異世界に行きたかった女の子がナザリックの一人になったと思ったらやらかした   作:アルトリア・ブラック(Main)

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オバロ書いてて思う、ナザリック側チート過ぎる。それにチート加算させたからとんでもねぇことになった。のでオリキャラを追加で入れておきました。ごめんなさい。


第12話『存在証明』

 

ツアーは違和感を感じた。

 

八欲王は仲間割れにより命を落としたはず、八欲王のギルド拠点・エリュエンティウから謎の気配を感じた。

 

(…八欲王は仲間割れして死んだはず、なのになんだこの気配は…)

 

一度、鎧を飛ばし様子を見に行くのも視野に入れたが、彼らにはかなり警戒されている上に守護者に見つかれば鎧が壊れるかもしれないという危険性を鑑みて、プレイヤーが復活した可能性はないことを祈りつつ、離れた所から鎧越しでも観察することにした。

 

その過程で鎧が壊れるかもしれないが、複数のプレイヤーが同時に出現なんて勘弁して欲しい問題である。

 

あの悪辣・暴虐を具現化したようなプレイヤーをどう打倒するか、どう封印するか考えるだけで頭が痛いというのに。

 

ツアーは八欲王の居城の近くに行くのは避けたい。

 

彼らは幸運にも、仲間割れというので最期を迎えた。

 

力のある竜王達はやられてしまったが、それでも、仲間割れで倒れたから良かった。

 

今更復活した可能性を考えればゾッとする

 

対処することが多すぎてツアーは竜でありつつも頭が痛くなる。

 

(…八欲王の方はれべるダウンしている可能性を考えれば、問題視するのはあちらで良いだろうけど…)

 

ツアーは父親がやらかしたことに対して頭が痛くなる。

 

彼らをこの世界に招き入れる要因になったのは父である竜帝の責任だが、それにしたって問題が山積みすぎる。

 

(…法国の彼女を殺すって考えも少しは改めた方が良いか…?いや、海底都市の最下層に眠る彼女に協力を仰ぐ方が良いのかもしれないけど…法国がこちらを攻撃しなければ話もつけやすいというのに…)

 

いくら悩んだって答えは何も出てこない、少なからず、問題は沢山ありすぎる。

 

もう少し力のある仲間がいれば、そう愚痴をこぼしたくなる

 

 

 

 

 

誰かの夢をまた見た。

 

今度見た夢は酷いものだった。

 

ひたすらに誰かを呪う夢

 

死ね死んでしまえ、お前なんてこの世から消えて無くなれ

 

お前なんて生んだ存在をも呪う怨嗟の声

 

そして、初めて、夢の中の光景がリアルになった

 

今まで、暴力を受けるような夢だったのに、今度は自分の手でその呪った相手を殺そうとした。

 

殺意なんてないのに、リンにそっくりな容姿の女性を殺そうとしていた。

 

(やめて、やめて…!)

 

そう願うのに、僕の手がその女の人の前に鋭利な物を持って立ったとき

 

《君は藤丸立香よりタチが悪いね》

 

そう言って僕の手を掴む白い服装の女性がいた。

 

ふっと、その光景が消え、その女性は笑いながら

 

《君って本当に感受性が豊かすぎるというか、巻き込まれ事故すぎるというか、君はかなりの幸運があるのに、それを上回る勢いで不運に見舞われるね》

 

女の人は笑いながら僕の頭を撫でてくれる

 

「…誰?」

 

《うーん、マーリンと呼んで欲しいけど、あそこまで強くもないし、ここはあえて清明とでも呼んでくれ、あ、でもこの世界じゃ漢字は不自然か、ならアリアナでも良いしマリアでも良いよ、まぁ、別に名前はなんだって良いけど》

 

気の抜けた言葉に初めて夢の中だというのに安心できた。

 

それでも夢は醒めず、どうしてと思っていると伝わったのか

 

《ちょっと挨拶かな、まぁ、私は夢の中にしか出れないただの幽霊だと思ってくれていい、現実世界じゃ何も出来ない無能だからね》

 

そう言って女の人は僕と目線を合わせるために座る

 

その座り方がやや男っぽいというなドンっという感じで座る

 

「幽霊?」

 

《そう、幽霊、助言しかできないただの幽霊。あえて聞くよ、君は勇者になりたい?》

 

単刀直入に言われ思わず黙ると

 

《これから君の住む村以外の場所がほぼ壊滅状況になる。いや、彼女がいる分、()()()()()()()()()()かもしれない。いやいや、彼女は殺意が凄まじすぎてちょっと引くレベルだけど…》

 

先ほどから彼女、と呼ぶのが誰だかわからないが、そう聞こうとするとにこやかに無視される

 

「……世界が終わる?僕の住む村以外…?」

 

その言葉が信じられなくてもう一度繰り返すと、女の人は笑いながら頷く

 

《ウン、破壊と殺戮で少なくともリ・エスティーゼ王国は壊滅する。帝国は無事な気もするけど…それから大陸かな、間違いなく人間は君らだけしか居なくなるし、生物も最悪居なくなる。でも君には関係ないことだけどね、だって、平和な村で彼らに庇護されてるわけだから》

 

女の人の言葉は突き放すような言葉でありつつも、試すような言い方をしていた。

 

「…僕はリンが幸せならそれで…」

 

《世界中の人間が死滅して君ら以外の人類が居なくなったら、リンちゃんみたいなタイプはきっと悲しむよ、どうして、魔王が世界を支配してるんだって》

 

その言葉に無言になる。確かに、リンはそういうところがあった。

 

戦争に胸を痛め、腐敗している世界でも幸せを祈った。

 

貴族、平民関係なく、彼女は人を愛した

 

「そういう、貴女はただ話すだけで何にも出来ないの、僕が見る妄想ってだけじゃないだろ」

 

その言葉に女の人は笑い、立ち上がる

 

《正解、でも私の力は結構前にやらかしてね、大幅に、というか大体力が喪失している。そんな私にとって力を貸すなんて賢者のような事はできないよ》

 

両手を後ろに組んで話す女の人、その言葉に違和感を感じる

 

僕の夢の中に出てきたと言うことは…

 

「ゲーティアと関係があるの?」

 

その言葉に女の人は少しだけ悲しげな表情をするが微笑み

 

《ゲーティアか、今はそう名乗ってるのか、人類愛っぽくないと思うんだけどなぁ、どっちかというとアンリマユみたいな》

 

さっきから分からない単語ばかり出されて困惑するが、女の人は手を後ろで組み、誰もいない空間を見る

 

《私も彼女も…彼って言った方が尊厳を破壊しなくていいのか?とりあえずは、私も彼も同じ時代を生き、同じ世界に転生した…転生した先では会えなかったけど》

 

女の人はニコリと笑い

 

《別に私は破壊を止めるつもりはないよ、私たちだって破壊したのは異形種だけだし、でも、彼は人間を壊滅させる気でいる。この世界の種族を絶滅させ、少数の種族だけで世界征服を目論んでいる。この世界の空さえ守れればいいと思っているかもしれないモモンガとただ、全てを破壊したい彼》

 

「長いよ」

 

そう文句を言うと笑いなが

 

《あははごめん。簡潔に言えば、彼を救いたい。それだけさ》

 

「…救いたいって…僕一人やれって?」

 

リンの存在も何もかも捨てて英雄になれなんてふざけている

 

《別に一人でやれなんて言っていないよ、ただ、これから否が応でも君は彼らに巻き込まれるから、少しだけ心の準備をしていて欲しいなと思って言ったんだ、ツアーも君が敵視するほど野蛮ではないよ?まぁ、どの口がとか思うかもしれないけど》

 

相変わらず笑顔は崩さない

 

「僕が巻き込まれる…?なんで?ゲーティアから離れれば問題ないって…」

 

そう言うと女の人はルイの右腕を指す、そこには何もないが

 

《彼の攻撃で死なないのは君だけだし、彼に対抗できるのは君だけ、あのツアーも流石にそれは想定外だったようだけど、さすがは白金の竜王と言われるだけはある。この世界じゃ、レベルなんてものがあるせいで勝てない要素が大きいけど、君だけはそれには該当しない。勇者らしく、圧倒的な化け物に対しても有効に戦える唯一無二の存在》

 

女の人は少しだけ悲しげにし

 

《巻き込まれた君に頼むことじゃないけど、彼女にその気持ちを少し分けてあげてほしい。私ももう少し力があれば彼女と話が出来たと言うのに…何百年前か、そこで私もヒャッハーしてしまったから他人の事全くもって言えないんだけど、私は彼女に何にも返せていないから…本当に大事だったものなのに》

 

そう呟く女の人は悲しげな瞳をする

 

ゲーティアとの間に何があったかは分からない、でも、とてもつらそうなことだけは分かった。

 

何があったのか、そう質問しようとすると、離れた所から太陽光が差し込める

 

《もちろん、私の言葉を無視しても良い。勇者というのは押し付けられてなるものじゃないし、私が君だったら絶対に嫌だって答えてたはずだし、でも、君は強いよ、この世界の人間として》

 

そうニコリと微笑む女の人

 

太陽光が差し込め、目が覚める

 

「おはよう、ルイ、今日は早起きだね」

 

そう笑顔で話すリン

 

あの頃から少し大人になったリンは明るく微笑んでくる

 

「ンフィーレアさんがルイと話したいことあるって言ってたんだけど、今日のいつでも良いって言ってたよ」

 

「……午後行こうかな…」

 

少し気落ちしたような声が出てしまい、リンは『どうしたの?』と聞いてくる

 

「…もし、帝国以外の国が壊滅したら、人間国家が一つしか無くなって、他の種族も絶滅したらリンはどうする?」

 

朝イチから話すような内容じゃないのは確かだ

 

でも、聞いておきたかった、彼女からしてみれば、ありえない可能性だというのは知っている。

 

でも、嫌な夢とよく分からない夢が交互になった夢を見た事、そして、ゲーティアという化け物を一度身に入れたことがあるから分かる。

 

ああいう世界中の人間や力のある種族で協力させた所で絶対に敵わない存在がいるということを知っているから

 

「魔王が支配したら?って世界の話?」

 

「………うん」

 

真剣に話をする僕に気づいたのか、不思議とこんな脈絡のない話でも信じてくれた。

 

「嫌だと思う、お父さんとお母さんを殺したのは人間だけど、もし、人間より強い魔王が現れて人間を蹂躙し始めたらもっと嫌だと思う、だって、その蹂躙された人達にも家族がいるわけだし、嫌だよ、私が味わったような苦しみをみんなにも味合わせるのなんて」

 

そう話すリンに夢の中で会った?と言った方が正しいのか、あの女の人が話していた言葉を思い出す

 

《君は勇者になりたい?》

 

その言葉を思い出す

 

勇者、なんていうお伽話では沢山傷つき痛い思いをして悪を倒すなんて話だったはず、十三英雄の物語が特に有名だった。

 

「ルイ?」

 

ルイは深呼吸をする。

 

自分の言うことをリンが信じてくれるか分からない、でも、話しておきたかった、自分がどうやって今まで生きてきたということを、ゲーティアという怪物がいたということ

 

(……それより、ゲーティアって女?男だけど…あの女の人は彼女とか言ってたけど、彼って言った方が尊厳を破壊しないとかよく分かんない事言ってたけど…まぁ…性別はこの際良いか…)

 

 

 

 

 

 

 

ナザリックの円卓の間にて…

 

 

 

「ぜっっったい嫌です!!なんで頭悪い俺が魔王なんて名乗らないといけないんですか!!ゲーティアさんの方が頭いいじゃないですか!!」

 

大した大声ではないが、地団駄を踏むように(座っている上に手を叩くのみ)嫌がるモモンガ

 

二人での会議では、モモンガが外交向けにはアインズ・ウール・ゴウンと名乗ること、そして、ギルド長としてこれから取引を皇帝とするということ

 

「いや、魔王ロールプレイしてたのはお前だろう。それに、ギルドメンバー達に認められてギルド長になったわけだしな?やらかした俺と違ってお前は何一つやらかしてない有能だし、問題ないだろう」

 

「自分がやらかしたってことを理由にやらないようにしてません!?それに絶妙に否定しずらいの勘弁してくださいよ!俺だって今思ってますよ!魔王のロールプレイなんてしなきゃ良かったって!」

 

骨の手で頭を抑えながら

 

「これから皇帝に会うとしても、どうしたらいいか聞いても『御身に計略通りに』とかしか言ってくれないんですよ!!ゲーティアさんなら出来るでしょ!!ねっ!?」

 

本当にやりたくないのか、原作で見たことないぐらいの大暴れ振りである。

 

「無理」

 

そうすんなりと飲み物を飲みながら言う

 

「断るなって!!!」

 

ぎゃあぎゃあ騒ぐモモンガに

 

「…道満のおかげで呪いに関しては少なくとも体調不良にはもうならない。攻撃力は低くなっているが、俺が前に出るよりも横から圧をかけた方が良いだろう。モモンガは骨だから表情筋は動かないし、人間である皇帝からして見ても相手が何を考えているのか分からないから対策のしようもない。デミウルゴスの考え的にもお前が前に出た方が絶対に上手く行く、300%賭ける」

 

「物凄い賭けるじゃないですか!!!」

 

モモンガは『ゲーティアさんまでデミウルゴスみたいに褒めてくるぅ…』と呟いていた。

 

「とはいえ、お前が詰まったりしたらフォローするし、困ったら伝言をくれればいい。だが、全部伝言せず、少しは考えるように」

 

「…なんか先生みたいなこと言ってる」

 

なんとかモモンガを説得し、事なきを得たゲーティアは皇帝来訪のため、原作にないような行動を取りたくて仕方なくなる。

 

「モモンガ、階層守護者達をあそこに固めるのは決定事項なんだが、ドラコーも玉座の間に呼んで良いか?」

 

転移してきてからだいぶドラコーが可愛く見えてきてしまっており、エコ贔屓している部分もある。

 

だって考えて欲しい、自分の前世推してたキャラが少しだけ他の好きなキャラ成分も入って隣にいたら

 

間違いなくそばにずっといさせる

 

そう聞くとモモンガは『別に良いですよ?それよりも彼女暴れません?』

 

「そんな猪ではない」

 

イラっとしたのが伝わったのかモモンガが『そんな邪悪オーラ出さないでくださいって』と言われる

 

「ついでに、ゲーティアさんの身に何かあったら行けませんし、蘆屋道満もドラコーの横に立たせておきましょうよ」

 

「…アイツは離れた所からでも…」

 

「ゲーティアさんが()()()()()から言ってるんですよ?」

 

ここぞとばかりに責められる

 

「……ハイ」

 

「大体の立ち位置はこんな感じにしますか」

 

そう言ってモニターを見せて言ってくる。

 

「アウラ達の隣に道満はいろんな意味で浮くからシャルティアの隣に道満の方が良い気がする。ドラコーはそうだな、モモンガの方に…」

 

「俺を灰にさせたいんですか?」

 

「…俺の横と道満の隣だな」

 

ある程度話も着き、皇帝達を迎える準備が整ったとユリから伝言が入る

 

「じゃあ行きますか」

 

「伝言回数を減らすように」

 

「今言います!?それ」

 

また荒ぶりそうになるモモンガに苦笑いながら外に出る。

 

 




【白装飾の女の人】
とある事情でルイの記憶の中にしか出れない。
本格的に動けばツアーがキレるのでゆっくり穏便にこなそうとしている。
オーバーロードの世界のことを知っている。原作よりナザリックの面々がバカ強化されていることにへ?となった
ユグドラシル時代にゲーティアにコンタクトを取ろうとしていたがいろんな邪魔が入って出会えなかった。今の仲間より前の仲間の方が大好きだと
500年ぐらい前に盛大にやらかしてる


次話だけ、階層守護者達とドラコー達の話になってから皇帝との話になりますので悪しからず
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