地獄発、地獄行き 作:有森
ほら、主人公のいる世界線の掲示板をやるとすると、赤冬のシグレさんの方が後に出ることになるので、原作のキャラが二号的な立ち位置になりそうなのがちょっと、ね…それは良くないんじゃないかなと。なんで最初からしっかり調べなかったかなぁ…
期限はとりあえず明日、8/27までとします。
「はぁ…よっ、と」
見覚えのある景色を見ながら、手に持っている
ミレニアムサイエンススクール。
私の元々の出身校であり、
で、なんでここにいるかというと…まあ、ゲーム開発部ってところから支援要請が来たからで。
この頃また増えてきた仕事に押しつぶされそうになりなってる先生が「ゲーム」っていう単語に誘蛾灯のごとく吸い寄せられて行くことになった…のは良いんだけど、その途中で空から降ってきたゲーム機…プライステーションを頭にダイレクトヒットして気を失ったところ。いや、文字だけだとほんとに意味分からないけどその通りでしかないんだよね…コントローラー投げるならまだわかるけどゲーム機本体投げるって何…?
まあとりあえずモモイさんには後で話をするとして、先生をお姫様抱っこして、その上にプラステを置いてゲーム開発部まで行っているところ。
周りからの視線が若干痛いけど…まあ誤差でしょう。
そのままかなり大きい敷地内を歩いて一つの建物に入り、階段を上って一つの部屋まで行きついた。
3回ノックすると、ものすごい勢いでドアが開け放たれ…
「私のプラステ!!」
「おっと」
金髪で、頭にピンクの動物の耳のようなカチューシャをつけた人…モモイさんが突撃してきた。半歩ズレて躱すとそのままの勢いで壁にぶち当たっていた。
…人一人抱えてると流石にちょっと動きづらかったな…
「うぐぬぬ…」
「お姉ちゃん、流石にそれは…」
呆れたように部屋の中からもう一人…モモイさんとよく似た、目とカチューシャが緑色の、ミドリさんが顔を出した。
「ってあれ!?シグレさん!?」
「と…もしかして、今抱えてるのが…」
と、復帰したモモイさんとミドリさんがこっちを向いた。
「はい。シャーレの先生ですね」
「!!」
「!?もしかしてこれ、怒って協力してくれなくなっちゃったり…!?」
「あー…それはないと思いますよ。生徒にはかなり甘い人なので。……まあ起きるまで寝かせておく場所は必要ですし、ちゃんと後で謝ってもらいますけど…スペースありますか?」
「あっ、待ってて、ソファ空けるから…よっ、と」
ソファを占領していたゲーム機と思われる…あまり見ない形の機械を結構雑に退けてスペースを作ったモモイさん。それで良いのか…
まあそこに先生を寝かせておいて、二人の方を向く。
「さて…ですが。モモイさん、とりあえず正座してください」
「なんで!?」
「窓から物を投げたことについてと、自分の落ち度で負傷した人がいるのにそれより私物を優先させたことについてのお話です」
うう…と言いながらなんだかんだで正座するモモイさん。けど…
「お姉ちゃん、流石にアレはないよ…」
「でっ、でも!ミドリだって第一声は「プライステーションは無事!?」だったじゃん!」
「い、いや、だってあれは、ゲーム開発部の財産リスト第一号だったし…」
「じゃあミドリさんも正座してください」
「えぇ!?…いや…まあ、そっか」
渋々といったようではあるけど正座をする姉妹二人。
いやね…正直、某温泉開発部と似たようにこのゲーム開発部もかなり活動派なんだよね…いや、こっちは話通じる分幾分マシなんだけど。
レトロゲームを探すと言って古代史研究会を襲撃し、校内に謎の建物を建ててカジノじみた装飾を施してギャンブル大会を開き、オンラインゲーム内での煽りを真に受けて相手の居場所を探知してリアルファイトに持ち込もうとし……いや、確かに話は通じるけどやってることなかなかすごいな?
さて。こうして見る通り、私はゲーム開発部とは結構関係がある。
…まあ、とは言ってもそこまで深いわけじゃないけど。
去年あたり、たまたまゲーム開発部の前を通ったときに中から怒鳴り声みたいなのが聞こえてきて、何事かと思って入ってみたところ、まあゲーム開発部の入部希望の人がいたらしいんだけど、その人が部室内にある様々なゲームを「ガラクタ」と言ったことが原因でモモイさんが激高。
それに相手もどんどんヒートアップしていって、ミドリさんや部長であるユズさんじゃ手に負えなくなったところだったらしい。
急な第三者の登場に一瞬クールダウンしたところでそういう話を聞き、モモイさんにはとりあえずもう少し柔軟に動くことを注意して、相手の方にも人の好きなものをそういう風にいうのは良くない、ということを伝えて帰したのだ。
……まあ、相手側の方は私の言い分に納得できなかったらしくて襲いかかってきたけど、距離近かったし軽く十数秒で制圧した。インファイトで私に勝とうなんぞ100年早い。あ、ネルさんは来ないでください。ムリです。
まあ、その件でモモトークを交換して、たまにゲームのシナリオのアイデアを提供してみたりキャラ設定の案出しに協力したりしてた。
ちなみにテイルズ・サガ・クロニクルもやったよ。
なんてことを考えてると。
「“…あれ、ここは…”」
先生が起きたみたいだ。
「、起きましたか」
「“あ、シグレ、と…そっちの二人は?”」
「あっ、私はモモイだよ!その、ごめんなさい、ゲーム機投げちゃって…」
「ミドリです。すみません、その、お姉ちゃんも悪気があったわけじゃないので…」
「“あ、うん、それは全然良いんだけど…なんで正座してるの?”」
「けじめじゃないですけど姿勢だけでもと思って正座させておいたんです。あと色々と
声を掛けると恐る恐る足を伸ばして、痺れた足に血を巡らせていく二人。
…ちょっと突っつきたくなるけど流石にしない。
「えっと、じゃあ改めて!私はゲーム開発部シナリオライターのモモイ!」
「私はミドリ。イラストレーターでゲームのビジュアル全般を担当してます」
「それと、今はここにはいないけど企画周り全般を担当してる部長のユズを加えて…私たちが!ミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部だよ!」
痺れが回復してから。
じゃーん、と言いながら自己紹介をする二人。
…そういえばユズさん何処にいるんだろう。ロッカー…にはいなさそうだし。あんまり外にいるとは思えないけど…ま、そのうち出てくるか。
「“うん、私はシャーレの先生だよ。何か廃部の危機になってるって聞いてきたんだけど…”」
「あっ!そう!そうだった!とりあえず先生も起きたことだし─────」
「早速廃墟に行こう!!」
「“…ん?廃墟?”」
…とりあえず説明はしてもらおっか。事情は知ってるけど、初見でこれ聞かされても何のことやらさっぱりだし。
「モモイさん、端折りすぎです。詳細の説明くらいはしてください」
「あっ、そっか。じゃあ最初から順を追って説明してくね。えっとね…まず私たちゲーム開発部は今までずっと、平和に16ビットのゲームとかを作ってたの。…もうVRゲームすら古いって言われる時代だけど、だからこそもっと昔のレトロ風ゲームって味があるって思うでしょ!私たちはそんなゲームを開発する部活動!!……なのにある日、急にセミナーから襲撃されたの…!」
「“セミナー?”」
「あー、ミレニアムの生徒会です。アビドスは例外でしたけど、各学校にある生徒会は連邦生徒会と区別するために特殊な呼ばれ方をする事があるんです」
ミレニアムではセミナー、トリニティではティーパーティー、ゲヘナでは万魔殿といったふうに、と付け加える。
「そして一昨日…とうとう私たちは生徒会四天王の一人であるユウカから最後通牒を突き付けられて…」
生徒会四天王…?とまた若干首を傾げる先生。そこの表現は変にいちいち注釈を入れているとキリがないので、まあ一旦スルーしておく。
ともかく、今聞いている話の中では彼女達は真面目にゲームを作って部活動をしていると主張している。
それが真実であるとするなら、セミナーからきちんと許可をもらって活動している部活動として何らおかしい所はない。
その状態で廃部の危機にさらされるということは、セミナー、もしくはゲーム開発そのものに何かしらの問題が起こったと考えるのがまあ妥当。
…なんだけど……
「それに関しては、私から説明しましょうか」
「「この声は!」」
と、背後からの声。
警戒を解いてたわけじゃないんだけど、なんかすっと出てきたな…
振り向いて見上げると、目を少し細めた状態でこちらを見る、濃い紫色の髪をした人…早瀬ユウカさんがいた。
シャーレ奪還のあの初日のときにいた人達のうちの一人だ。
「で、出たな…!生徒会四天王の一人!『冷酷な算術使い』の異名を持つ生徒会の会計、ユウカ!!」
「勝手に変な異名をつけて、人をモンスターか何かみたいに呼ばないでくれる?失礼ね…さて、先生、それにシグレさん」
「“やあ、ユウカ”」
「お久しぶりです、ユウカさん。算術使いは分かりますけどいつの間に冷酷になったんですか?」
「シグレさん?乗らないでください?」
冷酷とは言われてるけどこれでも甘いほうなんだよね、通達はちゃんと何度もしてくれてるみたいだし。まあ算術使いなのは認めるけど。
この人来たときはシャーレの仕事の進み具合が三割増で早くなるから正直すごい助かるんだよね…