ハハハ…
テラコマリが突如として煌級魔法【地獄を灼く曙光】を放ち、真っ赤な閃光は古城どころか戦場の場の街並みから砂粒にいたまで、ありとあらゆるものを焼滅した
これによりほとんどの部隊は消滅した
古城近くを見れば、爆発に巻き込まれた者たちの死体、なんなら灰になってしまった者達がそこら中に広がっている
まるでこの世に終焉ざ訪れたかのように
そうぐらい言えるほど凄まじい大激震がこの戦場を襲った
民間などは遠くでこの状況をリアルタイムで見せてくれる遠視魔法【千里鏡】によってスクリーンで見ていた
さっきまで盛り上がっていたのにテラコマリの魔法によりスクリーンに映ってた画面は砂嵐しか映っていなかった
民間は何が分かっているのかわかっていない
「…まったく、あのバカやり過ぎよ」
周りが混乱している中、一人は一つのテーブルで紅茶を飲んでいた
「これでカーミラに何かあったらどうすんのよ」
「…ミリセントさんってカーミラ様大好きですね」
「違うけど」
「いやでもその言い方だと」
「何?」
「…なんでもないです」
ミリセントに圧をかけられた第零部隊隊長の兵士の一人
ちなみにカーミリ(カーミラ×ミリセント)万歳の人
さっきまでミリセントと一緒にとあることについて調べていたところだった
「しかし…この状態では我々がいつ行動していいのかわかりませんね」
「それならしばらくすればカーミラから連絡がくるはずよ」
生きていればの話である
しかしミリセントたちは確信しているほど生きてると思っている
自分たちのカーミラを信じてただ指示を待つだけであった
「それにしても暇になるわね、あのオムライスでも食べてようかしら」
☆
場は変わり戦場のど真ん中、かつては古城があったところに呆然と立ち尽くす吸血鬼が一人いた
その方こそが今の戦場をこの有様にやってくれた元凶テラコマリ•ガンデスブラッドだった
彼女は目が覚めると周りの光景は地面と空しか映ってもない
びっくりするほどなにもない
いうなら誰かが寝ていたのが、テラコマリの自称専属メイドのヴィルヘイズだった
さっきまで嫉妬しかなかった変態仮面デルピュネーから逃げていたところを彼女が助けてくれた
そのおかげで傷が深くついてしまったが、呼吸はかすかにあったが魔核で治るとはいえ、テラコマリは親しい人が死なせるのはいやだった
とりあえず転移の魔法石をヴィルヘイズに使用して病院に搬送させた
搬送した後今の自分の状況を整理し始めた
ここは戦場なのか?
「あはは…夢かな、夢なら姉さんの声で起きたいな」
これは夢だと思っている中、自分の足元からガラスが割れたような音がした
見てみると真っ赤なガラス片だった
「これ紅玉?」
七紅天闘争の勝利に必要なものだ
「これ壊しちゃったらまずいんじゃ…」
そう事実に気づいていたら後ろから足音が聞こえた
どうか味方でありますように、特に姉さんとか姉さんとか姉さんとか
この日だけ神に祈りを捧げた
だが、今日だけやっても神はみてくれないとこの日よくわかった
「ガンデスブラッドさん、ごきげんよう」
振り向けば七紅天の一人、フレーテ•マスカレールだった
彼女の顔は仇を見つけた復讐者のように獰猛な笑みを浮かべていた
「や、やぁフレーテ…他のやつはどうしたんだ?てかどうしてこうなっているんだ?まさか姉さんがすごい魔法でもやっちゃったのか?」
「一人ですわよ。なぜって?それはあなたが誰も彼も虐殺してしまったのです!ヘブン様も。メタル様も。メモワールさんも。デルも!そしてあのカーミラ様までもが!」
「わ、わけがわからない!本当に話が噛み合ってないぞ!その言い方だと私が全員殺したみたいじゃないか!」
全員殺せたとしても、サクナと姉さんだけは絶対に殺さないし、殺させない
だが彼女が言っていることが嘘ではないようだった
「そうと言っているのがわからないのですか!いくらなんでもこれには限度がありま…」
フレーテの視線はコマリの足元にいった
散らばっている紅玉の残骸
「それは紅玉!まさか七紅転生を終わらせるために壊したのですか!」
「いや違う私じゃない!気が付いたら壊れてたんだ」
「ふざけている!あなたには七紅天としての自覚がないのですか!!」
フレーテは激怒していた
それはもうわかりやすいほどに、自分が用意した七紅天闘争を台無しにされたこと
それをしたのがテラコマリ・ガンデスブラッドだったからだ
「貴方は帝国の癌です。この場で処分します、不埒な詐欺師にはもったいないほどの暗黒魔法をお見舞いして差し上げますわ」
「なんでそうなるんだ!殺されるのなんてまっぴらだよ!」
「ならば武人らしく対抗して見せなさい!特急暗黒魔法【ダークネスハル…」
コマリを死を覚悟した
希望が完全に潰えてしまったからである
残されたのは死ぬ運命だけだったが、いつまで経ってもフレーテの暗黒魔法は飛んでこなかった
不審に思って顔を上げるとフレーテの腹から手が生えていた
手からは血がこぼれ落ちている
フレーテは今何が起きているのか理解できていなかった
ただ自分のお腹から生えている血で染まった真っ赤な腕を見下ろすしかなかった
腕が引き裂かれ、気づけば少し飛ばされた
自分を殺した者は誰かと見ようとしたが、自分の顔に向かって巨大な岩が降ってきた
骨が砕くような音がした。最初はまだもがいていたが、徐々に動きが鈍くなり、やがてぴくりと動かなくなった
あのフレーテを殺した犯人はコマリは目の前でそれを見た
フレーテの代わりと立っていた人物がよく知る人物だった
「テラコマリさん!無事だったんですね」
サクナ•メモワール
さっき物騒なことをするには全然似つかわしくない無邪気な微笑みを浮かべていた
それのせいでコマリはサイコパスしか思えなかった
その後はちょっとだけ話した
コマリはあまり話さず、サクナが一方的に言っているだけだったが、話が進むにつれ、サクナはおかしくなったようだった
サクナによる精神魔法【マインドフライン】によって過去の記憶を見ながら説明された
サクナに姉がいてその名前がコマリ・メモワールのこと
穏やかな日々が逆さ月によって家族が殺されたこと
家族は神具によって魔核では生き返らない
契約によって逆さ月から逃れられないこと
今回の任務で魔核の調査のため、いろんな人を殺し、知る必要があったからやった理由もそして次はあなたを殺しますとコマリに教えてくれた
話し合いは聞かない、サクナの勘違いによりそんなことをしても無駄だと思っているせいであった
精神魔法から解放すればサクナは不安で怖がっていながらも殺して家族にする気だった
いなくなったのなら代わりを用意すればいいという彼女の狂気を見せられた
誰かこの子を何とかして欲しいと心から思った
普通に殺されるだけではない、殺した後はサクナの代わりの姉にされる
「大丈夫です、なるべく痛くないようにしますから」
サクナが近づく、白い指から出る魔力の気配
コマリは戦えないが、さっきのことでやれることが一つあった
自分が自ら姉になると言う
自分でもおかしいと思ったが、これしかない
コマリの言葉は震えていたが、続けた
結果としてなんとかできた
今は自分に抱きついて泣いていた
自分の姉もこんな気持ちでやっていたのだなわかった
これで七紅天闘争は終わり、無事めでたしとなるはずだった
「何をやっている?サクナ•メモワール」
死んだと思われていた第五部隊隊長のオディロン・メタル
「言ったはずだ、テラコマリ•ガンデスブラットを殺せとな」
「わかっています…」
「ならお前は何をやっているのだ!さっさと殺せばいいものを!」
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
「鬱陶しい!謝るんじゃない!」
サクナの髪を荒々しくひぱっり
もう扱いは物同然だった
「おいやめろ!サクナから離れろ!もう逆さ月の一員じゃないんだ!」
「何を言っているんだテラコマリ•ガンデスブラッド、こいつは契約によって逃れられない、さぁ立てサクナ•メモワール!ささっとあの小娘を殺せ!」
「やめろって言ってるだろうがぁーー!!」
「悲しいな、力なき者の無駄な抵抗ほど見るに堪えないものはない」
「やめろ…はなせ…」
しかし今のコマリの力では雀の涙だった
「ぐ、う、ああっ、」
「脆すぎるぞテラコマリ・ガンデスブラッド!!」
そのまま折られた腕を勢いよく飛ばすように離した
「この程度ならサクナ・メモワールの異能を使うまでもない。よし、拷問してやろうではないか!」
「やめろ!テラコマリさんから離れろ!!」
そこにはさっきまで弱弱しい少女ではなかった
「もう私はお前なんかに従わない!逆さ月なんて抜けてやる!」
「何をふざけいる!お前に逃げ場などない!お前は道具として働けばいいのだ!」
「それこそふざけんな!」
サクナは小瓶を出す
オディロンがそれを見て驚く
「おい、まさか貴様」
「これは今までの私との訣別だ!」
小瓶に入っている液体を一気に飲み干した
ごう!!とすさまじい魔力のうねりが発生した
そのまま浮かび上がり、後ろには魔法陣が浮かぶ
「ここで死んでもお前は倒す!ダストテイルの箒星!!」
眩い魔力をふりまきながら氷の星々がオディロンに襲い掛かる
「道具の分際で!ここで処分してやる!」
星々の一つを叩き落しても、二つ目、三つ目が休むことなくオディロンに襲う
ごり押し気味で来るが、それでも近づくことが難しく、地面をけって空へと上がるが、氷星は逃がさんとばかりに軌道が変わる
自慢の肉体でもついに耐えられることができなくなり、剣が滑り落ちた
空から落ちたことにより、姿勢を崩したところを狙い、サクナは懐から短剣を取りだし、首を狙う
一撃でやる、しとめる
誰もが勝ったと思った
しかし、
「がはっ!」
体は急に動かなくなる
そしてすさまじい倦怠感。頭痛、吐き気、全身からくる痛み
運も実力のうち
オディロンはニヤリと笑う
「副作用が訪れたようだな間抜けがぁ!!」
サクナはあっけなく吹き飛ばされた
再び立ち上がろうとしても力が抜け落ちてしまう
せっかく変われると思った途端にこれだった
「テラコマリさん…ごめんなさい…」
やっぱり私では駄目だった
結局何も変わらず、役に立てなかった
そのことにただ悲しく涙を出すことしかできなかった
オディロンは使用期限の道具と強くもない雑魚しか思えない二人に近づいてきた
自分に反抗してきたことは褒める代わりに息の根を止めようとした
「サクナ・メモワール、結局お前は使えない道具だったな」
オディロンの足が上がる
サクナの頭を踏み潰す気だった
吸血鬼の死に方ではなく、道具としての処分をされることにサクナは自分は結局どうぐだったんだと悲しく思った
少し離れているところにあこがれのテラコマリが仰向けになっていた
だがもう自分には何もできない、薬に頼る自分にそう思うしかなかった
…カーミラがこの場にいたなら変わっていたのかもしれない
しかしコマリによる魔法によって多分生きているかわからない
発生の場の近くにいた
爆発から起きると約一秒もないぐらいでそこまで襲ってくる
フレーテが生き残った理由も本人の迅速の判断もあった
ならカーミラもできると思うが、残念だからオディロンと戦闘中だったため、防御魔法を使えなかったのだろう
だからもう誰もいない
自分を助ける者などいない、ただオディロンに殺されるのを待つだけしかできなかった
しかし痛みが来ることはなかった
もしかしたら痛みを感じずに死んだのかもしれないと思ったが、目を開けられた
まだ生きている、しかしなぜだと思った
「っ!お前は!?」
近くにいたはずのオディロンの声が聞こえた
驚いていることはわかったが、理由はわからなかった
上を見れば理由がわかった
「カー、ミラさん…」
オディロンが踏み潰そうとした足を足で押し返すようにして抑えているカーミラが向かい合いながら立っていた
オディロンの足よりも細いはずなのにその力はどこから出てくるのだろうか
「なぜだ!?なぜ生きている!?」
「なんで生きてるって?逆に聞くけどなんで死んだと思っていたんだ、逆さ月のオディロンよ」
「なっ!?なぜ貴様それを!?」
自分の正体を知っているカーミラに怖気づいたのか少しずつ引き下がっていた
さっきまで威勢があったオディロンはいなかった
「一応これでも七紅天闘争の途中なんだ、お前のさっきまでの言動は民間にすべて聞かれている」
そう言うとカーミラは自分の右目を手で隠すようなことをする
「よって、この第零部隊隊長のカーミラが…貴様を断罪する」
カーミラの右目が赤色から青色へと変化し、烈核解放した時に出る菱形の模様が目に浮かび上がる
本来の烈核解放による瞳の変化は赤色になるとされている
しかしカーミラは赤ではなく、青であった
それがカーミラが持つ例外の力
その力は通常の烈核解放を超える
そしてその例外の力をオディロンは実際の目で見ることになる
手始めにとカーミラはコマリに向けて腕を伸ばした
するとさっきまであった傷などがなかったかのようになっていた
上級回復魔法よりも速く対象を治せることができる
「これがカーミラさんの力…」
次にカーミラはサクナを見る
そして手を伸ばした
「君は逆さ月によって縛られている、だが今日でそれは無くなる」
烈核解放は本人の精神の形を似させることによって発現する
そして心が成長するに伴って進化したりする
使いこなすのは本人次第ということだ
「この契約という鎖が君を苦しめている、これを施した者は相当の実力者のようだが、私にとっては簡単なものだ」
カーミラの左目が変わる、今の右の青色ではなく、紫色へと変わる
「君がもうこれに縛られることは…ない!!」
伸ばした手は掴んだ動作と同時にぱりぃん!と音がし、サクナを縛り上げていたものは跡形もなく、消し飛んだ
「サクナ・メモワール、君はよく頑張ったね」
そういわれたサクナはカーミラにオディロンという敵がいるのにも関わらず頭をなでられている
その仕草はお母さんと同じだった
後ろからの圧が何か感じるが、今それどころではない
汚い言葉だが、なでられて濡れた(意味深)
尊敬する人にこんなことされたら新しい扉が開いてしまう
「ミリセント、二人を見守ってて」
ミリセントは返事をしなかったが、すでに二人の近くにさっきまでずっといた
単純にカーミラの存在がでかすぎてサクナはミリセントに気づくことができなかった
「…サクナ•メモワール、貴方カーミラファンクラブに入ってるわね」
「!?」
「しかも結構古参の方じゃない、まぁでもその程度なのね」
「!?!?!?」
サクナは思った
いつの間にかいたミリセントに自分がカーミラのファンクラブに入っていることになぜわかったのだろうか
しかもその程度と言われた
絶対今言うことではい
「あ、テラコマリさん!気を失っているだけかな?…そうだ血を飲ませれば」
「なっ!待ってそれは!!」
一応サクナはコマリが血が苦手というのを風のうわさで知ったが、吸血鬼なのだから血を吸えば少しは元気になるかもしれないという優しさだったが、コマリに血を吸わせることがどういう意味なのかミリセントは知っていた
またあのパーティのようなことが起きることを防ごうとしたが遅かった
すでに自分の手をナイフによってきり、コマリの口に血が入っていた
むくりとコマリが起き上がり、コマリはサクナに馬乗りになっていた
「たりない、ちが」
そういうとコマリをサクナの首筋に向かって歯を立てていた
サクナは首筋に小さな痛みを感じた
「え、だ、だめです…」
「……」
ミリセントは見せられていた
馬乗りにをしたらと思ったら、その体制で吸血をしたのだ
吸血鬼の吸血行為は親愛の証だったため、体温は上がり、顔の頬は紅く染まっていた
必要な分の血を吸い終わったのか、コマリがサクナから離れた
口端からは血が垂れていた、それを見たサクナは救われた気がした
ミリセントはこいつやっぱりカーミラの妹だと思った
「あいつは、わたしが、たおす」
コマリの金色の長髪は真っ白へと変わった
その姿は民間が見ていたスクリーンに映り、鬱陶しいほど沸騰した
誰もがコマリン!コマリン!とコールしていた
皆がテラコマリの魅力された
そしてそのテラコマリの目にはオディロンしか映っていなかった