転生したら、仮面ライダーになった件   作:森雄

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暁の錬金術師

 暁の錬金術師こと仮面ライダーガッチャードデイブレイクと名乗る者がやってきた。

 

 ガッチャードデイブレイクは突如としてアナザーガッチャードが現在使っている弓型武器と似ている武器を取り出し、同時に銃器までも取りだした。

 

 左腕に装着された何かのケースを弄ると、そこから無数のカードが出てきた。無数のカードから一枚のカードがガッチャードデイブレイクの手に収まると、銃器にスキャンしてから銃器の後部からカードを装填した。

 

バレットバーン

 

 そして、近くに立てていた弓型武器にまで別のカードを装填した。

 

ケミーセット

 

 二つを武器を携えたガッチャードデイブレイクが襲い来るオロチマルガムの石化光線を弓形武器で防いでから、銃器のトリガーを引いて攻撃した。

 

ガッチャージバスター!

 

 放たれたエネルギー弾がオロチマルガムの頭部の一つを攻撃して怯ませて距離を置かせてから、襲い来る別の頭部を回避しながら弓型武器で引き裂いた。弓柄部分が両刃の剣になっていて、簡単に切り裂いて見せるガッチャードデイブレイク。

 

 そして、ガッチャードデイブレイクは更に襲い来る二つの首を相手に、弓型武器を構えた。

 

「……朧・地天轟雷」

 

 まさしく轟雷を思わせる電光石火が二つの頭部を斬り裂いて見せた。まさか朧心命流を使えるとは、本当に何者なんだ……

 

 そう思っていると、新たに暗雲から出てきた頭部をガッチャードデイブレイクが弓型武器で薙ぎ払った。

 

ケミースラッシュ!

「はっ!」

 

 オレンジ色の斬撃が頭部を切り落とした。

 

 俺とガッチャードデイブレイクが壊した頭部の数は現状四つ。八岐大蛇をモデルにしてる事を考えると残り四つだが、どうする気だ?

 

 そう思っているとガッチャードデイブレイクは腰に付けられたベルトを操作して、巨大なマントに変化して火の粉を散らしながらオロチマルガムに接近していく。

 

スチームホッパーバーニングフィーバー

 

 オロチマルガムは三つの頭部を出してマントとなったガッチャードデイブレイクへと迫り行くが、ガッチャードデイブレイクは簡単に回避しては燃え盛るバッタと蒸気機関車が合わさった様な姿に変化した後、ライダーの姿となって爆炎を纏ったライダーキックが暗雲から出ていた頭部三つを破壊して着地した。

 

 爆炎から爆発が生じていき、暗雲と共に爆発した。

 

 爆発した暗雲から両手や頭部がオロチの頭部となったマルガム、オロチマルガム本体が現れた。

 

「はぁ!」

 

 ガッチャードデイブレイクがオロチマルガムを相手にしていた。

 

「なんだがよく分かんないけど……今のうちにアナザーガッチャードを倒すぞ!」

「あぁ!」

 

 リムルの言葉に従って俺はアナザーガッチャードへと迫る。

 ガンモードにしたツインブレイカーとジカンギレードがアナザーガッチャードを狙い撃つ。

 

 エネルギー弾を弓型武器で防いでくるが、俺とリムルは互いに近接武器であるサイキョーギレードとビートクローザーで斬りつけながら、ツインブレイカーとジカンギレードで撃ち抜く事でダメージを与えていた。

 

 しかもジオウⅡの未来視で更にアナザーガッチャードの動きを先読みしながら行動している為、アナザーガッチャードは後手後手の状態でダメージを受けていた。

 ダメージを与えられて隙が出来たアナザーガッチャードを相手にリムルがビートクローザーにロックフルボトルを装填して、柄頭のレバーを三回引いていた。

 

スペシャルチューン!ヒッパレー!ヒッパレー!ヒッパレー!

 

 リムルはアナザーガッチャードの懐へと入り込んで蒼炎を纏った鍵型のエネルギーを纏った刀身を振り下ろした。

 

メガスラッシュ!!

 

 振り下ろされたビートクローザーを弓型武器で受け止めたが、その威力に耐えきれずに壊れた上に刀身がアナザーガッチャードへと斬りつけられた。

 

 そのダメージが先程以上に残ってしまったのか蹌踉けて隙だらけになった。

 そんなアナザーガッチャードに対して、俺はベルトのジオウⅡライドウォッチのボタンを押して必殺技の準備をした。

 

ライダーフィニッシュタイム!

 

 金色とマゼンタ色のキックのエフェクトがアナザーガッチャードを囲いながらも、同じ色のキックが集合していく。

 当の俺は既に上空へとジャンプしてキックの準備を終えていた。キックのエフェクトが全て集まり、二色のキックが右足裏へと集まって、ジオウの時よりも更に強力なライダーキックを発動した。

 

トゥワイスタイムブレーク!

 

 タイムブレイクの強化ライダーキックをアナザーガッチャードに打ち付けた事で、アナザーガッチャードは火花を出しながら吹き飛んでいき、爆発した。

 

 倒したと思いガッチャードデイブレイクへと視線を向けると、そこには別のカードを装填した上でオロチマルガムに一撃を入れた後に弓の弦部分となるレバーを引いて、至近距離で射た。

 

トルネードアロー!

 

 強力なエネルギー矢がオロチマルガムを貫いた事で爆発四散した。

 明らかに戦い慣れているな。何者かわかるか、<演算者>?

 

【否。解析鑑定を行ないましたが、何らかの能力により妨害を受けました】

 

 いったい誰が変身してるんだ。

 そう考えていると、オロチマルガムを倒した影響で石化していたシズさん達が元に戻った。

 シズさん達が元に戻った事に安堵していると、アナザーガッチャードが煙の中から突如として出てきた。

 

 アナザーガッチャードは姿が最初の姿に戻っており、蒸気機関車と同等の最高速度で突撃してきた。

 アナザーガッチャードが向かっている場所にはリムルがおり、俺の位置からでは間に合わない!

 

「リムル!」

 

 リムルが攻撃を受けると思って叫ぶと、リムルとアナザーガッチャードの間にガッチャードデイブレイクが割り込んで弓型武器を振り上げてダメージを負わせた。

 

「大丈夫か?リムル……=テンペスト」

「え?あ、あぁ……」

 

 助けられたリムルは戸惑いながらもガッチャードデイブレイクに返事した。

 アイツ、リムルのことを知ってるのか?

 いや、今はそれよりも……

 

「まだ、倒れないのか。聖人だからこそか……」

 

 そう言いながら、ジオウライドウォッチと別のライドウォッチを取りだしては起動した。

 

ジオウ ガッチャード

 

 ジオウⅡライドウォッチを外して装填し直したベルトを回転させる。

 

アーマータイム!

ガッチャーンコ!ガッチャード!

 

 両肩にそれぞれバッタと蒸気機関車を思わせる絵柄を持つカードがあり、水色主体の装甲が付けられ、胸部にはガッチャードデイブレイクと同じような変換炉が取り付けられていて、頭部の装甲にはゴーグルが付いていた。

 複眼もガッチャードと変換されていた。

 

【告。仮面ライダーガッチャードの力を確認しました。<継承者>の権能:能力転換により、<仮面ライダージオウ>の権能:令和戦士を<仮面ライダーガッチャード>に、<継承者>を<錬成者(レンキンジュツシ)>と<適合者(ガッチャ)>に転換しました】

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしろしめす時の王者。その名も仮面ライダージオウ・ガッチャードアーマー。"最高のガッチャ"を見つける為に、ケミーと共に戦うライダーの力を継承した瞬間である!!」

「ウォズさん。その祝い事って必要なの?」

「当然だ、シズさん。我が魔王の武勇伝の始まりなのだから!」

 

 シズさんの質問にウォズは何の躊躇いもなく必要だと言ってのける。

 

 バッタの脚力ですぐさまアナザーガッチャードとガッチャードデイブレイクへと近づいた俺も戦闘に参加した。

 

 ガッチャードデイブレイクによる武器での攻撃と俺の徒手空手による攻撃でダメージを負うアナザーガッチャードに俺達のエネルギーの纏った拳と武器で距離を置かせた。

 

 その間に互いのベルトを操作して、同時にジャンプした。

 

フィニッシュタイム!ガッチャード!

 

 ガッチャードデイブレイクはその姿を炎を纏ったバッタと蒸気機関車の煙突を持つ生物へと変え、俺が纏うアーマーが射出されて、ガッチャードデイブレイクと似たバッタと蒸気機関車の煙突を持つ生物へと変わりながら、アナザーガッチャードへと近づいていき、ガッチャードデイブレイクがライダーの姿に戻り、射出されたアーマーは俺がアナザーガッチャードへと近づいた瞬間にアーマーとして戻った。

 

スチームホッパーバーニングフィーバー

フィーバータイムブレイク!

 

 同時ライダーキックを受けたアナザーガッチャードが先程以上に火花を散らしながら爆発した。

 爆発の際に出てきた煙からアナザーウォッチが出てきて、パキンと壊れた。

 

「これで、ガゼル王は大丈夫だな」

「俺の役目は終わったから、帰らせてもらう」

「待て!お前、何処で仮面ライダーの力を手にした?」

 

 何処かへと消えようとするガッチャードデイブレイクにジカンギレードを銃形態にして銃口を向けた。

 

「いずれわかるさ」

 

 そう言うと、突如として消えた。

 どうやって消えた!?

 

【告。別の時間軸へと転移したと思われます】

「別の時間軸!?」

「どういうことだよ!?あのガッチャードデイブレイクってのは未来からきたってのか!?」

 

 リムルも<大賢者>からの報告を受けたのか、俺と同じく信じられずにそう言った。

 もし未来から来たのなら、何のために未来からやってきたというんだ?

 

「旦那方!とにかくガゼル王を治療してぇんだが……」

「おう。ならコレを飲ませてくれ!」

 

 リムルがそう言ってプルプルと柔らかい幕で包まれた液体をカイジンに渡した。

 

「ありがてぇ!」

 

 受け取ったカイジンはすぐさま気を失っているガゼルの元へと向かい、すぐさま完全回復薬を投与した。

 すると回復して目を覚ましたガゼル。

 

「……何があった?」

「後で会議を行なうから、その際に説明する。一先ず、今は休めガゼル王」

 

 困惑するガゼルに対してそう告げて休ませる様に告げた。

 先程までの戦いの騒ぎを聞きつけた紅丸達が何事かと気になっていたが、蒼影達から情報共有をしてもらった。

 

 ────────────────────────────────

 

 時間が流れて、夜。

 

 夕飯を食した後に会議室にガゼルを含めた幹部達が集まっていた。

 

「みんな。こんな遅くに集まってもらって悪かったな」

 

 リムルがそう言ったので、皆にアナザーガッチャードに関する話を行なった。

 ガゼルがアウによってアナザーガッチャードに変貌された事・アナザーガッチャードによって召喚されたマルガムの存在・突然と現れて姿を消したガッチャードデイブレイクについて教えた。

 

「……新たな仮面ライダーですか」

「その仮面ライダーがガッチャードの姿をしていたのだね?我が魔王」

「あぁ」

 

 ウォズは俺達の情報からガッチャードデイブレイクに関する情報を本から探し出していた。

 しかし、中々その情報を得られていないみたいだった。

 

 そんな中、傾聴に徹していた今回の被害者であるガゼルが話し出した。

 

「オーマ、リムルよ。つまり、タイムジャッカーたる三人の者達は噂と伝承になっている仮面ライダーを怪物化させた力を与えているというのだな?」

「そうだ。タイムジャッカーがアナザーライダーを作り出せるのは、主に世界の忸となったライダーが殆どだ」

「なるほどな……」

 

 目を閉じて、話を自身の中で纏めたガゼル俺達に感謝を告げる。

 

「改めて、礼を言うぞ。オーマ、リムル。助かったぞ」

 

 頭を下げてまで礼を言うガゼルに並ぶようにペスやベスター達ドワーフも頭を下げてきたため、礼を受け取った。

 

「いいって、礼なんて……」

「そうはいかん。賊によって貴様等の國に被害を及ぼそうとしたのだ。被害が少なく済んだのは不幸中の幸いというものだ」

 

 時間停止されたとはいえ、賊の思うが儘に操られた事を気にしているのだろう。

 

「まぁ、タイムジャッカーの時間停止に対しての対策を考えながらも、奴らよりも強くなる事が先決だ。強くならなければ…………守りたいモノも護れねぇからな」

 

 俺の発言に、皆が頷いた。

 

「それに、今回の一件でアナザーライダーの謎が一つ解けた」

『!!』

「本当か!?」

「流石だな」

 

 俺の発言に誰もが驚き、リムルと滅が驚愕と称讃の声を上げた。

 

「先ず、仮面ライダーは戦うにつれてその力を強めていった戦士達だ。その中には俺やリムル達のように強化フォームになれるライダーもいる。特に各時代を担ったライダーは特に強化フォーム持ちが殆どだ。だが、アナザーライダーが強化フォームになったことがあるのは、魔王種へと進化した豚頭帝ゲルドだけだった」

「!?待てオーマ!豚頭帝が魔王種に進化したとは真か!?」

 

 そう言えば魔王種に進化していた事を話してなかったな。

 俺とリムルはガゼルに豚頭帝が豚頭魔王という魔王種へと進化した経緯について話した。

 すると、頭が痛くなったのか眉間に皺を寄せており、目頭を押さえていた。

 

「……想定外だぞ。お前達がまさか、新米の魔王であるカリオンやフレイといった魔王と同じ魔王種に進化していたとは……」

「いや~、そんなに褒められても~」

「流石です、リムル様!」

「褒めるな紫苑」

 

 冗談で言っているリムルの言葉に、紫苑鎌に受けて褒めるから、注意したが無駄だろうな。

 

「そうなると、既にお前達は災禍級内でも上位に当たるやもしれんな」

「今更だろ」

 

 ガゼルが深刻そうに考えているが、ハッキリ言って今更だ。

 ガゼルも今更だと思い直したのか、何か思う事はあれど言うのを諦めた様だった。

 

「話を戻すが、既に種族の進化に関しては聖人という強者の類いにいるガゼルですら、強化フォームに変化しなかった。同じくシズさんも聖人に近しい存在でありながらも強化フォームに変化していなかった事から、アナザーライダーの強化には二つの要素が必要になっていることがわかった」

「二つの要素?」

「一つは魔王種とすると……」

「……まさか!」

 

 二つの要素の内、一つが"魔王の種"である事を知った者からすれば、もう一つの要素が何か察することなど容易なことだろう。

 

「"勇者の卵"だ」

 

 その言葉に困惑する者達もいた。

 

「その可能性が高いだろうな……」

 

 ガゼルも俺の考察に賛同した。

 

「そうなりますと……今後、二つのどちらかを有した存在がアナザーライダーになれば、強化フォームに変化するということですか?」

「あぁ」

 

 紅丸の確認に肯定した。

 

「そうなると、豚頭帝の時と同じ様に苦戦する可能性が高いわけだが……」

「倒せるのは仮面ライダーだけで、主となるライダーの力を持つオーマだけだけど……」

「鎧武とゼロワンの時の様に、変身者がいればオーマが現場にいなくても倒せるかもしれないけど……」

「ライダーとの相性があるからな……」

 

 滅亡迅雷の四人がそう意見を交換していた。

 

戦士能力(ライダースキル)を取得させるしかねぇな」

「そうなると、今後はライダーに変身した上で修行させて、戦士(ライダー)粒子を習得するようにするか」

「戦士粒子?それはなんだ?」

 

 俺とリムルが滅亡迅雷の四人の意見から対策を考えた結果、戦士能力の取得させるという答えに行き着いた。

 そのために必要な粒子を知らないガゼルたちに戦士粒子の存在を教えた。

 

「ふむ……なるほどな。それならば、余もその戦士能力(ライダースキル)とやらを身につける必要があるようだ」

「それはいいけど……さっきも言ったけど、戦士(ライダー)粒子が必要なんだぞ。どうするんだ?」

 

 ガゼルも今回の被害から戦士能力の必要性を考えていたが、リムルは必要な粒子を持っているのかと訪ねてみるが、ガゼルもその問いに対しての返答がないのか沈黙に包まれそうになっていたが、俺が一つ提案した。

 

「それなら一つだけ提案がある。戦士粒子は仮面ライダーに変身することで自動的に放出されてるんだが、ライダーキックなどを使った場合は大量の戦士粒子が放出されてるんだ。だが、戦士能力を所有者なら僅かばかり他人に注ぐことができるようになる。微量に粒子を注ぐから、その粒子を魔素のよう一定値を満たせば、相性の良い戦士能力(ライダースキル)を獲得できるはずだ」

「ふむ。ならば頼むぞ、オーマ」

「あぁ」

 

 ガゼルが俺の提案に乗ったので、俺はガゼルに少々の戦士粒子を注いだ。

 

【告。個体名:ガゼル・ドワルゴに戦士粒子が定着しました。聖人へと進化している個体名:ガゼル・ドワルゴが能力獲得する必要時期は一ヶ月ほどと想定します】

 

 わかった、ありがとう。

 

 ガゼルに定着した事と一ヶ月ほどかかるが粒子が満たされるだろうと教えた後は会議を終わらせて解散した。

 

 ────────────────────────────────

 

 オーマ達が会議をしている間、突如として消えていたガッチャードデイブレイクがとある場所へとやってきていた。

 そこはボロボロな亡国になった場所だった。

 

 ガッチャードデイブレイクが腰のベルトに触れると、変身が解除された為、その姿をさらした。

 その者の耳には何やらイヤリングがついており、玉座のような椅子に座り込んだ。

 

「今回は手を貸してやったぞ」

 

 そう言って、腰に黄金色に輝くジクウドライバーが付けられていた。

 

「今度は自身で解決してみろ。若き日の私よ」

 

 その者の容姿は所々老いた容姿をしたオーマだった。




次回~魔王ミリム来訪~
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