「お義母様…よろしいのですか?」
「ベルがいない世界なんて考えられない。でも…復活できるなら私はすがりたい。」
「…わかりました。及ばすながら協力させていただきます。」
「ありがとう…。そこまで協力するのは何故なの?」
「貴女はベルさんによく似ていることと…魂の色が近いんです。」
「魂の色?」
「ええ、私が見たベルさんの魂は真っ黒でした。送還された後、彼をずっと見てきました。ヘラ様の洗脳が解かれた彼の魂は…透明でした。黒のメッキにすぐ塗りつぶされましたが。」
「透明…。」
「ベルさんの魂はあるべき姿へ戻さなければなりません。正直言いますと、ヘラ様が消滅させなかったら、私が捕らえてずっと愛でてました。」
「……えーと。」
「ふふふ、冗談です。」
「これがベル・クラネルの魂だ。」
「うわぁ…、よくかき集めたなぁ。」
「ああ、幸いヘラが消滅させた跡があったからこそ、集めやすかったさ。…苦労したけどな。」
「これ、元に戻すには難しいぞ…。」
「…タナトスは?どうなんだ?ハデス?」
「女王陛下の許可次第だ…。」
「いいわよ、解放してあげる。」
「…ああ、普通っていいなぁ。」
「そ、そうか。」
「それで、俺に何の用なんだ?」
「この魂を復元できるかい?」
「おいおいおい!何てひどいことを!誰がやったんだ!」
「「「ヘラ」」」
「えっ…。そ、そうか。それでこの魂は誰のだい?」
「お前を送還させた大英雄さ。」
「はぁ!?何てもったいないことを!大英雄って【ヘラ・ファミリア】だろ!?何でヘラが消滅させたんだ!?」
「あー、そこのところを説明しなきゃならないな。」
「…ということだ。」
「はー、なるほどね。…女王陛下はそれでいいんですか?」
「ええ、いいわよ。ベルが復活できるなら私は下界へ降りるわ。」
「了解です。…これは初めての難易度が高い作業だな。よしやるか!」
「…めちゃくちゃ難解だぞ。」
「ああ、狭い部屋に持ち込んで、モノクルかけてマスクをつけてピンセットでつなぎあわせているぞ。」
「これ、厳しくないか?」
「おい!三界のバランスがかかっているんだぞ!」
「静かにしてくれ!手元が狂うんだから!」
「「「サーセン」」」
「さて…お祖父ちゃん。義母さんのところへ案内して?」
「ぬぅ…。」
「ゼウス、諦めようよ。」
「そうじゃのう。」
「すぴー」
「「「………。」」」
「こちらの女神様は誰かしら?」
「困ったのう…。ヘスティアは一度寝たらなかなか起きないんじゃが…。」
「おい、どけ。貴様ら。」
「アルテミス!?ちょうどよかった!ヘスティアを起こしてくれ!」
「ああ、アフロディーテから聞いた。…同郷の神が貴女たち家族を苦しませてすまない。」
「いいえ。それで義母さんはこの部屋に?」
「ああ、ヘスティアを起こさないと入れん。おい、起きろヘスティア。」
「んあー…。あ、おはよう。アルテミス!」
「何故、お主はこんな時に寝られるんじゃ…。」
「いやー、じっとしているとねー。…それでキミはベルくんのお母さんかい?」
「ええ。義母さんはここね?どいてくれますか?」
「ん、いいけど。その前にキミに聞きたいけど、いいかい?」
「……どうぞ。」
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