その血が歩む道すじ   作:亞忌羅

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ある人物の悩み。


四十六話

 

 「加茂の麒麟児、どうしたものかね。このまま放っておけば間違いなく私の障害になる……かといって今手出しするのは難しい、やはりこちら側に来てもらうか、奇しくも加茂の人間こちらに引き入れるのは容易いか?……イヤ、無理かな五条のアレが傍にいる、五条だけじゃない禪院も最近は近くにいるみたいだし……やはり殺すか?最近、面白い術式を手に入れたことだし、突っついてみるのも一興かな、となれば善は急げだね」

 

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 総監部に呼び出されるとは最悪だ、それにイヤなモノも視たし……おそらくはソレ関係……あとはあの時の変人も関係あるのか?……ナニをする気だ、ナニを考えてる、後で視ておくかそうすれば対策を練れる。

 

 〖急な呼び出しすまないね〗

 そう思うならしないでいただきたい。

 

 〖これは喫緊の事でね〗

 そうしたのは誰なんでしょうね、気になりますので詳しく、包み隠さず教えてくれませんかねぇ。

 

 〖そしてコレは君にしか頼めない事でもあった〗

 どうだか、アンタら(腐ったミカンども)が何者かと繋がりがあるのはしってるので教えて欲しいですね。

 

 〖然り、今回の呪霊祓除は君にしかできないのだ〗

 俺にも都合があると言うのに、コイツ(腐ったミカンども)らにはいい加減にして欲しいね。

 

 「それで……僕にしかできない祓除とはいったいどの様な呪霊なので?」

 

 〖残念ながら、どの様な呪霊なのかは判明されていない〗

 なんとも雑なお仕事で、たまには分かってから依頼をくれませんかね、皆様方(腐ったミカンども)

 

 〖だからこそ『最強』ではなく『最優』の君に任せたい〗

 物は言いようだな、脳足りん(腐ったミカン)どもが。

 

 〖よって、特級呪術師・加茂晴蓮。君には仙台に現れた正体不明の呪霊の祓除を依頼する〗

 仕事をする気が無いならご隠居していただきたいものだ、老害(腐ったミカン)どもには。

 

 「承りました、本日午後すぐに現場に向かいます」

 〖頼りしているぞ、加茂晴蓮よ〗

 〖問題無かろう、彼であれば〗

 〖然り、期待しているぞ〗

 〖いい報告を待っている〗

 「お任せください、この加茂晴蓮。見事祓ってみせましょう」

 クソ(腐ったミカン)どもが後でちゃんと、お話し(・・・)してもらおうか。

 

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 「はぁ……俺が視たヤツなのかは分からんが、何者かが関わってるのは分かった……だからといって今すぐナニかができるワケでも無し、はぁ……やる気でねー。しかも独りで行けってさぁ、ナニか在りますよって言ってるようなもんじゃん。

 にしても悟ブチギレてたね、当然っちゃ当然だろうけど……帰ったらかまってあげないとね。

 それはそうと、キナ臭いなぁこの依頼ナニをさせる気なのか、ねぇ黒幕気取りの変人さん……お互い楽しみましょうか」

 尻尾を掴めるか、切られるか……ハッ!掴んでやろうじゃねぇかクソ野郎が。

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 宮城県:仙台市・某所。

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 街から遠く離れた森林の奥、総監部の話では沼があり、ここ数年で数多くの行方不明者や変死体、怪死体が発見された、尚且つ近々でも変死体が何件もあったと……状況を鑑みれば呪霊の仕業で間違いないかな……それに、俺が調べた限りではココは有名な心霊スポット、こういった場所って色々と面倒なんだよね。

 

 「しっかし、ホント好きだよねーこういうところ来るの……何で行こうとするのかね一般の方々は、気が知れない」

 もっとも……何も知らないからこういった事やるんだろうけど、こっちとしてはいい迷惑だ、はてさて、ナニが出るかなっと。

 

 

 手に持つ杖で地面をつつき呪力を巡らせ周囲を探る、するとそれぞれ違う場所から大量の呪力反響が反ってくる。

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 「……呪霊か?にしては反ってきた呪力がおかしい、経験したことが無い呪力だ。チッ、これは一筋縄じゃいきそうに無いね、腹が立つ……ふぅ、気合い入れてヤり(祓い)ますか」

 

 木々はざわめき陰鬱な気配が漂う森の中、晴蓮は目的の沼に向かう、そのさなかに複数体の低級呪霊と遭遇し祓ってきた。

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 「何だこの呪霊は……嗅いだ事が無い、蠅頭に似た匂い《呪力》だがどこか違う、この森でナニがおきてやがる、クソ(脳に蛆の湧いた阿呆)どもめナニ考えてこんなとこに僕を寄越した……ナニが目的だ?それに視た未来も世界もクソッタレな事になってた、はー……まずはザコどもを一掃するか」

 

 〔汗孔噴血〕鉄血:裂血球繰栓弾(てっけつ:れっけっきゅうそうせんだん)

 

 晴蓮は凝血棍を空に向けると複数個の血球が上空まで飛び上がり雨の様に降り注ぐと大量にいた呪霊の匂い(呪力)が消失した、しかしそれでも残った呪霊がいる。

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 「残ったのは一級以上それが数体……おかしいなコレは特級案件なのに特級呪霊の呪力が全く匂わない……よほどの隠密性の高い呪霊、或いは秘匿性の高い結界を使える……どちらにせよただの呪霊では無いのは明らか。

 ハッ、ますます面倒な事になってきたね、どこかの誰かさんはよほど僕に興味があるらしい、ホントにいい迷惑だ、会ったら最低でも一発はぶん殴ってやろうか」

 

 まずは残った仮定一級呪霊を全て祓って(殴って)から特級の発見・祓除した後はココの調査をした方がよさそうだ。

 

 

 朽ちたあばら屋の近くにいる一体の一級呪霊、見た目人の姿をしているが、その様相はカエル人間と言うしか無い有り様だった。ソレは「グェグァ」等と叫び晴蓮に近づいてくる。

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 「フン!ザコは引っ込んでろ」

 〔凝血棍:換装〕血太刀:シン・巌流〈垂月(すいげつ)〈颪三連〉(おろしさんれん)

 

 空高く呪霊を斬り上げ流れる様に三連突き繰り出す、呪霊は断末魔の叫びを上げながら消える。

 

 「……コレが呪霊、ナニか、ナニかが違う、確かに匂い(呪力)は似てはいる、似ているがナニかが違う……僕の知る呪霊とはナニかが……特級を見つける前にある程度調べた方がいいか?クッソ面倒くせぇ」

 

 手ぐすね引いてる変態クソ野郎が……ぜってぇぶん殴るコレは縛りだ。

 

 




変態で変人な誰かはどうにかして晴蓮を追い詰めたい。
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