地獄発、地獄行き   作:有森

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臨戦ホシノさんとクロコさんとミカさん、無事全員お迎えできたので初投稿です。
ちなみに全員ホシノさんのピックアップガチャで出ました。何で…しかも件のホシノさん天井ですし……ホントに何で…


悪い大人の御茶会議

翌日。

 

私はブラックマーケットの方に用事があって出ていた。

…というのも…っていうか、なんでわざわざブラックマーケットに場所を()()()()()()かが分からないから真意は分からない。

まあ確かに()()がコロコロ変わってるからたまたまブラックマーケットにあっただけかもしれないけど。

で……

 

「ようこそ、よくお越しくださいました」

 

「…どうも」

目の前の悪い大人…の三人…いや、四人組に目を向ける。

いつもの不審者…黒服さん、双頭のマネキンの形をしているマエストロさん、首から上がない肉体と、その腕に抱えられている絵画のデカルコマニーさんとゴルコンダさん。

…当然ベアトリーチェはいない。黒服さんが会わせたら不味いと判断して遠ざけてるのかもしれないね。

まあ、もしいたらいたで目の前でEX最大火力で使うだけだけどね。むしろ連れてきてくれてもいいのよ。

 

というかこの4人全員が揃ってるの珍しいな…大体マエストロさんかゴルコンダさんとデカルコマニーさん、どっちかはいないんだけど。

 

「では、採血の方をこちらで」

マエストロさんとデカルコマニーさんがキャッキャしてる横を通り抜けて案内されるままに椅子に座って神秘を【蓄積】から平常に戻し、黙って血を採られる。

採って良いと言ってるのは50ccまで。献血とかから比べると少なめに思われそうではあるけど、採血という面では最大まで譲歩した。

採血って20ccとかじゃなかったっけ。かなり譲ってるよ。

 

それから毛髪を2、3本取られて、なんかよくわかんない機械に一本放り込まれる。

曰く神秘を測定する機械らしいけど…なにそれ。オーパーツ的なものなのかな。

 

「…ふむ…相変わらずですが、平常時でも神秘量はかなり多い方ですね。キヴォトス内でもトップ10には入るのではと思っていましたが…昨日使()()()影響か、多少まだ残っていますね」

まじか、まだ残ってるのか…まああの量だしね、最初のあのなけなしの神秘ですら半日くらい残ってたし、今のあの量の神秘なんか数日はまとわりつくかな。

と、黒服さんはその近くの試験管のようなものに採集した血液を移してなんかよくわからない機械に入れてこっちを向いた。

 

「ええ、ではとりあえずこちらの()()ところは終わりましたね」

「ではこちらの番ということで」

その部屋を出て元の大部屋に戻ると、残っていた御三方がテーブルセッティングをしてた。何故。

しかも無駄に豪華なケーキスタンド付き。高そうなお菓子とかが並べられてる。

ほんとに何故。

と、黒服さんが椅子の一つに座って足を組むと、残りの三人(ゴルコンダさんはデカルコマニーさんに抱えられてるから実質二人)はその両隣の椅子に腰掛けた。

…やや躊躇いながらも私も残りの一つの椅子に腰掛ける。

 

「さて、現段階で言えることとしましては…やはり現状、少なくとも色彩に接触して反転してしまった場合は元には戻せないというところです。…まあ、触れる寸前までいった、だけならば戻す方法はないこともありませんが…」

…やっぱりか。

ならまずは接触させないことを大前提に…いや、それは固よりだけど、そもそも色彩がこっちを見つけた時点でゲームオーバーか。

ならそれのキーとなるレベルの絶望をまず排除する必要が…

 

「ですが」

と、思考に嵌りかけていたところに黒服さんの声が入ってきた。

 

「色彩に触れていない反転……いわば、ただ恐怖に触れて反転しただけならば、元に戻せなくもない事はわかりました」

 

「恐怖での反転と色彩との接触による反転は別物、ということですか?」

「そういうこった!」

「デカルコマニー、少し静かに」

「ええ、というより……」

デカルコマニーさんとゴルコンダさんがそんな夫婦(?)漫才のことをしている横で、黒服さんが少し押し黙った。

 

「…ちなみにですが、貴女はこれから私が何をしようとしているかご存知で?」

あー…ね。そういうことか。

 

「はい、ホシノさん目当ての勧誘でしょう。目的と手口も説明した方が良いですか……あ、そうか」

「…はい。本来その一環によって検証するはずだったのですが貴女のおかげで早めに調べることができました。その関係上…まあ、貴女に知られている時点でもうどうしようもないので手は引きましょう。確かに私達にとって生徒とは道具の一つでしかありませんが…仲間意識を持てると思っておりますので、敵対はしたくありませんからね」

「…別に私はそこに首を突っ込もうとはしませんよ。ご自由にして貰って構いません」

「!」

ま、そりゃあ意外そうな目をされるよね。

 

「どうせ先生やアビドスの皆さんが取り返しに行くでしょうし、どのみち失敗に終わるであろうことはわかりますから」

「…クックック、意外ですね、貴女ならば力尽くでも止められると思いましたが」

「多方面から似たようなことを言われるんですが、私どんな風に見られてるんですか」

そんな人を戦闘狂みたいな言い方…と若干睨むとまた怪しげに笑ってはぐらかされた。

…はぁ……

 

「…して、明日シグレさん」

と、普段の調子に戻った黒服さんが両手の肘をついて口の前で手を組んだ。

 

「それについて一つ、懸念点がございまして」

懸念点…?と聞くとええ、と返された。

ふと視線を散らすと他の三方も真面目そうな顔をしている。

…いや、まあ方やマネキン、方や顔無し、方や絵画だから表情の変化もへったくれもない面々だけど…雰囲気で。

曰く。

以前私がデカグラマトンの第三、静観の理解者であるビナーを相手取った時点ではまだパス、所謂ビナーに対する命令機構のようなものが黒服さんの方にも繋がっていたらしい。

だが、その後損傷修復のために砂に潜ったビナーから通信があったそうなのだ。

 

「そのデータが、こちらです」

 

推定戦闘能力──解析不能

全学園内データベースより該当人物、及び該当ヘイロー、声紋照合───ERROR

攻撃対象不詳──Uと仮称──潜在脅威対象より最大警戒対象へ引き上げ

 

次戦策構築───戦闘能力の解析不十分───ERROR

神秘条件における急上昇──【神秘解放】と仮称──時の最大神秘量計測───ERROR

 

二次成長段階「INSANE」まで残り──37%

最終成長段階「TORMENT」まで残り─────

 

「…これは」

「恐らく、貴女との戦闘において貴女のことを相当驚異的な敵と判断したようです。この通信を最後にビナーとのパスが切断されました。そして二年前に貴女が与えた傷などとっくに再生してしまっている現状──貴女に近しい存在を発見すれば即攻撃へ移るでしょう。つまり……」

「アビドスで下手に動きすぎるとビナーに目をつけられる可能性がある、と」

「ええ」

…参ったなぁ。

ビナーのいる位置はカイザーが()()()をしてる域だ。

だからカイザーに喧嘩を売りに行くとなるとどうしても会敵する可能性が高くなる。

それに……もし仮にカイザー側がこれに対応するように兵力を強化していたら。少し厳しい戦いを強いられる可能性がある。

まあトリニティとゲヘナが協力してくれるならそこは誤差だろうけど。

…先生また足舐めるのかな…流石に今の私はもうどうなるか分かってるから着いて行かないけど。

流石に生徒の目の前でアレは…ねぇ………

 

「……どうしました?」

「…いえ、こちらの事情です」

うん、切り替え切り替え。

 

…うーん、それにしても…正面からぶつかるにしてもビナーとかの重装甲系とは相性が悪いんだよなぁ…

私の攻撃は基本的に神秘系統での攻撃が多いけど、神秘での攻撃って重装甲を貫けるほど強くするのが難しいんだよね。だから攻撃がかなり──体感半分くらい減衰させられる。

まあダメージが入らないわけじゃないからいつかは倒せるだろうけど……こっちの神秘が切れるのが先になりそうかな。

 

それに、神秘を使ってる最中の()()()()()()にも留意しないといけないし…うーん、やることが山積みだ。

 

「何かお困りのようで?」

「あぁ…昨日神秘を使った時に少し、ヘイローが()()感覚がありまして。恐らく溜めすぎて使った際に出口に負荷がかかっているものかと」

以前に私の神秘の特性をタンクと壊れた水道で表現したけど、正確に言うなら割れない風船って言った方が正しいのかもしれない。溜めれば溜めるほど神秘溜まりにくくなるし。

まあそれはともかく、パンパンに空気入れた風船の口を解いたら空気の振動でバババババって震えるのと似たようなことが起こってるんだと思う。

ゴムで出来てる風船ならそれで済むだろうけど、こちとら固体…って良い方は正確じゃないか。そもそも物質じゃないし。

うーん、まあ形を変えられない物である以上、その負荷は風船みたいには逃がせられなくて神秘の影響を受けてる、ってところかな。

 

「それは不味いのでは…そちらも手伝いましょうか?」

「いえ、黒服さんは引き続き元通りの契約に従ってください。こちらは私で何とかします」

宛がないわけじゃないですし、と断っておいてその後はちょっと話をしたりして終了した。

新しい契約とか何を要求されたものかわからないからね…しないに越したことはない。

ちなみにその頃先生たちは銀行強盗をしてたらしい。帰りにブラックマーケットがやけに慌ただしくなってたのはそのせいか、覆面水着団。




ほとんど喋っていないゴルコンダさんとデカルコマニーさん。
全く喋っていないマエストロさん。
ほんとに何しにきたの君たち…


─以下謝辞─
なんやかんやでいつの間にかUAさんやお気に入りしてくださっている方が多数、感想や評価、誤字報告も来ており、嬉しく思います。バーにも色がついておりました。本当にありがとうございます。なんやこの両極端な評価、って思いましたけどね。
誤字もしないように気をつけてはいるんですけど…フリック入力と予測変換の罠です。ワタシノ、セイジャ、ナイ

実は始めてまだ一月半程の結構新任先生なものでして、同名のキャラがいると知らずに書いちゃってどうしようとなっているこの頃ではありますが、多分このままで行きます。がんばります。
あ、この間最終編まではいきました。前々からある程度知ってはいたんですが、普通に泣きました。

アビドス編が終わったら掲示板とかもやってみたいなーなんて思ってたりもします。
アビドス編は終盤に差し掛かる頃ですし、頑張ります。
かなり飛ばし飛ばしで進行が早いような気もしますが、これからも宜しくお願い致します。
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