その血が歩む道すじ   作:亞忌羅

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ようやく晴蓮の生得術式の説明会。


四十四話

 

「まずは順転の事から話そうか」

「そっからなの?」

「悟にも順転を詳しく言ってないからね」

「マジかよ、ソコも言ってねぇのかよ」

 小難しいからね、この術式って。それに……ねぇ。

 

「さ、話を戻そうか、僕の術式『血漿術式』の本質は分離だ」

「分離ってナニを分離すんだよ」

「そりゃ血液に決まってるじゃん、加茂の相伝は血液に関するからね、であれば当然、僕の術式も血液を操るのさ」

 

「でもさハル、ハルの術式赤く無いじゃん」

「ソレが僕の術式さ、血液を分離させ血漿と呼ばれる血液成分を操る、ソコでようやく『血漿術式』として成立する」

 ホントにややこしいよね、この術式。

 

「めんどくせ」

「だよねぇ、ホントに面倒くさい。でもだからこそ拡張のしがいもあったし」

「どのヤツが拡張術式なワケ」

「……今まで使ってたヤツ全部」

 俺めっちゃ頑張って拡張した。

 

「はあ!? アレ全部!? 拡張したヤツ!? そんなんありかよ」

「できてるからねぇ、アリなんじゃない? それに頑張ったからね、順転って扱いづらいくてねぇ」

 

「いくら頑張ってもあんなに作れねぇよフツーは、それに順転だと扱いづらいってどーゆー事だよ」

「血漿って言うのは複数の物質でできてるんだけど、多すぎて逆に扱いづらいんだ」

 医学書読んだけどマジで難しい、理解できん。

 

「多いってどれくらいあンの?」

「八種類だね、コレ一つ一つを別個に認識して操るからねー順転って、マジでメンドイだなコレが」

「多すぎだろソレ」

 ホントそれ、沢山あれば良いってワケじゃないっての。

 

「ハルはさ、術式順転は使えんの?」

「……まぁ、そりゃ一応はね、スッゴい扱いづらいけど」

「どんな事できンの、ハルの順転」

「んー、ある種の身体強化……で、いいのかな?」

「フィジカル上げるだけ?」

「んー……まぁ、簡単に言えばそうなるかな」

 強化と言えば強化だし……間違っては無いよね。

 

「ソコで、だ。そんな面倒くさい順転を使うくらいなら拡張しちゃえって考えたのさ」

「そんであんなに拡張術式作ったと?」

「うん。それに僕の術式は拡張性が高くてね、と言うよりはおそらくだけどこの術式は拡張前提だろうね。

 さっきも言ったけど僕の術式順転の本質は『分離』だ、つまり、一つのモノを二つに切り離す」

 まぁ、俺の術式は反転術式在りきの生得術式だろうけど、何せアレだし。

 

「拡張在りきの術式だとして……切り離してもさ、あんな風に成らなく無い?」

 

「ソコは自由な発想力と柔軟な解釈さ、僕の術式順転『分離』それによって発生する八種類の物質。

 そしてそれらを骨子に拡張していった、例えば脂質は脂、脂なら燃えるつまり血漿の一つである脂質は燃えるモノである……みたいにね」

「いや、無理があるくねソレ」

「ソコを通すのが自由な発想力と柔軟な解釈さ、僕たち呪術師はデタラメな存在なのさ、なら扱うモノもデタラメで在ってもおかしくは無い」

 

「……ソレができんのハルくらいだって」

「呪術師の頭は固いからねぇ、もっと柔軟になれないのかね」

「んじゃ他のヤツはどうやってんの」

 

「んー、血液は冷凍保存できる、なら呪力で血液を凍らせる事もできるのでは? って事でやったら凍る(血漿)できたし、後は血漿には血液凝固因子と言われる血液を固まらせる物質が有る、つまり血漿は固められる、硬く固められれば剣にも盾にもできるのでは? と考えた結果、質量の在る拡張術式が完成した。ほら、悟も見たことあるでしょ? 僕の盾、アレもこの拡張術式だよ、ついでに言えば堅さの段階もあるね」

 

「えー……ナニそれ」

 難しいよね、自分で言っててもワケ分からん。

 

「悟、もっと柔軟に考えようよ? 術式なんてモノは連想ゲームさ、連想ゲーム」

「術式Aは術式A'と考えられるなら術式A"は術式A^になる、つまりこの術式はAAじゃん。はいできた拡張術式AA」

「そんな簡単にできねぇよ」

「何故できない」

「でも、ハルってさやっぱりデタラメだよね」

 嬉しそうに言うね、君。俺としては複雑だけど。

 

「じゃー、次は術式反転にいこうか」

「おっ、やっと反転の話し?」

 何故そんなに楽しそうなのか、まあ気になってたんだし、こんなもんか。

 

「分かりやすく、順転が分離ならその反対は融合や混合・統一になる、と僕は判断した。

 だから呪具を呑み込んでも胎内で混合して融合し統一する、その過程で呪具が有する毒も含めた一切合切取り込む事ができると解釈した、そして取り込んだ毒は順転で分離する……と言った感じだね。

 なので身体に影響と言うか負担は無いかな。

 さらに言えばあの宝玉は今僕の肉体と完全に融合してるから身体のどこからでも宝玉内の呪具を取り出せるね」

「ほら」と手の中から金剛杵を出現させる。

 

「よく分からん、んで肝心の宝玉はどうやって出すのさ」

 そんな一言終わらないでよ。

 

「ああソレはね、一度融合した肉体から順転で分離させてそのまま吐き出すだけだね」

「だけじゃねーよ、出すとき呪具の毒はどーなんの」

「ソコはほら、僕は『最優』だからねどうとでもできるさ。兎に角、僕の体には何一つ悪影響は無いよって事、OK?」

「んー。まぁ、そこはオッケーにしてあげる、次はハルの術式反転はナニができんの?」

 あー、ソレきになるよねぇ。

 

「んー、そうだねぇ……順転は分離させ体外で操るのであれば、反転は分離させたものを体内で操る。て感じ?」

 ハルはいったいナニを言ってるんだ……ああいや、考え方としては間違って無いのか? 

 

「ソレでナニができんのさ」

「んふ、他人を操れる」

「はあ!? ナニそれ、他人を操れるってナニ!」

 あっはっはっは、驚くよねー。

 

「事実できてるし、僕の術式反転はそんな代物なのさ」

「……オレには使って無いよね?」

「今のところはね、悟がナニかしない限りするつもりも無いよ」

 

 悟はニコっと良い笑顔で「なら、今もこの先もナンも問題ねぇな」と朗らかに笑った。

 ━━

 

 




晴蓮くんの術式とてもめんどくさいし色々と矛盾が発生してる。
術式説明とかもうやだ。
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