「うぅーーーーーーん!はあああ。いい朝だあー!」
思いっきり体を伸ばすと溜まっていた疲労が一気に軽減されていき気持ちよくなるのを感じた。
現在は朝の6時50分
今日もポッポが部屋の窓から元気に鳴いているのが見える。
今日ものどかな一日が始まった。
今日は早速、昨日オーキド博士から貰った釣竿を使っていこうと思う。
「カイドウー!!ご飯よ〜!」
「はーーい!」
ご飯を食べに階段を降りると既に姉さんが学校に行く支度をしていた。
「おはようカイドウ。今日はまたポケモンバトルのテレビ見るの?」
「おはよう姉さん。いや?今日は昨日オーキド博士からもらった釣り竿で川に釣りに行ってくる」
「いいじゃない!羨ましいわ〜!」
「あら?そうなのカイドウ?じゃあもし魚を釣ってきた用に庭で炭火の用意をしましょうか」
「いやあんま期待しないでね?でも昼ごはんで釣れたら持ってくよ」
「じゃあお願いね!」
「はーい。いただきます」
今日は朝はトーストに近くの牧場で作られたモーモーミルクのバター、
後はサラダだ。
トーストから食べよう。
バターを塗ってと
サクぅ!
やっぱり朝はトーストだな。こんがり焼けたパンから小麦本来の味と甘さが広がりバターのしょっぱさでさらに唾が出てきて、体が求めている。美味い。
シャキ!シャキ!
サラダも美味いな。元々野菜は嫌いだったが、ドレッシングをかけると美味しいと感じるようになってきた。食感も最高だ。レタスの美味さははっきり言って全くわからないがトマトのジューシーさとレタスのみずみずしい食感、ドレッシングの塩味でいくらでも食べれそうだ。
「美味しかったー!ご馳走様!早速行ってくる!」
「はーい!あ、歯磨きちゃんとしてから行きなさーい!!」
「分かってるよ〜」
じゃあ歯磨きして釣竿の用意するか…。後は昨日オーキド博士から貰ったハイパーボールも持っていこう。
一応釣りで戦わずにポケモンの捕獲はできるからね。凶暴なポケモンでなければ釣りでゲットしたいところだが…。メインは魚釣りだ。
シャカシャカシャカ……
よし、歯磨きも終わったし釣竿の用意も出来た。ハイパーボールは3個持った。まだまだ貰ったものがたくさんあるが荷物が多くなるからこれぐらいでいいだろう。
「じゃあ行ってくるね〜!」
「いってらっしゃい!お昼には帰ってくるんだよ!」
「はーい」
のんびり行こうか
◇◆◇◆◇
「着いた〜!」
川は20分ぐらい歩いた所にある。なかなか水深があるけれども水が綺麗でここの川魚はすんごく美味い。昔母さんたちと釣りに行った時に食べたあの感動を忘れない…
じゃあ早速餌を調達していく。今回使っていく餌は川虫と呼ばれる石の裏によくいる虫だ。大体何かしらの幼虫だが、魚は川虫が大好物なので活性化するのだ。
と
いうわけで
早速片っ端から石をひっくり返していく。
「ふん!!!」
ゴロン……
いないな…。じゃあ元の位置に戻して、次はこっちの石を
ゴロン…
あ、いた!二匹いるぞ。よしよし、捕獲したら餌箱に入れて置く。
この調子でどんどんとっていこう。
20分後……
だいたい30匹ぐらい取れたな。かなり取れたから嬉しい。
早速竿を用意して針に川虫を刺していく。
………………………よし、じゃあ垂らすぞ。
ぽちゃん!
よーし、後は待つだけだ。
ググググ!
もう来た?!今日は魚が活性化してるなあ!
「よいしょ!て、あれ?あ…」
川虫は既になくなっていた。
やるな…!いいだろう。こっちにも考えがある。
魚に餌だけを取られることはよくあるだろう。すんごく悔しい思いをしたことがある人はたくさんいるはずだ。そんな時はギリギリ返しが見えるかどうかぐらいで川虫を刺すといい。付け方次第で釣果が一気に変わる。
リベンジだ。
もう一回垂らす。
しばらくすると、
ビク、ビク、…グググググッ!!
「よいしょお!!」
この感触!かかった!落ち着いて、落ち着いて魚を岸に寄せていこう。
バシャ!バシャ!
………………よし!取った!中々いいサイズじゃあないか!これは絶対美味い。
魚をカゴに入れておく。
この調子であと5匹は釣りたいな。
二時間後…………
あの後10匹釣って今は11匹になっている最初はたくさん釣れたが30分ぐらいつれてない。
もう結構釣ったし、そろそろポケモンが釣れるかやってみようか。
ポケモンの釣竿は魚をつる釣竿とはほとんど同じで違うところは釣り餌ではなく擬似エサで釣るということだ。餌代がかからないのがいい。
じゃあ早速垂らしていく。
ぽちゃん!
……やっぱり中々来ないなあ。まあ来ないか。川虫も無くなったし、のんびり過ごすか。
一時間後………
目を閉じて風の囁きと川の音で癒されている。
ああ、心地よい。自然が成す音楽で無限に過ごせそうだ。
……………ググググググググ!!!
このまま寝てしまいたい。が、川の近くだから氾濫したら高い確率で巻き込まれるのでコクリコクリとしている。
…………ん?きた?んな?!きてるきてる!!
急いで竿を持ち上げる。
「よいしょお!!おっも!めっちゃ引く?!」
すんごい引きだ!持っていかれそうだが、何とか足で踏ん張ってなるべく竿を立てて岸に近づけていく。
よし!上がってきた!
「ん〜よいしょお!」
「ヘイー!」
ヘイガニか!よし!ハイパーボールを構えてと。
「ヘイ!」
「ん?わぶぅ?!」
ヘイガニに"みずてっぽう”をかけられてそのまま逃げられてしまった…。
「うへえ…びしょびしょだあ」
最悪だ。でも大体予想はしてた。やっぱりポケモン無しでポケモンを捕まえるのは難しいか…。
まあいいや。でも諦めない、昔の人たちは0からポケモンを捕まえて来たんだからね。現代の人間ができないはずがない。
じゃあ引き続き釣りを開始しますか。
その時僕は、突然の悲劇に対応することができなかった。
「かあーーー!!」
「あああああ!さ、魚があああああ!」
突如上から襲来してきたヤミカラスに魚を一匹取られてしまった。
ヤミカラスは魚を丸呑みにしたあと僕に突進してきた。
「かあああああ!」
「チィ!」
咄嗟に僕は上体を反らすことで攻撃を回避したがこのヤミカラス、僕が釣った魚を奪うつもりだな?だから僕に攻撃しようとしている…と。
僕は瞬時に何個かの小石を拾い、ヤミカラスに投げた。
ヤミカラスは、まさか僕みたいな子供が反撃してくるとは思わなかったようでそのアホ面に何発かかましてやった。
「かあああああああああ!!」
明らかに怒り狂ったヤミカラスは"かぜおこし”を使ってきた。咄嗟に近くの木の影に隠れ、"かぜおこし"による突風を防ぐと、上からヤミカラスは"つつく"で僕のことを確実に仕留めようとしていた。バックステップでかわし、そのまま蹴りを叩き込む。
「グアあああああ!」
蹴りが効いたのか、そのままヤミカラスは地面に倒れた。僕のことを殺すという憎々しげで、苦しそうな目でみている。
一瞬心が痛んだが、先に喧嘩を売ってきたのはそっちなんだからそんな目はやめろと思い、咄嗟に僕はハイパーボールを投げつけた。
ウィン、ウィン、ウィン、ポーーン!
「ふうううう。危なかった。殺されるかと思ったああぁ」
思わず僕は地面に尻からどすんと座り込んでしまった。
ポケモンに殺意をぶつけられるのは初めてだから足が震えている。
この世界ではポケモンとの肉弾戦もしょっちゅうある、それで命を落とした人たちもたくさんいるのだ。前にも言ったと思うが僕には前世でガラル空手に似たものを習っていたので技術は覚えていたのだ。体が咄嗟に動いてよかった。小さい頃に走り回っていた甲斐があるというもの。
そして、
「ゲットした…!」
手段はあまりよろしくないが、無事に初のポケモンゲットとなった。
魚も一匹食われたが10匹あるし、このまま家に帰ろう。
今日は最高の日だ……!!
ルンルン気分だった僕は帰る支度をしているときにふとある事に気づいた。
ボール開けた瞬間に殺される可能性あるな、これ。
と