世界を渡る最恐最後の眷属   作:覇幻

26 / 76
26.女神

「何用だ…ヘルメス。去れ。」

「開口一番でそれかい!?…悪いけど、オラリオへ来てくれないかな?ヘラ。」

「断る。私は追放扱いされているはずだ。」

「ヘスティアのホームに居着くなら許可するってさ。」

「…何故だ?何故今頃だ?」

 

「ヘラ、貴女も知っているはずだ。神の鏡で見ただろう?」

「…【白兎の脚】。あの子は私の…メーテリアの子なのか?」

「そうさ。」

「……ヘスティアの眷属なら私は何も言わん。いや…今更私はあの子に合わせる顔がない。」

「…ベルくんは自分の血に流れる系譜を知ったよ。それを知った上で貴女に会いたいとのことさ。」

「あの子が?……………わかった。その前に、今は気になることがある。」

「何だい?」

 

「全滅したはずの私の恩恵が最近1つつながっている。15年間も眷属を作った覚えがないはずなのに、だ。」

「……それはいつのことだい?」

「一週間前だが?」

「……知っているよ、貴女の恩恵を持っている、この世界で唯一無二の子を。」

「何だと…?最後の眷属だったアルフィアは死んでいるはずだ!その感覚はアルフィアではない!むしろ…メーテリア寄りだ。」

「だろうね。」

「言え。」

 

「彼だよ…貴女の義孫のベル・クラネルさ。」

「馬鹿な!貴様も言っていただろうが!ヘスティアの眷属と!」

「訂正するよ。並行世界のベル・クラネルだよ、ゼウスではなく貴女に預けられたベル・クラネルさ。」

「は?」

 

「なん…だと。並行世界の私が…あの子を引取り…眷属に?」

「そうさ。」

「そ、その子はどこだ…?」

「ヘスティアのところにいるよ。…会いにいくなら今しかない、いつ消えるかわからないからね。」

「…何故、その子はこの世界にいる?」

「あっ…その、えーと。」

「言え。」

「ハイ。」

 

「貴様は馬鹿か?」

「ハイ、スミマセン!」

「はぁ…その子へ会いにいく。…この感覚はかつての【女帝】よりはるかに上だ。その子のレベルは?」

「14さ。」

「………は?」

 

「さらに彼は並行世界で大偉業を成し遂げたよ。ゼウスと貴女の子を全滅させた黒竜を単独で討伐、ダンジョンも単独で制覇したよ。」

「な、何だと!?」

「ただ…彼は並行世界の貴女によって洗脳させられ、オラリオを滅ぼし、英雄たちや神々を皆殺しにした。そのため、世界の敵となってしまった…。」

「なっ!何てことを…何てことをしたのだ!メーテリアの子だぞ!ふざけるな!あちらの私は正気か!?」

「彼が言うには並行世界の貴女はずっと超絶…ゲフンゲフン!自暴自棄状態にあったそうだ。半年前の貴女のようにね。」

「……それで14年間も生き延びたのか。いや…殺すに殺せなかったといったほうが正しいか。」

「会うかい?」

「会おう、会わなければならん。あちらの私ではないが、ヘラという名を冠する女神として責任がある。」




感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。