世界を渡る最恐最後の眷属   作:覇幻

21 / 76
ヘルンを退け(?)、シルを侮蔑した【ヘラ・ファミリア】のベルですが、ミア母さんとシルの漫才ぶりに呆れて殺す気が削がれました。
そして…。


21.説得

「ミア母さん、痛いです…。それで、私に何の用ですか?」

「その…こちらのヘラ様をオラリオへ呼ぶことはできないでしょうか?」

「……正気ですか?ベルさん。あの女神様をここへ呼びますと、オラリオが滅びます。」

「そうだねえ…。」

「そ、そこまではないですよね!?そうだよね?」

「……ありえそうだから何も言えん。」

「ええー…。」

 

「こちらのベルさんの頼みでも、ヘラ様を呼ぶには到底賛成できません。」

「困ったなぁ…。あれ?ヘファイストス様?」

「あら…、ヴェルフが言ってたのは貴方ね。【ヘラ・ファミリア】のベル・クラネル。」

「お初にお目にかかります、神ヘファイストス。」

「聞いたわよ。よく生きていたわね…ヘラのあのモードで14年間も一緒にいたんでしょ?」

「ええ。何とか…。」

「神力が使えないにしろ、偉業に値するわよ。」

「それは同意しますね。」

「あら、話に割り込んでごめんなさいね。何の話だったの?」

「あ、はい。それは…。」

 

「なるほどね、いいじゃない?シルちゃん。」

「ヘファイストス様、正気ですか?神ヘラと同郷ならわかっているはずです。」

「ええ、ウンザリする程よーく知っているわ。2年前なら即却下していたけど、ヘスティアがいるなら大丈夫よ。」

「「「え?」」」

 

「オリンポスでは暗黙のルールだけど、ヘラに会いにいくにはヘスティアを連れて行くのが必須なの。」

「…噂に聞いていたのですが、本当だったのですね。」

「ええ、天界広しといえどもヘラが心を開けられるのはヘスティアだけ。」

「それはわかる。あの方は他の神なんかとは違う。」

 

「しかし、あちらのヘラ様からはヘスティア様の名前を1回も聞いたことないのですが…。」

「その時のヘラは超絶残虐破壊衝動モードでしょ?なら無理もないわ。そのモードになったらもう聞く耳も持たないし、理性が働かないの。そうなったら、ヘスティアを引っ張り出して呼ばないと収まらないのよ。ゼウスはそれを瞬時で察して、ヘスティアの領地へ駆け込んで連れて来るのよ。」

「…ゼウスは大神ですよね?」

「ええ、大神よ。アレでも。」

 

「ど、どうしたの?いきなり項垂れて…。」

「…………何で俺の世界にはヘスティア様が降臨してなかったんだ!いや、どこにいるんだ!」

「あー…多分だけど、まだ天界で寝ていると思うわ。」

「「「は?」」」

 

「寝ているとは…どういうことですか?」

「ほら、ヘスティアはグータラでしょ?ここは子どもたちに合わせているけど、天界では一度寝たら800年は当然ね。」

「「「……。」」」

 

「その…運が悪かったと言うしかないわ…。」

「あの…ヘラ様がヘスティア様のホームに居着くなら、許可しますよ?」

「…僕は本当に運がよかったんだ。」

「そっちの坊や…奢るから好きなものを頼みな。」

「……ああ。」




感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。