前世がレッドのイーブイ先輩 作:ちゃっぱ
ちなみにですが、番外として考えてるのは
『前世がグリーンのピカチュウ師匠』です。
読みたいかどうかは分からないのと、私としてもどう書くかまだ決めてないのでネタとしてここに記載しとく。
オレンジアカデミーから送られた転校生について。これから宝探しが始まるためジムに挑む生徒達の詳細に新たに追加されたもの。
その書類を眺めているオモダカが楽しそうに言う。
「アオイという少女がガラルから来たそうですね」
「……彼女が何か?」
「ガラル地方で台風の目になった話題の子ですよ」
何かしらの仕事の予感がしたのだろう。書類整理をしていたアオキの顔がしかめっ面になるが、そんなのを気にせずオモダカは微笑む。
ガラルでの腕前はチャンピオンに勝るかもと言われていた。
しかし────オモダカはネット上で流れる動画を見て考え続けていた。
『さあやってまいりました決勝戦! チャンピオンダンデに挑むのはこの少女! インテレオン一体で全てを倒してきたまさかの無敗の挑戦者、アオイ選手ぅぅぅ!!!』
『ははっ……どうも……』
『さあアオイ選手! その頭の上に乗ったイーブイを先手として出すということの宣言でしょうか!? 決勝戦では今までのようにポケモンを外へ出すことは許されません!!』
『うぇっ!? 許されないんですか!? それはちょっと……』
『────どうしたんだ、アオイ?』
『ごめんなさいダンデさん! 約束は守るものじゃなくて破るもの……ってことで、棄権にします! 降参です!!』
『な、何を言ってるんだ!? 君と戦うのを楽しみにしていたんだぞ!!?』
『ごめんなさいぃ! イーブイ先輩いないと無理ですぅ!!』
何故かイーブイに固執するアオイという少女。この後チャンピオンに追われ、突如棄権したことで周りからブーイングがきてアンチに狙われ────チャンピオン含め全てを野良試合で蹴散らしたというのに、何故か公式試合は嫌うという変人っぷり。
メッソンを相棒に、というよりはイーブイが相棒のようだが彼女は決してイーブイを試合に出そうとしなかった。
「彼女はどうにも目立ちたがることを嫌い、バトルも積極的ではない。戦歴も幅があります」
「幅、ですか」
「負けるときは素人同然。勝つときはチャンピオンのような強さを見せつける。まるで人を嘲笑っているかのようですね。────少々、気に食わない」
「……貴女がそこまで言うとは」
「強さにはある程度の責任を伴わなくてはなりません。彼女はチャンピオンになることを嫌って遊んでいるようにしか見えませんので」
だから、と。
オモダカはある程度の試練を加えることにした。
パルデア地方でジムに挑むのなら本気で殺ってもらおう。
それは、強くなることに固執せず、高みを目指すことなく遊びまくる彼女への試練。
目立ちたくないなら、スポットライトへ立たせてやろう。
本気で戦う理由を作ってやろう。
「貴女の才……是非とも見定めさせていただきます」
♢
「ひぇっ!? なんか嫌な予感がする!」
「にゃあ?」
「何だろうねニャオハ。イーブイ先輩のきけんよちでも移ったのかなぁ」
「フニャ」
「あっ! 今、私のこと鼻で笑ったでしょ!? もう、馬鹿にしないでよね! イーブイ先輩と一番長く一緒にいたのは私なんだからね!」
「ふにゃー?」
「なんかニャオハ、意地悪になってない!? 何で!? 私別に変なことしてないでしょ! 主にイーブイ先輩の件で醜態晒したぐらいだよ!!」
「フシャ」
「うわーんまた馬鹿にしたぁ! イーブイ先輩助けてぇ! 新人が虐めてくるよぉ!!」
「……」
「こっちも冷たい! もうコライドンぐらいしか私の癒しはないんだけどぉ!」
「あぎゃあ?」