白銀の復讐者   作:炎狼

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第十七話

 ブラートの死が告げられた翌日、リヒトはアジトに戻るために馬に跨って本部を出ようとしていた。しかし、それをコウサに呼び止められる。

 

「リヒト! ちょっと待ってくれ!」

 

「あん?」

 

 首をかしげながらそちらを見ると、コウサは少しだけ息を切らしながら言ってきた。

 

「わるいんだけど、まだ帰らないでもらえるか? こっちにも新しい任務があるんだ。だけど如何せん人員が足りなくてな」

 

「ふーん……了解だ。じゃあコウサ、ボスに手紙出しといてくれ。こっちに少し滞在するってよ」

 

「ああ、やっておくよ。すまないな」

 

「いいさ。革命につながるなら何でもやってやる。んで? 何処に行けばいい?」

 

 馬から下りながら問いを投げかけると、コウサは頷いて本部の北にある作戦会議室を指差した。

 

「あそこに今回の任務に同行してくれる帝具使いがいる。詳しい話は彼女から聞いてくれ」

 

「あいよ。つーか、女なのか」

 

「因みに言っておくとかなりかわいい。けど小悪魔っぽい」

 

 ニヤついた顔でいうコウサだが、リヒトは大して興味もなさげに肩をすくめ、そのまま馬を厩舎につないでから作戦会議室へ足を運んだ。

 

 会議室はアジトの会議室を似たような形をしており、中央には地図を載せる用の卓が置かれている。

 

 しかし、コウサから伝えられた帝具使いの姿は見えない。その代わりというように椅子の上に猫が丸まっていた。

 

 すると猫はこちらに気が付いたのか「にゃー」と小さく鳴いてこちらにやってきた。

 

「随分人懐っこい猫だな」

 

 いいながら猫の頭を撫でようとしたとき、微かだが殺気を感じたリヒトは猫から手を引いて片手剣を抜き放ち、切先を猫に向ける。

 

 瞬間、猫は白い煙に包まれ、やがてその中から悪戯っぽい女性の声が聞こえた。

 

「にゃははー。いやーまさかばれちゃうなんて思ってなかったよー」

 

 煙の中から姿を現したのは栗色に若干赤い色が混じったような髪の色をした女性だ。彼女の手には化粧品のようなものが握られており、リヒトは直感でそれが帝具だと悟った。

 

 恐らく彼女がコウサが言っていた帝具使いなのだろうが、リヒトは緊張の糸は緩めない。

 

「お前は?」

 

「あぁ自己紹介がまだだったねん。私はチェルシー。よろしくね、リヒト」

 

 いいながら彼女はポケットからキャンディーを取り出して口に入れ、こちらにもそれを渡してきた。

 

 片手剣をおさめながらそれを受け取ると、リヒトは小さく嘆息する。

 

「それにしても、良く私が化けてるってわかったねぇ」

 

「殆ど勘だったけどな。それにお前、一瞬だけどオレに殺気を向けただろ。それが一番わかりやすかった」

 

「ふぅん。流石はナイトレイドの一員って感じなのかな?」

 

「そんなんでもねぇだろ。アレぐらい殺気が感じられるようになれば誰だって出来る。んで? 作戦の内容はなんだよ、チェルシー」

 

 問うてみるとチェルシーは思い出したように手を叩き、部屋の中心に置かれている卓まで行くとちょいちょいとこちらに手招きをした。

 

「今回の作戦は近隣の村に出没する山賊の討伐なんだよ。前までは大した動きはしなくなったんだけど、最近になって過激になって来たらしくてさ。小さい村が襲われてるんだ」

 

「なるほど。でもなんでこのタイミングで任務がある?」

 

「うん。実は昨日の夜、ここから山一つ跨いだところにあるレイミン村が襲われてね。結構な犠牲者を出したらしいよ」

 

 レイミン村という名を聞いた瞬間、リヒトの顔が強張った。

 

 それもそのはず、その村は昨日リヒトとシェーレが救ったミナという少女の村だったのだから。するとその様子に気が付いたのか、チェルシーが問うて来た。

 

「知ってるの?」

 

「ちょっとな。名前と外観だけは見た」

 

「そう。話を続けるけど、抵抗したものは殆ど殺されたらしくて、女子供は人身売買と薬漬けにして楽しむためにさらわれたらしいよ。だから私たちがすることは、村の人々の救助と山賊全員の討伐」

 

「山賊は合計で何人だ?」

 

「九十人強。中には軍人崩れもいるみたいだよ」

 

 その数を知らされてリヒトは考え込む。

 

 ……九十人か。ヨルムンガンドで一度に貫通できるとすれば十人やそこらだ。でもまぁなんとかなるか。

 

「その九十人をオレとお前だけで相手にするのか?」

 

「ううん、革命軍からも数人出していくよ。でも十人くらいだと思うけどね」

 

「十分だな。オレ一人で三十人以上は狩れる。お前は?」

 

「私の帝具は一気に多人数を相手にするのは向いてないけど……潜入して少しずつ狩っていくのはやれるよ」

 

 彼女は卓に化粧品箱を置きながら言うと、解説を始めた。

 

「私の帝具はガイアファンデーションって言ってね。どんなものにも変身が出来るんだよん。さっきみたいな猫はもちろん、人にもね」

 

「便利な帝具だな。じゃあオレが見張りをぶっ殺した後、チェルシーはそいつに化けて敵襲ってことで奴等を誘き出してくれ。そこをオレを含めた革命軍の奴等で叩く」

 

「それがベストかもね。じゃあ私は気付かれないように中で数人相手をした後に捕まった人たちを助けるよ」

 

「ああ、頼む」

 

 その後、二人は同行するほかの兵士達も交えて作戦の最終確認をした後、山賊のアジトがある洞窟へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 深夜、山賊たちのアジト近くまでやってきたリヒトとチェルシーは木の枝の上から見張りを観察していた。

 

「見張りは三人か……。ヨルムンガンドで一気に心臓ぶち抜けばいっか」

 

 いいながらヨルムンガンドを構えて投げると、蛇のようにしなりながらヨルムンガンドのオブジェが三人の見張りの心臓を次々に刺し貫いて行き、リヒトは串刺しになった連中をヨルムンガンドと共に回収した。

 

「おー、うまいもんだねぇ。鎖型の帝具ヨルムンガンド、そんなことも出来るんだ」

 

「まぁな。先端にナイフとか短剣を咥えさせれば遠くから斬り飛ばすことだって出来る。じゃあ、後は頼むぞチェルシー」

 

「りょーかい」

 

 軽く敬礼したチェルシーはガイアファンデーションを取り出してリヒトが殺した男の一人に成り代わった。

 

「こんな感じ?」

 

「ああ、完璧だ。見分けつかねーわ」

 

 薄く笑みを浮かべたリヒトにチェルシーも笑うと、洞窟の中へと足を踏み入れた。

 

「死ぬなよ」

 

「リヒトもちゃんと倒してね」

 

 いいながらチェルシーは走って敵襲を告げに言った。彼女の姿が見えなくなったのを確認すると、リヒトはパチンと指を鳴らして革命軍の兵士を呼んで彼等に告げた。

 

「準備はいいかお前等。山賊共が来たら間髪いれずに引き金を引いてぶっ放せ。遠慮はいらねぇ。全員蜂の巣だ」

 

 その言葉に全員が頷き、彼等は銃撃の構えを取った。

 

「……さて、うまくやってくれよ。チェルシー」

 

 

 

 

 

 

 

 ……なるほどねぇ。洞窟の中はこうなってるんだ。

 

 洞窟内を走りながら周囲を警戒するチェルシーは既に五人ほどの山賊を殺していた。チェルシーの戦術はリヒトのように剣を使ったものではなく、小さな針で的確に急所を突くというやり方でまさしく暗殺者というものだ。

 

 すると、洞窟の奥のほうが次第に明るくなり、大勢の話し声が聞こえた。どうやらアジトの最深部に到着したようだ。

 

 チェルシーはそれににやりと笑うと演技をしながらその場に転がり込んだ。

 

 するとその様子に驚いた山賊の仲間がわらわらと集まってきて問うてきた。

 

「おいおい、どうしたんだよそんなに慌ててよぉ」

 

「不細工なツラが更に不細工になってるぜ?」

 

 ……うっざ。変身してなきゃ普通に美少女ですしー。

 

 などと思いながらもチェルシーは息も絶え絶えの演技をしながらその場にいた全員に告げた。

 

「て、敵襲だ! 見張りのヤツが俺以外全員やられちまった!」

 

「なにぃ!? おい、ボス呼んで来い!」

 

 驚いた様子を見せる男達だが、ひょろっちい男が洞窟の更に奥に足を運ぶと、筋骨隆々な大男がのっしりと現れた。どうやらこの男がこの山賊のリーダーのようだ。

 

「ボス、敵襲だそうですぜ」

 

「あぁわかってる。何処の命知らずかしらねぇが俺たちに喧嘩を吹っ掛けるたぁいい度胸だ。テメェら、一人も生きて返すなよ!」

 

 男の命令に山賊たちは自分の獲物を取って洞窟の外に向かって走り出した。そして全員がいなくなったところで、チェルシーも立ちあがり出て行こうとしたリーダーに声をかけた。

 

「あの、ボス」

 

「あん? なにしてるお前もさっさと行け」

 

「その前にボスに耳寄りな情報をお伝えしたくて、すこし耳を貸してもらえます?」

 

「チッ、さっさとしろよ」

 

 舌打ちをしてから面倒くさそうに耳を傾けてきた男だが、その瞬間チェルシーは残忍な笑みを浮かべて懐から取り出した鋭利な針を男の首筋につきたてた。

 

「え?」

 

「油断大敵ってヤツだよ。おじさん。お山の大将気取ってたみたいだけど、油断しすぎ」

 

 言うと同時にチェルシーは変身を解除し、男のベルトにぶら下がっていた鍵の束をくすねると、周囲を見回してから捕らえられた人々が閉じ込められている部屋を見つけた。

 

 そちらに向かいながらチェルシーは正体がばれないように上着のフードを目深に被る。部屋の中にいた女性は皆半裸の状態で、その檻の隣の檻には小さな子供たちの姿も見られる。

 

 部屋がボスの部屋の近くにあり、若い女性が半裸にされているということは、つまりそういうことだろう。まったく吐き気がする。チェルシーは嘆息気味に檻を開ける。

 

 檻が開いたことに気が付いた女性達は一瞬おびえたような表情をしたが、チェルシーは優しげな声音で言う。

 

「大丈夫よ。山賊たちは今頃皆殺しにされてる頃だと思うから。出ても平気」

 

 その声を聞いた女性達は恐る恐る外に出て、隣の檻に閉じ込められている子供たちのほうに向かった。子供たちの檻は既にチェルシーが開けてある。

 

「こっちはこんなもんかな。あとは頼んだよ、リヒト」

 

 誰にも聞こえない声で小さく言ったチェルシーは期待した表情を洞窟の外に向けていた。

 

 

 

 

 

 

「ほーらよっ!」

 

 なんとも軽く言いながらリヒトは片手剣をふるって山賊の一人を脳天からかち割り、革命軍の兵士と共に洞窟の中に進軍していった。

 

 作戦通り山賊たちは洞窟からわらわらと出てきたので、リヒト達はそれを狙い撃ちし殆どを蜂の巣にし、戦力をかなり削った。

 

 それでも全員を殺すには至らず、何十人かは洞窟の中でひしめき合っている。けれど、それこそが狙いだ。狭い洞窟の中は逃げ道がない。出鼻をくじかれた山賊たちは一気にパニックに陥ったため、動きが鈍いことこの上ない。

 

「地の利を生かすってのはこういうことなのかねぇ」

 

 肩を竦めつつ言うリヒトだが、彼を目掛けて山賊たちの中から銃弾が放たれた。しかし、それはあっけないほど簡単にヨルムンガンドに防がれ、リヒトには傷一つすらない。

 

「あーメンドクセ。いいかげんあきらめて投降してくれたほうがいいんだが……向こうはやる気満々か」

 

 ため息をつきながらもリヒトはニヤリと笑みを浮かべると、一気に短剣を咥えさせたヨルムンガンドを伸ばして次々に彼等の胸や顔に激突させていった。

 

 胸に突き刺さったものは心臓が弾け、顔面に突き刺さったものは脳漿が飛び散った。それを見たもの達は仲間の無残な姿に情けない悲鳴を上げている。

 

「そんぐらいでびびってんじゃないぞと!」

 

 ヨルムンガンドを回収がてらリヒトは飛び出し、一番手前にいた山賊の首を刎ね、流れるような動きで次々に山賊たちを斬殺していく。

 

 するとその様子に恐怖したのか、ついに山賊たちの中で腰を抜かすものが現れ始めた。 

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃッ!」

 

「な、なにもんだテメェら!? 欲しいものがあるんだったら何でもやるからこれ以上はッ!」

 

「欲しいものねぇ……こっちはハナッからテメェらの命が欲しくてやってるから、わるいな」

 

 軽く笑みを見せたリヒトだが、彼の瞳にはまったくと言っていいほど光が灯っておらず、それだけで山賊たちを恐怖させた。

 

「それにさぁ、女子供掻っ攫って村の人間ぶっ殺しといて自分達は殺されないなんてあるわけないだろ? 人を殺した瞬間にソイツには相応のい報いってもんがあるんだよ。だからあきらめな」

 

 言うと同時にリヒトは腕を振り下ろして兵士たちに撃ち殺すように命じた。表情からは完全に笑みが消え、一体の修羅と化したリヒトに容赦、情けという感情はこれっぽっちも残ってはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 山賊全員を殺しきり、血の海となった洞窟から捉えられた人々を外に出した時にはすでに辺りは明るくなり始め、山の間からは陽光が差し込んできはじめた。

 

「朝か、どーする? この人たち送ってくか?」

 

「それは他の人たちがやってくれるみたいだから私たちは本部に戻ろうよ。いろいろやったら疲れちゃった」

 

「そんな大層なことはやってないと思うが……」

 

 チェルシーの言葉に肩を竦めながらリヒトはいうが、彼は視界の端で他にさらわれた子供たちと笑い合っている少女を見やる。

 

 彼女は先日リヒトとシェーレが助けた少女、ミナだ。母親の姿がないのは病気ということで攫うのが面倒になったのだろうか。

 

「どしたの?」

 

「いんや、なんでもねぇ。じゃあ本部に戻って風呂でも入ろうぜ」

 

「え、それって誘ってる?」

 

「んなわけねぇだろ」

 

 小悪魔のような笑みを浮かべたチェルシーに肩を竦めながら答えると、リヒトは共に戦った革命軍の隊員に「あとは頼む」と告げ、チェルシーと共に一足先に本部へと帰還した。

 

 本部に戻る山の中でリヒトはチェルシーに声をかけられた。

 

「それにしてもナイトレイドって結構甘い連中がいるのかと思ってたけど、リヒトみたいなやつもいるんだね」

 

「どういう意味だ?」

 

「そのまんまの意味だよ。リヒトと一緒に戻ってきたシェーレ、今回死んだブラート……どちらも仲間を守ってそれぞれ傷を負ったり、命を落としたじゃない。十分甘ちゃんだと思うけど?」

 

 彼女の言葉は淡々としており、こちらを試しているようにも聞こえた。恐らくマインやタツミが聞いたら怒るのかもしれないが、リヒトは肩を震わせて笑った。

 

「ハハ、お前優しいんだなチェルシー」

 

「なっ!?」

 

 言うが早いかチェルシーは顔を赤くしたが、リヒトは気にした様子もなく続けた。

 

「確かにお前の言うとおり、ブラートやシェーレは甘ちゃんだったかも知れねぇ。でもさ、甘さがあってこその人間だとおれは思うぜ。ただ任務だけに集中するよりはずっといい。それに仲間を見捨てて動くようなやつは、殺し屋としては完璧だろうが人間としては失格だ。

 まぁこんな考えを持ってちゃあ、オレもお前の言うところの『甘ちゃん』なのかもしれないけどな」

 

 カラカラと笑いながらリヒトは歩き出し、チェルシーもそれに続く。

 

「さっきオレはお前に『優しいんだな』って言ったけど、アレはお前のことを『甘ちゃん』って言ったわけじゃない。お前はこれ以上仲間に死んでほしくないからあえて非情なことを言った……それだけ革命軍の仲間のことを心配しているから。そうだろ?」

 

「……さぁね。リヒトがそう思ってるならそうなんじゃないの?」

 

「そうかい。んじゃ、そういうことにしておくよ」

 

 言いながらリヒトは振り返らずに歩き続けた。背後のチェルシーはなにも言わなかったが理解はしてくれたのではないだろうか。

 

 しかし、そう思ったのも束の間、頭をひっぱたかれた。

 

「いでッ」

 

「やっぱ今のナシ! 別にリヒトとかの心配してたんじゃなくて、私の精神衛生上の問題よ!」

 

「はいはい、精神衛生上ね。了解しましたお嬢さん」

 

 軽く笑みを浮かべながら言ったが、チェルシーはそれが気に入らなかったのかもう一発ひっぱたかれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 竜船で起きた事件から数日後、エスデスは新たに自身の組織『特殊警察・イェーガーズ』を結成した。

 

 そんな彼女の私室でエスデスはイェーガーズのメンバーである少女、セリュー・ユビキタスと話をしていた。外を見ると陽はとっぷりと暮れている。

 

「話というのはなんだ、セリュー」

 

「はい。エスデス隊長はリヒトという男を知っていますか?」

 

 その名を聞き、エスデスは静かに頷いた。過去に一度『おもしろい』という理由で自らの軍門に下らせようとし、失敗した少年の名だ。確か随分前の報告では死んだと聞かされていたが。

 

「ああ、知っている。それがどうした?」

 

「ヤツは生きています。ナイトレイドとして。しかも帝具まで所持していました」

 

 瞬間、エスデスは頬が緩むのを感じた。決して安心したとかそういうものではない。単純に嬉しいのだ。もう一度まみえ、あまつさえ敵として出てくることで戦えるということに。

 

 しかし、心の中では彼の死を信じていなかったのもまた事実だ。

 

「ほう……やはり生きていたか。それでセリュー、それだけか?」

 

「いいえ、おねがいがあるのですが……リヒトを発見した時は、私の手で殺させてください」

 

 彼女の瞳には確かな憎悪と憤怒が見えた。常人では萎縮してしまいそうなものだが、エスデスは肩を竦めると頷いた。

 

「いいだろう。お前の好きにしろ。ただし、負けは許さんぞ」

 

「わかっています。ありがとうございました!」

 

 セリューは腰をほぼ直角に曲げて礼を言うとそのまま部屋を出て行ったが、エスデスは口を三日月に吊り上げて笑みを浮かべた。

 

「そうか、生きていたかリヒト。あぁ楽しみだ、お前と本気で戦えることが実にな……」

 

 若干の狂気を孕んだ彼女の言葉は誰にも聞かれることなく夜の闇に消えた。




はい、お待たせしました。

今回はチェルシー登場です。
多分いたでしょう。いたはずです、いたことにしてください。

キーボードがぶっ壊れなければもっと早くできたのですが……申し訳ない。
まぁ他にもオリジナルの方を書いていた……ゲフンゲフン
そんなことはさておき、次は飛んでナジェンダさんと合流しましょうかね。リヒトは本部での色々な任務を手伝っていたという感じで。
次はスーさんが目覚めるくらいまではかけるかな……。

その後はナイトレイドメンバーと合流で、スタイリッシュを殺すところですね。

ではでは、感想などありましたらよろしくお願いします。
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