世界を渡る最恐最後の眷属   作:覇幻

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51.回想1

〜数十年前の天界〜

「ヘスティア、どうじゃ?」

「ダメだね、今は何も届かないよ。時間をかけて呼びかけるしかないね。新しいモードをいつのまに作ったんだよ…。」

「むぅ…ヘスティアでもダメかのう。」

「…事の次第はヘファイストスとヘルメスから聞いたよ。何故、ヘラのそばにいなかったんだい?キミはヘラの夫だろう?あの子を守るべきじゃなかったのかい?」

「無理じゃ…超絶残虐破壊衝動モードのヘラにはお主しか止められん。儂がいても焼け石に水じゃ。」

「はぁ…。よく彼は14年間も生きていたね?」

「そうじゃのう…。」

 

「ゼ、ゼウス!大変だ!」

「何じゃ?今の儂は憂鬱じゃ…。」

「ボクは二度寝したいんだけど…無理やり起こされて眠たいんだよ。」

「そんなこと言っている場合じゃない!冥界が攻めてきた!」

「「は?」」

 

「はーっはっはっはっ!ハデスめ!血迷ったか!」

「くくく…戦争。…狂乱だ。」

 

「はぁ…何故冥界が今来るのよ…。ヘラもひきこもっててずっと泣いているし…。」

「あんなヘラ、初めて見るわ…。」

「そうね……でも、【世界厄災】はヘラによって狂わされ、ヘラによって本来の性格を捻じ曲げられ、ヘラによって苦しんで死んだんですもの。自業自得よ。」

「やめなさい、アフロディーテ。彼を侮辱するのは。特にその二つ名は絶対に認めない。」

「私も同感よ。本当に手を下したのはロキの子の【剣姫】よ。あの子はその子の罪を背負ったのよ。」

「でも、事実でしょ?ヘラがあの子を育てたのは。」

「「……。」」

 

「でも、私は彼を祝福するわ。彼は怠惰を貪っていたオラリオの冒険者共を粛清し、忌々しい黒竜を討伐し、ゴミ溜めのダンジョンを制覇したんですもの。何がどうあれ、神時代最大の大偉業じゃない。」

「アフロディーテ…。」

「世界の敵?はっ!負け海豚共がブヒブヒ言っているんじゃないわよ!ふざけないで!彼の苦しみを理解もしないで!」

「貴女…。」

「調べたわ。ゼウスが送還された後に期限まで必死でね…。あんまりじゃない!」

「下界の子供たちは残酷ね…。まあ、少なくとも鍛冶関係は私からの神託で伝えているわ。」

「私もよ。」

「必要ないわ。期限ギリギリに世界の敵とほざいた負け豚どもを捕まえて、私が魅了させて塗り替えさせておいたわよ?」

「あらあら。」

「あんたね…。」

「私に感謝しなさい!オーッホッホッホ!」

 

「ああ、そうだわ。彼を称える碑をゴブニュと建設しているわ。」

「ええ、私もよ。その周りに私自慢の花の種を植えているわ。」

「足りないわ、ええ全然足りない。天界全神の名前を刻むのよ、ロキもフレイヤも。」

「ふふふ…貴女、もうすっかり彼のファンね?」

「そ、そんなんじゃないわ!ただ…ヘラによって復讐の走狗にされても、罪悪感と復讐に苦しみながらもただ前へ進む姿は美しかったわ…。」

「そうね…。」

「フレイヤもそう言っていたわよ?【猛者】や【女神の戦車】が死んでも「そう」と言って、あの子の絵をずっと眺めているわよ。」

「「え」」

「しかも1枚だけじゃないわよ?部屋の四方八方に多くの絵を貼って満喫しているわ。部屋を見て正直ドン引きしたわよ…。」

「「うわぁ…」」

 

「おい!来たぞ!」




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