転生吸血鬼ですが何か?   作:黄昏の跡地

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白玉楼行きますって言いたいけど先に冥界行きです


第29話:墨染の桜

 

 

皆さんおはようございます、夜間訓練も程々にしながら体力作りとかをしてたら結構治ってきたフランです。お姉ちゃんがデコキスしてくれたお陰で良い感じに寝れたのでたまには強請ってみようかな?

 

なんて事を思いながら私は妖精館地下にある【アーティア工房】に足を運んでいた、内容はまあ至って普通で金木犀と青薔薇の剣のメンテナンスである。貰ったばっかりとはいえ何度も打ち合っているからね

 

「(て事で無事に到着ー、にしてもホント防音ちゃんとしてるなぁ)」

 

外にいるからこそそれがよくわかる、鍛冶屋の音って特段不愉快な感じはしないんだけど周りに迷惑かけると面倒事がこっちに飛んでくるから防音対策は確りとね?後ダクト回りとか

 

「ちゃーす、フランちゃんでーす」

 

階段を降りて行き扉を開けるとイグニスが武器預けている所を目撃した……ティアはちょっと奥の方にいるけどこれ捕まるのでは?

 

「おっ珍しいなフラン嬢がここに来るなんて!」

 

「やっほーイグニス、もしかして叱られてた?」

 

「ングェ!?そ、そんな訳」

 

図星か

 

「今からあるのよ……イグニス!あんたまた耐久値限界点で持ってきて!修理するのにどれだけ時間かかると思ってんのよ!これで何度目よ!」

 

「悪かった悪かったって!」

 

あぁーこれが話に聞いてたバトルジャンキー共の怒られる理由なのね……そりゃ素人目で見てもわかるくらいボロボロだもん。ちはみに個人的な定期メンテナンスの目処は大体1か2週間に1回顔出しに行くペースにしようと思っております私は

 

「はぁ全く……それでフラン様は何用で?」

 

「ああえっと、金木犀と青薔薇のメンテをお願いしたくて。」

 

「はぁーい預かりまぁーす……うわ、刃こぼれ凄」

 

「アンとハルとやってたから寝る前に確認したら結構ボロボロでさ、こっちのスタミナ切れで切り上げれるけれど次から次へとまあ来るわ来るわ」

 

体力作りには申し分ないけれど如何せん戦おっかって言い出す血の気の多い人が多くてわたしゃ困っておりますはい

 

「んーこの様子だと1週間以内には終わりそうだね、刃こぼれしてるだけで耐久値はそれ程減ってないみたいだし……なぁんで皆フラン様みたいに直ぐ持ってこないのかねぇ?「「「こんにちは〜!」」」あぁーほら追加のバトルジャンキー共が来たよ」

 

後ろを振り返るとアンとハル、エストレアが居た……うーん見事にボロボロだ

 

「「「じゃあお願いしま〜す」」」

「「待ちなさい」」

「「グエッ!?」」

「フラン様離してください!怒られたくありません!」

 

いやこれで逃がす馬鹿何処にいると?怒られたくないならそうするように定期メンテナンスの頻度上げなさいよ

 

 

数時間後……

 

 

しっぽりと怒られたバトルジャンキーカルテットは後暗い感じで工房から退出して行った……ごめんねでもこうでもしないといつの日か私が怒髪天のキチゲMAXアーティアを抑えないといけなくなっちゃうから

 

「まったくもぉー……それはそうとフラン様、お身体の調子は如何です?」

 

「ん?もうだいぶ良くなったよ、まさか澱水の剣に神力の聖属性混ざってたとは思わなかったけどね」

 

「私魔力を込めた筈なんですけどねぇ?何処かで変質したんでしょうか?」

 

「わがんね、そういえば私完成してからここ禄に見に来てなかったのを今し方思い出した」

 

顔を出しに行ったら急に金木犀と青薔薇渡されてそのままそそくさと出されたからどうしても中を見れてなかった……いやまあ体調戻り切ってないやつがこんな暑苦しい場所に長いこといれる訳ないし仕方ないわよね

 

「わぁ〜凄い!初めて来たけど妖精館の地下今こんなんになってるんだぁ〜」

 

「こいし〜走ると危ないのだー」

 

ティアと話していると後ろの扉が開きこいしとルーミアが入ってきたのを見て私はまた身体が強ばった……

 

「ッ!?な、なんだこいしとルーミアか吃驚した……二人ともどうしたの?」

 

「いやぁお姉ちゃんが剣を習い始めちゃったみたいだから私も何かいいのないかなぁって思って!私もフランやお姉ちゃん達みたいに剣を振るいたくなった!」

 

「はいはい、そういった話は此方でしましょうねぇ。あっフラン様!視察は気の済むままして頂いて結構ですので!」

 

そう言うとアーティアは二人を連れて応接間に入っていった……あれ?

 

「(私……なんでこいしのこと……怖がったんだろ……)」

 

ー絶交よ!

 

ズキン!「(ッ!?……違う……違う……大丈夫……大丈夫。こいしと【こいし】は別人なんだから……大丈夫)」

 

 

最近、こいしを見ると幻聴や幻覚が良く起こるようになってしまった……少しづつ思い出していく記憶はどれもドス黒く染まっていて思い出したくない記憶ばっかりだった、結局今に至るまで死因は分からずじまいで胸がムカムカしてくることもあるからろくな死に方していないのは確かだ

 

思い出し始めると同時に発作的に頭痛と過呼吸が起きるようになったのはつい最近だった……数秒単位だったのが今では数分単位になってきてる辺りかなり重いことは明らかだ

 

「(思考は別方向に向けても魂と肉体は正直って?……巫山戯てるわ)」

 

漸く落ち着き出して外へ出る……やっぱ今の私じゃ長時間閉鎖的な場所には居れなささそうだしさっさと出ますか

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「……で、呼ばれてきてみれば何この……なに?」

 

工房から出てくると複数人の妖精メイドがこっちに来て「謁見の間が大変なことになってます!」と言われた後にこいしとルーミアも呼んだ……まあそこまではいいよ?最初「お?とうとうさとりが我慢出来ずお姉ちゃんとキマシタワーでも建てたのか?」とか巫山戯た事考えてた自分をぶん殴りたい

 

「あの酔っぱらい何してんだホントに!?」

 

で、来てみれば全然違った。そこら中にスキマが乱立していて私達が目視できる位置に紫さんがデロンデロンに酔っ払いながら酒瓶をラッパ飲みしていたのである……全裸で

 

「(スキマのお陰で隠れてるところは隠れてるとはいえ際どすぎるんよあのお姉さん……しかもスキマの奥桜咲いてるじゃん)」

 

「ほあぁ……きれぇ」

 

「ねえさとり、あれって何?」

 

「あれは桜ですね……可笑しい、この時期に桜なんて咲くわけが無いのに」

 

「こいし?皆?見惚れるのは勝手だけど先ずあの泥酔女をどうにかしないと色々と不味いよ?」

 

まあ皆物の見事に後ろの桜に見惚れているのが分かる……魂が時折通過しなければだけど

 

「(こんな形で白玉楼行きとか私やだよ?でもこの状況を打開するにはあの紫さんをどうにかしないといけないから行かないと後々面倒事しか起きない)……とりあえず沈めるか、【レーヴァテイン】!」

 

金木犀と青薔薇を預けて澱水の剣が使えないって事でお久なレバ剣、何時もの二刀流スタイルでレッツゴー

 

「えっ!?ちょフラン!?」

 

正気に戻った姉の静止を振り払ってとりあえず様子見の斬撃波2発……撃ち込んだけどまあ腐ってもそこは大妖怪、酔っ払っててもスキマで的確に回避する。となるとレーザーや物量で押し込もうとしても駄目、「ちょっとぉーそぉんなあぶないものふりまわさないのぉ」ファッ!?

 

「ウッソでしょまたこのパターンかよ!?」

 

いつの間にか足元にスキマが開き身体が落ちていく感覚が先にでてきた。またこのパターン……と言うが実はまだ二回目で私の記憶にない間にどうやって永遠亭に行ったのかお姉ちゃんに聞けば足元にスキマ開いて落とされたからというしょーもない形で行った……らしい……ていうか

 

「お前巫山戯んなよ糞紫BBA!ぜってぇぶち殺してやるからなぁ!」

 

 

『フラァーン!?』

 

恨み言を吐き出しながら私はスキマの中に落ちていった……覚えてろよあの野郎

 

 

 

(ちょっとだけレミリア視点)

 

 

「あっ……あぁ……フラン」

 

フランがまたスキマに落ちていった……今度は意識もハッキリしていて体調的には問題ないだろうとは思うが不安が込み上げてきてなんとも言えなかった

 

「……レミィ、グングニル出してください……あのBBA刺し殺しますよ」

 

「ちょっとおいたが過ぎるんじゃないのかー?」

 

「酔い醒ましの弾幕如何ですか?」

 

気落ちしてる私を置いて皆殺る気満々である、そんな事してもあの八雲紫が簡単に攻撃を受けるのかしら……酔っ払っているからまだ可能性はあるだろうけど

 

「はぁーいみんなはこっちねぇー」

 

「「「「……え?……はぁーーーーーー!!!!????」」」」

 

怒りMAXの皆と意気消沈していた私を差し置いて泥酔している八雲紫の手により私達もフランと同様スキマに落下して行った

 

 

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「……いったぁ……あのBBA絶対潰す」

 

冷たい石畳を肌に感じ静かに怒りを燃やしながら痛みを堪え身体を起こす、幾ら頑丈でも病によって弱った身体だから痛みがかなりあるのが分かる……プラマイゼロ通り越してもうマイナス点行ってる?

 

「にしてもここが冥界かぁ……初冬だから寒い」

 

季節はまだ秋とはいえ寒空が目立つようになって来て秋服を着るようにはしているけどそれでも寒さが貫通してくる事があったからちょっと困る……いや現実逃避は辞めよううん

 

「見渡す限り桜、桜……奥にあるのが【西行妖】かな?一際でかいし」

 

最奥に見えている【西行妖】とは東方妖々夢において【白玉楼】の主でもある【西行寺幽々子】によって引き起こされた異変の中核でもある冥界に咲く大きな桜の事である、幽々子曰く「この桜の下に【何か】が封印されてるらしい」との事でその封印を解く為に幻想郷内の春の気を集めてたから起きた……のだが

 

ここで一つ都市伝説をば……実は桜の花びらが桃色なのは【桜の木の下に死体が埋まっておりその死体の血を吸い上げ桃色になった】という話は有名である

 

で、なんでこんな話が着いたのかというと桜と言うのは春にしか咲かなくて初夏になると完全に散るため【散る=死】というイメージが定着した所から来てたりもする……諸説あるけど。

まあ西行妖はそれに例外なく該当しており【もっとも美しい桜の下で死にたい】と思った奴らが皆こぞって西行妖の下で死に続けたことにより妖怪化、今の西行妖を形作る事になった……まあ

 

「(例のPVの描写からしか知れてないけど生前の西行寺幽々子の手によって西行妖を二度と咲かせない様に封印を施したってのはよく出来てると思うな私は……)」

 

とと、余計な蛇足を考えるのは辞めにしよう。また頭痛がし始めたらたまったものじゃないわ

 

 

ーーそう思い踵を返し西行妖のある冥界から抜け出そうとすると

 

「そこの!一体どこから来た!」

 

とまあなんとも可愛らしい声が聞こえたので振り返ってみると、銀髪幼女がいた……黒いリボン、緑色のベストとスカートを着用した女の子【魂魄妖夢】がいた

 

「(……かわいい)」

 

恐らく白楼剣と思わしき刀を既に抜いて此方に切っ先を向けているけど猫みたいに睨みながらこっちを警戒してるの可愛すぎないか?

 

「んあ〜……八雲紫って人にここに送られてきたのよ、今からここ抜けようと思ってたんだけれど……」

 

「そんな嘘通じると思ってるのですか!」

 

おおう随分とまあ直球に来たねぇ……ええ戦うの?話し合いで何とかならないの?無理?無理ですか

 

「ん〜じゃあやるかぁ」

 

そう言いながらレーヴァテインを一本直し一刀流になる、あんまり言えた義理じゃないけど幼女相手に情け容赦無くね?私も幼女だけど

 

 

「参ります!」

 

「ばっちこーい」

 

妖夢のやる気ある声に対して私は気怠げに応える、あっ膨らんでる可愛い

 

「む〜〜!馬鹿にしてるんですか!してるんですね!容赦しません!」

 

そう言いながら突撃してくる妖夢……うむ、剣術齧ってるだけだし我流だしで偉そうなこと言えないけど体勢甘くない?そら半人前とか言われるわ原作で。いやまあまだ幼いからしょーがないか子供にとって真剣ってくっそ重いし

 

「はぁ!」「よいしょ」

 

「せい!」「ほい」

 

「りゃあ!」「むん」

 

……ごめんこれごっこ遊びだっけ?妖夢の剣かっっる、かるぅく受け流しているけどアンとかハルとかの剣の方が重たいわ物理的にも。て訳でぱぱっと終わらせて白玉楼向かいますか

 

 

「ッ!?どこに!」

 

「後だよォ」

 

「あっ……」

 

「はぁーい捕まえたぁお姉ちゃんの勝ちぃ」

 

「みょえあ!?ちょっ、降ろしてください!むーーー!子供扱いしないでくださいよぉ!」

 

歳的に言えば私もそうだけど妖夢も子供じゃろがい大人しく抱っこされぇ……あぁ〜ふわふわしてるんじゃあ〜、そういやみょえあとか言ってたってことはここの妖夢さては【みょん】言うな?可愛いかよ

 

「とりあえず大人しく私の話聞いてくれるかな?」

 

「うぅ……はい」

 

 

 

 

少女説明中ーー

 

 

 

 

「それでこの冥界に?」

 

「そ、だから早く現世に戻らないといけなくて」

 

「そういうことでしたら白玉楼まで案内させていただきます!先程の無礼をお詫びさせてください!」

 

「んー……うんいいよ、それじゃ行こっか」

 

 

 

そう言いながら私は妖夢を抱えて案内の元、冥界から抜け白玉楼へと移動して行くのであった




切れ目くっそ悪いけどユルシテオニイサン

あと妖夢の剣術って妖忌仕込みだから普通重たい筈なんだけどまだ幼いのに加えて紅魔館でバトルジャンキー共(主にハルとアンとエストレアの)せいで感覚麻痺してます

次回は白玉楼で一悶着行けるかな?
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