ラドリーっていいよね   作:縮退回路

9 / 12
ドラゴンメイドの紹介したら文字数が嵩んじまったぜ!
次回こそメイドラゴン達と絡みたいぜ……!


9. ただのドラメ紹介(二次小説ですよね?)

 

 

 ラ。

 

「く」

 

 ド。

 

「ぅ」

 

 リー。

 

「きゅー」

 

 

 ぎゃああああああ!

 なにこのかわいい生物! こんな生物が地上にいていいのか!?

 ラドリー! かわいすぎるだろ、反省しろッ!

 

「くぅ?」

 

 おっとごめんよラドリー急に発狂して。

 でもね、君がかわいすぎるから……。

 

 ふわふわの尻尾、誰かに整えてもらったであろうきっちりした和服、顔に出やすい裏表の無さ。

 ラドリートラップの絵ではどうして泣いてたんだろうな? ラドリーが子供であることを考えたら、ちゃんと思った通りにできなくて感情がぐちゃぐちゃになっちゃったとかかな?

 ぐへへ……。

 

「むぅ」

「いい子いい子」

「ふふーん!」

 

 あ、そろそろ正気に戻ろう。

 本日は休日。せっかくラドリーと丸一日過ごせるというわけで、言葉を教えていたのだ。

 ラドリーはこちら側の言葉を理解していえど伝える手段を持たない訳で、本人に意志がある以上早々に意志疎通の手段を確保したい。

 言葉を教えるその最中で我輩、あまりのかわいさに発狂してしまったわけだが。

 

「うーん。やっぱりそもそも声帯が備わってないとか? 犬やなんかみたいに言葉は分かってもって具合な」

「くぅ……」

 

 その辺の謎は滝谷先輩の伝手である翔太くんさんへ聞きたいところだけど、あいにく色々立て込んでてもうしばらく会うのは無理そう。

 なんでも翔太くんの使い魔がどこかへ行っちゃったとか、使い魔に翔太くんが連れ回されてるとか。

 事情はよう分からんが濃厚なおねショタ成分が感じられるので、まぁまぁひと段落するまで待つしかあるまい。

 

「じゃあラドリー、文字はどうだ。てか読める?」

「くー」

「テーマのおさらいも含めてまずは自分達ドラゴンメイドのカード、効果からなー」

「くぅ!」

 

 

 ドラゴンメイドテーマのメインであるモンスターカードは大きく分けて二種類。

 通常召喚が可能かつ通常召喚枠を主に使用する(レベル4)以下の人間態(メイド)と、それ以上の(レベル)であるドラゴン態。

 

 この大きく分けた二種類の関係はこうだ。

 バトルフェイズを開始する際に人間態は手札へ自身を戻しつつ、手札か墓地にいる対応したドラゴン態を特殊召喚。ドラゴン態はバトルフェイズ終了時に大体同じ手順で人間態を特殊召喚できる。

 色々絡める部分はあれど基本はこの動きで火力を並べ、殴って勝つのがドラゴンメイドデッキだ。

 

「ただし基本として気を付ける点があるぞー」

「きゅ!」

 

 唯一の星4かつドラゴン態なしのチェイムは特殊なので一旦省きまして、残った人間態とドラゴン態それぞれ4種。

 これらそれぞれ誰でもどれとでも入れ替えられるって訳ではなく、星2なら星7の、星3なら星8のモンスターカードとのみ交代できる。

 

「ラドリーとナサリーならフルスとエルデ、パルラとティルルならフランメとルフトって感じに」

「ふんふん」

 

 顔を近づけて鼻を鳴らすラドリーの前へ4枚を並べる。(ティルルはこの前の爆乳妖怪に奪われたので補充した)

 さきほど述べた大きく分けての二種類から更に半分に分けたものが相互関係だ。

 

「この墓地にいれば誰でもいいって訳じゃないのがミソで、これによってドラゴンメイドがやり過ぎないパワーを保持し戦略性頭脳戦に貢献しております」

「くぅ!」

「そして、ラドリーの墓地送りが馴染まない原因でもあります……」

「!?」

 

 そうなんです。なんでも交代して特殊召喚できないのが致命傷なんです。

 ラドリーの召喚時効果、言わずと知れたデッキトップの3枚墓地送り。序盤に貴重な召喚権を使いラドリーをフィールドに置き、墓地にフルスorエルデを送れなければ攻撃力500の無力な子が棒立ちとなってしまうのが悲しいところなんです。

 デッキの安定性、ドラゴンメイドの欠点たるスロースターターな序盤の凌ぎ方を考えたらラドリー採用が難しくなっちゃうんです……。

 

 

「数ターン経過後で墓地が温まっているならまだ良しも、ラドリーを置く余裕がある頃にはオーバーキルっていうか、墓地を肥やす必要ない頃っていうか……」

「くぅ! きゅっ! きゅっ!」

 

 ごめん、ごめんってば。連続でバーンダメージを食らっている時みたいな声を出しつつぽこぽこ頭突きと体当たりを繰り返すラドリーを撫でて励ます。

 ドラゴンメイド内ではそんな評価なだけで、個人的にはバージェストマテーマで名推理すれば星2である点も合わせて超強力だよ!

 ついでに言うと相手ターンのエンドフェイズに墓地のお片付けでラドリーを召喚し3枚墓地送り、手札へ帰ってきたラドリーをそのまま続く自ターンで再度召喚し計6枚の墓地送りってできるんだから! 名推理と合わせてハマれば《トランザクション・ロールバック》で《エレメンタルバースト》を発動させるロマン砲も──

 

「──ごめん、ドラゴンメイドじゃないから分からないね……」

「くぅー……」

 

 自身のテーマ以外には疎いらしく、明らかにつまらなさそうにしていた。

 バージェストマと相性が良いと言ったって実際に組んであげなきゃ分かりにくいよね。

 あと今はドラゴンメイドの話だ。

 

「気を取り直して、この2×2セットのドラゴンメイド達全員に共通する注意点があります」

「くぅ!」

 

 フィールドにラドリーとルフトを置いたままその他を墓地へ移動させラドリーに問題を出してみる。

 先程から自身を含むモンスターカードをじっくり一枚ずつ眺めているので、読めているなら解けるはずだ。

 

「バトルフェイズを終了させました。この時、盤面を動かせるでしょうか」

「くぅ!」

 

 小さな手がラドリーとフルスを手札へ戻し、墓地からエルデとパルラを復活させた。

 置いた位置はそれぞれ交代できるカードずつへだけども、残念ながら不正解なり。

 

「正解は、動かせないでした」

「くぅ?」

 

 

 小首をかしげてこちらを見上げる。うわ上目遣いが超かわいい。

 テキスト読んでた風だからって教えてない問題を出すのは性格が悪かった。ごめんネ。

 

「まず、ラドリー含む人間態のメイド達はバトルフェイズ終了時に発動できる効果を持ってないんだ」

「あ!」

 

 自分自身の効果でもあるんだけど、把握してないって事は……どういうことなんだろう?

 

「続いてドラゴンの方。こっちの発動タイミングは合ってるんだけど、手札からの召喚にしか対応してない」

「きゅぅー……」

 

 墓地からメイドを復活させる手段は実は限られている。この事は忘れてはならない。

 それが出来たらちょっと何でもあり過ぎるからネ。

 

「んー……。ん!」

「お、どしたどした」

 

 じっくりテキストを睨みつけていたラドリーが何かに気が付き、一文を指差した。

 この指ぬきグローブみたいなのつけたお手てかわいい。にぎにぎしたい。

 

「ふーん!」

「お、よく気が付いたね」

 

 ラドリーの指していた箇所は自身(ドラゴンメイド・ラドリー)の効果テキストの一番上。“このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない”って部分。

 人間態の(1)(2)の効果というのは、召喚時とドラゴン交代のあれだ。恐らく言いたいのは、1ターンに1度しか召喚時効果が発動できないなら自分バトルフェイズの終了時にわざわざ入れ替える必要なかろうって事だろう。

 相手ターンをに人間態が破壊され墓地へ送られたら復帰が大変じゃないかって話。

 

「ラドリーは賢いなぁ」

「ふふーん!」

 

 くるっと回ってドヤ顔が出来ないので前半を省略し、ふんすと鼻を鳴らした。かわいい。

 しかし、そこまで考えられるという事はルール自体や戦略についての理解はあるのか。賢い。

 もしかしたらマスターデュエルのメイトとして傍で決闘を見ていたから……いやデジタルとは別個体? だろうし……分からん……。翔太くんたすけて。

 

「それが駆け引きポイントというか、どれを手札に戻したりしておくかが戦略性なんだ」

「んー?」

 

 ドラゴン態の効果として、手札から捨てることで発動できるものがある。

 エルデなら手札から人間態の召喚、フランメなら自身のドラゴンメイドへ攻撃力+2000の付与。それぞれ墓地へ送られてもバトルフェイズ時には帰ってこられるので、特にフランメのパワーアタッカー化付与は色々と使い道があって大変よろしい。この二枚は相手ターンにも使えるのが大きいね。

 もちろんフルスやルフトにもそれぞれ効果があるけど、こっちの二枚は自ターンにしか使えないから要考案かなー。

 

「ふふーん……きゅ?」

 

 自身のドラゴン態たるフルスの効果を見たラドリーが固まる。

 ああ、気が付いてしまったか……。

 

「相手ターンでも使用できるって一文があれば、まだ前線へ赴けたんだがな……」

「!? ! !??!?」

 

 フルスの効果は、自身を墓地へ捨てて自分か相手の墓地にあるモンスターカードをデッキへ戻すというもの。

 昨今の墓地利用盛んな遊戯王においてこの効果はかーなーり、妨害として優秀である──。

 

 ──そう、これが相手ターンに発動できればまだ。

 

「必要な場面が限定されるというか、遅いんだよな……」

 

 ドラゴンメイドテーマだと持て余すが他テーマへの出張可能というポテンシャルを誇るラドリーと違い、フルスはさらーに中々使いづらいのだ。その限定された状況を待ち構えてデッキへ入れる位ならもっと汎用性ある他のカードでいいって言われて言葉に詰まるくらいに。

 一応ね、一応、なんやかんやで墓地に送られてしまったハスキーをEXデッキへ戻すとかあるんですよ。でもそんな状況ならもう負け確といいますか……!

 

 というか、さっき上げたバージェストマでも使えないの!

 せめて除外されたカードも範囲に入ってれば黄金おじさん(エルドリッチ)の保険にも使えたのに、そうもできないの!

 

 

「私も色々デッキを弄っていたが、この幼竜を入れる余地があまりないというのは本当だな……」

「くぅ……」

 

 そうなんですよ上井さん。

 でも、だからこそ俺はラドリーを何とかして──

 

「──って、上井さん!?」

「きゅ!?」

「近くまで来たので寄ってみたのだ。組んだデッキを早く試したいしな!」

 

 そういえば最近仕事中、隙あらば遊戯王wiki開いて考えてたな……。

 トールさんが負けず嫌いだから注意と言ってたけど、まさか休日に家へやってくるまでとは。

 無言で気配を消しつつやってくるとは……。

 

「いくぞ陽向さん、勝負だ!」

「うわぁ強引」

「きゅぅー!」

 

 まだ後回しにしたチェイムの説明とかしてないんだけど、まぁいいか……。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。