女の新たなタイムジャッカーのエラがトレイニーにアナザー鎧武のウォッチを埋め込んだことで、トレイニーはアナザー鎧武へと変貌してしまった頃。
第二陣が待機している街でもタイムジャッカーの手が回っていた。
「ぐぉ……!?」
何らかの衝撃を受けたのか、リグルドが大きく飛ばされて、地面に力強く叩きつけられた
「父上!」
「お父様!」
リグルドの息子・娘であるリグルとリチルは父親の心配をしながらも、リグルドにそのようなことを行った者を睨みつけていた。
その視線の先にいたのは緑咲を何らかのエネルギーで縛り付けている幼い男子がいた。
ヴァティスとエラと似た素材でできた褐色の半袖短パン姿で、両目が赤と青のオッドアイを持つ幼い男子のタイムジャッカー___アウがいた。
「あなたは吸血鬼ですね。緑咲をどうするつもりですか?」
静かながらも怒りの籠った目で睨みつける朱奈。
そんな朱奈にアウは不快な笑みを浮かべながら答えた。
「仲間同士で争うって面白いよね!」
そう告げるアウの背後から燃黄が襲い始めるが、アウが一瞥すると、まるで硬い何かに叩かれたかのように燃黄が吹き飛ばされてしまった。
「侮らないで!私が仲間を手に掛けると思ってるの!?」
アウの発言に不快感を感じながら声を荒げて否定する緑咲。
アウはそんな緑咲の言葉など気にもとめておらず、懐からアナザーウォッチを出した。
「気にすることないよ。君の意見など関係なく仲間を傷つけるのだから」
ゼロワン
起動したゼロワンのアナザーウォッチを緑咲の体内へと無理やりに入れたアウ。
異物を体内に入れられて不快な状態になっているのに、入れられたアナザーウォッチからの力によって、その姿を変貌させられた。
黄緑色を
「緑咲!?」
変貌させられた緑咲を心配して声をかける者たち。
「貴様!よくも……」
一人の鬼人が印を結び、周囲の魔素を利用して氷の技を発動した。
"
吹雪と思える白い氷の粉がアウを襲うが、手を払うだけで、容易く霧散させた。
「仲間同士で争うのを楽しんでいるといいよ」
そう言って姿を消したアウ。
そして先ほどまでジィッとしていたアナザーゼロワンが第二陣に残した仮面ライダーに変身できる亡・雷・イズ・アズ・リチルへと襲い掛かる。
「仮面の魔人を殺す!」
イズ達は緑咲……いや、アナザーゼロワンの襲撃を回避しながらも、リチルと黒蘭以外の者達の腰に変身ベルト「滅亡迅雷フォースライザー」・「飛電ゼロワンドライバー」・「アークドライバーゼロ」を装着し、リチルは変身鬼笛音笛を出した。
リチルは音笛のホイッスルを鳴らす場所に口を近づけて息を吹き込み音を鳴らした。
すると、音笛の中央部が開かれて鬼の面のような姿を現した。
その音笛を額に近づけると、額に小さくも鬼が浮き彫りになった。
すると、リチルの周囲に青い風が纏われていき、手刀で縦一線すると、仮面ライダー伊吹鬼へと変身した。
黒蘭は腰に納めていたマゼンタ色の聖剣を右手で逆手抜刀し、左手にマゼンタ色のライドブックを取りだした。
ヘンゼルナッツとグレーテル
黒蘭がヘンゼルナッツとグレーテルライドブックのページを開いた。
『とある森に迷い込んだ小さな兄妹の、おかしな冒険のお話……』
黒蘭は持っている音の聖剣・音銃剣錫音に、ページを閉じたヘンゼルナッツとグレーテルライドブックを収めて、錫音の引き金を押した。
黒蘭は錫音を右側の目の前に突きの構えを取る。
亡と雷とイズは右手に各々の変身用プログライズキーを持っていた。
各々プログライズキーを起動させた。
DODO
JAPANESE WOLF
JUMP
イズは飛電ゼロワンドライバーのオーソライザーにプログライズキーをスキャンして認証させた。
AUTHO RISE!
認証されたライジングホッパープログライズキーとアークゼロワンプログライズキーのロック部分が解除されてキーモードへ展開された。
イズ達が変身ポーズを取って告げた。
「変身!」
亡と雷は滅亡迅雷フォースライザーにゼツメライズキーを装填してフォースエグゼキューターを引く。
イズはライジングホッパープログライズキーを
アズはアークローダーを押すと、アークドライバーゼロの中心にある赤い部分が発光した。
黒蘭は構えていた錫音を突き出した。
銃剣撃弾!銃でGO!GO!否!剣でいくぞ!音銃剣錫音!
FORCE RISE!
PROG RISE!
ARC RISE!
黒蘭の背後に巨大化したヘンゼルナッツとグレーテルが現れ、二ページ目が開かれると、ナッツを思わせるお菓子が大量に出てきて、黒蘭を包み込んだ。
機械的な蛍光色のイエローと鋼色のバッタがゼアから召喚された。
機械的なバッタが周囲を飛び回るが、黄緑色のバッタはイズへと量子状に変換されて身に纏う。
亡の周囲には吹雪が吹き荒れ、雷の周囲には雷鳴と共に、各所の装備が身に纏われた。
アークドライバーゼロから流体金属が流れてドロドロと流れていき、流体金属が幾数多の動物へと変形したりもしていた。
飛び上がライズ!ライジングホッパー!"A jump to the sky turns to a rider kick."
ALL・ZERO……
BREAK DOWN.
黒蘭は仮面ライダースラッシュに、亡は仮面ライダー亡に、雷は仮面ライダー雷に、イズは仮面ライダーゼロワンに、アズは仮面ライダーアークゼロへと変身した。
アークゼロへと変身したアズはその意識をアークへと預けた。
「アナザーゼロワンの全てを予測した。殲滅する」
「仮面の魔人を倒せるのは、ただ一人……私だ!」
羽をバサッと広げて突撃してきた。
そんなアナザーゼロワンを相手に仮面ライダー亡は両腕に「ニホンオオカミノツメ」で、仮面ライダー雷はドードープログライズキーによって召喚される専用武器「ヴァルクサーベル」と呼ばれる翼と剣を合わせた様な二刀流で斬りつけにいく。
「"
自身に纏うように周囲の魔素から起こした風を発生させて、仮面ライダー亡のツメと仮面ライダー雷のサーベルを防ぐとアタッシュウォポンの一つであるアタッシュケースと剣を合わせた武器:アタッシュカリバーを振り下ろそうとした時、両手を重ねたイズが、強いキックでアタッシュカリバーを持つアナザーゼロワンの手を弾いた。
それによって隙が生まれたアナザーゼロワンにリチルがトランペット型の音撃管を、黒蘭が銃奏モードに変更した音銃剣錫音で発砲した。
銃口から出てきた鬼石・空気弾・エネルギー弾が命中して、アナザーゼロワンの身体に幾度も火花が散っている。
アークは他のライダーが時間を稼いでいる間にアークドライバーゼロからアタッシュショットガンを作成して発砲した。
音撃管からのアタッシュショットガンの攻撃を受けたことで、アナザーゼロワンは大きく吹き飛ばされた。
そんなアナザーゼロワンに対して仮面ライダー亡と仮面ライダー雷はフォースエグゼキューターを一回引いた。
煉獄雷剛
煉獄亡狼
ヴァルクサーベルに強力なエネルギーが纏われていき、サーベルを振った。
ゼツメツディストピア
翼と斬撃が合わさったようなエネルギーの斬撃がアナザーゼロワンを襲い、爆発を起こして落下してきた。
落下地点へ疾風迅雷の如く高速で移動した仮面ライダー亡は右脚を上げた。
ゼツメツディストピア
アナザーゼロワンが落下した所に、右脚で連続蹴りを叩き込む。
最後の一撃たる蹴りを受けたアナザーゼロワンにイズはプログライズキーを押した。
ライジングインパクト
高速で接近して連続攻撃でアナザーゼロワンを打ち上げた後に上空からライダーキックを当てた。
機械的なバッタの脚のようなエフェクトがアナザーゼロワンを蹴り飛ばした。
そこには仮面ライダーアークゼロはアークローダーを押した。
オール・エクティクション
すると右脚に禍々しいオーラが纏わされ、アナザーゼロワンの胴体に強力な蹴りを打ち込んだ。
強力な蹴りを打ち込まれて、禍々しいオーラを纏わされながら、上空に飛ばされたアナザーゼロワンが激しいスパークを放ちながら爆発した。
すると、爆煙からアナザーゼロワンウォッチが飛び出してきて、スパークと共に砕けた。
爆煙が止むと気を失った緑咲が落ちてきた。
そんな緑咲をリグルとリチルが受け止めた。
リグルが緑咲の状態を確認すると告げた。
「気を失っていますが、大丈夫です」
「念の為、完全回復薬を持ってきて下さい!」
「は、はい!」
リチルの言葉に従って、ハルナが完全回復薬を取りに向かった。
そんな中、唯一変身を解いていない仮面ライダーアークゼロは滅と迅。そして、機械人間であるオーマからのリアルタイムで送られている情報を解析していた。
「アーク。第一陣と第三陣はどうですか?」
イズは直接解析しているアークへと質問した。
「第一陣は戦場に降り立ったようだ。第三陣はアナザー鎧武にされた樹妖精のトレイニーを相手にしている」
「私達にも、戦況を把握することはできますか?」
朱奈の言葉にアークは手を翳すと、禍々しい文字が凝縮してモニター代わりとして第一陣と第三陣の戦況を映し出した。
────────────────────────
場所が変わり、アークが言っていた第一陣は蜥蜴人族と豚頭族の戦場へと到着していた。
「凄いなオーマ。まさかウィザードラゴンとアカネタカを召喚できるなんてな」
「今まで二号ライダー以降の武器や乗り物を召喚できたが、時代の主役ライダーの武器や乗り物の召喚はアナザーライダーを倒してから出来る様になったからな。お陰でウィザードラゴンと巨大化したアカネタカを召喚して空を飛べているんだ。まぁウィザードラゴンの召喚はシズさんもできるけどな」
そう話している俺とリムルの足下にはウィザードラゴンとウィザードラゴンと同等の大きさを持つアカネタカに乗っている。
「それにしても」
「あぁ」
たわいのない話を終えてマクロ状態に変更した<魔力感知>で蜥蜴人族と豚頭族の戦闘を見ていた。
「……やっぱり蜥蜴人族の分が悪いな」
「シミュレーションゲームなら詰んでるレベルだな。コレ」
「ん?オーマ、アレを見ろ」
リムルが指さす所に視線を向けると、そこにはガビルが黒い豚頭族一体と一騎打ちをしていた。
ガビルが手に持つ武器に魔素を集めたことで周りの水分が凝縮して強力な水の攻撃が豚頭族を襲う。
"
そんな攻撃を豚頭族が手に持つ斧を振るうことで起きた突風が衝突して拮抗を保っていたがすぐさま衝撃が周りに拡散した。
"
衝撃に怯んでしまったガビルに豚頭族は身体中から禍々しい妖気が実体化し、人の顔になった。
人の顔といっても本当に人の顔というわけじゃない。技名からして相手を喰らう事が出来る様に作られた技な為、食せるように妖気で顔を作っただけなのだろう。
「……ただのお調子者かと思っていたぞ」
「俺もだ。でも、なかなか漢気があるじゃないか」
ガビルの印象を訂正する必要がある戦いぶりを見た。
そんな中、ゼアとアークが滅達の情報を共有してくれた。
「やはり、第二陣と第三陣にもアナザーライダーが現れたようだな」
「大丈夫なのか?元になるライダーじゃないと倒せないんだろ?」
「問題なさそうだ。鎧武とゼロワンのアナザーライダーだ。山兜喇とイズが元ライダーの力を持っているからな」
「……なんか都合が良すぎないか?」
リムルも同じ事を思ったようだな。
「ただの偶然か。もしくはわざと俺にアナザーライダーを討伐させる理由があるのか……知るにはタイムジャッカーに聞き出すしかないだろうな」
タイムジャッカーの狙いなど、ヴァティス達しか知らないだろうからな。
「さて、こちらも参戦するとしよう」
「そうだな」
『爪刃』
『嵐牙、聞えるか?』
『は!』
『いかがされましたか?』
嵐牙と爪刃に指示を出した後、蒼影から首領達を救出した報告を受けた。
『開戦の狼煙はお前に任せるぞ。紅丸』
『わかりました!』
ガビルが"混沌喰"に喰われそうになっていた所をゴブタがガビルを蹴って回避させた。
「だ、誰であるか!?」
ガビルが自分を蹴った人物を見てゴブタがいる事に気付いた。
「貴殿は……っあの街の主殿ではないか!」
「(主?なに言ってるっすか、この人)」
勝手に主扱いされている事に理解不能な状態にいるゴブタ。
「もしや助太刀しに来てくれたのであるか?」
そういうガビルに彼の背後から二人の声が聞えた。
「あれは
「私達の主、リムル様とオーマ様の命により助太刀に来た」
ガビルが視線を向けるとそこには嵐牙と爪刃がいた。
「いかにしてここまで……」
「<影移動>だ。学ばんのか貴様」
学習しないガビルに呆れる嵐牙と爪刃。
そんな会話を無視してゴブタ達を獲物としか見えていない豚頭将軍は斧を向けるが、彼の遥か後方に、大きなドーム状の黒い炎が立ち上った。
突然の事に困惑する豚頭将軍達。
そんな彼等の意識が逸らされた間に、狼鬼兵部隊と豹鬼兵部隊。そしてウォズが合流していた。
「なにぃ!?増えた!?」
さっさとゴブタ達を倒して黒い炎を出した存在を討伐しようと考えて振り返った豚頭将軍は何時の間にか増えていた援軍に驚愕していたが、そんな事はこちら側にとってどうでもいいことだ。
「ガビルという不届き者。さっさと態勢を立て直したまえ」
ウォズは態勢を立て直すように告げた。
戸惑いながらもガビルは自分の部隊の態勢を立て直した。
そんな中、黒炎球が放たれた場所では紅丸が先頭に立って豚頭族軍を相手にしていた。
「──────だから、どけと言っただろう」
突然現れた紅丸・紫苑・白老・牛千呂・屍馬・シズさんがいた。
「貴様ら何者だ!?」
「覚えていないのか?酷いな。里を喰い散らかしてくれたじゃないか。もう一度言う。道を開けろ豚共。灰すら残さず消えたくなければな」
そう言って掌に収まる程度の黒炎を放り投げる紅丸。
その黒炎を回避する豚頭族軍だったが、突然ドーム状に大きく膨れ上がって周囲の豚頭族を灰すらも残さずに焼却した。
次々に紅丸の新たな能力<黒炎>による被害を受けながらもガビルを相手にしていた豚頭将軍は自分達の勝利を疑っていないのか、罵倒した。
「どこぞの木っ端魔物の配下が加わったところで、我らの優勢は少しも揺るがんわ」
「木っ端って……」
主を罵倒されたことに陽気なあのゴブタですら流石に怒りを覚えていたが、ゴブタの前にウォズが立ち上がった。
「ラグルド、嵐牙、爪刃。すまないが、この下郎は私が相手する。手を出さないでもらうよ」
ウォズの只ならぬ怒りの雰囲気にラグルド達は快く了承した。
「もちろん」
「手を出さぬが、徹底的に倒せ」
「我らの主を愚弄したことを未来永劫に渡って後悔させないと、気が済みませんから……」
ラグルド達もゴブタと同じく怒りが込み上がっていたようだが、ウォズは狼鬼兵部隊・豹鬼兵部隊の中でも誰よりも怒り心頭だった。
ウォズが目の前に風で靡くマフラーを手で払うと、腰にウォズ用の緑と黒色の配色を持つ胴体部に三つのボタンが配置されているのが特徴的でライドウォッチ装填用スロットを持つ変身ベルトが現れた。
その名も「ビヨンドライバー」。
俺が使うジクウドライバーと同じく時間操作の力を有した変身ベルトだ。
手にもライドウォッチとは違ってはいるが、四角形のウォッチ「ウォズミライドウォッチ」が収まっていた。
ウォズ
「変身!」
ビヨンドライバーのライドウォッチ装填用スロットにウォズミライドウォッチを装填してボタンを押してみライドウォッチのカバーを開いたうえで、スロットを前方へと押し出した。
すると、ウォズの背後にアプリウォッチのような未来的なウォッチが投影され、ウォズの身体にアーマーが纏われた。
銀色と黄緑色をメインカラーとした両肩にアプリウォッチの形をしたアーマーが胴体部に時計のベルトが纏われた。
投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ。ウォズ!
「えぇ!?ウォズさんも仮面ライダーに変身できるっすか!!?」
変身したウォズの姿を見て驚愕するゴブタ。
勿論驚いていたのはゴブタだけではない。ラグルド達もまさかウォズも変身できるとは思っていなかったようだ。それは上空から見ていたオーマとリムル。<魔力感知>から見ていた紅丸達もだった。
「祝え!過去と未来を読み解き、正しき歴史を記す預言者!その名も仮面ライダーウォズ!新たなる歴史の1ページである」
「巫山戯るな!」
豚頭将軍が手に持つ戦斧を振り下ろしてきたが、ビヨンドライバーから「ヤリ」という蛍光色な水色の文字が出てきた。
その文字が豚頭将軍にぶつかって怯ませると、その文字がひとえに武器へと変わった。
柄の部分にタッチパネルのような長方形がついた緑と黒色のタッチ変槍「ジカンデスピア」がでてきた。
ヤリスギ!
「下郎には槍を突き刺すだけで十分だよ」
そう言うと、タッチパネルにあるカメンアイコンをタッチした後、タッチパネル全体をスワイプした。
フィニッシュタイム!爆裂DEランス!
すると、槍の部分が力強く光り輝く。
槍を突き出すと、矛先の約3~4倍の巨大なエネルギー状の槍の矛先が豚頭将軍だけでなく、背後にいた複数の豚頭族までもが身体を貫かれた。
「ガフッ……そんな……馬鹿な……」
エネルギー状の矛先に突き刺された豚頭将軍がそう言うと、突き刺された部分からスパークが起きて爆発した。
他に突き刺された豚頭族も同じ様に爆発したのだった。
そんな光景を上空から見ていた俺とリムルは驚愕していた。
「ウォズのヤツ、あんなに凄ぇ技を持ってたんだな」
「いや、ライダーの技に特殊能力の権能を付与したんだろう」
俺の考えは当たっていた。
ウォズの所有する特殊能力は二つ。
<仮面ライダーウォズ>と<
<仮面ライダーウォズ>は言わずもがな。
豚頭族を討伐したあの攻撃力の原因は、<預言者>の権能:言霊強化が関係している。
言霊強化は自分の言葉に沿った攻撃をするとその威力と規模を約3~4倍に強化される。
それがさっきのウォズの攻撃力と規模が大きかった理由だ。
そう説明するとリムルは呆れていた。
「オーマもだけど、ウォズも規格外だな」
「お前が言えた台詞か」
人ごとのように呆れているリムルに、俺の方が呆れてしまう。
そんな俺達など知る筈もない討伐された豚頭将軍の周りにいた豚頭族がウォズを囲い込もうとしていた。
「変わって下さいウォズ」
そんな豚頭族の進行を嵐牙と爪刃が立ち塞がる。
「見せてやろう」
嵐牙がそう言うと、嵐牙と爪刃から光が灯ると同時に天候が荒々しくなった。
それに気付いた俺とリムルは上空を見ると、五つの巨大な嵐と豹柄に轟く巨大な雷霆が起きていた。
「何コレ……」
「嵐牙と爪刃の広範囲攻撃技だな」
巨大な嵐が落雷を巻き込んで、相手の身体を引き裂き、身体を焼き付くしていく。
豹柄の雷霆はVの数値が異なる。
高出力の黄色の雷霆が相手の肉体を焼却してボロボロにし、茶色の雷霆が細胞を死滅させていた。
嵐牙の"
それと同時に、嵐牙と爪刃が進化していた。
「進化したな」
「あぁ」
嵐牙の生えていた角が二本に、爪刃は臼歯が異常に長く伸びていた。
そんな進化を起こした嵐牙と爪刃にウォズ以外の周囲の者達が驚いていた。
「よく見たか。豚頭族共よ」
「これが貴様等が木っ端と侮った
「既に吹き飛び、焼滅しているよ」
嵐牙と爪刃の発言に、呆れながらに告げるウォズ。
しかし、ラグルドはこの好機を見逃さなかった。
「ゴブタ。まだ豚頭族共は全滅させたわけじゃない。今が好機だ。左右から豚頭族の残党を片付けるぞ!」
「了解っす!」
「ガビル!」
「うむ!心得た!」
ゴブタの狼鬼兵部隊とラグルド以外の豹鬼兵部隊。そしてガビル達蜥蜴人族と小鬼族。
次回~三つの戦場・後編~