さて、肉体鍛練のためには天与の暴君を引き入れる、しかしいくら早くても数年後になる、なら今は術式の解釈を拡大し術式の拡張……か、ふぅーヤりますか。
書庫に行ってみるか……今の歳で覚えられるかなぁ。
加茂家の、尚且つ直系の長男として生まれてしまった俺は波乱万丈な人生なのは決まっているも同然。
しかも腐ったミカンを多く排出している家系でもあるし、羂なんとかさんとか言う黒幕とも繋がっている家らしいし、マジでクソ、クソオブクソ、マジで逃げたい、でもこの家に生まれた時点でもう逃げれない、ならとことんまでやりきるしかない、俺が生き残るために、何をしてでも、覚悟を決めろ俺。
ふぅ、よし今は術式の事を深く知ろう、俺の生得術式は相伝術式の原型の一つらしい。
父親が言うにはだが、喜ばしい事ではあるが手放しで喜んでばかりではいられ無いとの事。
理由は単純この術式の記録が少ないからだ、失われてしまった……と言う訳では無いらしいが、その詳細は不明、そして……もう一つの喜べない理由、それは……
生まれた時から、天に縛りを課せられた悲運の呪術師、それが俺だった。
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今現在で判明している天与呪縛は三つ。
目が完全に見えない、光の一筋さえ全く見えない。
痛みを感じないのだ何も、何一つ。どんな怪我だろうが感じない、試したが無いから分からないが、恐らく腕がひしゃげようが、それこそ千切れようが何も気付かない、何も分からないだろう。
前二つに比べればまだマシだが、これが結構キツイキツイ、ただ鈍いだけ。鈍いだけだが鈍くて味が薄いと殆ど分から無い。
全く分からないわけでは無いが、薄いと何か感じるなーレベル、かといって味を濃くしたりすれば体に悪いだとかで薄くさせられる……だから食事が旨くない、旨くないと楽しくない、楽しくないとつまらない、俺にとって食事はある種の苦行だ。
それなら辛くする? これも意味はない、辛みは味覚、味蕾ではなく痛覚で感じるモノ、そして俺は無痛症……つまり、辛くしてもなンにも意味がない、やはり食事は苦行だ。
はぁ、二度目の生は何もかもが味気無い、モノを見る楽しさも、本心から旨いと思える食事にありつきたいモノだ、それかただ単に味が濃い食べ物と言うだけでもいいから食べたい……願わくば、叶うのならばいつか旨いと言える思えるモノを食べたみたいな。
一度で、一度でいいからキレイな花を見てみたいな、生きよう、生きて生きて何がなんでも生き抜いて魅せるそして――
幸せになるんだ呪術師としての幸せではなくただの人間として。
一人称だらけ、私は三人称の書き方ががわからない