エキストラの代役をすることになった、平田直志。
(こういったのは、プロや詳しい人が、
集まるかと思っていたけど、
案外、そうじゃないようだな。
メールを見る限り、俺は歌を歌うチームか。
歌詞や音源は、メールで添付されている様だ。
これなら、開場まで、練習が十分に出来そうだ)
「あの、よければ、一緒に練習しませんか?
みんなで、歌いますし、
そっちの方が良いかと思い…」
冬弥から、俺に話しかけてきた。
「冬弥くん!」
「直志までいたのか。気が付かなかった」
「俺は彰人の頼みで、冬弥の様子を観に行くことになって…」
「彰人がか?済まなかったな。彰人が。
知っている人がいて、一安心したよ」
「俺も結婚式の事なんて、わからんからな…」
「それは、俺もだ。お互いに頑張るしかない」
「だな」
スタッフが困っていた。
「えっ?本当ですか…!?どうしましょう…」
「ん?」
「何だか、スタッフさんが焦っているみたいです。
どうしたんでしょうか…?」
「俺、少し様子を見に行ってくる」
そして、直志は、式場スタッフに尋ねた。
「あの、どうかしましたか?」
「あ…それが、演出の担当者が、
行く途中でケガをしてしまって…」
「後、3時間後に、式が始まりますので、
今から新しい人を、手配して、演出をつけてもらうのも、
難しいようですし…」
「このままだと、中止になる可能性があると、
新郎さんにも、伝えておきます」
「そ、そんな…」
俺は、困惑していた。
「このまま、中止になるんですかね…」
「仕方ないじゃないですか。
演出の人がいないから」
「あの、俺たちだけで、
やることは、出来ないのか?」
「演出を付けるのは、簡単なことじゃない。
特に、この大人数だ」
「それくらいは、考えられるだろう」
「そうか、すまなかったな」
俺は、どうするか悩んでいた。
(このまま、中止になってしまうだろうか…
彰人だったら、どうするのか…?)
その後、結婚式の控室にて。
何とか、新しい演出者がやって来た。
見た目的に、俺と同じくらいの人だった。明らかに。
「さて、本番まで、残り、2時間半。
泣いても笑っても、時が過ぎれば、
開演のベルは鳴ります。
そのベルを、どういった、心境で聞くか、
それは、みなさんの行動次第です。
皆さん自信で、決めることが出来ます」
(すごい、一気に空気が変わった)
「さて、残り時間も限られています。練習をしましょう」
「わかりました!」
「わかりました!」
と、俺と冬弥は気合を入れて、結婚式のエキストラに、臨むのだった!