「ティア!早く逃げなさい!ここはじき戦場になるわ……」
リゼが私を見るや、逃げるようにと叫んでくる。いや戦場になるもならないもあなた達次第だよね……?
「リゼ、3人組が嫌いなのはわかったけどここで戦うのは無しよ」
円香がやれやれという雰囲気を出しながら店から出てくる。
「それにしても、どうしてあんたたちはここにいるの?」
円香が魔王達に尋ねる。
「彼らは警邏隊からの罰則で、ダンジョンの3層に潜むために来たの」
しかし魔王たちが口ごもっている間にリゼが代わりに答える。
へー、やっぱ魔王たち悪いことしてたんだ。
ジト目で見てあげると魔王がばつが悪くなったのだろうか『そういうてめえも警邏の連中から言われて3層行くんだろうが!』
と魔王が食って掛かるも『私は探索を要請されて行くだけよ』と一蹴された。
「あなたたち、双子に言われてここに来たのよね?3層のことなんて占うことないからさっさと立ち去りなさい」
店から占い師の香織がでてきてにべもなく立ち去るように言う。
「なんで双子に言われたって知ってるんだ?」
魔王たちがもっともな疑問をぶつけるが香織はそれ以上話すことはないらしく店へと引っ込んでいった。
「うーん、3層に調査に行くなら占いをしてもらったほうが良いって言われたから来たのに……」
リゼが手を頬につけてつぶやく。
「それならさっき私たちが占ってもらったので一緒に行きますか?」
リゼに私が3階に一緒に行こうと伝えるとリゼは嬉しそうに快諾した。
「おい!ちびっこ!そいつと一緒に行くなら俺らとも一緒に行け!」
話を聞いた魔王が割り込んで3階のPTに自分たちも同行すると言っているが……え~、どうしようかな?
なんでか知らないけど一緒に行きたいらしい。
円香をじっと見ると『いいんじゃない』って言った気がするのであんまり乗り気じゃないけど『いいですよ』と魔王に伝えた。
しかし今度はリゼから待ったが入った。
「ちょっと待ちなさい!私は一緒のPTだなんていやよ!」
しかし円香がリゼの言葉を否定する。
「私たちのPTなんだから拒否は認めないわよ、それとカヌスさんも来る予定だからそこんところも考えておきなさい」
今度は魔王が『げえ、あいつくんの?』とリアクションする。
策士円香、相反する二つをぶつけることによって消滅を促し、どうやらこのPTの平穏を守るようだ。
「だったら私とあなた達で勝負するしかないようね、勝ったほうがこのPTのリーダーよ」
「その勝負受けてやるぜ!」
しかしとんとん拍子に魔王とリゼの勝負が決まってしまい策士は策に溺れた。