「!?」
「ヘラ、どうしたんじゃ?む…この感覚は……、ダンジョンを制覇したか。」
「ええっ!もう!?」
「……ベルが…死んだ。」
「「「なっ!…あの子が。」」」
「……何という大偉業かのう。現最強のファミリアを皆殺しにし、暴走した大精霊を殺し、我が子達が倒せなかった黒竜を討伐し、ここのダンジョンを制覇したか。しかも単独で。…天晴れじゃ!」
「やめてください!あの子は…それを望んでいません。」
「何故じゃ?喜ぶがいい、お主の眷属の仇をあの子が取ったのじゃぞ?」
「これを!喜べるというのですか!…私があの子を追い詰めてしまったんです!」
「だが、結果から見るとお主がベルを鍛えたことによって、黒竜討伐そしてダンジョン制覇を単独で成し遂げたんじゃぞ?」
「……結果から見るとそうでしょう。でも!私は!」
「もうよい。続きは天界で聞く。」
「え?」
「聞け!…このオリンポスの主神、ゼウスが告げる!【へラ・ファミリア】のベル・クラネルは、単独で黒竜を討ち、ダンジョンを制覇したという大偉業を成し遂げた!これにより、世界はモンスターの脅威に怯えることはなくなった!あとはお主ら、人類が紡ぐんじゃ!神々はこの一週間以内で天界へ帰ることを命じる!従わないものは神の座を剥奪し、天界から追放するものとする!以上じゃ!」
「貴方!?どうして!」
「儂らの役目を忘れたか、ヘラよ。」
「…っ!…わかりました。」
「なら、従うんじゃ。ということで…お主らがこれからこの世界を守り紡ぐんじゃよ。」
「わかったわ!…あの子は本当に死んだの?」
「……そうじゃ。」
「…なら、語り継ぐわね!あの子が黒竜を単独討伐し、ダンジョンを単独制覇したことをね!」
「…オラリオを滅ぼしたことについては?」
「え?アイズちゃんがやったんでしょ?ファミリアの抗争なんてよくあることだし!」
「団長さま、よろしいんですか?」
「いいも悪いもないわ!あの子が大偉業を成し遂げたなら語り継げないと!」
「はぁ…そうですね。あの小人族の名前はベルというのですか?」
「「え?」」
「「「え?」」」
「…お主ら、知らんかったのか?」
「え?だって、どう見ても小人族でしょ!」
「いや、あの子はヒューマンだぞ?」
「「「!?」」」
「馬鹿な…な、何歳ですか?」
「7歳だ。」
「「「!?」」」
「え?じゃあ、何!?オッタルさんもフィンさんも7歳児にけちょんけちょんされたわけ!?」
「事実じゃが、言い方がひどいのう…。」
「うわぁ…あいつらが浮かばれないぞ。」
「7歳…レベルはいくらですか?」
「自動更新していたから見れるわけないだろうが。」
「黒竜の時は恐らくレベル10以上はあったじゃろうな。」
「レベル10以上!?」
「何をどうしたらそんなに強くなったのですか…?」
「スキルだ。…私があの子の純粋な想いを捻じ曲げたせいだ。」
「…お主の罪ではない。ベルの想いが大偉業を成し遂げたんじゃ。」
「それでも…私の罪は消えません。」
「………。」
「戻ったぜ、爺。」
「すみません…間に合いませんでした。」
「いや、ご苦労だった…。」
「む?ザルド、ベヒーモスの毒はどうしたんじゃ?」
「…こいつが、全部背負いやがった。アルフィアの病も…アリアにかけられていた呪いも。」
「「なっ……!」」
「魔法で私達の状態異常をこの子自身に移したんです…自分への罰というように。」
「私達はそんなの望んでいなかったというのに……馬鹿な子だ。」
「何という子じゃ…。ステータスを公開せよ、ヘラ。大英雄としての軌跡を見るためだ。」
「わかりました…。」
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