並行世界のアガスティア   作:羊1世

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第23話 噂のお店

こういうのは早いうちがいいということでその日のうちに占い屋に向かうことにした。

 

 商店街に到着すると、色とりどりの看板が並び、活気に満ちていた。

 けれど出店されている店の数は特別多いというわけではないので目的の占い屋はすぐに見つかった。

 

 占いの館[月影の星図(げつえいのせいず)]の扉をくぐると店内はうすぐらく、照明代わりに使われているキャンドルが怪しげな雰囲気を醸し出している。

 店の中央に座っている占い師は年配の女性らしく、長い白髪と深い皺が印象的だった。

「いらっしゃい、運命の導きを求めに来たのかい?」いっひっひ笑ってはいるが怪しげな雰囲気と対照的に占い師の声はどこか優しい。

「はい、ダンジョン攻略について少しでもアドバイスを頂けたらと思って」と円香が答えた。

 

 「じゃあダンジョンについて占うよ」

 占い師は微笑みながら、水晶玉を取り出し、手をかざした。光が水晶玉の中で踊り、まるで未来を映し出しているかのようだ。

 突然推奨が虹色に光り、暗い部屋を照らす、暗闇になれた私たちはとっさに腕で光を防いだ。

 しばらく、うにゃうにゃとつぶやいていた占い師が急に眼を見開き『うわああああああああああ』と叫びだした。声には出さないけどめっちゃびっくりした。

 

 私たちが呆然としていると占い師は私たちにお告げを告げた。

 「3つの試練が君たちを試す。第一の試練は水の試練、冷たい湖の中に潜む女神を訪ねなさい。

 第二の試練は火の試練、燃え盛る不死鳥の巣を越えねばならぬ。

 そして最後の影の試練、目に見えぬ敵が君たちを襲う。気をつけなさい、すでに双子はあなた達を嵌めています」

 

 一体どういうことなのだろうか?

 私が考え込んでいると目の前の老婆がすっと立ち上がり、そしてカツラを脱いで正体を現した。

 「私の名前は香織、お祓いなら今度時間があるときにしてあげるわ!あんた達あの双子に騙されたのよ、今すぐここから逃げなさい。私も店じまいして逃げるわ」

 老婆のコスプレをしたただの中年の女性だった香織は、今すぐここを立ち去れという。

 私はどうすればいいのかまったく状況を把握できなかったが、答えは外から聞こえた。

 

「ここであったが百年目、あなた達を復活できないほどに燃やしてあげるわ」

 この声はリゼの声だ、慌てて店を出て外を確認するとやはりというかリゼと口論しているのは魔王ご一行だった。

 

「お前こそなんでこんなところに居やがる!俺たちは警邏の連中に頼まれて仕方ねえから3層に潜んないといけねえんだよ!」

「まずいな……あの双子がやけに親切に情報を教えることをもっと疑うべきだった、面倒ごとを起こしそうな人らを見境なくここに紹介したのか……」

「だから言ったじゃんよ!とっとと3層に行ったほうが良いって!」

 3者3様に騒いでいる魔王たちが店から出てきた私を見て目を引ん剝く。やばい、お家帰りたい……。

 

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