鶴観の天狗は何を見た   作:ゑりおっと

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祝!崩壊3rd×崩壊:スターレイルコラボ決定!
一方崩壊学園はバンドリとのコラボが決定した。ゼンゼロはまだ始まったばっかりだけど原神は…音沙汰無し!

タイトルは崩壊3rdのストーリータイトル準拠で命名しています。


他所からの呼び声

「自分でやってみたい、というから何も言わんでやらせたがまさかここまでとはな。」

 

「あ、あはは…」

 

「ふわふわ~」

 

「ちょっと千代、困ってるじゃない。」

 

ゆっくり降ろされ、笹百合の新弟子お披露目ということで、皆さんの酒盛りの席にお邪魔することとなった。私は酒の回った御輿千代さんのお膝の上で絶賛抱きクッション代わりにされている。

 

「妖怪化してから3年でもう独学の術を学ぶとは、将来が楽しみですね。」

 

「防衛担当は私なのですからもっと早く言って欲しかったです…危うく幼子を雷で灼くところでした…。」

 

「言ったがまさかここまでの速さで来るとは儂も聞いておらんかったわ。」

 

「ま、まだまだ未熟者ですが宜しくお願いします!」

 

「ん~!可愛い!ねえ、今からでも私のところに来ない?」

 

「えぇ!?」

 

「術を教えることだって出来ちゃうわよ~」

 

「阿呆。」

 

「いてっ」

 

顔が真っ赤っ赤になった千代さんに笹百合さんの軽いチョップが炸裂。前のめりになったことで顎が頭にぶつかり、背中に柔らかな双丘がふにゃりと押し付けられた。思ったよりあるな……

 

(よこしま)波導受診!意外とおませさんだなこの~」

 

「え、いまの不可抗…あっ、千代姉様頭蓋がミシミシいってるので止め…アッアッアッアッ」

 

「貸しなさい、千代の膂力で頭が割れかねませんよ。」

 

ひょいと眞様に抱きかかえられる。烏ではあまり感じられなかった人肌の温もりが私を包んだ。

 

「よくぞいらしてくれました。あなたがどのような成長をするかは、まだ未知数ですがこれから暫く、宜しくお願いしますね。えーと、お名前は?」

 

「名前…父母や邑のモノからはポロノコ、と言われていますが…」

 

「大きい子ども…なんとも捻りがない…。そうですね…どうもあなたには不思議な力があるようです。暗闇から出でた若者、古代スメール語で「永遠の若者」サナト・クマーラをもじって、鞍馬と名乗りなさい。」

 

「くらま…それが、私の名前。」

 

「はい、鞍馬の天狗。良い響きではありませんか?」

 

「勿論です。将軍様に名を賜るとは、至上の喜びです。」

 

「あらまあ、何とも聡い子でしょうか、よしよし。」

 

Oh…圧倒的バブみ…圧倒的包容力…これはキァナチャン*1も病みつきになるわ。そのまま私の身体は笹百合様に渡される。

 

「しっかり、互いに精進するのですよ。」

 

「御意。」

「ははぁ!」

 

そのまま星空が見える時間まで語り、盃を交わした。久々の酒の味は、桜の香りがほんのりと香ったものであった。

 

・・・・・・

Side 笹百合&雷電眞

「笹百合、あの子のことだけれど…。」

 

「如何した?」

 

「あの子、ちょっと知恵がつくのが早すぎないかしら…?まるで始めからそのように生まれたかのような…。」

 

「…それは儂も思うた。齢一月で人型の幼子に変化し、身分差というものも最初から知っていた烏。いかに賢くても教わらぬ限りそれは有り得ぬ。」

 

「しかしあの子なら、稲妻平定に必ず貢献するでしょう。鶴見という閉鎖的な島からようやく出てきた代表。あの子には私達の動向も色々と知ってもらいましょう。時が来たら、ですが。」

 

「勿論。あの分別のつく子であれば、受け入れてくれるでしょう。」

 

目指すはこの列島の平定。

・・・・・・

えー皆さん、ここで悲しいお知らせがあります。

 

いや、妖術とかは研鑽してるんですよ。実際師匠からも「…良いぞ」と言われてますし。女の子ということで狐斎宮様や御輿千代様にもよくして貰っているんすよ。どうだ羨ましかろう。

 

しかし、ここは稲妻。そして魔神戦争真っ只中。倫理観や育手の価値観が戦国時代初期とかなのだ。

 

見て覚えろ。という世界なのだ。

 

妖力の練り方とか、こういう敵にはこうしろとか一切言われない。死にそうな目にあったら大天狗様や将軍様がみーんな薙ぎ払っちゃうからなーんにも学べん。狐斎宮様の下で学んでいる狐達にこのことを相談したら「それの何が問題なの???」という鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして返してきた。曰く「君だって笹百合様の動きを綿が水を吸うように覚えているじゃん」とのこと。いや、そういうことじゃあ無いんだよ。何ていうかその…ええい、言語化出来ないのがもどかしい!

 

成長の!実感が!無い!何度か敵対的な魔神と将軍勢力の戦も遠目で見たがほぼ正面衝突のみ。戦略もクソもあったもんじゃあない。それでも勝てる侍イズ何??神の目を持った精鋭を前方に設置してぶつかり合っているため見栄えは最高なんだけど…。

 

猿叫*2しながら突っ込んでいくファイヤー侍やサンダー忍者はすごかったよ…生傷もたくさんだけど。そう、この戦は戦死者無かれど負傷者がまあ多い。

 

大抵の大将首は影さん(様呼びしたら「なんだか恥ずかしいので…」と止めるよう言われたのでさん付け。)が獲ってくれるため順調に勝ち戦を重ねているが、付き従っている人々や妖の犠牲がそれなりにある。勿論神の目を授かった彼らが死ぬことは無いが、いつも前線に立たされているため負傷するのも彼らだ。兵法に精通した軍師が居て人数差を克服したここみんが凄いのか全てパワーで解決する侍の成長速度が遅いのか…。

 

戦争とはいえ私は人が傷つくのをあまり見たくない。戰場から帰ってきた傷だらけの家長を見て涙を流す妻子を減らしたい。出来ることなら多くを救いたい。それは今の環境をより良くしたいというエゴと、育ててくれた師匠達の恩義が入り混じった複雑なものだった。

 

というわけで兵法や戦略、医療を学ぶために

 

「璃月に行きたい、と。」

 

「はっ、私も稲妻の民のために何か出来るかを考えた故。」

 

「………今はテイワットそこらで戦が行われている。小烏一羽でどこへ行こうというのだね。」

 

「仙人の元へ。」

 

「…ほう、我らだけでは飽き足らず他所へ教えを請うか。」

 

「私は決して鞍替えはいたしませぬ。かの地へと学ぶのも、稲妻のためであります。」

 

「その気概、威勢だけは良し。しかし」

 

ばさり、と黒い羽が大きく広げられ、威圧が増した。

 

「貴様一人で、己の身を守れるのか?」

 

咄嗟に刀を構え、いつでも早駆けの術を使えるようにする。この3年でただのロケット砲ではなく縮地法としての使い方を会得した。しかし相手は将軍お膝元の大天狗。

 

構えろ、と言われずともその覇気と敵意だけで撃ち合いが始まるのであった。

 

言葉は交わさない。

 

刹那

 

ガキィイイイイイン!!

 

金属の叩き合わされる轟音が鳴り響く。ギリギリと火花が散らされながら互いを押し合う。

 

「―――ふんっ!」

「うおっと!」

 

鍔競り合いの最中、笹百合は態勢を引き、その脚を鳥のものに戻し切り裂くための蹴りを繰り出してきた。おいおい本気ですかししょー!?

 

「当たらぬか…。」

 

「身体が小さいことに感謝しませんと…。」

 

直ぐさま距離を取り、周りが暗くなる

 

「幻術…なるほど、斎宮に習ったか。」

 

とても仕留められるとは思えないが、これで決める…!

 

「…そこっ!」

 

「がっっ_____なんて。」

 

薙刀の柄の部分で私の鳩尾を狙った一撃は見事にヒット……しなかった

 

「何っ!」

 

「獲った。」

 

刀を首に当てる。つーっと銀白色の刃の上に血が線となって滴る。

 

極限回避。原神に於いてはプレイヤースキルとして語られるものだが*3、崩壊3rdにおいては次の攻撃に繋げたり、反撃の一撃を放ったり、はたまた一つの攻撃手段として機能する技量である。

 

「あっすっ…すみません!今薬と包帯を!」

 

「良い。」

 

「へ?」

 

「いやはや恐ろしい仔よ。3年でこれとは、100年も経たずに我らと同じ域に達するのではないか?」

 

「お、畏れ多いです!私がそんな、大天狗様と同じとは…。」

 

「たわけ、謙遜も過ぎると嫌味になる。年長者からの褒め言葉は素直に受け取っておけ。」

 

「は、はあ…。」

 

「それに…」

 

「?」

 

(あの笑みを浮かべておいて謙遜するのは、気味悪うよ。)

 

笹百合が見たのは、齢6つの人の姿をした子供ではなく……自分の首に刀を当て、獰猛に嗤う小さな戦士の姿だけであった。

 

 


稲妻城 屋上

「というわけだ、留学させる。」

 

「えぇ~鞍馬ちゃんのもふもふ、もう堪能出来ないのぉ~」

 

「千代さん、必ず返ってくることが分かっているんですからそんなに呑まなくても…まってまた絞まってますギブギブギブ!」

 

戦の勝ち宴でいつもの影向山ではなく稲妻城の最上階で酒の席を設けられていた。城下には街明かりが灯り、戦争中ではあるが将軍がもぎ取った勝ち戦に民達も街頭に屋台や出店が並んでいる。

 

群衆に混じって巡ったがなかなか楽しかった。3000年前とはいえ既にイカ焼きやらお好み焼きが完成しており、大筒を用いた花火モドキも打ち上げられた。それを打ち上げたのが炎の神の目を持った快活な少女であったが、彼女が長野原家の先祖だったりするのだろうか。見た目は完全に無色輝火*4ちゃんだったけどニカっと歯をむき出した笑顔が非常に宵宮と似ていた。

 

時に同じ背格好の男の子に手を引かれ、幾つか顔を覚えていてくれた前線から退いた戦士から頭を撫でられ、人々の営みを久々に感じながら天守閣へと戻ったときには祭りではしゃいだ子供相応の両手に土産を抱えた童女が門扉を叩いていた。師匠達は呆れたり微笑ましい視線を送ったりとしながらも、私が持ち帰った食べ物を肴に宴を始め、現在私は御輿千代さんに絞め付けられている最中である。

 

「酒が入ると直ぐに鞍馬を絞めるのはやめんか千代。」

 

「へぶぅ」

 

師匠が羽団扇の硬いところで千代さんのつむじを撃つ。ゴン、と金属を叩いたような音が鈍く響いた。

 

「いったいなぁ~もぉ。」

 

ごすん、と今度は骨が響く音が鳴る。千代さんが師匠の頭をデコピン。当人達は軽いじゃれ合いのようにしているがあの小突きだけで常人であれば頭が無くなっている。

 

「そこまでにしなさい、鞍馬ちゃん目が点になってるわよ?」

 

芽衣姉さm…眞様が優しい声でじゃれ合っている二人を仲裁し、新たな酒を注ぐ。

 

「それじゃあ、鞍馬ちゃんの新たな門出を祝って」

 

 

乾杯~!

 

 

 

…思えば、これが最後の子供時代と呼べる一時だったのかもしれない。

 

 

*1
キアナ・カスラナ

*2
キエェェェェェ!とかチェストォォォオ!とか示現流で使われる気合を入れるために叫ぶ掛け声。最近だと薩摩ホグワーツとかで認知度が上がったか

*3
ダッシュ時に40ミリ秒から300ミリ秒まで僅かに発生する無敵時間を利用した「ダッシュ回避」や「フレーム回避」とも呼ばれるテクニック

*4
『崩壊学園』登場キャラクター。皆さんご存知オットーの旗艦砲手を務めるS級戦乙女。扱っている物のせいで短命であることを定められたが、「命短し恋せよ乙女」ならぬ「命短し楽しめ乙女」を地で往くさっぱりとした性格。




これまでの主人公の動向

生誕:魔神戦争中、本編約3000年前。

生後三週間:人化の術を会得。

三歳:笹百合に弟子入り。

六歳:璃月へ留学打診。

主人公ちゃんの見た目

【挿絵表示】

コンセプトはもちろん「FGOの鬼一法眼を原神っぽく仕立てよう」です。
これをベースにロリ化させたりおねーさん化させて脳内の保管に使ってくれれば嬉しいです。

作成には以下のキャラメーカーを使用しました。

https://www.neka.cc/composer/13350

3rdやスタレのモブ化っぽいことだったりホヨバゲーのオリキャラ作るのにめっちゃ良いのでみんなも遊ぼう!
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