転生吸血鬼ですが何か?   作:黄昏の跡地

39 / 57

ー命の火が灯り運命ずけられた伝令によって天秤を公平にし大地に宿る鬼子母神へ伝えた……しかし軍神の煉獄炎と教皇の雷鳴が轟きその者の時間は停滞し楽園は堕ち星海に溺れ混沌に呻く暴君と化したー

ー九つの惑星と一つの恒星、二つの魂が回帰し何れロッシュ限界を迎えることだろうー

曲的にはあった方が良いんだろうけどね……推奨はフリーBGMの【失楽園】です


第39話:深夜【回帰する魂はロッシュ限界へ】

 

「もう後戻りなんてできない……私たちは永久不変の時の狭間で死に続ける、二度と輪廻に戻れない位死に続ける!一生私とコンテニュー出来ないわ!……焼き尽くせ!太陽【燃え盛る命の火】」

 

そう悲痛の叫びを上げるとフランは自機判定に赤く小さな太陽の様なものが展開しそこから超大型の丸型弾が全方位に発射された……しかし弾速が遅いためか避けるのには容易かった。

 

「フラン!もうやめましょう!こんな事をしても余計に辛くなるだけよ!」

 

「五月蝿い!何にも知らないくせに……私の事なんてどうでもいいとしか考えていないくせに!水星【運命(さだめ)られた伝令】!」

 

周囲を回転している輪の最も太陽に近い位置に青い玉のような増えて回転を始めると不規則に動く弾幕を展開し始めた……もしかしてこれ、どんどん増えていくの!?

 

「霊華ちゃん、それは違うよ!私たちは貴女の事をどうでもいいなんて考えたつもりはこれっぽっちも無いよ!」

 

「自分から噂に踊らされて裏切った癖に……二度も同じことを言ったくせに!今更謝りたい?巫山戯ないでよ!金星【公平なる天秤】!」

 

今度は金色の球が一つ増えて回転開始、するとフランからランダムの位置に金色の針のようなレーザーを展開した。この時点でもう既にかなりの物量なのだがこれ以上増えるのは流石に不味い

 

「まさか……これ……惑星の数分増えていくの?……そんなの無理だ」

 

「パチェ!泣き言言わないで!今ここで諦めたらそれこそ何もかも終わりなのよ!」

 

「でもこの量の弾幕避けきれないよ!」

 

「スキマと結界を利用して防ぐにしても限度はあるわよ!?」

 

「はっ、そんな事を言っているとかの大妖怪八雲紫の名が廃れるぞ?と言いたいが……この密度は私としても流石に不味いの」

 

「何でもいい!防ぐならあらゆる手を使うぞ!そんで終わったら酒盛りだ!【三歩必殺】!」

 

「にゃははは!そりゃあいい!ならフランを連れ戻したら宴会と行こうじゃないか!【三歩壊廃】!」

 

失いかけた士気は上下が激しいもののなんとか持ち堪え耐える事を選んだ……恐らく今のフランには完全に判定がないと思った方がいいだろう

 

「意味無いのに……なんで私なんかのためにそんなに頑張るのさ!」

 

「霊華ちゃんの為だからだよ!大切だから……失いたくないから!もう私は……間違ったりなんかしない!【夢枕に御先祖総立ち】!【イドの解放】!【スーパーエゴ】!【弾幕のロールシャッハ】!【サブタレイニアンローズ】!」

 

こいしの渾身の五重掛けにより一瞬にしてフランの弾幕が消し飛ぶも直ぐに持ち直された。それでもと諦めないようにこいしは弾幕を張り続ける

 

「最初から地下に篭れば良かった……選択を間違えた私が馬鹿だった……皆に会いたいと願った私が馬鹿だった!地球【大地鬼子母神】!」

 

青と緑に光る球が増えると空中に青と緑の2色に彩られた何かが浮遊していたがフランの弾幕がそれを通過する……すると浮遊していた何かが炸裂し追尾性のある青のレーザーが飛んできて緑の弾が滞留していた

 

「みなさん気をつけてください!あの浮遊しているのは【炸裂機雷】です!触れるか弾幕が通過すると自動で炸裂するようになってます!」

 

「うおっ!?それは先に言って欲しかったなぁ!?」

 

確かに弾幕が通過する度に炸裂してまた新しいものが出現していく、しかも炸裂機雷の配置がバラバラで私たちの近くにも複数個生成されていた……弾幕が通過するか私たちが触れると炸裂して弾幕を増やし消える度にまた新しい機雷が設置される、これじゃ悪循環ね

 

「だったら纏めて消してしまえばいいだけの話です!【天狗颪】!【天狗のマクロバースト】!【風神木の葉隠れ】!」

 

「それもそうだな射命丸!【虹彩陸離乱舞】!」

 

二人の天狗が機雷とそこから飛んでくる弾幕を無理やり消し飛ばしていくがそれでも増え続ける一方だった……完全に物量で押し潰しに来ているわねあの子

 

「私が居なくなればいい……ただそれだけなのになんで邪魔するのさ!ほっといてよ!」

 

「何度も何度も言いますが、私たちは貴女を失いたくないのですフラン!怒ったりしませんから大人しく帰ってきなさい!【恐怖催眠術】!【二重黒死蝶】!」

 

「さとり貴女恐怖催眠術のネーミングどうにかならないの?けど確かに戻ってきて欲しいのは確かよ!【紅色の幻想郷】!」

 

皆揃って機雷を無視して弾幕を張り始める、しかしそれでも消えない……消える訳がなかった

 

「この弾幕は私の傷そのものよ!暗く怖く誰にも話せなかったドス黒い記憶そのものよ!火星【煉獄の軍神】!」

 

朱色の球が回転し始めると全方位に使い魔を展開しそこから赤い中太のレーザーが射出し始めた、惑星の数が後どれぐらいあるかは分からないけど少なくともあの輪の数分は増えると見て間違いはないでしょうね!……え?てことは

 

「ちょっと待ちなさいフラン!あと五つも増やすつもりなの!?」

 

「当たり前じゃない!じゃなかったら私の願いは叶わないもの!」

 

「あぁーもぉー!いい加減にしてよ!【赤マント青マント】!」

 

「これ以上は私たちは持ちませんが……抗いますよ!貴女の為にも!【魔神復誦】!」

 

封獣ぬえと聖白蓮が追撃の弾幕を展開するが好転はしない、当たり前かしら?それよりもさっきのことを考えるとフランの今の願いは破滅願望と言ったところかしら?けどそれだと話があまりにも合わなかった

 

「だとしたら少し話が違うわね……」

 

「何が……」

 

「今のフラン……物凄く泣きそうで辛そうな顔をしているのだもの……そんな顔をしていて全部壊したいだなんて、ただの矛盾よ!」

 

「ッ!?……五月蝿い……五月蝿い五月蝿い五月蝿い!お姉ちゃんも……こいしも!先生も!みんな皆壊れちゃえばいいのよ!木星【雷鳴の教皇】!」

 

余計に油を注いでしまったようね、今度は黄色に輝く球が回転し始めて黄色の丸弾が途中まで出てきたと思ったら歪曲するレーザーが発生し始めた、着弾地点を見るとドーム状の雷の小規模の爆発が起きていた……もうここまで来るとなんでもありね

 

「(現時点で霊華ちゃんの中心が太陽なら水金地火木が回転している状態、とするなら次が土星……土星って何?)」

 

「こいし、随分と難しそうな顔をしているのだー!【暁闇・空亡】!それはそうとフラン!ここには怖い人なんていないのだ〜!安心して帰ってきて来て欲しいのだぁ〜!」

 

「ええそうです!貴女の不安の闇は私たちが振り払います!【飯綱権現降臨】!」

 

「そう言えばフランちゃん!貴女さっき皆に会いたいと願った私が馬鹿だったって言ったわね!それは決して間違いじゃないわ、じゃなかったら……こうやって貴女の為に動く妖怪達はいないわ!【リポジトリ・オブ・ヒロカワ -神霊-】!」

 

そう、フランの選択肢は決して悪いものじゃなかった……フランのお陰でこうして縁を繋ぎ手を取り合い幻想郷という素晴らしい場所が出来たのだから、だからこそその輪の中に貴女が居ないのは一番嫌な事だ

 

「いいえ間違いだったわ……最初から何もかも全部!土星【停滞した時間】!」

 

茶色の球に赤青緑の輪を付けた物が回転し出すと全周囲に青いナイフと赤いナイフが展開しだしたと思いきや1部の青ナイフが停止しランダムな方向へ緑色のナイフになって飛んで来た……1部とはいえ時間停止魔法を追加してくるとはね

 

「むきゅあぁ!もうやけくそだ!【賢者の石】!【ハイドロジェナスプロミネンス】!【ロイヤルダイヤモンドリング】!【エメラルドメガロポリス】!」

 

「パチェがキレた」

 

「パチュリーさん本当にやけくそにやるわね……私達も行くわ!【弾幕結界】!」

 

「ふむ、ここは一つ私も全力をだそうかね!【七星の剣】!」

 

弾幕と弾幕、物量と物量の応酬が繰り広げられる、しかしお互いに決定打に掛けており常に膠着状態を維持している状態……の筈だ。

どれ程の時間がかかってもいい、この身が消え果ててでもあの子の笑顔を取り戻す為ならば手段は選んでられない

 

「もう誰にも止められやしないわよ!もうすぐ開く……破滅への門が!天王【失墜せし楽園】!」

 

緑青色の球が追加されて回転を始めた、すると紫の【波と粒の境界】と似た形でクナイ弾が射出されてきたのだがそれ以上の速度で撃ち出されている為か避けるのがかなりきつかった

 

「いいえ!私たちが必ず止めてみせる!私たちの手が届くというのなら!何度だって手を伸ばし続けるわ!【幼きデーモンロード】!」

 

「止められるわけないわよ!所詮は烏合の衆よ!最後に笑うのは私よ!海王【溺れゆく星海】!」

 

立て続けに紺色の球が増えて回転を始める、不規則に回転し赤いレーザーを撃っている使い魔から青いレーザーを後に残しながら星型弾が射出される、すると途中で反射したかのように向きを変えて隙間をこれでもかと潰してくる

 

「視界がチカチカしてしょうがないわ、鈴仙!あわせて!ラストワード【蓬莱の薬】!」

 

「はい!師匠!ラストワード【真実の月(インビジブルフルムーン)】!」

 

全員で一斉攻撃するも消える気配がない、何発かフランへ直撃しかけるも太陽に阻まれてなのか直前で消えて当たらない……恐らく耐久系の類なのだろうがここまで長いのかしら?

 

「これ以上……持たない……けど!諦めない!」

 

「ええ、私たちが今ここで諦めたらそれこそ終わりです!気合い入れて行きましょう!」

 

「絶対に……ぜえっっっったいに!諦めないのだぁー!」

 

「その調子だ!思いっきりぶっぱなす!」

 

「にゃはは!痛いだろうけど我慢してよね!」

 

「私たちの幻想郷には貴女が必要なのよ!」

 

「皆さんの為にも!帰って来てもらいますよ!フランさん!」

 

「帰ってきてくれないと妖夢が寂しがるからねぇー、意地でも連れ戻すわ!」

 

「貴女には沢山聞きたい事が山のようにありますよ!椛!しっかり腰を入れて撃ちなさい!」

 

「はい、文さん!フランさん、あまり私たちはお話した事がないのであれですが!帰ったら沢山お話しましょう!特に楽しいことを!」

 

「はははは!そりゃあいい!私もその輪に混ざらせてもらうぞ!」

 

「フランさん、貴女を連れ戻し魔界から救ってくれた恩義、必ず返させて頂きます!いざ━━━南無三!」

 

「私も恩義があるからね!しっかり酬いさせてもらうよ!」

 

「賢者の一人としてでは無く友人としてお前さんと共にいたい!無理やりにでも連れ戻させてもらうぞ!」

 

「私も……貴女と同じ博麗の人間です!聞きたいことが山のようにあります!」

 

「同じ紅魔館の家族よ!引っぱたいてでも連れて帰るわ!」

 

全員士気は上々、正真正銘次がラストよ!

 

「フラン!これを見てもまだ壊したいなんて言うのかしら!私たちは受け入れる!貴女の過去も!今も!未来も!全部受け止めるわ!」

 

「言ったはずだよ……もう止まれないって!冥王【混沌呻く暴君】!」

 

最後の黒い球が追加され弾幕の色が全部黒くなった、恐らく素の弾幕の威力強化に該当するものなのだろうけどまだ油断は出来ない

 

「皆!ここが踏ん張り所よ!」

 

『おう!』

 

「なんで……なんでそうやって手を伸ばすのさ……もうほっといてよ……」

 

「何度でも言うわ!貴女が!大好きだからよ!大切だからよ!ずっと居てほしいから!私達は貴女へ手を伸ばすわ!」

 

その時不思議な音がした……ひび割れる音とは違い何かの音

 

「この音……もしかしてカウントダウン!?」

 

「カウントダウン?……とするとこのまま耐えれば!」

 

「私たちの勝ちだ!」

 

1秒……1秒と……とても遅いがカウントダウンは進み続ける、どれだけ長くかかってもいい!どれだけ遅くともいい!あの子へ手が届くのなら何だってやる!

 

『いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!』

 

 

 

瞬間ーーーー弾幕が全て消え去った

 

 

 

━━━━━━

 

 

「はぁ……はぁ……乗り……超えた?」

 

空はまだ暗いが朝方が刻一刻と迫ってきているだろうが間に合った……フランの周りにはまだ輪っかと球が浮かんでいるが当人も息切れを起こしておりいつ落ちるかわからなかった

 

 

「は……ははは……これすらも突破してくるとか執念深すぎるでしょ……意味わかんない」

 

「意味なんてないわフラン……さ、今度こそ終わりにして帰りましょ?」

 

まだ暗い顔をしているが家に帰って少しずつ話を聞いてその暗い気持ちを吹き飛ばすのも悪くないと思えた……のだが

 

「ハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!終わり?今度こそ?いいえ!まだ終わっちゃいないわ!私の異変、私だけの異変はまだ終わりを告げてないわ!」

 

「フラン、もう辞めましょ?お互い損するだけよ」

 

「いいえ!損をするのはあなた達だけ!得をするのは私だけよ!」

 

すると周囲を回っていた球が直列になり太陽と同じ赤く燃える球に吸収された……すると球はみるみるとどす黒くなり中心点が白く発光しだした

 

「最初に言ったはずよ!永久不変の時の狭間で死に続けるてね!……【ロッシュ限界】って知ってる?潮汐力によって惑星同士が最も近くなる現象……それのエネルギーを私自身が発したらどうなると思う?」

 

フランの目は明らかに狂気に犯されていた、まさか……今までのが全部布石だったの!?

 

「駄目よ霊華さん!」

 

「霊華ちゃん!」

 

「これが私の正真正銘のラストスペルよ!刮目するがいいわ!世界の終焉を!【回帰する魂はロッシュ限界へ】!」

 

ーー瞬間、世界の色が白黒になった

 

━━━━━━

 

 

 

世界から色が失われた、それと同時に音も消えフランが跡形もなく消えて魂の様なものが浮かんでいた

 

「ーーー!……ッ!?(どうなってるの!?声が出ない!?)」

 

今まで撃っていたフランの弾幕がゆっくりユラユラと揺れる魂に集まっていく……少しすると少しだけ膨張し始めていたのが見えた

 

「(もしかして……このまま爆発する気なの!?)ーーー!ーーーーー!」

 

「ーーーーーー!!(なんで……なんで霊華ちゃんだけこんな目に……遭わなきゃいけないの?)」

 

どれだけ叫んでも声は出ず見ていることしか出来なかった、いやだ……嫌だ嫌だ嫌だ!諦めたくない!折角ここまで来たのに!

 

「(これが無力感……ですか、ですが諦め切れません!)ーーー!ーーーーーーー!」

 

魂はどんどん膨張をしており何かしないといけないのはわかっている……わかってはいるのに弾幕も出せない、声も出せない、手を伸ばしても虚空を掴むだけ近くへ飛ぼうにも逆再生のようにフランへ集まる弾幕のせいで近付けない

 

「(涙が溢れて止まらない……やっと……帰ってくるって思ったのに……)」

 

尚も膨れ上がり最も近くにいた私とこいし、さとりは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魂へと取り込まれていった





取り敢えずロボトミーパロなタイトルはここで終わります……こっから先は膨張に巻き込まれた三人の視点になります(なお1人ずつだし内容がスッカラカンで薄いかも)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。