更に時間が飛んでます。
今回とある人物と友達になります。
誰と友達になるのかは本編をご覧ください。
ではどうぞ。
「え?タマムシシティに?」
慰安旅行からマサラタウンに戻ってから数週間たったある日の朝。
朝食を食べ終え、またポケモン達の世話に行こうかと考えていたら、母さんからお気に入りの香水を買ってくるよう頼まれていた。
「そう。お気に入りの香水が切れそうでね、悪いけどタマムシシティにある香水店まで行ってきてくれる?」
「別に構わないけど、タマムシシティって結構遠いから今からひこうポケモンに乗って移動しても、少なくとも夕方くらいまでかかるよ?」
そう、ゲームでのマップではそう遠くない位置に存在してるタマムシシティだが、ゲームとは違いワタシにとっては現実であるこの世界だと実際はかなりの距離があり、トレーナーになった頃は自身の体質も重なって、目的地に着くまで時間がかかり大変苦労した。
先程も言ってたとおりマサラタウンからタマムシシティまでかなり距離があることもあって、ひこうポケモンを使っても時間がかかるのだ。
「それはわかってるよ。でも、あなた帰ってきてから旅行以外は研究所やポケモン達と散歩行ったり釣りしたりばかりでしょう?旅してた頃と比べたらちょっとだらしないわよ?」
「グッフ…っ!」
痛いところを突かれて思わず胸を押さえてしまう。
いや、薄々そう感じてたのはわかってたのよ。旅してた時と比べたらゆっくり寝られたり、野生のポケモンに襲われないから。もうこんな生活でいいんじゃないかって考えが思うくらいだらけてた。というかニート生活満喫してました。
「行きは飛んでっていいから、帰りは少しでも歩いて旅の気分を取り戻しなさい!はいコレ、中はこっちで用意したから数日くらいは持つから行ってきなさい」
「うぅ……わかった、しばらくは旅をしてみるよ……って何コレ重っ⁉︎どれだけ詰め込んだの!」
手渡された背負い型のバッグを受け取った途端、あまりの重さに驚いてバッグを落としそうになるがなんとか踏ん張って掴んでから母さんに問いかけると母さんは首を傾げてその質問に答えてくれた。
「何言ってるの?他の荷物も入ってるし、だらけてばかりだからそう感じてるだけよ。ほら、文句言ってないで早く行きなさい」
ごもっともな言葉を告げた母さんに追い出されるような形で家を出たワタシは背中に背負ったバッグの重さに疑問を持つも、久しぶりの旅に向かう為に預けたプテラを含めた手持ちを受け取りにオーキド研究所に向かって行った。
しばらくして重さが気になってバッグを開いて中を調べたら、10本の水が入った2リットルのペットボトルを見て、そりゃ重いでしょうが!と空に向かって叫んだのは別の話。
*
*
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––タマムシシティ––
プテラに乗せてくれたおかげでタマムシシティに到着しました。
まあ、途中オニドリルに襲われたけど、プテラのおかげで楽に撃退出来たから無事に到着出来てよかった。
「さて、まずは母さんに頼まれてた香水を買わないとね。えーと確かこの道を真っ直ぐ行って……」
来た事あるとはいえ、街並みが変わった7年振りのタマムシシティに四苦八苦しつつもなんとか目的の香水店に到着する事が出来たワタシは早速入店すると原作で見たまんまの店内を眺めた後、ワタシに気づいた緑色の髪を黄色のリボンでツインテールにしたピンクの制服を来た女性店員さんが声をかけてくれた。
「いらっしゃいませ。どのような香水をお探しですか?」
「あの、こういう名前の香水を買いたいのですけど、ありますか?」
黄色リボンの店員さんに母さんから渡された香水の名前が書かれたメモを渡すと受け取って内容を確認する。
「拝見しますね?……ああ、この香水ね。確か奥にまだあった筈だから、少し待っててくれる?」
そう言って黄色リボンの店員さんは目当ての香水を探しに店の奥に入っていく姿を見送ったワタシは待ってる間に自分に合う香水とかあるのかなーと眺めていると後ろから長い金髪を青いリボンで一つにまとめて流している女性店員さんが話しかけてきた。
「ねえ?もしかして貴女、前にタマムシジムでエリカ様のお母様と戦ったトレーナーよね?」
「え?ええ、そうですね。7年前にタマムシジムでジムリーダーと戦いましたけど?」
「やっぱり!わたし、エリカ様と一緒にあの時のバトル見てたのよ!その時のバトルがとっても印象的で、入店してきた貴女を見て見覚えあったからもしかしてと思ったの!」
驚いた。まさかあの時のバトルを覚えてる人がいたとは、当時は観戦席に何人かの女の子達がいて、タマムシジムの先代ジムリーダーとバトルをしてたけど、その中の1人なんてね。しかも当時まだ小さかったエリカも観戦してたとはねぇ。ちょっと照れるな。
「そういえば、今のタマムシジムのジムリーダーって交代してるんだよね?」
「そうなの!エリカ様は先代であるお母様からジムリーダーとこの香水店の店長を就任して、それに恥じないよう気高誇りをもった素晴らしい方で、そんなエリカ様は私達の憧れの女性なのよ!」
「そ、そうなんですか…。ジムリーダーだけでなく、この店も経営してるなんてすごい人ですね。そのエリカさんは今この店に?」
興奮した青リボンの店員の話に頷きながら、話題を変えようと件のエリカについて質問すると青リボンの店員は先程と違って悔しそうな表情を浮かべていた。
「あー、実はエリカ様はしばらくお店には顔を出せないの。昨日変な2人組がジムを爆発させたから、ジムの再建とそれの対応でしばらくお忙しくなって……」
「お待たせしました〜!」
その話を聞いたワタシは頭の中で現在の時系列がどの辺なのかわかって、サトシ君は既に【レインボーバッジ】をゲットして、もうこの街を出たかもしれないなと推測する。
青リボンの店員さんと話してる途中で黄色リボンの店員さんが奥から頼んだ香水を持ってきてくれた。
「お客さん運がよかったね!最後の一本だったよ。ところで何の話?」
「ありがとうございます。先程エリカさんの話をしてまして…」
「そうなの!それに覚えてる?前にエリカ様のお母様に挑戦してきたフシギソウ使いの女の子!この人だよ!」
「ええ!あの時の女の子っ⁉︎」
ワタシの事を聞いた黄色リボンの店員さんが喜びながら、詰め寄りながら質問してきた。
「え、ええ…そうですけど……」
「わたしあの時のバトルすごく感動したよ!会えてよかったー!」
「あはは……あ、ありがとうございます」
手を握ってブンブンと上下に振りながら笑顔で話しかけてくる彼女にワタシはむず痒さを感じながら、彼女達が満足するまで会話をした。
*
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*
––2時間後––
「やっと解放された……さて、どうしようかな?」
満足してくれた店の店員達と別れ香水店を後にしたワタシはこの後どうするか考えながら、タマムシシティを散策していた。
「タマムシジムを見に行ってみようかな」
店員さんから聞いたのを思い、ジムがある方へしばらく歩いて行き、数十分後、花を模した建物––タマムシジムの前に到着した。ジムの全体が見える位置まで下がり、鎮火して所々焦げた後が目立つジムを見上げたワタシは7年前のジム巡りを思い出していた。
7年前、ポケモントレーナーとしてカントーのジムを巡っていたワタシは持ち前の災難に遭いながらも、旅を続けて5つ目のバッジをゲットしようと当時はフシギソウに進化していた相棒と共にタマムシジムに挑戦した。
挑戦当時はエリカではなく、彼女の母がジムリーダーを務めていた。エリカの母は原作のエリカと同じくさポケモンの使い手であって、相性が有利の筈のガーディやひこうポケモンが倒されていく中、ワタシも倒されながらも相手のポケモンを倒していき、最後に残ったお互いの相棒を繰り出し、一進一退のバトルを繰り広げ最後にフシギソウの【すてみタックル】が相手のラフレシアを倒してくれたおかげで5つ目のバッジを手に入れる事が出来たのは昨日のように思い出せる。
「あら?貴女は?」
「ん?」
その時の思い出をくれたジムの全焼した姿を見て、悲しい気持ちになっているとジムを見上げていると横から声をかけられ、なんだと思って振り向くと綺麗な黒髪をボブカットに切り揃え植物を彷彿させるワンピースを着た少女がワタシを見ていた。
どこか見覚えある姿を見て記憶を掘り起こしているとボブカットの少女は申し訳なさそうに丁寧な言葉で話してきた。
「もしかしてジムに挑戦しにきた方でございますか?申し訳ありません、現在当ジムはバトルの受け付けは出来ませんの」
「あ、いえ違いますよ。前に挑戦したこのジムが火事になったと聞いて、心配で来たんです」
「まあ、そうなんですの?わざわざ来て頂いてありがとうございますの。前に挑戦したという事は……もしかして、お母様とバトルをしてましたあの時のトレーナーさんでございませんか?」
彼女の問いかけにそうですと答えると少女はやっぱり!と両手を合わせて笑みを浮かべていた。
「自己紹介がまだでございましたね。わたくし当代のタマムシジム、ジムリーダーのエリカと申します。先代ジムリーダーであったお母様とのバトル、とても素晴らしかったでございました」
少女が名乗った名前を聞いたワタシはようやく目の前の少女がエリカだと気づき、礼をいいながら自身の名前を名乗り返した。
「これはどうもありがとうございます。ワタシはマサラタウンのツカサです。ワタシも当時は貴女のお母さんとのバトルはとても楽しくて、今も鮮明に覚えてます」
「ふふ、そう言ってもらえてわたくしも嬉しいでございます」
そう言った彼女は口元に手を当て、くすくすと上品に笑っていたけど、その後申し訳なさそうな表情をこちらに向けていた。
「すみません、ジムがこうなってなければ貴女とは一度戦って見たかったですのにね。残念ですわ」
「エリカさん……」
「でも悲しいだけではありません。あの時、ピカチュウを連れた1人の少年のおかげでわたくしの大切なクサイハナが助かったのですもの」
そう言ったエリカの顔には悲しい表情ではなく、嬉しそうな表情を浮かべていた。ワタシは嬉しそうな表情をしている彼女が口にした少年について質問してみると彼女は少し驚きながらその質問に肯定してくれた。
「もしかしてその子の名前ってサトシと名乗ってませんでした?」
「まぁ、よくお分かりになりましたね。もしかしてツカサさんのお知り合いですの?」
「ええ、あの子が小さい頃からの幼馴染です。昔からポケモン達が好きなヤンチャっ子で無茶ばかりしていつもハラハラしてました」
「まぁ、そうなんですのね。確かに最初にお会いした時は礼儀がありませんでしたわね」
「あー…すみません、彼の代わりに謝罪します……」
「いえ、既に終わった事ですのでお気になさらないでください」
ワタシが当時の事を思い出しながら話すとエリカもサトシ君と会った時の事を思い出して教えてくれて、それを聞いたワタシは彼の代わりに彼女に謝罪をすると、エリカは小さく首を振って気にしてないと言ってくれて安堵の息を吐いた。
「ふふふ、まるであの子のお姉さんみたいですわね」
「あはは、旅に出る前は彼のお姉さん代わりとして遊んであげてたので」
その会話の後、思わず吹き出してしまい気付いたら2人で笑いあっていた。
「ふふ、ツカサさんってとても素敵な方ですのね。話してみてよかったですわ。貴女がよろしければ、わたくしと友達になってくれませんか?」
「こちらこそ、新しいジムリーダーである貴女と話せて嬉しかったです。貴女と友達にならせてください。ワタシの事はツカサと呼んでください、エリカさん」
「それなら、ワタクシもエリカと呼んでください。友達なら敬語は必要ありませんよ?」
「わかった、これからよろしくねエリカ」
「はい、よろしくお願いしますわツカサ」
この日友達になったワタシ達は夕日に染まり始めたジムの前で話した後、エリカの好意で彼女の家に泊まらせてもらい、夜を過ごして次の日の朝、ワタシはエリカに見送られながらタマムシシティを後にして、セキチクシティを旅の目的地に決め、かつての旅を思い出しながら歩き出した。
あまりマサラタウンから出てこないとあれかなぁって思って、サトシ達と関わらすぎるので今回スズさんに協力してもらいました。
そして主人公の過去についてとエリカと友達になりました。
この作品のエリカはクサイハナと出会った後にジムに挑戦した自分と年が近い主人公のバトルを観て、諦めずに最後まで喰らい付いて先代ジムリーダーである母親のラフレシアに勝利した姿をこの目で見て、憧れるようになった。
ちなみに家に招待した後、先代の母親も主人公と会い当時について話して盛り上がり、楽しい夜を過ごしたのは別の話。
*新無印の1話で車でマサラタウンからクチバシティまで半日で移動したような描写がありましたが、30話で家出したピカチュウが歩いて夜にマサラタウンに到着したのでそれほど離れてなさそうですが、この作品では旧無印に合わせてるので、街から街までかなり距離がある設定です。
間違ってたら遠慮なく言ってください。
誤字脱字ありましたら遠慮なく言ってください。