世界を渡る最恐最後の眷属   作:覇幻

64 / 76
64.未知

「………。」

「ヘラ、まだそれを大事にしているのかい?ベルくんの服を。」

「……ああ、まだ拭いきれない。」

「本当にキミは優しい子だね、あれ?ベルくんがお祈りしているよ?こんな真夜中に?」

「む…?こんなに遅くにか?早く寝ないと明日に差し支えるぞ。」

 

「この前のはメーテリアくんの病気の回復でお祈りしていたね?」

「ああ、単なる風邪だった。ヒヤヒヤしたぞ…。」

「…あの時は慌ててディアンケヒトのところへ殴り込んで、ボコボコにし引きずってきたんだっけ?」

「些細なことだ。」

「……。」

「おっと、どんな願いを言っているんだ?絶対に叶えてやるぞ。」

「ほどほどにしなよ…。」

 

「ありがとうございます。ヘラ様…。」

「「!?」」

「今、この子の体を借りています…。」

「お前……記憶が。」

「嘘だろ…。」

「先日の邪神の件で、ヘラ様の神威により目覚めました…。それも…今、後数分で終わりでしょう…。」

「…すまない。」

「謝らないでください…。今、この子は十分に幸せです…。」

「そうか……。」

 

「ええ、先日の邪神たちは…ヘラ様が…?」

「いや、女神連合で裁いた。」

「め、女神連合…ですか…?」

「うむ、天界でお前のファンクラブがいてな。」

「えっ…(ファンクラブって何だ!?)。」

「もうほとんどの女神がお前のファンだ。」

「えっ……(はぁ!?)。」

「邪神共は、本体だけでなく領地も消滅させた。何万年後復活しても消滅するよう連合内で打ち合わせ済だ。」

「えっ………(打合せ済み!?)。」

「ああ、そうだ。天界でお前を称える巨大な碑があるぞ、ヘファイストスとゴブニュが合同で作った。」

「えっ…………(ヘファイストス様が言っていたことは本当だったのか…。うわぁ…恥ずかしい)。」

 

「安心しろ、ずっとお前を…お前たちを見守っているからな。」

「そ、そうですか。…ヘスティア様は、そこにおられますか…?」

「え?ボク?」

「…ヘラ様をお願いします!本当に本当に本当に!(過保護ぶりを何とかして下さい!)」

 

「あー…うん、わかったよ!…もう眠りなさい、そろそろ限界でしょ?キミは本当によく頑張ったよ。」

「ありがとうございます……。ヘラ様、いえお祖母ちゃん。僕はお祖母ちゃんを恨んでいない…なので、お祖母ちゃんはもう、自分を許してあげて下さい…。」

「……わ、わかった。」

「ヘスティア様…お祖母ちゃんをお願いします…。」

「わかったよ。おやすみ…ベルくん。」

「はい…おやすみなさい…、ヘスティア様…お祖母ちゃん…また…。」

 

「うわぁぁぁぁぁん!」

「よしよし…、こんなことってあるんだね。」

「うわぁぁぁぁぁん!」

「今は気が済むまで泣いたらいいさ。……あの子はこの時までキミを心配してたんだね。」

「うわぁぁぁぁぁん!」

「下界の未知って…すごいんだね、何十年たっても…。ヘラも自分を許してあげなよ?そうしないとあの子が報われないじゃないか?ね?…よしよし。」

「うわぁぁぁぁぁん!」

「最後に、またと言ってたじゃないか。あの子は…いつかきっとボクたちとまた会えるよ。」

「うわぁぁぁぁぁん!」




感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。