再転生した元神は転スラの世界へ   作:さすらいの旅人

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今回は短いです。


幕間

 武装国家ドワルゴンへ出発の日。

 

 外遊の準備を済ませた隆誠は、盟主補佐と言う立場で盟主リムルに同行する。

 

 参加するメンバーは盟主と盟主補佐以外に、第二秘書のシュナ、カイジン、そしてドワーフ三兄弟。

 

 ドワルゴンはカイジンも含めたドワーフ達の故郷だから、里帰りがメインになっている。因みにべスターも加える予定だったが、当の本人から辞退を申し出て不参加となった。

 

 シュナは秘書としての知識だけでなく、彼女が織った織物の商品説明等の役割もある為、今回の外遊には必要な人材の為に同行している。その際、彼女は――

 

『隆誠さん。魔国連邦(テンペスト)へ戻るまでの間、料理はわたくしが担当させて頂きます。構いませんよね?』

 

『お、おう、任せたぞ……』

 

 盟主補佐の隆誠に見惚れそうな笑顔を向けながら、まるで絶対に譲らないような圧をかけて調理担当をやると提案してきた。

 

 普段の彼女であれば男性相手にそんな振舞いはしないのだが、彼だけは別なのだ。ある意味シオン以上の強敵だと思っている。

 

 シュナが好意を抱いているリムルは、隆誠が昼食を作る際、必ずと言っていいほど食べに行く。更には夜食をとろうと彼の家に行くだけでなく、そこで寝泊まりしているとの情報もあった。

 

 ソレ等を知った彼女は心底羨ましいを通り越して、嫉妬に燃えてしまう程だった。その所為でシオンとは違う意味でのライバル意識を持つようになり、今回の外遊ではリムルに自分の手料理を食べさせようと躍起になっている訳なのだ。尤も、当の隆誠は『随分気合入ってるなぁ』としか思ってないが。

 

 閑話休題(それはそうと)

 

 第一秘書のシオンは留守番をする事になったのだが、これにはちょっとした一悶着があった。

 

 留守を任せるよう命じられたにも拘わらず、自分を差し置いて旅行に行くのはズルイと泣いたり喚いたり、怪力任せに大暴れ状態となっていた。その所為で周囲にも大変な迷惑を被る事になったのは言うまでもない。

 

 余りの暴れっぷりに匙を投げかけるリムルだったが、傍にいた隆誠によって状況が大きく一変する事になった。魔国連邦(テンペスト)に来て一度も怒った事のない盟主補佐が、怒髪天を衝くように全身から龍帝拳(あかいオーラ)を放出し、乱心状態のシオンを強烈な一撃(げんこつ)KO(ノックアウト)させたのだ。

 

 その後は頭に大きなタンコブが出来て涙を浮かべてるシオンは強制的に正座させられ、雷が落ちたと表現してもおかしくない説教を喰らってしまい、盟主補佐より改めて留守番を命じられる。どうしてもリムルと一緒に行きたい彼女だったが、力の差を教えられてしまった事で逆らう事が出来ずに渋々従うしかなかった。

 

 因みに彼の余りの激怒にリムルは勿論、現場にいた者たちも顔を真っ青になってしまうほど恐怖していた。温厚な人ほど怒らせたら非常に怖い、と言う光景を見て理解した為に。

 

 参加するメンバーは以上だが、今回は盟主リムル自らが外遊に参加すると言う事もあって、護衛部隊として、ゴブタ率いる数名の人鬼族(ホブゴブリン)の部隊も同行させている。彼等は狼鬼兵部隊(ゴブリンライダー)なので、外遊で利用する馬車、もとい狼車をひかせる役割もあるから。

 

 今回の狼車はランガの配下たる星狼族(スターウルフ)達がひいている。牙狼族以上の体躯である為、普通の人間が見れば確実に怯えてもおかしくない。

 

 狼車で移動してる途中、道が途端に平坦となってなっていた。今まで以上に快適な旅になっているのは、ゲルドや猪人族(ハイオーク)達が街道の整備をしてくれたから。空永巨大鮫(メガロドン)暴風大妖渦(カリュブディス)によって街道が破損していた箇所は殆ど片付いており、彼等の仕事の早さにリムルや隆誠が感心する程だった。

 

 大変に仕事熱心なゲルド達を労おうと、リムルは感謝の気持ちを伝える為に(スキルを利用した)『胃袋』から麦芽酒(ビール)が入った酒樽を幾つか用意した。その直後には沸き起こる大歓声となり、主から褒美を貰った猪人族(ハイオーク)達がより一層仕事に励むのは言うまでもない。

 

 出発してから四日目となり、漸く目的地の武装国家(ドワルゴン)に到着した事で、リムル達は気を引き締めようとする。




原作と違って、シオンは武装国家ドワルゴンの外遊に不参加となっています。
本当ならシオンも参加させようかと考えましたが、その後に行う最大のやらかしをしてしまえば、隆誠がマジ切れして秘書をクビにする展開になってしまうのでやめました。

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