異世界に行きたかった女の子がナザリックの一人になったと思ったらやらかした 作:アルトリア・ブラック(Main)
コメントいつも見て心の支えになってます。最近のメンタルクソ雑魚ガラスなので本当に支えになってます。
ルイの描写が少ないのはごめんなさい。そして、カルネ村に関しての描写も少なくて…
【最初だけセバスの設定が変わってます】
また夢を見た、今回の夢は不思議と邪悪な夢ではなかった。
《やぁ、ルイくん》
「……またアンタ…」
真っ暗闇の中、女の人の足元と自分の足元だけ、謎の光が照らしていた。
胡座をかいて座り、足に頬杖をついてニコニコ笑っている女の人
どことなく雑さが目立つというか、女らしくないというか、なんと言えば良いのだろうか
《リンちゃんに全部話して受け入れてくれるなんて、まさにヒロインだね》
「……その言い草じゃあ、見捨てられると思ってたみたいじゃ無いか」
そう言うと女の人は笑いながら
そして、リンに全てを話した事をなぜか知っている女の人、ゲーティアが化けて現れたのかと思ったが、女の人とゲーティアを何回も比べても整合性は取れなかった。
《見捨てられて一人きりで勇者の道を突き進む。それもそれで鉄心エンドの衛宮士郎みたいで面白いじゃないか》
「………鉄心エンドの衛宮士郎?」
訳の分からない事を言ってもコイツは説明はしてくれない、そういう雑な所はどことなくゲーティアに似ていたから、化けて現れたのではどう違う気持ちになる。
《で、それは置いといて、これから君たちの住む村にトロール達が襲撃しに来る。無論、君達が余計な真似をしなきゃ死者は出ない》
またしれっととんでもない事を言う女の人
「村に襲撃ってなんで!?」
《アインズ・ウール・ゴウンがルプスレギナに対する追試かな、ちゃんと村を護れるか、ちゃんと報告出来るか、ちゃんと危機的状況に村人がなったら救出できるか、その試験のためたトロールを操って村を襲わせるって算段だ》
その内容に拳を握り締める
部下一人を試すだけで村の人間を危険に晒す、そんな事をして良い権利がどこにある。
「…余計な事をしないって…」
その言葉に引っ掛かる。
僕が魔法を使える絶好の機会じゃないかと思ったが、女の人は僕に余計な事をしないようにと警告してきた
《そう、君は特に魔法が使えるってなればゲーティアが出て来る可能性だって高いし、下手したらナザリック総出で君を捕らえて研究材料にする可能性がある。結構酷いし、そう簡単に死ねないしつらいし殺してって願っても殺してくれないとは思うよ》
ヤケに具体的な脅し文句に困惑すると
「……知ってるかのような物言いじゃない?」
そう困惑気味に言うと《知ってるよ》と言われる
「…ゲーティアが化けて試してる訳じゃないよね?」
そんな真正面から言ったところで向こうは本当のことを言ってくれるかは分からない。
でも、ゲーティアを、彼女と呼ぶこの女の人が何者か詳しく知りたかった。
《‥まぁ、普通はそう考えるか、私はゲーティアの…ううん、ゲーティアになる前のはるか昔からの親友だよ、ゲーティアになる前の彼は、家族よりも大切な存在》
そう言って笑う女の人の表情は悲しげであるものの、笑顔になり、親友だよ、家族よりも大事な存在と強く言われる
その言葉に嘘なんて何も感じなかった
リンの言葉に嘘を感じないように
「……家族より大事な存在…」
そう呟くと女の人は微笑みながら
《彼なんて言ってるけど、彼は本当は女で、ゲーティアと名乗っているのもそういう風にありたいから男として生きているだけ》
そう説明してくれる女の人の話に少しだけ着いて行けない、いきなり世界の真実なんて言われても理解出来ないように、少しだけ錯乱しそうになる頭を振ると女の人は笑い。
「…つ、つまり、ゲーティアは女の人ってこと?」
《まぁ、中身はね、多分あの子は女として生きるより男として生きるために自分を創造して、その創造物の中に意識を入れたんだよ》
スケールのデカすぎる話にちょっと待って待ってと言うと女の人は待ってるよと言われる
「えっと…ゲーティアの中身は女の人だけど、男として生きるために自分を創造してその体の中に入った神って感じで理解していい?ちょっとそれ以上は理解出来ない」
そう言うと《それで正解、でも、呼ぶとしても彼って呼んであげてね》と追記で言われる
村の話で悩んでいたと言うのにそれを上回る勢いの難解さに頭が痛くなる。
《話が180度変わっちゃったけど、今回の村の襲撃に関して、君は絶対に魔法を使わないこと、リンちゃんと一緒に避難すること、絶対に姿を見せないと言うこと、それさえ守ってくれればいい。少しでも目立って大事になれば、君は死ぬことすら許されない地獄に堕ちる》
女の人は座ったまま僕を見る
《勇気とか希望とか、そういうのは邪魔でしかない。そんなのは大人がやるべきことで、大人が責任を問うことだ、子供である者達が命をかけて戦うのは今じゃない》
女の人は明らかな殺意があった。ゲーティアに負けず劣らずの殺気
「…お姉さんと、ゲーティアはどんな目に遭ったの?そんな、大人を嫌うような、人類を憎むような発言…ゲーティアなんて特に…」
そう言うと女の人は何とも言えない空虚な瞳になる。
《人間生きていれば絶望もあれば希望もある。落ち続ける人生には必ず登ることの出来る坂道があると思うだろう?まだ10歳そこらの君には分からないだろうけど、でも、私にもあの子にもそんな道はなかった。それどころか大人達がその道を塞いでしまった。だから私も人類に絶望したし、人間になんて愛情はなかったけど、やりたい放題して分かったわけ、人類全員が悪性の塊じゃないって》
女の人は苦笑いしながら地面を見る
《でも、それに気づいたのは500年だったか100年だったかそれぐらい経たないと気付かなかった。君も言ってたよね、人に踏み躙られる痛みは誰よりも理解しているはずなのにって》
「!!」
ゲーティアと話したことを以前、この女の人にも話したのを思い出す。
《理解してはいるけど、そんなの関係ないんだよ、助けてくれなかった人々が踏み躙られてるのを見ても蟻を不意に踏むのと同じような感覚。ルイくんはさ、この世界でいろんな目にあっても救いの手を差し伸べてくれる人がいる。どんなことがあってもそばにいてくれる女の子がいる。それってすっごく素晴らしいことなんだ、だから、押し付けがましいかもしれないけど…》
女の人が初めて泣きそうになるのを堪えたように
《…あの子を、救って欲しい、君の見ていた優しい人間がいると言うことを教えてあげてほしい。頼むことしかできない私のことはいくら憎んでくれても構わない。出来る限り助けるから、あの子を普通にしてあげて欲しい》
だから、村が襲撃された時、自分たちが出て行ったら計画が上手く行かなくなるのかと思う
「分かった。出来るだけ頑張って見るけど、最後に教えて欲しい」
《何を?》
いつもの通りに微笑む彼女
「貴女の名前は?」
《私の元の名前は慎導沙耶香。今世の名前は覚えなくても良いけど、少なくともみんなにはこう言われてる。八欲王って》
そう言ってニコリと微笑む彼女の後ろから光が登って来る
皇帝が帰還する馬車に乗ってから、あの玉座の間にいた者達の話になる。
「フールーダパラダインが裏切った」
その言葉に一同は息を呑む、あり得ないと言う言葉が飛び交うが、それにしたってあちらに情報が筒抜けすぎている。
あらかじめ裏切っていたのなら、あの二人の王がこちらの情報を知っていて当然だ。
フールーダが裏切っていたから、あの禍々しい方の男が鎌をかけてきた、あれ以上追及されなかったのは良かったが、フールーダが裏切って情報を流している状態でのあの鎌の掛け方は異常だ
フールーダを閑職に追いやる話をしつつ、会談と読んで良いのか分からないが、あの場での話に再度戻る
唯一の違和感、それは、アインズが謝罪を込めた際に二人の異形種なのか人間なのかサッパリだが、その人物二人だけは動揺していなかったこと
それはつまり、あの二人はアインズに関して忠誠は誓っていない可能性が高い。
つまるところ、もう片方の王に忠誠を誓っていたのだろう。
その可能性が大いにある。
「陛下?」
口に出すのは避けた方が良いか、そう思ったが、フールーダに言わないのを約束に話を始める
「赤い派手な鎧を着た金髪の女は恐らくゲーティアと名乗った方の正妃だと俺は思いますけどね、俺は終始緊張してましたけど、あの女の立ち方を見てれば正妃かなとか思いますけどね」
バジウッドの言葉にロウネはえ?と引いていた。
「その横にいた僧侶のような服装の男はどう見えた?」
ジルクニフの質問に部下達は顔を見合わせる
玉座に座るあの二人の王の邪悪さに目を取られていたし、見る余裕もほんの数秒しか見る余裕がなかった。
「胡散臭いような、そんな感じでしたな」
バジウッドの言葉にロウネは戸惑い気味に
「…我々人間をオモチャのようにして見ている男だと思いました。二人の王の邪悪さに呆気に取られましたが…」
ロウネの言葉にジルクニフはふむ、と思う
確かにデミウルゴスというカエルのような男は危険だが、あの男は人間である分、それなりに厄介な匂いがした
邪悪さとは別種のそんな気配
「これからも詰まる話は沢山あるがとりあえずは、いかに帝国が害されず、あの墳墓をどう取り潰すかが優先だ。そのためには連合軍を築き上げなければならない」
ーナザリック
「…と、あの皇帝は推測するだろうね、愚者よりも中途半端に賢い者の方が助かるね」
デミウルゴスの言葉になるほどと感心するモモンガ
「私達は裏切らないでありんすよ」
「あの皇帝バカなのかな?」
「しかし、仲間を疑うようで気分が悪いのだが、彼らは蘆屋道満やドラコーを裏切らせてあわよくば二分にしようと考えているのではないかね、あの皇帝のことだ、そう考えそうではある」
(…確かに、あの時、あの二人だけは動揺してなかったし、そう取られてもおかしくないよな…)
すると…
「蘆屋道満はさておき!!余は裏切るつもりはないぞ!!!何しろめんどくさい!!」
馬鹿でかい声に隣にいたシャルティアが『うるさいでありんす!』と怒っていた。
今この場にドラコーと蘆屋道満もおり、ゲーティアのそばにはティアマトが少女形態になったそばにいると言う。
憤慨しているドラコーと特に何も言わない蘆屋道満にん?となる。
「ドラコー、蘆屋道満。お前達に質問がある。この質問には無論、正直に答えて欲しいし、その答えに問題があったとしても階層守護者達もとい、ナザリックの面々は文句を言わないように」
その言葉に全員が頷く
「ドラコー、蘆屋道満、もし私とゲーティアさんが仮に仲違いをした場合はどちらに着く?」
その言葉にアルベドがビクつく、守護者達の空気が揺らぐが二人だけは動じていなかった。
(…考えなかったわけじゃない。ゲーティアさんは最後まで残ってくれたし、状態異常が常にある中、俺のことを助けてくれてるわけだしな、二人の答えが何であれ、俺は受け入れるぞ)
そう思い彼らを見ると
「「勿論、ゲーティアに/魔術王殿に」」
ハッキリとした物言いに階層守護者たち並びに領域守護者たちも騒然となる。
「余は余を生み出してくれた者を護りたい。その作り出した者がここを護りたいと言うのならば、余は全力を持って護る、それが余が生み出された理由だからな!」
その言葉にモモンガは王としてあるべきは彼女でも良いんじゃないかと思った。
そして、彼女を作ったゲーティアさんも相当王としての器がある。
(…俺なんかよりも、でも、彼女の本音も聞けたし、あとは…)
チラリと蘆屋道満を見る。彼は何を考えているのかでデミウルゴスとアルベド程ではないが、分かりづらい。
「そうか、本当のことを言ってくれて嬉しいぞ、それで?蘆屋道満はどうだ?飾ったような物言いは要らぬぞ?」
道満は先ほどから表情は変わらない、逆に普段のような悪そうな顔もしない分怖い
「拙僧は実際のところ、どうでも良いと思っているのですよ、魔術王殿がここにいたいからと言うからおるだけで」
その言葉にアルベドが殺気を撒き散らしそうになるのを抑える
「それは、このナザリックをどうでも良いと思っているということか?」
緊迫感が階層守護者たちの元で生まれるが…
「圧倒的に楽しくないんですっ!!人の苦悩、絶望の表情が見れないのはきっつい!!階層守護者様方は常に余裕ですし!!暴れたくともレベルが低すぎて後方にいるよう申されますし!!ナザリックには強い者たちしかおらぬので、拙僧は事務作業しか出来ないのが我慢ならぬのですっ!!」
初めて聞いた道満の駄々、しかもすごいでかい声
「ん?ん?つまり、もっと暴れたいということか?」
その言葉に蘆屋道満は「弱いのは分かっておりますが!!もっと前に行きたいのです!」と結構な大声だった。
「う、うむ、それに関してはゲーティアさんといろいろ思案しやって行こう」
「ありがとうございます」
会議はお開きになり、道満はまっすぐゲーティアの居城、ゲーティアの部屋の横にある自室に入ると、鏡に映るルイを見て嗤う
「いやいや、そうでなければ人間というのは減らしたら勿体無い。正義の味方をいたぶるのはこの上ない快感」
ベットに座り、鏡に映るルイを眺めながら
「是非とも貴方には正義の味方になって貰わねばなりますまい。そもそも、この世界の強者が協力するのがどれほどの難易度か分からないというのに」
笑いながら映像を閉じる
【物語の展開の相違】
・トロール襲撃
・同時並行で帝国との取引
↓
カッツェ平野の戦い
という感じに持っていくつもりです。原作本がそばにいないと困る。
【慎導沙耶香について】
オリジナル八欲王の一人。異形種をやりまくってヒャッハーしてツアーに熱烈にアピールして(ツアーはフル無視)ハーレムを作るかーと思ったら仲間割れで死んだ。
一応蘇生は出来るらしいが、どうせ蘇っても雑魚だしなぁーと思っている。
転移してきたゲーティア達を見てもしやと思って動き始める。