前世がレッドのイーブイ先輩 作:ちゃっぱ
バトルフロンティア。それはバトル狂にとっての楽園。
私はそのオーナー……というのはオモダカさんとやらの
バトルフロンティアはマジなものを作るのではなく、名前だけ借りたものらしい。
まあそうだよね。普通の女の子にバトル施設のオーナーとか任せる意味が分からないもんね。
バトルについては企画をいくつか作っており、そのうちの一つ────空いた時間があるので、私にバトルしてほしいということ。バトルの勝敗条件については私に考えてもらうとかで……。
「どうしようイーブイ先輩……私は何も出来ないよぉ……」
「……」
「というか、私は普通に学生として気楽に生活したかったのに何でこうなるんですか……なんかガラル地方も一枚噛んでるみたいでダンデさん来るかもって話だし、実際にローズさん来てたし……」
「……」
「私が目立たずイーブイ先輩が存分に力を発揮できるバトル施設……」
「……」
「あっ、良いこと思い付きました! こうしましょうか!」
というわけで考えたのはポケモン道場。
イーブイ先輩が前に出て、マスカーニャだけでバトルする。もちろん連続でバトルするとマスカーニャが疲れるから、後半でレンタルポケモンも追加でやる。
ポケモンがポケモンを指示するバトル施設というものなら挑戦者はそこまで来ないだろう。
そう思っていたんだけど、ローズさんからダメ出しされてしまい、挑戦者はポケモンで指示するかトレーナーとして指示するかの二択を選べることに。
ついでにイーブイ先輩が負けたらもう一度ガラルのジムチャレンジに参加してもらうとのこと。
「なんか面倒なことになっちゃったけど、イーブイ先輩なら負けないでしょ! 今のところ仲間はマスカーニャだけだけど!」
「にゃふ」
「ほら! ドヤ顔してるぐらいだし、大丈夫ですよね!?」
「……」
着実にバトルフロンティア開幕が近づく。
しかし一般人が来る前に軽くデモンストレーションをしようとのことで、キタカミの里に住む住人に一度チャレンジしてもらおうということになった。
「え、えと……よろしくお願いします」
「こ、こちらこそだべ……」
人見知りが発動しオドオドする私と同じように、びくついてる男の子。名前を聞くとスグリというらしい。
「と、トレーナーとポケモンのどちらを指示者にしますか……?」
「ポケモンで」
「えっ、あっはい!」
まさかの初手からポケモンで指示とは思わず動揺してしまった。イーブイ先輩は相変わらず無言でトレーナーが立つべき場所で待ち続ける。
スグリも同様に、反対側のトレーナーフィールドにてポケモンを出す。
「お願いします、ピカチュウ師匠!」
「師匠?」
出てきたピカチュウはドヤ顔でクルッと一回転し、決めポーズをする。
そしてイーブイ先輩をみた瞬間コケたのだった。