『後悔』
皆さんは『後悔』をした事があるだろうか?
「あの時、あの医者を・・・あの医者を助けるためになぜ前に出れなかったのか!」
そう呟いた男はDr.ヒルルクを助けられなかった医者であった。
そしてまたある男はこう呟いた。
「私があの時、もっとしっかりしていればあの家族は!」
そう呟いた男はかつてソルベ王国に居たクマの家族を診ていた医者であった。
彼らは酒場で後悔の念を呟きながら酒を飲んでいる
そして彼らの前に一人の男が立っていた。
「ならその『後悔』。やり直してみないか?」
そう━━━この計画は三人の男達の『後悔』から始まったのだ。
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夏の日差しを浴びつつ
いつもの日常を送っている麦わらの一味
「おーいルフィー!」
右手に新聞を持ったフランキーがルフィを呼び止める
「んー?どしたフランキー?」
「近くの島でお祭りやってるしいぞー!丁度良いし行ってみぇねかぁ?肉も食えるらしいぞ」
「肉ー!良いなー!行こう!」
「おーい!ナミ!路線変更だ!その島に行くぞー!」
「私達海賊なのよ。そんなお祭り行けるわけ・・・ん?」
「揉め事起こさなければ誰でも歓迎って!海賊でも参加して良いのこの祭り!結構ザルすぎない!?」
「なぁ良いだろ!な!」
「うーん、そうね。そろそろ食糧も尽きそうだし。行きましょう」
「おおー!やったー肉が食える!」
「その島の名前って何ていうんだ」
「えーと、パラレル島って名前らしいわよ」
「パラレル島・・・?聞いたこと無いな」
「えーとなになに・・・この祭りパラレル万博って言うのかー!お!あのDr.ペガパンクも出席するってよ!」
「本当か!ウソップー!あのDr.ベガパンクに会えるなんて光栄だぜぇ〜」
「おお、最新科学を使った調理道具の講演もするのか気になるな」
「私はこの科学技術を使った考古学の新考察講演が気になるわね」
「よーし!野郎ども出航だー!」
「おおー!」
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「ここがパラレル島かー!」
島はおおまかには見ると春夏秋冬に合わせたエリアに分かれており、そのエリア内にも近未来的な場所や自然溢れた場所など様々な光景が見える。
もはやその島は一個の国といっていいほど広大な島であった。
「す、すごい。こんなでかい島今まで知らなかったわ・・・」
ルフィは望遠鏡から島を覗くと巨人用のようなでかい肉を発見した。
「うひょーなんだあのでかい肉は!なぁ早く行こう!な!」
「まぁ待ちんしゃい!肉は逃げんけぇのぉ!」
島の近くには信号機のような物があり交通の整理がなされている。
そしてその先にはまるで船の駐車場のような建物があり、その建物に色々な船が停留している。そしてその建物から島の中心に向かって複数のパイプが繋がっている
「船を近くに停留するではなく一つの建物に集めるとはまさに科学の力じゃのぉ」
船を停め麦わらの一味御一行は島の中心へと向かった。
「着いたぞーー!」
「ここがパラレル島ですか。人がいっぱいいますねぇ」
「肉ー!肉食わせろー!」
「俺は先に最新医療器講演会が見たいぞ!」
「俺はこの最新鋭の調理器具の講演会と誰でも参加可能の料理対決が気になるな。この島の料理の腕前も気になるし」
「ここは一端別れて行きたい所に行くべきだな」
「お?クソマリモの癖に中々良いこと言うじゃねぇか」
「誰がクソマリモだ!4位のくせに!」
「まだ言うか!クソマリモ!」
「はいはい喧嘩はそこまでよ。じゃあルフィ一旦別行動で良いわね。」
「よし!じゃあ集合場所はこの公園で花火大会が始まるまでは各自自由行動にする!」
「野郎共ー!いくぞー!!」
「「「おおー!」」」
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ナミとフランキーは春エリアにある船や航海術に関する講演会を見ていた。
「航海士として流石に見逃せないわね」
「俺も新しい船は気になるぜぇ」
「さぁ航海士、大工の皆様!これからこのパラレル島から生まれた新しい技術をお見せしましょう」
「ではまずここにログポースがあります。皆様なら馴染み深いアイテムだと思いますがログポースと次の島にたどり着く為の非常に役に立つアイテムです。」
「ですがこう思った事はありませんか?ログポースを海に落としてしまったりふとした事で壊れてしまったら次の島にいけないのじゃないか?」
「それを解決する方法を我々は見つけましたそれがこの船なのです!」
彼の隣に1隻の船が床の下から現れた
「これはログポースと船が一体化した船、ログポース号です!」
「この船は船自体にログポースが床下に現れ船が行くべき方角を示してくれる代物です!」
「そしてさらにこのログポース号は船の中心に設置されていますので船が沈むようなダメージを受けない限りログポースの機能は消えません!」
「おおー」
「では続きましては・・・」
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「以上で講演会を終了します!欲しいと思った商品は隣のショップで購入できますのでぜひご検討を!」
「ログポースを船の中に入れる発想かぁ思いつきそうで思いつかなかったぜぇ」
「私はあの周辺の島がないか探してくれる機械鳥が良いと思ったわ」
「よーーーし創作意欲が湧いた俺は先に船に戻って船の研究をしてくる!」
「わかったわ!じゃあまた後で!」
「うーん新商品っていうのもあって中々に高いわね」
「何かお探しですか?お嬢さん・・・・ゲッ」
「何かご用?」
「いえなんでも・・・失礼しました。」
「変な人」
「流石に覚えてないか・・・」
小声で男はそう呟いた。
そしてその横目にみている女従業が1人ナミ達を見つめている
「あれが麦わら海賊団・・・」
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冬エリア 医療特区
「おおすげーなこれ!見たことねぇ医療器具がいっぱいだー」
「おや・・・トナカイの医者とは珍しい。」
「俺はたぬきじゃ!・・・・ああ、あってる」
「失礼しました。私はこの医療特区のリーダーを務めていますピポクラテスと言います。気楽にピポお呼びください。」
「俺はトニートニー・チョッパー!よろしくな!ピポさん!」
「それにしてもすげーなここ!見たことねぇ医療器具でいっぱいだ!」
「お褒めいただきありがとうございます。」
「時にチョッパーさん。医者にとって最も重要な事はなんだと思いますか?」
「うーん人を助ける事じゃねぇか?」
「それなら仮にですよ?仮に貴方にとって最も会いたい人が死んでしまって、それを他の患者を犠牲にするとこで蘇る事が出来たらチョッパーさんはこの方法をやりますか?」
「うーん。しねぇな」
「それはなぜ?」
「そんなことしたらヒルルクにぶん殴られるしそもそもそんな事して喜ぶなら俺の知ってるヒルルクじゃねぇよ」
「それより今いる仲間を全力で助けてあげたいんだ」
「・・・素敵な仲間に囲まれてますね」
「ああ!俺の最高の仲間なんだ!ピポのおっさんにはいねぇのか?」
「昔は居ました。ですが色々あって」
「そうなのか・・・ごめんななんか聞いちゃまずかったか?」
「いえいえそこまでではないので」
「そういえばチョッパーさんは何か用事があってきたのでは?」
「ああ!忘れてた!じゃなあピポのおっさん!」
「さようなら!また会いましょう!」
「・・・貴方はやはりそちら側なのですね。チョッパーさん」
深くため息を付きながら遠くを見つめる
「・・・まだ32歳なんだけどなぁ」
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中央エリア 食堂街
「腹減ったーもっと肉食わせろー!!!」
「はいー!今すぐ持ってきますー!」
「すごい食べっぷりじゃな。麦わらのルフィ」
「んー?おっさん誰だー?」
「わしの名はDr.ベガパンク!世界一の科学者じゃ!」
「ほーんそうなのか」
「結構ワシ有名人だと思うんじゃがなぁ」
「それで俺に何か用か。」
「この街で会いたい人間が居てな。こういう顔なんじゃが」
西洋の服装をした髭面の男性の写真を見せる
「うーん知らねぇな」
「おかしいのぉ?ワシの考えが合っているならすぐにルフィに接触するはずじゃが」
直後、突然島の中心から巨大なモニターが映し出された。
「この祭りに参加している諸君!ご機嫌よう私だ!」
「ノーベル("後悔"役)!」
「さっきのおっさんかー!」
「これから一大イベントを発表する!」
「我々は今からこの島を中心に複数の平行世界が重なった世界に旅立つ!」
「そしてこの計画に必要になるのが麦わらのルフィ!お前だぁ!」
「な!相手は四皇の一人であり戦いの神ニカの力を持つ男じゃぞ!無謀じゃ!」
「それはどうかな?」
突如島全隊に人が感じないほどの電流が走る。
「なんだ急に力がぁ」
「これはまさか半導体海楼石!既に完成しているじゃっと!」
「そうさ!この島は一見するとただの島だが島全体にある一定以上の電気を流せばこの島の全ては海楼石に早変わりになる!」
「しかしそれはただ動けなくなるだけで身体が弱体化してる訳ではあるまい!しかも時間が過ぎれば海楼石の効果も減衰するという致命的欠陥があったはずじゃ!」
「ああ、あるとも」
「だがそれを補うための用意ぐらいは考えてある。」
ルフィの前に居た店員達が一斉に掃除機のようなものを取り出した
「な、なんじゃそれは!」
「これは悪魔の実吸引器。悪魔の力を奪い取る代物だ。」
「うわあああああ」
ルフィの中から白いオーラが抜けていく
「安心しろ死にはしない。能力が減衰してニカの力が発揮できないだけだ。」
「諸君!これで我々は証明された!どんな弱い人間であれど知恵と科学さえあれば我々は四皇であっても勝つことが出来る!これが"科学"だ!」
「わあああああああああ!」
「よし、この2人を連れてこい!」
「ハッ!」
「く、くそぉ・・・」
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パラレル島 最深部エリア
「随分と自分自身に手荒い歓迎じゃのうノーベル(後悔役)」
「生憎自分自身が嫌いなんもんでね。」
「それでワシらをどうする?その辺の悪党のように舌舐めずりをして処刑ごっこでもするか?」
「勿論そんな事はしない」
「おや?ワシならともかく麦わらのルフィはお主が2番目に海賊じゃぞ?お主の流儀はどこにいったんじゃ?」
「なに理由は簡単。私は彼の、麦わらのルフィのファンでね。」
「あの憎き天竜人を殴ったその時から私にとって彼は本物のヒーローと言っても良い」
「だが我々の計画にニカの全ての力が必要不可欠。だがこの計画の内容を知れば必ず妨害する。しかし死んでほしくは無い。だからこそ力の8割を頂いた。それだけだ」
「なに全ての力を奪わなくても時間をかけて力を増幅すればいい」
「という事は完全な平行世界との融合には時間がかかるといった所かの」
「その通り」
「なぁベガパンクのおっさん。こいつの計画は一体何なんだ。」
「ああ、ワシの見立てが正しいなら彼は空論の人造悪魔の実、"イフイフの実"のIFの力をこの地球に宿すつもりじゃ」
「そして彼の考えの最適解になるようなIFの世界をこの世界に融合するつもりじゃ」
「そして、彼の最適解は━━━」
「天竜人の存在という抹消だ。」
「天竜人本人が悪なのではないその環境が原因だ。」
「これにより各国は政府に重い税金を払う事なく海軍は真の意味で正義を名乗れるだろう」
「だかこのイフイフの実には理想に対しての対価が必要となる。」
「その対価とは?」
「なに、たかがワンピースが無くなるだけだ。」
「なん・・・だと・・・」
「つまり私の世界が実現すれば麦わらのルフィ、お前は一生海賊王にはなれないという事だ。」
「話は変わるがその吸引器、1つしか能力の力を格納できない欠陥があるじゃろ?そしてそれは壊せばその力は本人に返ってくる。つまりその吸引器さえ破壊すれば計画は失敗する。違うか?」
「ああ、その通りだ。」
「なら話は早え!俺はそのでかい瓶みてーな物をぶっ壊す!」
「それで悲しむ人間が居たとしても?」
「関係ねぇ!俺は聖人でもヒーローでもねぇ!俺は海賊だ!」
「海賊王になるのを邪魔するなら俺はどんな人間でも容赦しねぇ!」
「俺は海賊王になる男だからだ!!!」
「それでこそ・・・それでこそ麦わらのルフィだ!」
「なら再び私の最深部へとたどり着くが良い!再びここまでこれたなら!その時は存分に戦おう!」
「待っているぞ!麦わらのルフィ!!!」
直後、ゲートのようなものにステラと麦わらのルフィが押し込まれ、消えていった。
そしてこのパラレル島は姿を消した。
祭りに参加していた人全てを乗せて