転生吸血鬼ですが何か?   作:黄昏の跡地

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サブタイのネタが尽きてきた作者です

これちょっとしたお知らせなんですが深夜編入る前にストーリー見直す為に一度非公開にするかもです。

その時なんか話数増えてるかもですがお気になさらず見てくれると大変嬉しゅうございます


第30話:桜舞い散る楼閣

 

「抜けたぁー」

 

皆さんこんにちは……いやこんばんはか、フランです。まさかみょん夢の案内ありきとはいえ夕方に冥界抜ける羽目になるとは思わなかったよあたしゃ、疲れたよ

 

「この先を右に曲がれば階段があって、そこを登り切れば白玉楼に着きます!白玉楼には私のお爺様とご当主の西行寺幽々子様がいらっしゃって冥界の管理をしているんです」

 

「ほえー」

 

「私……お爺様から剣の稽古や庭師としての心得を教えて貰ってるんですけどまだまだで……でもいつかは!お爺様の様な一人前の庭師になりたいんです!」

 

おぉーやる気に満ち溢れておりますのぉ、たまに顔だしてみよっかな?……折角料理も出来るし差し入れ持ってく位なら許してくれるよね?

 

「……オウフ」

 

言われた所を曲がった先に見た私は……絶望した、何百段あるのか知らないけど凄まじい数の石畳の階段が目の前に広がった。しかも白玉楼が遠い……膂力鍛えるには丁度いいんだろうけど私からしたら登りたくないタイプのやつだ

 

「フランさん?」

 

「ヴェッ!?ああうん何でもないよ、登ろっか」

 

登るの死ぬ程面倒臭いって顔に出てたのかな……あっちなみに妖夢とは道中自己紹介をしてるんで名前呼び出来ます、前世の話さえしなければこんなにスムーズに会えるなんてねぇ……キチンと話さないといけないのはわかってるけど気が引けてしょうがない

 

「(……前世について一番最初に知って欲しいの……こいしかな?初めての親友だし紫さんに言えば何されるか知らないし……でも)」

 

ーーアンタなんか友達でもなんでもないわよ!

 

ーー私をずっと騙してたっての!?巫山戯ないでよ!

 

ーー絶交よ!

 

ズキン「(こいしに話したら……またあの時みたいになったらどうしよう……また独りになるのかな?)」

 

「フランさん?大丈夫ですか?顔色がとても悪いですよ?」

 

「ッ!?ごめん、ちょっと昔を思い出してて……大丈夫だから」

 

まだ幼い妖夢にすら心配されるって重症だなぁ私も……一先ずは白玉楼に着くことを考えましょう、そういった話は後にまわそう

 

なんて事を考えていると白玉楼目前まで登っておりあと少しで着くと言う所で

 

「貴様ァ!うちの妖夢に何してくれておる!成敗してくれるわ!」

 

と大声で言われた……いや待ってあれまさか妖忌!?楼観剣抜刀して臨戦通り越して今にも斬り殺すと言わんばかりに突撃して斬りかかって来たんだけど!?

 

「あっぶねぇ!?」

 

「お爺様!何を!」

 

「待っておれ愛しの妖夢!今じいじがその不埒者から助け出してみせよう!」

 

「待ってくださいお爺様!この人は!」

 

「妖夢、悪いけど一旦下がってて……多分聞いてくれない」

 

「そんな……顔色が悪くなってきているのにお爺様を相手取るだなんて無謀ですよ!フランさん!」

 

そんなことは百も承知だよ妖夢……心做しか身体が重くなってきて気分も悪くなってきたと思うけどそんなもの気合いで何とかするしかない

 

「来なよ爺さん……今の私が貴方にどれぐらい食らいつけるか」

 

「ふむ面白い……貴殿!名をなんという!」

 

「フラン……フランドール・スカーレットよ」

 

「儂の名は魂魄妖忌!この白玉楼の庭師をしておる!冥土の土産にこの名を持って行け!」

 

 

 

これ……私もしかしたら死ぬかも

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

時は遡り白玉楼大広間・縁側にて

 

「……それで酔っ払ってると?」

 

「そうなのよ、「友人との久々の飲み会!飲まざるをえない!」とか言ってガブガブ飲み始めてさ……最初藍がとっ捕まえて酔い醒ましさせてる最中だったんだけどヌルッと抜け出してラッパ飲みし始めて今に至るのよ……友人として謝罪するわ、ごめんなさい」

 

「ああいえ……お構いなく」

 

白玉楼と呼ばれる屋敷にて季節外れなのに満開に咲く桜を眺めながら屋敷の主でもある【西行寺幽々子】に事の経緯を聞く……同じ主でもここまで差があるだなんて私としても困るわね

 

「……もしかして心配?妹さんのこと」

 

「あっ……はい」

 

後ろを見ると花札をやっているさとりとこいしとルーミア……けどそこにはフランの姿は無かった。しかも心配してるのも見透かされてるなんて私もまだまだね……ううん、悩みは打ち明けた方がいいって美鈴も言っていたわね

 

「あの子は……少し、と言うよりかなり悩みを抱えこみがちで私達には話してくれないこともザルにあります……この前だってあの子は体調を崩したばっかりなのに……」

 

言ってどうにかなる問題じゃないことはわかっている、姉として、一人の主として……たった一人の家族に心血注いで愛する事を決めたのにどこか遠くに行ってしまいそうな気がしてとても怖くなった

 

「あの子の過去については……彼女を受け持っていた人から聞きました……とても悲しくて凄惨な物だったって……でもフランはそれを覚えてなくて……グスッ……それを思い出して、もしそれに押し潰されてしまったら……私……」

 

涙が零れてきて止まらない……本当に泣きたいのはあの子の筈なのに私が泣いた所でどうにかなる問題なんかじゃないのはわかってるはずなのに……涙が止まらなかった

 

「私ってそんなに頼りないのかなぁ……ヒッグ……私ってそんなに信頼されてないのかなぁ……グスッ……やだよぉ、フランと離れ離れなんて……」

 

西行寺幽々子は何も言わない……静かに聞いているのか、既にこの場に居ないのかは分からない。あの子が必死になって過去に立ち向かおうとしてるかもしれないと言うのに……我ながら情けなかった

 

「ッ!?……幽々子さん?」

 

静かに泣きじゃくっていると西行寺幽々子が抱き締めてくれた……ずっと隣で静かに聞いてくれていていたみたいだった

 

「……レミリアちゃん、私さ……生前の記憶が無いのよ」

 

「え?」

 

「私ってさ、今は亡霊でこの白玉楼にある冥界の管理者として生きているけど昔はどんな存在で、どんな事をしてたのか全然思い出せないの……」

 

「それって……」

 

「所謂【前世】ってやつなのかな?私は思い出せないけど、もしかしたらフランちゃんは思い出しかけていてそれと向き合おうとしているかもしれない、だからあまり周りの人に話せないんじゃないのかな?」

 

「……」

 

「レミリアちゃんがフランちゃんを思っているのは分かるけど焦ってちゃ駄目、フランちゃんの心の準備が出来るまで……ゆっくり待と?時間はいっぱいあるんだから……ね?」

 

……もしかしたら死ぬまで話してくれないのかもしれない、もしかしたら完全に思い出しても話してくれないのかもしれない、でも……フランが待って欲しいって言っているんだから待つ。

 

 

ーーーだって私は……お姉ちゃんだから

 

「……ありがとうごさいます、幽々子さん」

 

「うふふ、同じ家の主としての好よ……どういたしまして」

 

改めて後ろを振り返るとさとりと目が合った……「想起で防音魔法再現した」って言われた感じがしたけど今は気のせいで片付けるわね。ありがとう

 

 

 

ガッシャァァァァァァン!!!!!!

 

 

 

「っ!?なんの音!?」

 

何かが壊れる音が大きく鳴りその音の発信源に向かうと

 

「っ!?……フラン?」

 

 

恐らく【デフレーションフォース】を発動させ謎の剣を手に持っていたフランが血濡れの状態で……倒れていた

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

フラン視点

 

 

ガァン!

 

「うっぐぅ!」

 

打ち合ってどれぐらい経つのかな?なんて考える余裕が完全に無かった……不意に思い出した過去と焦りによって集中力が緩慢になってきてしまっている影響なのか上手い具合にいなせない

 

「先程から余所事を考えておるようじゃの……随分と余裕を見せおるのぉ」

 

「……体調が悪いだけよ、でもねぇこれくらいのハンデがあって漸くあんたなんかとトントンなのよ」

 

ハッタリをかますが実際はギリギリである……頭痛がし始めて息が上がる、身体もかなり怠くなってきているがまだ動ける

 

「だからこそ、今私が出せる全力をだしてあげるわよ!【デフレーションフォース】!」

 

「ぬうっ!?なんの光じゃ!?」

 

「姿が……変わった?」

 

デフレーションフォースを発動させたは良いけど正直身体が先に壊れる気がしてしょうがなかった、何せ違和感しかなかったから……それを補う為に【澱水の剣】を抜刀する。禁止されてるからと言っても取り上げられることは無かったから今だけは許して欲しい

 

「(……なんでだろう、さっきよりも酷く落ち着く。)」

 

ーけど、その選択肢は間違いだった

 

ズグンッ!

 

私の身体が痺れる……いやこの場合は引き裂かれる様な痛みが全身に走った、目から大量の血を流し咳き込むと痛みと共に吐血した。頭痛がさっき以上に強くなり目眩が起きる

 

「……禁術か、或いは妖刀の類か」

 

「フランさん!」

 

「フゥー……フゥー……(痛みが引いてきた、頭もクリアになってきた……一瞬とはいえこんなにも来るなんて後が困るわよ私)続けましょう」

 

漸く落ち着き袖で目と口を拭う……袖が真っ赤に染まるが吐血した瞬間に前の方全体が赤くなったので問題なし

 

「化け物かお主は……命が惜しくないのか」

 

「そもそもとしてこれ禁術でも妖刀でもないし命は惜しいわよ、後化け物って言うけど吸血鬼だからあながち間違いじゃないわよ……けど」

 

私はレーヴァテイン二本と澱水の剣二本を【錬成】で組み合わせる……私が持てる最上にして究極の一、【ゲヘナ】を創る

 

「せいぜい遊ばせてもらうわよ?」

 

どうせ魔力や妖力はほぼ無いのだからここで使い切る覚悟でやるしかない

 

「……参る!」

 

妖忌が再び斬りかかってくるが私は棒立ちで待つ、多少の体力は残しておいた方が後が楽になると思ったからそうしたのだろうが魂がそう叫ぶ……「迎え撃て」と

 

キィン!キィン!

ギャリギャリギャリ!

 

僅か三撃、たったの三撃とはいえ妖忌の顔色を変えることが出来た……それもそのはずだ、全てを破壊する事に特化させた刀身は楼観剣を欠けさせる程の威力を発揮したのだから。煉獄を通り越した軍神の焔を纏い聖・光・闇・風・雷の複合属性を纏いドス黒く染まった刃のその形相は正に混沌そのものだ、しかし正反対の属性を持った剣は身体を蝕み酷く痛みを訴えてくるが無視をする

 

ー再び魂は叫ぶ「全てを破壊しろ」と

 

「っ!?ぬおっ!?」

 

妖忌を後退させ続ける、ただ……ひたすらに。刀で受けたら刀身がへし折れる事を察したが故にそうせざるを得なくさせる。選択肢を壊し続けると残るのは「回避」か「迎撃」のみだ

 

 

ーイイカゲンコワレロ

 

何をどう思ったのか痺れを切らした私は妖忌の首めがけて切り払う……だがこの選択肢は間違っていた

 

「隙ありぃ!」

 

一瞬にして回り込まれると蹴り飛ばされ門前まで到達する、振り返ると妖忌は抜刀術の構えを取って近くまでいた……まさか瞬歩を使えるなんてね

 

「桜花流居合!【桜花乱舞】!」

 

顔・首・胴・腕・脚とあらゆる箇所に斬撃が降り注ぎ門を壊しながら中へ叩き付けられる、こんなにボロ負けしたのって勇儀と決闘した時以来……だっけ?

 

「(痛い……けどまだ死んじゃいないから妖力と魔力残ってる分を身体の修復に回さないと……と言うか死に体なのに私結構冷静だし余裕なのなんだろ?)」

 

デフレーションフォースが強制解除され【ゲヘナ】の錬成が解けてレーヴァテイン二本と澱水の剣二本が私の近くに転がる、残ったリソースを使って身体を修復していると

 

「(……あっ、お姉ちゃんが泣きながら怒ってる。しかもグングニル二本持ちて)」

 

いつの間にか破れていたらしい鼓膜の修復が終わり声を集音させてみると

 

「よくも……よくも私の大事な妹を傷付けてくれたなクソジジイ!」

 

「なぁっ!?」

 

「お爺様!フランさんは紫さんのご友人の一人でここに招待された人なんですよ!?何故斬りつけるようなことをしたのですか!?」

 

「なんじゃとぉ!?」

 

「妖忌……貴方随分とやってくれたみたいね?覚悟は良いかしら?」

 

「のあぁ!?」

 

……集中砲火されてーら、まだ身体は痛むけど粗方の修復が終わったからそろそろ収集をつけなければいけないわね

 

「そこ……まで……に……して」

 

「っ!?フラン!」

 

喉の修復が不充分なのかガラガラな声で静止をするけど声届いたのかな?って思ったらお姉ちゃんがグングニル二本を放り投げて私に駆け寄ってきた……ちゃんと聞こえたようでなによりってちょっと待ってお姉ちゃんもしかして泣いてた?目元めっちゃ腫れてるし……まさかこんなに心配掛けさせるとは思わなかった

 

「フラン大丈夫?」

 

「まだ……痛い……デフレーション……フォースを使った……から……魔力と……妖力が……多分不充分」

 

そう言うとお姉ちゃんは迷わず自分の手首を切り血を私に掛けて来た、お姉ちゃんの妖力が籠りに籠った血は私の身体に入り込み傷を癒していく……やば

 

「ごめんお姉ちゃん……落ちる」

 

「えっちょ!フラン!」

 

 

 

 

疲労困憊にストレス、不意に思い出した過去や魔力と妖力不足によって私の意識はプツリと途切れた





すっごい中途半端な感じで終わったけど意識落ちた辺りがピッタリかなぁ……

次回……辺りには行けるかなって思ってるけど頑張って詰めれば行けるか流石に

で、なんか出てきたゲヘナ君、ここ限定なんで多分今後の登場はしない
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