その血が歩む道すじ   作:亞忌羅

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 社畜が如く働く晴蓮くん、やっぱり呪術界ってクソだわ。


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  それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。



五十九話

 

匂い(呪力)……完全霧散を確認、祓除完了」

 

 構えを維持したまま嗅覚を研ぎ澄まし呪霊の匂い(呪力)を隈無く精査し呪霊の消滅を感じとり残心を解く。

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「ふぅ。しかしコレ……メンドクセーなー、一回悟君に見せる? 駄目だな多分だけど吐く、こんな気色の悪い呪力の塊見せたら彼の眼がどうなるか分からん。

 暫くは秘密にしとくか……メンドクセ、はぁ帰るか」

 

「! 加茂特級呪術師、お疲れ様です」

「ああ君もお疲れ様、こっちには何も無かったかな?」

「はい、特に何も」

 何も無しか、とはいえあの男は空を飛べる、呪力探知が届かない高さを飛べば補助監督くらいなら気付かれずに済むが……俺が来た時には匂い(呪力)も残穢も無かった、となると……昨日以前に仕込んだか。

 あーもーホンットに面倒くさいお歴々(腐ったミカン)に深く探りをいれるか、でもなー探ってはいるんだけどはっきりとした情報出てこないんだよねぇ、とことんやるか、廃人になろうが知ったこっちゃ無い、なったらなったで代わりのヤツ据えればいいし。

 

「あー……花田場さん、でしたっけ?」

「はい」

 ふおおお、あの加茂特級に名前を覚えられた! 何という幸運、これこそ幸せの絶頂。

 

 ……やっぱりこの人ミーハーだわ。

「後の事、頼んでも良いかな? 僕はやる事が合ってさ」

「お任せください。加茂特級呪術師、後の事は私が済ませておきます」

「うん、お願いするよ、じゃあね」

 

 会話を終えると肉雫唼に乗りどこかへと飛んで行く。

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「加茂特級は補助監督にも優しいと聞いてはいましたが、本当にお優しいお方……ハッ、サインをいただくのを忘れてしまった」

 

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 某所の建物、中には円卓があり『拾』と書かれた椅子に座る人影と他の椅子に座る人影が数人。

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「悪いね皆、いきなり呼び出して。さぁ、話し合おうか。先ずは……緑茶でも飲もうか」

 

『壱』の椅子に座る人影が『拾』に「お前がいきなり呼び出すのはいつもの事じゃねぇか」と返すと『弐』の椅子に座る人影が「そ、それは失礼じゃないかな、ないかな」と『壱』を嗜め『参』に座る影は黙して何も言わず『肆』の人物は紅茶を啜る、残る『伍』と『零』と書かれた椅子には誰もいない。

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「アッハハ、そうだね。ん? あーそうか『零』と『伍』は別件で出払ってたっけ、彼には俺の方から後で伝えておくとして、先に……『肆』君にコレを調べて欲しくて皆を呼んだんだ」

 

「コレは……『拾』が以前に君が持ってきたモノと似ていますね」

 

「そっくりだろう、面倒な事してくれるよねぇ、でも、やられっぱなしは嫌いなんだよねー俺、だから『肆』前も渡したけど君には再度コレを可能な限り解析を頼みたい、その上でソレを僕達に利用が可能なのかもだ」

「………前回も思いましたがコレはかなり異質が過ぎます……ちゃんと解析できるかどうかは……」

 

「失敗しても構わないさ、一でも二でも知る事ができれば御の字、要は知っておきたいだけ。

 知らないのと知っているのとでは雲泥の差、だから『肆』頼めるかな?」

「君の為なら何度でも、ソレが私が生きる理由なのだから」

「君もだけど相変わらず重いよね、皆」

 

『拾』は「ゆっくりでいい、頼むよ」と言った後、全体を見渡し話を続ける。

 

「さて、一先ずの用事は終わった。次は他の皆にして欲しい事があるんだ、それは……君たちには一級呪術師とヤりあって欲しい、でも殺してはいけないよ? あくまで危機感を煽るのが目的だ」

 

『壱』は『拾』の発言に耳を疑い本気なのかを問いただし『弐』は盲目的に賛成をして『肆』は渡されたモノに目を向け話を聞いておらず『参』は「愉しそうじゃないか」と顔を歪ませ愉しそうにする。

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「良いのかよ、ソレをしてお前に何の得があるってんだ、それにお前が……」

「得は大いにあるさ、その為ならどんな謗りでも受けよう」

 そう。俺は何でもする、ステージが上がるならどんな事でも。

 

「『拾』が決めた以上ヤらねぇ以外の選択肢は無い、なら誰を誰に当てるのか……どうするつもりだ『拾』」

「う~ん『肆』にはソレを調べて欲しいから除外、となると、してもらうのは『壱』と『参』それと『伍』の三人だ」

「『零』はどうするので」

「彼は特殊過ぎるからねぇ、今回の作戦には不参加だ、本人は拗ねるだろうけどね、仕方ない仕方ないさ」

 彼が出ればすぐに誰か分かっちゃうからね、今回は無し。

 

「わ、私はどうすれば良いですか? 『拾』の為なら私はーー」

「ハイハイ、ストップストップ。その先の言葉を軽く使わない、ナニがおきるか分からないんだからね、いいかい『弐』少なくとも俺が近くにいる時にソレを言っちゃいけないよ」

「わ、分かりました」

 

「よろしい。さて、話を戻そうか。出張ってもらうのは『壱』『参』『伍』の三人『伍』には後から俺が言うとして『弐』には、そうだね皆のサポートをしてもらおうか、頼めるか?」

「は、はい! おお、お任せください! 全力で皆のサポートをします!」

 

 ホントに君達って思いが重いよね……仕方ないのかもしれないけどさ。

 

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「ア"ー忙しいな~、依頼が多いな~、仕事が終わらないな~……休み無しって狂ってるよネ、でも是非もないヨネ」

 ここ数ヶ月、加茂晴蓮の休みは数える程しかなかったがそれは仕方なき事、自分が蒔いた種なのだから。

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「この辺りのハズなんだけど~……ん、あの人は?」

 

「久しぶりですね、相良さん。二ヶ月ぶりかな?」

「お久しぶりです! 加茂特級」

「……前々から思ってたんだけどその加茂特級って呼び方変えようか、そうだね……さん付けにして欲しいな」

「そそそ、そんな畏れ多い呼び方。とてもーー」

「ハイ。決定ー、君も含めた補助監督全員さん付けね、皆に言ってといてね」

 加茂特級って呼ばれ方なんかイヤなんだよね。

 

「よ、宜しいのですか?」

「宜しいも何も、僕が良いって言ってるんだからソレで良いんだよ、てな訳でこれからはソレで宜しくね」

「はい! 僭越ながら加茂さんとお呼びさせていただきます」

 まだ、固いかな。ま、仕方ないか、これからこれから。

 

「それじゃ相良さん、帳。お願いね」

「お任せください。闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え……帳、張り終えました。加茂さん、ご武運を」

「うん、行ってくるよ」

 

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「ここは一級案件、サクッと片付けて次に行こうかね」

 どこかの山の麓、富士の樹海程では無いにしろこういった場所は自殺スポットになりやすい、となれば当然……近隣住民からの負の感情は溜まりやすい、溜まりやすければ必然的にこうなる。

 

「臭いね、ホントに臭い。一級のわりには臭い、ホントに一級か?」

 絶対コレ特級だろ、総監部(腐ったミカン)どもめ、帰ったら文句言ってやる。

 

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「あれか……アレ呪胎だろ、何でこうも呪胎戴天に遭遇するかね、はぁ……まあ良い。

 面倒な呪霊には最初から最大火力の攻撃をし、戦力の逐次投入は愚策、一撃で吹っ飛ばす」

「〔汗孔噴漿(かんこうふんしょう)〕〔漿異血凍(しょういけっとう)〕〔間凍蛋蛋(かんとうたんたん)〕氷血:白氷罰血(はくひょうばっけつ)

 瞬間ーー呪霊もろとも四方五百mの森が凍った、吐く息は白く森の温度の低さを物語る。

 

「ふぅぅ……鉄血:震重血槍(しんじゅうけっそう)

 

 高速で震える血の槍が凍った呪霊を粉々に砕き、さらに呪霊がいた場所の直線上の木々と地面が綺麗に抉れていた。

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「……呪胎呪霊、祓除完了」この呪霊の匂い(呪力)は消えた、だがもう一つ小さな匂い(呪力)の塊がある……呪霊が発生するのか? それは別におかしくは無い、何せこの濃さだ新たな呪霊が生じても『だろうな』程度のモノ、厄介な呪霊になる前に祓うまで。

 

「今度は何だ匂い(呪力)が渦巻いてるのか? 『ポンタ』目を貸してくれ」

 首裏からタヌキが現れ晴蓮の肩に座る。

 

「えー……ナニあれ、完全に卵じゃん。またアイツの仕業かよウゼー、マジでぶっコロがしてーマジもんのストーカーじゃん。

 ……先に来てるからストーカーじゃないのか? ……どっちでも良いかウザい事には変わりは無いし、回収して帰ろう、ああ結界も張らなきゃね」

 

「四象を以て気を正し、四象を以て気が廻る。

 四象重なり此にて気が廻りて生を正され気が廻る。

 簡易封印術:四象封印・簡(ししょうふういん・かん)

 さ、帰るべ帰るべ」

 




 結界術に封印術、彼にできない事ってあるんですかね。

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