「じゃあ正直者には桃を返すのでもう入れないでくださいね?次入れたらストライキしますよ?」
そういって女神は泉へを帰っていった。
9つのうち6つは慰謝料であげた、あんなに桃いらないです。
なのでここには普通のももと銀色のももと金色の桃がある。
「……どうしてこんなことをしたんだ?」
女神を見送ったカヌスさんがカズさんを責める、そりゃ怒りますよね。
「だって、双子がそうしたら面白そうだって……」
涙目のカズさんが黒幕を売る、はいはい知ってました。
ギロリと双子をにらみつけるカヌスさんに物怖じもしない双子。
あいつら何になら恐れるのだろうか。
「とりあえず疲れちまったし、セーフティエリア探さないか?帰りたいわ」
魔王がくたびれた声でカヌスさんに提案をする。
確かにもう疲れた。
みんなも同意見のようで私たちは泉から早々に立ち去ろうとしたのだったが、そうは問屋が卸さなかった。
桃が動いたのである。みんなで目を配らせて置いて行くことにする。この3つの桃から好きなポ〇モンを選ばないで旅に出ないのじゃ。
「ねえ、この桃動いた気がするんだけど?」
円香が桃色の桃をつつきながら皆が気づいていたけど声には出さなかったことを言ってしまう。
「まじで!見せて見せて!」
カズさんも気づいてなかったようだった、もういいよ、帰ろうよー。
「これも調査、叩き切るか……」
勤労者カヌスもとうとう気づいてないふりをやめて桃を切ることにしたらしい。そのまま中身までオナシャス!
カヌスさんが剣を構え、桃に向かって振り下ろす。すると、桃はそれより先に横に割れて中から猫が出てきた。
「あぶにゃいにゃー、中に猫がいるとかそういうことかんがえにゃかったのかにゃ?」
考えるわけないじゃん、そう思いながら日曜日によく見た光景をほうふつとさせる猫はお構いなしにしゃべり続ける。
「そんなことよりブラザー!かもーんだにゃ!」
すると銀色の桃と金色の桃も横に割れて中から銀色の猫と金色の猫が出てきた。
「君たちは何なんだい?プレイヤーと敵対するモンスターではないのかい?」
カヌスさんが猫に尋ねると、ねこは指を振りながら『まずは自己紹介からじゃないかにゃ?』とキザったらしい言い方をしてきた。
カヌスさんの剣が心なしか動いた気がするが、何とか耐えて穏便に自己紹介が進むと思ったのだが……。
「わしの名前は桃から生まれたたま、略して桃たまにゃ!」
「そしてわしの名前は銀色の桃から生まれたたま、略して銀たまにゃ!」
「そしてわしの名前は金色の桃から生まれたたま、略してんにゃああああああああ!」
魔王が金の猫を吹っ飛ばす。
「にゃにすんだにゃー!」
「いわせねーよ!? 名前変えてこいや!糞猫が!」
カヌスさんがため息をつきながら、『帰るか……』とつぶやいた。
多分この猫たち放置しても害はない気がするので同意しかなかった。
「待って!兄弟を傷つけないでにゃ!」
吹っ飛ばされた金の猫をかばうべく桃たまは魔王の前に立ちはだかり、必死に訴えた。
「てめえらがまともな名前に変えるなら別に吹っ飛ばしはしねーよ!」
桃たまは一瞬考え込んだ後、にっこりと微笑んだ。
「いいのかにゃ? 実は、にゃー達はこの森の秘密を知っているにゃ! もし見逃してくれるにゃら貴重な情報を提供するにゃ」
その言葉に、皆は一瞬静まり返った。カヌスさんも踵を返し、真剣な表情で桃たまを見つめた。