエルのサーゼクスがいないが、まぁ問題ないだろう」

「ん?アサゼル先生、そのサーゼクス様とミカエル様が必要なのってなんなんですか?」

「イッセー知らないのか?」

「えぇ、さっぱり」

見てみれば、その場にいるイッセー達は知らなそうな顔をしている。驚く面々だが、無理もないだろうと思う士郎

「まぁ、本当に何かあったときは、任せろってことさ」

「あぁ、任せる」

イッセーが言ってくる

「これほど、頼もしいものはないな」

「えぇ、さすが士郎くんだね」

ゼノヴィアとイリナがいう。

 

 

「そんでだ、一番重要なことがある――今回フェニックスの涙は三つしか支給されなかった」

「み、三つ!?た、足りなくないですか!?いちおう、対テロリストなんですし!」

匙が素っ頓狂な声を挙げる。

「匙、冷静に考えろ、現状世界各地であいつらはテロを行っている、それにフェニックスの涙は彼らの涙であるからな、それに各勢力の重要拠点への支給もままならない状態だ」

士郎がそういい

「あぁ、フェニックス家も大変なことだからな、市場でも値段も高騰しちまってただえさえ高級品なのに、頭に超がふたつはつきそうな代物に化けちまった、噂じゃ、レーティングゲームの涙使用ルールも改正せざるを得ないんじゃないかって話だ、それと、機密事項だが、各勢力が血眼になて『聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)』の所有者を捜している、レアな神器だが調査の結果、アーシアの他に所有者が世界の何人かいると発覚しているからな、スカウト成功は大きな利益になる、冥界最重要拠点にある医療施設などにはすでにいるんだが、スカウトの一番の理由は――テロリストに所有者を捕獲されないためだ、優秀な回復要員を押さえられたらかなりマズイ、現ベルゼブブ――アジュカも回復能力について独自研究しているそうだが……まあ、いい、それとグリゴリでも回復系の人口神器の研究も進んでいる、実はアーシアに陰で回復の神器について協力してもらっていてな、いい結果も出ている」

「それとだ、これはアサゼルにも内緒だが―― 一応、アーシアは現状制限状態においては、全て遠き理想郷(アヴァロン)は使えるようになったってことくらいだな」

それから、アサゼルが話を一旦まとめ

「てなわけだ、この涙は――オフェンスのグレモリーに二個、サポートのシトリーに一個支給する、数に限りがあるからうまく使ってくれ」

『はい!』

そして、アサゼル先生の視線が匙にうつった。

「匙、おまえは作戦時、グレモリー眷属のほうにいけ」

「お、俺っすか!?」

匙が自分自身を指差す、そして、直ぐに自分の役割がわかったのだろう、

「……龍王、ですか?」

「ああ、そうだ、お前のヴリトラの龍王形態は使える、あの黒い炎は相手の動きを止め、力を奪うからな、ロキ戦のようにおまえがグレモリーをサポートしてやってくれ」

「そ、それはいいんですけど、あの状態って、意識失いかけて暴走気味になりやすいんです」

「問題ない、ロキの時と同じようにイッセーがつなぎ止めれば問題なかろう」

士郎がそういう。

「は、はい!」

そして、イリナが手をあげた

「あの、このことは各勢力に伝わっているんですか?」

「当然だ、この京都の外には悪魔、天使、堕天使、妖怪のもの達が大勢集結している、奴らが逃げないように包囲網を張った、ここで仕留めておいたほうがいいからだ」

「外の指揮は私に任せてね☆悪い子がお外に出ようとしたら各勢力と私が一気にたたみ掛けちゃうんだから♪」

明るく言うレヴィアタンさま、かなり心強い

「と、俺からの作戦は以上だ、俺も京都の上空から独自に奴らを探す、各員一時間後までにはポジションについてくれ、怪しい者を見たら、ソッコーで相互連絡だ、死ぬなよ?修学旅行は、帰るまでが修学旅行だ、京都は俺たちが死守する、いいな?」

『はい!』

全員が返事する。そして、作戦会議が終わった。その後、士郎はアサゼルとレヴィアタンに話しかけた。

 

 

「あら、士郎くんなに?」

「あぁ、俺とレヴィアタンがってことになると、半端な話じゃなさそうだな」

「えぇ、少し認めてもらいたい事がありまして」

「へぇ~いいよ、話してご覧?」

レヴィアタンに促され、士郎はある程度の事を話し始めた。

 

 

「流石、士郎だな――」

「えぇ、そのプランなら問題ないわね、それに現状最善で最強な手段ね」

「んじゃあ、お願いしますよ、おふたり方」

「ま、そこから先は大人に任せろ」

そういうのであった。そして、ホテル入口

 

「んで、どうだったの?」

「あぁ、OKだってさ」

「へぇ~予想に反したわね」

「ダメ元だったが、意外とすんなりね」

「へぇ、まあ、士郎だしね」

「そうだな」

とサツキと話しながらいると、

 

「部長不在の今、仮として僕たちの『王』はイッセー君だ」

「――っ!マ、マジかよ!俺は『王』!?いいのか、それで!?」

「何を言ってるんだ、君は将来部長のもとを離れて『王』になろうとしている、それならこのような場面で眷属に指示を送るのは当然となるんだよ?」

「そ、それはそうかもしれないが……」

「昼間の渡月橋での一戦、君の土壇場の判断とは言え、僕たちに指示を出した、それが最善だったか、良案だったかはわからないが、僕たちは無事にいまここにいる、だから、僕は少なくともいい指示だったと思える、だからこそ、今夜の一戦、僕たちの指示をキミに任せようと思うんだ」

そして、横からゼノヴィアがいった

「そうだな、私やイリナ、アーシアは指示を動いたほうが動ける、昼のお前は咄嗟とはいえ、部長不在のチームをうまくまとめたと思うぞ」

「うんうん、けど、イッセー君は無茶して飛び出しすぎるのはダメよ?」

「そうです、無理は禁物です」

「このチームに入って間もない身なので、チームでは先輩のイッセーくんに任せます」

イリナとアーシアとロスヴァイセさんまで続く

 

「イッセー、頑張れよ」

「あぁ、そっちもな」

サツキも控えめながら挨拶をする。

「わりぃ、少し話し込んじまった」

匙が合流してきた。そして、士郎たちとイッセー達オフェンス陣は、別々に二条城に向かうのでった。

 

 

 

それから、数分後士郎たちは、霧に包まれた。

「さてと、ここはどこだ…」

目の前に五重塔が見えた

 

「東寺周辺ね、ここ」

「えぇ、そうね」

とそんなことを呟いていると

 

「あら、囲まれたみたいね」

「えぇ、そうね」

「だな――あまり急いでる上で嬉しくない唐突な招待だな」

皮肉をいう士郎、周りには英雄派の構成員が取り囲んでいた。

 

「「「――」」」

士郎は、異界文書(ザ・コード・オブ・アーカシャ)王の財宝(ゲートオブバビロン)を起動させて、絶世の名剣(デュランダル)と「選定の剣」の原典である原罪(メロダック)を取り出し構える。サツキも神器を構え、八雲も士郎から渡された妖刀のようなものに自分の蒼炎を迸らせる。同時に、英雄派の面々も三人に向かって飛び出してくる。同時に、士郎とサツキも飛び出していく。

 

「――士郎!」

「オッケー!!」

まず手始めに、士郎は巨大な竜巻を発生させ、 構成員を上昇させ頂点のところまで吹き飛ばし、サツキが、空中で連続ですれ違い様に5回斬りつける。そして、落ちてきた構成員を八雲が無数の妖火の球で輪を作り、それを回転させながら火球を連続で発射し、被弾させ吹き飛ばし気絶させていく。それでも、被弾しなかったのは、士郎が超速の居合を繰り出し、気絶させていく。そして、数分もかからず全滅した。

 

見上げる視線の先には東寺の五重塔。

「…――」

何かを感じ取る士郎、それは曖昧で真実味がないが――そこに何者か、いや強者がいることは確実だった。

「サツキ、申し訳ないがふたりで二条に向かえ、いいな?」

「……わかったわ、死なないでよ」

少しためらったものの士郎の真意に気づき言葉を紡ぐサツキ

「あぁ――」

それを聞いて、サツキと八雲は走り出した。ふたりの姿を見送り、士郎は、直感に任せて五重塔の方に向かった。

 

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