世界を渡る最恐最後の眷属   作:覇幻

69 / 76
if外伝:(別ルート)同世界線の「それは遥か彼方の静穏の夢 」3

「いたぞ!…黒竜のあの傷ついた姿初めてみるぞ。」

「何故、竜の谷からこんなに離れているんだ?」

「…ベル!片目が!」

「ベル、命令だ!こっちへ来い!」

 

「……お断りします。黒竜は僕が倒します…。」

「僕?」

「言葉遣いが…。」

「やはり洗脳が解けている…。」

 

「ふむぅ…。ザルド、ベルはどのぐらい強いんじゃ?」

「俺等と戦ったときはレベル7最上位…は?この味は…ば、馬鹿な!」

「やはりかのう…あの子、マキシムや【女帝】より強いぞい。」

「馬鹿な!この短期間で!?」

「おそらく…スキルだ。相手が復讐対象者で…強ければ強いほど、ベルは更に強くなる。」

 

「正解です…。そしてこいつで最後です。」

「!?やめるんじゃ!ベル!」

「爺?」

 

【生誕の憎悪、血族の仇、復讐のみが我が身の証明】

(カァァァァン…カァァァァン…)

「唱えるのをやめるんじゃ!ベル!お主が死ぬぞ!」

「貴方?」

「あやつ、黒竜で…最後の復讐対象で自分の命を賭けて終える気じゃ!」

「「「!?」」」

 

【愛はなく、情もなく、欲もなく。飛び交う悲鳴こそ我の喜び】

(カァァァァン…カァァァァン…)

「何だ…この鐘の音は?」

「まさか…詠唱と共に溜めているのか!?」

「くそっ!黒竜が暴れまわってて、近づけねえ!こちらはお荷物があるというのに!」

「アルフィア!呼びかけ続けるんじゃ!お主しか…あの子の肉親であるお主しか、あの子を止められん!」

「!…やめろ!ベル!やめるんだ!」

「……。」

 

【神々の罵倒、精霊の嗚咽、人の悲鳴、それこそ罪禍の証明】

(カァァァァン…カァァァァン…)

「くそっ!ますます激しくなって近づけねえ!」

「ベル!お前がそれをやる必要はない!私が…私達がやるからやめてくれ!」

「やめろ!ベル!」

 

【復讐に堕ちし我が運命よ、讃えよ。祝福せよ。】

(カァァァァン…カァァァァン…)

「この段階でもう魔力の臨界に入りやがった!」

「くっ…なら、無効化させる!」

「アルフィア!?」

【魂の平静】

「【静寂の…ガハッ!」

「なっ!小石を…アルフィアに。」

「ベル!何をする!」

「こちらの思惑を見抜きおったんじゃ…。本当に7歳児かのう?」

 

【代償はここに。罪の証をもって全てを滅す】

(カァァァァン…カァァァァン…)

「やめるんじゃ!お主の母、メーテリアはそれを絶対に喜ばんぞ!」

「やめてくれ!ベル!」

 

【轟け、聖鐘楼】

(カァァァァン…カァァァァン…)

【ヴィンディクティブ・アンジェラス】

 

「なんて魔力だ…え?」

「ミスリルの大剣に?」

(カァァァァン…カァァァァン…)

「二重チャージじゃと!?さっきの魔法をミスリルに吸収させてさらに溜めよった!」

「止めろ!そのチャージを止めるんだ!ベル!」

 

(カァァァァン…カァァァァン…)

「お断り…します。俺は…僕は…償いきれない罪を犯しました。」

「それは私達が背負う!だからお前はそれを止めろ!」

「…嫌です。こいつで最後です。こいつで…僕の復讐はやっと終わる。」

 

(カァァァァン…カァァァァン…)

「俺らは…あいつらはそんなの望んでいない!お前を犠牲にしてまでも、そんなの絶対に望まない!」

「そうだ!メーテリアは絶対に望まない!」

「…やはり貴方がたは僕の家族ですか…今更来ても遅いです。……早く来てほしかった!」

「「!」」

「ベル…。」

 

(カァァァァン…カァァァァン…)

「では……さようなら。」

「やめるんじゃ!」

「待て!ベル!」

「やめろ!」

「やめてくれ!」

 

「くっ…!何という光だ!」

「見えん!」

 

「くそ…すごい煙で見えん。」

「…気配がない。ベルはどこだ!?」

 

「やりおった…ベルのやつ。単独で黒竜を討ちおった…。」

「ベル…ベル!どこだ!」

「黒竜の魔石がない?ドロップアイテムは…黒竜の角と牙と胃袋…いや、女?」

「…まさか、大精霊アリアか?」

 

「う、うう…。」

「気がついたかのう?」

「貴方がたは…大神ゼウス様!?ヘラ様!?何故、このようなところに…。」

「私が説明する。」

 

「そういうことですか…。」

「そうだ…お主の分身であるアイズはあの子によって、な。…責めるなら私を責めろ。」

「いいえ…さっきから風が教えてくれています。アイズの暴走によって多くの命が失われ、それを止めようとしたのがあの子ということを。」

「「「!」」」

 

「…あの子は今、巨大な魔石を持って大きな都市…オラリオ?というところへ向かっているそうです。」

「…まさか、ダンジョンへ?」

「危険だ!何もないまま潜る気か!」

「いかん!オラリオへ早く戻るんじゃ!べルは黒竜で死ねなかった分、ダンジョンで死のうとしておる!」

「「「!?」」」

 

「一旦、お前は私の血を媒体にして顕現しろ。」

「かしこまりました、ヘラ様。!…先程、彼はダンジョンへ潜ったとの風が教えてくれました。」

「速すぎる…。」

「まさか最終階層へ?」

「早く行くんじゃ!儂らでは行けん。」

 




感想・評価をいただけますと、嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。