その血が歩む道すじ   作:亞忌羅

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 なんで晴蓮くんが上から来たかって?そんなのカッコいいからに決まってるじゃないですか。
 と、まあメタ的な理由です。


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 なら話的にはどんな理由なのか……はですね、晴蓮くんが入ったのは真人の領域内ですので、界移廊(かいろう)で七海に同行した世界を通して辿り着いたのはいいんですけど、真人は七海だけを領域内に入れる事だけにして同行しているであろう晴蓮くんも悠仁君同様弾かれています。なので同行した世界と界移廊(かいろう)を使って移動した事で晴蓮くんの居る場所に矛盾が生じた訳になります。
 弾き出された晴蓮くんと領域内に直接入った晴蓮くんという起こりえない矛盾の衝突の結果、領域内には居るけれどもどこに居るのかは分からないので、領域内の外縁部で尚且つ上に居る事にさせられました。


百十二話

 目の前で繰り広げられる戦闘。イヤ、戦闘ですらなく一方的な蹂躙劇。

 晴蓮が展開した領域内で呪霊(真人)は雨霰と降り注ぐ矢玉や巨大な剣をただ逃げ続ける事しか出来ずにいた。

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「すげぇ……これが、特級呪術師」

「虎杖君。私は教職だはありませんが君に一つだけ、授業をします」

 

 七海から声をかけられ「何がっすか?」と咄嗟に返してしまい、七海の眉がピクリと動かすが自制して、「確かに領域は呪術師が目指す頂です。ですが、誰も彼もが至れる場所ではありません。ソコは勘違いしないように」と説明する。

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 !? なんだ、(呪霊)未来(世界)が変わった? 来るのは呪……ッ! しまった! こうなると裏目に出る! 

 

 動きを止め上を向くと外殻に亀裂が入り一つの影が見えた時には外殻が砕けていた。

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 クソッ! ソレは遠い未来(世界)の筈だ! だから此処で(呪霊)を確実に祓うために閉じ込められる様に内の耐性を上げた! 

 

外は、脆い!! 
 

 

「は? へ? 何が起きて……」

「(加茂先輩の領域の外殻を破壊した!? あり得ない、先輩の領域の外殻は固い筈……先輩の領域には必殺が無い代わりに先輩の領域の必中は領域内から出る事が出来ないレベルで作用する。

 待て……あの呪霊は逃げ回っていた先輩の領域内で逃げ回るなんて事は不可能に近い、先輩の領域は戦闘を強制(必中)させる。

 先輩は此処であの呪霊を祓うつもりだった、だから戦闘を強制(必中)にしない代わりに内側の耐性を上げた。そうしていたのは外から敵が来ない(・・・・・)と分かっていたから内側の耐性を上げた。

 でも……先輩が知っている未来から変わった? だとしたら来たのは呪霊!!)虎杖君! 戦闘準備を!」

「ウスッ!! (なんか来る、師匠が読みきれてなかった一手がきたんだ)」

 

 二人が即座に戦闘へと入れる様に姿勢を取ると、黒い外殻が砕けていき呪霊・真人の隣に深雪の着物らしき衣服を着たナニかが降り立った。

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「先輩! 後ろに!」

「三十秒でいい! 持ちこたえてくれ!」

「分かりました」

「了ッ解!」

 

 言うが早いか虎杖は既に影へと積めよっており、拳を振り抜く……が、冷気が広がり寒さを感じ取ると拳の先には透き通った壁が有り、虎杖の拳とぶつかり合い甲高い音を響かせる。

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「いっ……冷ッた! 氷!?」

「独断専行は死にますよ、虎杖君」

 

 虎杖を回り込む様に影……呪霊へと向かい虎杖が殴った氷に術式を十劃呪法(とおかくじゅほう)を行使した鉈の一撃を入れると氷は砕け、その隙を虎杖は見逃さずすぐさま接敵(せってき)し、殴り掛かる。

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「(攻撃してくるまでが速い、戦闘センスが高いわね油断出来る相手じゃない。

 それにもう一人の呪術師も阿吽が如く息を合わせて入れ替わる様に攻撃をしてきた上、私の氷を容易く砕いた………そう言えば真人が言ってたわね、布を巻いた鉈で壁を壊した呪術師が居ると。

 それなら術式なのは確かね)」

 

 虎杖と七海を観察・思案していると奥から「考え事か? 死ぬぞ」の声と「〈百斂(びゃくれん)鉄血:(てっけつ:)裂血球繰弾(れっけっきゅうそうだん)」が聞こえると、鉄分を多量に含んだ赤黒い血液の弾丸を新たに来た呪霊に放つ。

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「ッ! (領域で術式が焼き切れている筈なのに! 術式の回復が速い! なんて速さ……)」

 

 僅か三十秒での『領域展開後から術式の焼き切れ』からの回復。生得術式の最終段階であり、呪術戦の極致の領域展開を発動した直後は『呪力が激減』する。

 領域は術式そのものや脳にも大きな負担がかかり領域を解除した、または領域が消滅した直後は術者の術式が焼き切れてしまい、しばらくの間術式はほぼ使用不可。

 だが、『術式の焼き切れ』は故障というよりはオーバーヒートに近いため損傷している部位が存在せず、術式そのものを治療して短縮することは不可能なのだがーー。

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 呪霊? だが通常の呪霊じゃない………可能性は……火産霊(ほむすび)と………イヤ、考えるのは後だ。

 

「やぁ新入り君。邪魔をするとか教育がなってないね」

「呪霊と呪術師は呪い合ってなんぼでしょう? そこに横槍も邪魔もないじゃない」

「うん確かにその通りだ。だから死ね〈百斂〉鉄血:(てっけつ:)剃血姫刀(かみちひめのかたな)裂血切斬舞姫(れっけつきりきりまいひめ)

 

 手中で血液を圧縮・凝縮し刀を作り、一振すると血が飛び散り無数の赤黒い刃が生成され呪霊を襲うが、「氷盤(ひょうばん)」の言葉と共に板状に凍った氷が生成される。

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「氷か。君……何?」

「……『誰』、じゃないのね」

「面白い事を言うね君。

 呪霊は現象だ、一人とは呼ばない一体と言うんだよ。僕は呪霊を『誰』とは言わない」

「あら酷い。呪霊差別よ、ソレ」

「ははは……莫迦を言う。

 呪霊に差別もクソもないだろ、人間(・・)ぶるなよ呪霊ごときが」

「そう、やっぱり人間は醜い(みにくい)生き物ね。そんな貴方に名乗る名前は無いわ」

「意志疎通の出来る呪霊は珍しい、だからラベリングして飾りたかったけど……まあいいか。呪霊、一欠片も残さず祓ってあげるよ」

「そんな事言われるととても怖いわ。だから、逃げさせてもらうわね」

「させるとでも?」

「押し通らせてもらうわ」

 

 推定氷の呪霊の腕が斬り飛ぶのと同時に晴蓮達を囲む様に氷のドームが晴蓮達を取り囲んだ、すぐさま氷のドームを七海が壊したが、その時にはもう既に推定氷の呪霊と継ぎ接ぎの呪霊……真人の姿は無かった。

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(ささめ)

 

 虎杖と七海は周囲を警戒しいる中、晴蓮は名前を呼ぶと、晴蓮の背後からスゥっと真っ白な着物を着た女性が立っていた。

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「『聞かれる前に言うわ、さっきのはお前様が思っている通り呪霊よ。発生源は(わらわ)と同じ……いいえ、スケールと対象が違いんすね』」

「雪女のお前とか?」

「『(わらわ)は『雪の中で行き倒れになった女の霊』や『雪山で死んだ者の亡霊』。

 或いは『稚児を連れて現れる』産女、『稚児を増やすために子供を攫う』何か(・・)

 雪の中で死に化けて出てくる妖しきモノを見た者、稚児を雪山に連れ去った雪の化物を見た。

 人々は雪山に、吹雪の中に化物が居ると思い、それらを人達が話しあい次第に噂となり、噂は流れに流れ雪山には女の姿をした何か(・・・・・・・・・・・・)がいる。そう言い伝えられ、『雪山には雪女なる化物(妖怪)が住んでいる』と、人々は思い信じた結果『妖怪・雪女』が生まれんした。それが(わらわ)の正体。

 さっきのは(ひょう)や凍結・氷結、氷による災害、()そのものを恐れ生まれんした存在(呪霊)(わらわ)以上の化物でありんす』」

(ひょう)や凍結・氷結……氷による災害、氷への畏怖から生まれた呪霊か、やっぱり火産霊(ほむすび)と同タイプの呪霊だな。

 確か火産霊(ほむすび)も人が火を畏怖する感情から自分が生まれたと言っていたな。

 ………そうだな、自然呪霊とでも呼ぶか、分かりやすいし」

「『その言い方、ある程度は予想がついていたのね』」

「まぁ、それなりにはな」

「『まあ怖い人でありんすね』」

 

 晴蓮と晴蓮の式神、雪女の(ささめ)と二人で真人を連れ去った推定雪の呪霊を話していると、虎杖と七海が寄ってきて虎杖が「うわっ、えっ、誰この人!? どっから来たの!?」と叫び、それにたいし七海が「加茂先輩の式神です、確か仮想怨霊……妖怪でしたよね」と聞いてくる。

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「うん、彼女は仮想怨霊(妖怪)(ささめ)、雪女だ」

「『初めてまして、(わらわ)は『妖怪・雪女』。名前は(ささめ)よろしゅうね』」

「妖怪って本当にいるんだ」

「呪術界では仮想怨霊と呼ばれてるね、実在しないものに対する負の感情が呪いとなって生まれる、例えば『口裂け女』とかが有名かな。

 多くの人が恐怖のイメージを抱くものからは仮想怨霊が生まれやすいんだ」

「はー、呪術ってなんか凄いっすね」

「呪術の世界はなんでもアリさ、事象や現象・言い伝えや伝承が力を、畏れを抱かせ負の感情が生まれ、負の呪力が集積・蓄積して呪霊や怨霊が生まれ、その結果が妖怪と言う形で生まれる。(ささめ)ありがとう助かったよ」

「『お気になさらず、(わらわ)はお前様のためなら苦ではありんせん。

 お前様との間に稚児(ちご)が出来ればそれで良いのでありんす、妾《わらわ》はいつまでも……お待ちしておりんす』」

「ははは、そうだね。いつか出来ると良いね」

「『では、(わらわ)これで失礼いたしんす』」

 

 雪女、(ささめ)がとんでもない爆弾発言は七海の耳に届いており、目を丸くして驚いていた。

 ━

「(呪術は、なんでも……アリ………。なんでも?)!! なんでもアリ! 師匠」

「うん? どうかした?」

「呪術はなんでもアリなんですよね! アイツ、順平(じゅんぺい)

 あの呪霊が順平(じゅんぺい)に呪術を使って改造したんだ、呪術がなんでもアリならーー」

 

 吉野順平(よしのじゅんぺい)は七海の指示で虎杖が監視していた推定呪詛師、彼は真人の術式で肉体()を改造され術式が使える様に成った。

 そして、吉野順平(よしのじゅんぺい)は……真人の手で肉体()を改造され呪体となり、死んだ。

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「……確かに呪術はなんでもアリだ。でもね悠仁君、あの呪霊の術式で改造された人間は……()人間になる。つまり、彼の肉体()は戻らない、治せない(直せない)

「そん、な……五条先生から聞いたんだ! 師匠は『最優』の呪術師だって、だから師匠ならーー」

「確かに僕は呪術界で『最優』と呼ばれてる、でもね悠仁君。僕であっても、僕以外の呪術師であっても出来る事と出来ない事がある。

 それは彼の(肉体)が歪んでいるからだ、彼を直す(治す)のは不可能だ、魂がもう……死んでいるんだよ」

「それじゃあ、順平(じゅんぺい)は、もう……」

「諦めるしかない。間に合わなかった僕の責任だ、もっと早く来れてたら助かっていたかもしれない。ごめんね悠仁君」

「師匠……謝らないでください、師匠は何も悪くない。俺がもっと早く順平(じゅんぺい)の変化に気づいてたら助けられたかもしれない。

 もう少し早く気づけたら順平(じゅんぺい)の母さんの凪さんも助けられたかもしれない。俺がもっと、早くに……」

「……そうか、ならさ悠仁君。僕と君で二人の死を背負おう、二人の命を忘れないであげよう。

 僕と君で一緒に背負おうか、彼らの事を」

「………ウス。俺、忘れません。

 俺も、背負います順平(じゅんぺい)順平(じゅんぺい)のお母さんの……凪さんの事を」

 

 晴蓮と虎杖は二人の死を、命を共に背負う事にした。呪術界で呪術師も非呪術師も簡単に死ぬ、非呪術師は気づかない内に呪霊の被害を受け死ぬ。

 呪術師は任務で死ぬ。一つは想定していた等級とは違う呪霊に会い死ぬ、もう一つは同じ等級であっても油断をすれば容易く死ぬ。

 呪術師は母数が少ないのに死亡率が極めて高い、呪術師は人知れずに、そして非呪術師を守り死んでいく。彼ら呪術師は強いが同時に弱い者達の集まりでもあった。

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「世界は生きにくいんだ、世界は想像以上に非情で、無情で呪いに満ちている。

 だから僕達呪術師は背負い続ける、呪術師で居続ける間は他者の死を被害者の命を背負い続ける、本当に、イヤになるほど優しく無い」

 

 晴蓮の呟きが、優しく無い世界に消えていく。

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「てな事がありました。では悟君、傑君。何か質問はある?」

「自然、呪霊………」

「ハルの式神の雪女が言ったんだよな」

(ささめ)曰く『氷への恐れた負の感情』から生まれた呪霊との事だ。

 それと、僕の推測でしかないけど推定氷の呪霊は特級呪霊だと思うよ」

「特級……そんな呪霊は高専に登録されてないな、最近生まれた呪霊か?」

「流石にそこまでは分からないよ、でもまあその可能性が高いのは事実だね」

「そっか。ん? ……じゃああの時の呪霊も自然呪霊ってヤツになるのか」

「あの時?」

「火山頭の呪霊が待ち伏せしててさ、んでソイツがさハルが言った様に呪霊のクセにちゃんとコミュニケーションが取れたんだよね、その上であの呪力量からすると特級だね。

 でもさ、ソイツ弱かったんだよね、だから悠仁に領域を教えようと思って連れて行ったんだ。

 それで知ってる事吐かせようと思って手加減して頭だけ残したんだけど、違う呪霊が来て頭持ってかれちゃったんだよね」

「悟、何やってるんだ」

「アッハッハ、やっちゃった。許してちょんまげ」

「五条、後でゲンコツだ」

「え"っ」

 

 あまりにも軽薄な謝りかたに全員がタメ息を吐き、少し睨むも「まあコイツだからあり得るか」と、妙な納得出来てしまう事でもあった。

 ━

「学長のゲンコツは後にして、頭を持っていった呪霊の見た目はどんな感じだった?」

「んー、来てすぐ逃げたからあんまり見てないけど、花畑? が出来て一瞬だけど戦意が削がれてさ、その隙をつかれて頭持ってかれた。

 俺んとこもハルんとこも二体の呪霊が居た、しかも両方とも違う呪霊、となるとこの四体の呪霊共は徒党を組んでるかもね」

「五条、お前は観察をする事を覚えろ」

「無理だって学長、一瞬だったんだよ? それに変な呪霊が花咲かせたら、こう……ほんわか? したんだよね。その隙に持ってかれた」

 火山頭の呪霊と花を咲かせる呪霊か、さしずめ木の呪霊ってところかな。現段階で推定出来る自然呪霊は僕が見た(視た)推定氷の呪霊と建人が見た(肉体)を改造する呪霊、そして悟君が見た火山頭の自然呪霊………火? イヤそれは火産霊(ほむすび)が居る。他の可能性、火山……山岳信仰か? だから頭が火山に? ……安直すぎるな、だが可能性は高い。火山……。

 

「悟君」

「んあ、何?」

「その火山頭ってどんな呪術使ってた」

「あー、ハルの火産霊(ほむすび)に似てたけど……どっちかつーとありゃマグマだな」

「マグマ、か」

「何か分かった?」

「少しだけね」

 …………マグマ、か。あり得そうな線だな、じゃあ取り敢えず火山頭はマグマの……マグマ? 確かにマグマは高温高圧の場所で岩石がドロドロに溶けた液体だ、岩石? 岩石………地面……山じゃない、地面だ、大地への恐れの負の感情から生まれた自然呪霊の可能性が高いな。推定大地の呪霊とでもしておくか、最後に悟君が見たと言う花を咲かせる呪霊だけど…………花、草木……無くはない、か。なら推定草木の呪霊とでもしとくか。

 断定は出来ないのがもどかしい…………視えるか? 視てみるか…………。

 

 一人黙っていた晴蓮がいきなり机を叩き出し「クソッたれが」と叫んだ。

「うお! ハル、いきなりどした」

「加茂、未来(世界)を視たのか」

「最初は僕も悟君と同じ様に呪霊共は徒党を組んでいる、或いは傑君と同じ呪霊操術の術師なのか、僕とは違う、『ちゃんと』した調伏型の式神使いなのかを考えました。

 誰かの指示か呪霊共の自己判断かでも変わってきます」

(れん)、自己判断だったらどうなるんだ」

「呪霊は基本的には本能、無意識でやりたい事しかしない。だけど、悟君の言う通り呪霊達だけで徒党を組んでるいるのだとしたら、その呪霊達は人間の様に考え・行動が出来る事を意味する。

 危険度は特級どころじゃない、僕達呪術師の等級と同じ条件……自然呪霊は『単独での国家転覆が可能』な呪霊である事を意味している。

 実際に火の呪霊である僕の式神、火産霊(ほむすび)だってやろうと思えば単独で国家転覆が出来る、そんな呪霊だ。だから呪霊だけで徒党を組んでいるのか、いないのかを知りたかったので未来(世界)を視ました」

「特級……そんな呪霊は高専に登録されてないな、最近生まれた呪霊か?」

「それで、何が視えた」

「呪霊と呪詛師が結託して何かするんだろうと思っていましたが、それ以上に最悪な未来(世界)が視えました」

「最悪な、未来(世界)だと? 何が分かった」

「………今話していた呪霊達が高専を、京都姉妹校交流会に襲撃してきます」

「なんだと!!」

「さっきまでは呪詛師が絡んでて欲しいと思ったのは初めてでしたが、それさえも悪い意味でも絡んでいます」

「つまり、呪詛師が首謀して高専を襲うと言いたいのか」

「はい」

「ガッデム!!」

 呪詛師、か。九分九厘アイツだと思うけど……まだ違う可能性は有る。決めつけて対策を考えるのはまだ早いか。

 

「その絡んでる呪詛師ってさ、あの時の呪詛師(飛頭蛮)の可能性は?」

 

 家入の言葉は晴蓮と甚爾以外がハッとし晴蓮を見る。

 ━




 考察やらで出てくるヤツを参考にしたので当作品には陀艮(だごん)はいません、その代わり違う呪霊が発生しました。海が有るなら氷が有ってもいいよねって感じで生まれました。
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