並行世界のアガスティア   作:羊1世

99 / 122
第22話 双子襲来

その後、私たちはダンジョン攻略に向けて具体的な準備を進めることにした。

 カヌスさんの予定もあったので1週間後に潜ろうという話になりそこで私たちは警邏隊の事務所を後にしました。

 家に帰る前にフリマの店を物色しながら円香と一緒に、装備の点検やポーションの補充など細かい準備を行いながら、これから挑むダンジョンについて話し合った。

 

 「3層の森にはどんなモンスターが出るんだろうね」

 円香が心配そうに尋ねる。

「カヌスさんが言ってたように、オオカミやマイコニドだけじゃないなら3人だけだと不安かもね」と私は答えた。

 不安な気持ちが伝染し二人して辛気臭い顔をしてると立ち止まったところの店主から『頼むからほかでやってくれ!営業妨害だ!』と文句を言われたためその場からそそくさと退散する。

 

「ねえティア、リオたちを呼ぶのは……」「却下」

 フリマの外周にあるベンチで一息ついていると円香が恐る恐る提案をしてきた。私はそれを食い気味に却下した。ダメだろあいつら呼んだら。

「そもそもカヌスさんが来るのに彼ら来るんですかね?」

「こなさそう、捕まっちゃうもんね」

 私が突っ込みを入れたら円香はくすくすと笑いながら反応してくれる。

 

 その後もう少しだけぶらついてから家に帰ろうっかという話をしていると突如目の前に騒がしい双子が現れた。

「あれれ?こんなところで何してるんだい?」

「ダンジョンに潜れなくなって困っちゃったとか?」

 双子のジェミーとジェニーだ。ああ、もうどっちがどっちだかわかんないよ。名札付けてくれないかなあ。

「まあ、そんなところです。そっちは何か御用ですか?」

 円香が普段よりかしこまった感じで二人に対応してる、ちょっと苦手意識でもあるのかな?

 

「いやー見知った顔を見たのでつい話しかけっちゃっただけだよ!」

「まさか用もないのに話しかけちゃいけないとか言わないよね!」

 『ほれ、何で悩んでるか言ってみ?』双子が許可なく私たちの両サイドに座ってさらに肩まで組んできた。

 めっちゃうざい絡み方してきますやん、円香さんの顔も微妙に引きつってる。

 

「やっぱりダンジョンが変わってしまってるせいで潜りづらいから困ってるんじゃん!」

 円香の説明を聞いた双子の兄ジェミーが大仰なリアクションを取った。

「そんなあなたに朗報です!」

 姉のジェミーは突如として立ち上がり、私たちに胡散臭いながらも興味深い話をしてくれた。

 「なんと北に新しくできた商店街に占いの店ができたのです! 」

「気になるあの子のパンツの色から誰が好きなのかまで、さらにはお祓いや箪笥の角にぶつけた小指の治療まで請け負ってるってよ!もしかしたらダンジョン攻略に役立つことがわかるかもよ?」

 ジェミーとジェニーがニヤニヤしながら話してくる。

 なんかほとんど関係なさそうなことばっか請け負ってる気がするけど、どうしようか?

 「占いか……円香、どう思う?」

「少しでも不安を解消できるなら、行ってみてもいいかもね」

 円香も興味を持っている様子だ。

 

「それじゃあ、行ってみようか」

 こうして、私たちは双子の勧めで北に新しくできた商店街の噂の占い屋に行くことにしました。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。