ゲヘナ生徒が嫌いなトリニティ生徒   作:Katarina T

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ゲヘナ生徒が嫌いなトリニティ生徒

皆様ごきげんよう。

 

私はトリニティ学園に通う麗しい一生徒であり、まごうことなきお嬢様です。

 

常日頃トリニティの名に恥じない立派な淑女として過ごしている私ですが、最近とても不愉快なことがあったの……

 

それは……昨日、ゲヘナ生が怪我をしているのに私に会いに来たんですよ!

 

それもろくに治療をしないで来ていたので、余りの見苦しさに私が指摘したら、

あのゲヘナ生はこのくらいへっちゃらだの、かすりだからきにしないでなどと言う始末

 

本当ゲヘナ生徒は何故こうものいい加減なのでしょう。

 

余りのいい加減さと無頓着さに怒りを通り越して呆れてしまいましたよ。

 

余りに哀れだったので仕方なく私が治療をするはめになりました。

 

 

全く何で私がゲヘナ生の治療をしなければ行けないんですか!おかげで折角立てたお出かけの予定がパアッになりましたよ!

 

まあ、私が怪我人の治療もろくにできないと思われるのは我慢ならないので、傷痕など絶対に残らない完璧な治療をしてあげましたよ。

 

ゲヘナ生徒は本当にごめんねなどと心にも思って無いことを口にしながら形だけは謝ってきましたけれど、

私はその程度で赦すほど甘い淑女では、ありませんよ。

 

今日会った時は、昨日の分も含めてたっぷりと付き合っていただきます。

私を心配、ではなく手を煩わせた罪がどれだけ重いかをあのゲヘナ生に思い知らせなければなりません。

 

 

 

その日の放課後、私はトリニティ学園近くにある噴水に腰掛けて時間ゆっくりとした時間を過ごしていました。

 

すると私に声をかけてくる人がいました。

 

「お待たせ。待たせちゃったかな?」

 

私に声を掛けて来たのはいつものアイツ……………悪魔のような角を生やしているゲヘナ生徒だ。

 

「ええ。20分も待ちましたよ!全くゲヘナ生徒は時間すらまともに守れないのですか?」

 

「20分も待ってたの?それは本当にゴメン。風紀委員会の仕事が長引いちゃって……」

 

「言い分けなけなんか聞きたくないですよ!」

 

「本当にゴメン!あれ?でもまだ約束の時間より10分前だけど……………」

 

「そ、それは…………そんなことはどうでもいいんです!とにかくこの私を待たせたことやこの前私の手を煩わせたことに対する償いとして、今日はキッチリ付き合ってもらいますからね!」

 

そう言いながら、私はゲヘナ生徒が逃げ出さないようにゲヘナ生徒の手を掴むとそのまま目的地に向かって歩き出した。

 

ゲヘナ生徒如きとこんなに密着しなければならなかったのは、心底苦痛であり、そんな姿を周りに見られるのは心底嫌であったが、ゲヘナ生徒が何時逃げ出すか分からないため、仕方なくつないでいる手の指と指の間を絡ませることで、拘束を強めた。

 

これなら幾らこの悪魔のような角付きでも逃げられはず、我ながらナイス判断です。

 

……………あっちょっと歩くのが早すぎです!これでは直ぐに着いてしまうではないですか!もっとゆっくり歩きなさい!全くゲヘナの生徒はろくに相手への気遣いもできないのですか!

 

 

 

そう言いながら私たちは、ゆっくりと街中を歩いていく。

 

今日の天気は心地の良い快晴であり、気温もちょうど良く正にお散歩には絶好の日できっとこんな日は気分もよくなることでしょう。

 

まあ………………私はこのゲヘナ生徒といつも一緒のおかげで、天気によって気分が変わることなどないのですけど…………

 

全く毎日のように私に会いに来るとは、ゲヘナの生徒は余程の暇人ですね。

 

 

私は隣のゲヘナ生徒を見ながらそう考えていると、私の視線に気付いたゲヘナ生徒が声を掛けて来た。

 

「ん?どうかした…私の顔になんか付いてる?」

 

「………いえ。いつも通り平和ボケしたのんきな顔ですよ。」

 

「あはは!そう!ありがとう!」

 

「褒めていませんよ………そう言えば貴方、怪我の具合はいかかが何ですか?」

 

「ああっもうとっくに治ってるよ!○○ちゃんの治療のおかげで直ぐに良くなったよ!」

 

「…………そうですか。それは何よりですね。……良かった(ボソッ)

 

「うん!心配してくれてありがとうね!」

 

「はっはあ!私が貴方のことを心配!?な、何を寝ぼけたことを言ってるんですか!私はただトリニティの学生がろくに治療もできないお嬢様と思われたくなかっただけで!心配なんてこれっぽちもしていません!」

 

私は素っ頓狂なことを言ったゲヘナ生徒にそう言い放つと、少し歩く速度を速めつつゲヘナ生徒を引っ張り回した。

 

全く何をバカなこと言い出すかと思えば……………私があの野蛮なゲヘナ生徒を心配するなんてあり得ませんよ!

 

ゲヘナ生徒ことなんて……………………本当に大っ嫌いなんですから!!!

 

 

 

その後、先ほどの発言のことも含めて、ゲヘナ生徒に罪を償わせるため仕方なく一緒に目的地であった公園にやって来ました。

 

野蛮なゲヘナ生徒には、理解できないでしょうが今の時期には花壇に植えられた花々たちがとても綺麗に咲き誇っており、見ているだけで日々働き詰めで消耗している心の疲れを癒してくれると噂があるんですよ。

 

確かに目の前の光景は本当に見ているだけで不思議と癒されるような不思議な感覚になりますね。

 

 

「本当に噂通り綺麗な景色です…………」

 

「うん。確かにそうだね………君が急に行きたいって言ってた理由が分かったよ。」

 

「おや、ゲヘナ生徒にこの光景の素晴らしさが理解できるのですか?」

 

「そりゃあこんなに綺麗に咲いているだからね。私も凄いと思うよ。」

 

「そうですか。」

 

「それに、君と一緒に見ることが出来てるからね。より一層嬉しいなって思うよ。」

 

「はぁ、また思ってもないことを…………本当ゲヘナ生徒は表面上はよくしたいからと適当なおべっかを言うのが好きなのですね。私はその様な甘言に騙されることなどないといい加減学習して欲しいです。」

 

「ええ~噓じゃなくて本心なんだけどな。」

 

「噓つきは自分のことを噓つきなどと言いませんよ……ほらさっさと見て回りますから送れないでください。」

 

 

私はゲヘナ生徒の余りの適当な物言いに怒りを感じ、少し顔を赤くしてしまいました。

 

いけない私は栄誉あるトリニティ学園の生徒ゲヘナ生徒如きの言葉にいちいち反応し、心を乱すことなど有ってはなりません。

 

次からはもっと注意しなくてはなりませんね。

 

私はそう思いながら、隣でいつもよりリラックスして間抜けずらを浮かべているゲヘナ生徒を睨み付けました。

 

 

 

その後、しばらくの間、私たちが公園内を見て回っていると日か傾き初め、空が夕焼けで赤く染まっていきました。

 

ようやくゲヘナ生徒と一緒にいるこの忌々しい時間が終わることに私は大きく息を吐きました。

 

そんな私に隣のゲヘナ生徒が声をかけて来ます。

 

「そんな顔をしないで、明日また会いに来るから。」

 

「何の話ですか……私はただ漸く貴方と離れることが出来て清々しているだけです。…………あと忙しいなら無理してくる必要ないんですよ……………」

 

「ううん。無理なんてしてないよ。私が会いたいから会いに来てるだけだから気にしないで。」

 

「だ、誰も貴方のことなんて気にしてません!ああもう!暗くなる前にさっさと帰ったらどうなんですか!」

 

「ふふっうんそうだね…………それじゃあ…………」

 

そう言うとゲヘナ生徒は私の頬に手を添えてゆっくりと顔を近づけ……………

 

 

(………………ちゅっ)

 

 

触れるほどのキスをしました。

 

当然のゲヘナ生徒のあんまりな愚行と唇に感じた柔らかな感触に私は、最早あきれ果てて言葉を失っていた。

 

そんな私を無視してゲヘナ生徒はいつものように邪悪な笑みを浮かべて、私の方を見ながら最後に

 

「それじゃあ!また明日ね!」

 

と言い残し帰って行きました。

 

 

 

…………………ああもう、本当に本当に本当に……

 

 

大っ嫌いです…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ということがあったんですのよ!どう思いますか少女ちゃん!」

 

「はい。やっぱり二人ともとっても仲がいいんですね。」

 

「話をきいていましたか!?なぜ今の話から私とあの悪魔のような角つきが仲がいいとおもわれるんですか!」

 

「?違うんですか。」

 

「当たり前です!大体この前私の部屋に泊まりに来た時なんて、あのゲヘナ生徒私のシャンプーを勝手に使ったんですよ!自分が使っているものを置いてあるというのに人の物を勝手に使うなんて、本当にゲヘナ生徒は常識が欠如しています!」

 

「うーん…やっぱり仲がいいと思うんですけど。」

 

「それは少女ちゃんの気のせいですよ!私はゲヘナ生徒のことなんて大っ嫌いなんですから!」

 

 

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