その血が歩む道すじ   作:亞忌羅

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 夏油と家入はどれだけ強くなったのか、晴蓮くんの頑張りが報われるのか。



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  それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。


六十話

「たっだいまー、みんなの晴蓮くんが帰ってきたよー。おや? 悟君は……依頼かな? 彼も忙しいね、お? 皆やってるねー」

 

 ソコには加茂甚爾に追いかけ回されたのかグラウンドに倒れ伏す夏油傑と家入硝子の姿が目に写った。

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「やぁ、甚爾さん。お疲れ様、どんな感じ?」

「あん? ああ晴か、ンなもん見ての通りだろ」

「んー……死屍累々?」

 

 加茂甚爾から逃げ回った結果、グラウンドにへたり込み肩で息をしている二人がいる。

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「二人とも、お疲れ様。どうだい? 彼の授業は」

 座り込む二人に「はいこれ、差し入れ」と飲み物を渡して今日までの訓練の感想を聞く。

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「……晴蓮かい? ははは、地獄の毎日さ」

 

 夏油は目からハイライトが無くなり虚ろな目をしながら「差し入れ有り難う」と受け取った。

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「しょうこ~、生きてるか~い」

「ダメ、ムリ、死んでる」

「アッハッハ、返事ができるなら大丈夫そうだね」

「近く差し入れ置いておくね、ゆっくり休むと良い」等と言い硝子の傍を離れた。

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「甚爾さん、どれだけもってる?」

「変な髪の兄ちゃんは一時間、反転の嬢ちゃんは三十分だな」

「へぇ、それは凄いね。それで? シン・巌流の方はどんな状況か聞いてる?」

 そっちが主目的だし習得してくれないと、ねぇ。

 

「爺さんが言うには兄ちゃんはギリ合格点、嬢ちゃんは及第点だそうだ」

「それは良かった、お仕事頑張った甲斐があったね」

「五条の坊主から聞いたぜ、この半年依頼ずくしらしいじゃねぇか」

「彼の分もやったからね、当然そうなるさ。不満は無いとも」

 これであの二人の戦力の底上げは一先ず終了、次は実地訓練だけど、傑君は良いとして硝子はどうしようかな……俺と一緒に行くか? となると傑君は悟と行くことになるけど……ま、何とかなるでしょ。

 

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「てな訳で、お仕事の振り分けです。

 暫くの間は悟君と傑君の二人でしてもらいます、んで、硝子は僕と行こうね」

「オレはイヤ」「却下」「何でだよ」

「晴蓮、硝子も君もアウトプットができる反転術式が使えるのだろう? その場合は二人を分けるんじゃ無いのかな」

「普通はね、でも君ら普通じゃないでしょ? 悟君は無限の壁があるし傑君は呪霊操術で近付かなくて良いし、ね?」

「それは……そうかもしれないが」

「あ、でも傑君は暫くは術式禁止ね」

「な、何故!? それだと話が変わってくるじゃないか」

「そりゃシン・巌流を見たいからね、なのに術式使ったら意味ないでしょ? だから悟君と一緒に行ってもらって傑君のシン・巌流がどの程度かを悟君に見極めて欲しいんだよね。

 それがイヤなら……甚爾さんに行ってもらうけど……どうする?」

「……オレが行く。それにアイツ(甚爾)はあくまでハルの護衛だろ? 一人で動かすには上層部(腐ったミカン)どもの許可がいるじゃん」

「ソコはどうとでもなるさ、僕だからね」

「ハル……それってさ、またムリするって事っしょ? ならダメ、オレが許さん」

「相変わらず過保護だね、君」

「ハルはいつもムチャするからな」

 君が僕の事を何だと思っているのか小一時間聞きたいね。

 

「それじゃ、悟君。レポート宜しくね」

 五条が気怠そうに「へいへい」と生返事を返すがサングラスの下の眼は変な事すんなよ、と言わんばかりに晴蓮を見据える。

 

「んー……ヨシ。悟君達の方はこれで良いとして、次は僕達の方だね。

 さて、硝子。君には今度の僕の依頼に着いてきてもらうよ、ああそれと両方とも一級案件だからね」

「ちょ、ちょっと待ってセイ、今さ一級案件って言った?」

「うん、言ったね。大丈夫だって所詮一級、一級呪霊なんてただの案山子さ、だよね悟君」

「だな、一級なんざザコだザコ、アンなんに手間取る事なんざねーだろ」

 

 当たり前のように「だよね」と言わんばかりに自慢気に胸を張る。

 

「待って、それはアンタ達だから言える事じゃん、私は治療要員、つまり呪霊と戦った事なんて数える程度だしそもそも前に……」

「じゃあ何でシン・巌流を習得したの?」

「ッ! それは……」

 まあね? しょうがないっちゃ、しょうがないとは僕だって思うよ、いきなり考え方を変えろだなんてさ、でもソレでは困る。

 

「ねぇ、硝子……戦える様になりたいって言ったのは君からだよね? 僕も甚爾さんも無理強いはしてこなかった、でも君は自らの意志でやりきった……なら大丈夫、君は戦える君は強い、自信を持って硝子」

「……そう……うん、有り難うセイ」

 ……大丈夫そうかな? コレなら。

 

「さて、と。お仕事は明後日、呪霊等級はさっきも言った通り一級、悟君達の行き先は■■県の●●市にある廃村。

 僕達が行くのは◆◆県▲▲市にある▼▼町の廃校、どちらも負の感情が溜まりやすい場所、さっきは案山子だのザコだの言ったけど……実際は何が起こるか分からない、常に緊張感と危機感を持っていこうか、臨機応変に対処できる様にね」

 

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「ここだね、んー……スッゴい寂れてるねー」

「町自体が寂れてるし妥当じゃん」

「あっはは、チクチク言葉、硝子って意外と辛辣だね」

「それ以外に言い方なくない? コレ」

 

 辺りに有るのは見渡す限りの荒廃農地の数々、硝子の発言も仕方ないのかもしれない。

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「……うん。そうだね。ここは最近増えてきた限界集落ってヤツだね。

 主な産業は農業になるしかし農業をしたい人は少なく、殆どの若い世代は仕事がある都会に行き集落から若い世代が離れてしまう、若い世代がいなければ当然子供もいないし新生児も産まれない、子供がいないと新たな働き手が現れない、つまり新しい産業が発展しない……悪循環の出来上がりだ」

「セイ……何かガッコーのセンセーみたいじゃん」

「少し調べればこのくらい分かるでしょうに何言ってるの」

 調べれる人がどれだけいるか知らないけど。

 

「ふーん……ん? セイ目的の廃校ってアレ?」

 硝子が見つけた廃校を見て「そうだよ」と周りを見ながら軽く返事をし「意外と綺麗でしょ?」と締めくくった。

 

「多分だけど町民の人達が定期的に掃除しておるんだろうね、彼らにとっては大事な場所なのだから」

「そっか」と短くしかし言葉の意味を重く受けとめ廃校を見る。

 

「さぁ、行こうか。呪霊を祓いに町の人達の思い出の場所を取り戻す為にもね」

 

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「あれ? ここの担当って花田場さん何だ」

「お久しぶりです、加茂特級術師」

「(あー、そう言えばセイって特級だったっけ、そんな風に見えないよなコイツ)」

「んー相良さんから聞いてない? さん付けで呼んでって」

「耳にはしております、ですが畏れ多くとてもではありませんが自分には呼べそうにありません」

「あー、うん。なら仕方ないか。ま、取り敢えず……花田場さん。帳、宜しく」

「分かりました。闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え……帳、張り終えました」

「うん、相変わらずの手際の良さだ」

「それでは加茂特級、それと……そちらの方は」

「彼女は家入硝子、等級はまだ無いけど一級程度なら問題無いよ、僕が保証する」

「そうでしたか。では加茂特級、家入術師、ご武運を」

「うん。行ってくるよ、行こうか硝子」

「あ、うん。……セイってさいつもあんな感じ?」

「うん、そうだけど……それがどうかした?」

「イヤ別に何でも無い」

 ? 変なのか? 俺達呪術師が問題なく戦えるのは彼らのおかげ何だしあれくらい普通だと思うんだけどなー。

 

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「残穢だね、でも一級にしてはそこまで匂い(呪力)が臭く無い」

「五条から聞いてたけどマジで匂いで呪力感じ取れるんだ」

「天与呪縛の一つだね。良し悪しはあるけどね、あそこだね一際匂い(呪力)が濃い」

「あそこは……校長室?」

「硝子」

 晴蓮の呼び掛けにしっかりとした返事をし次の言葉を待つ。

「たとえここに呪霊……負の感情が溜まっていようが町の人達にとっては大切な場所、可能な限り壊さない様に戦う。できれば学校裏の雑木林に連れていきたい、できるね?」

 

 家入硝子にとって初の実戦しかも相手は一級呪霊、術式は無く(・・・・・)使えるのはシン・巌流のみ……更には建物を可能な限り壊さないという厳しい条件、いかに特級術師である晴蓮がいても今の彼女には荷が重い……されどやってみせねば術師足り得ない。

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「大丈夫、できる。やって魅せる」

「そうこなくっちゃ、さあ……行こうか」




 晴蓮くんが先生みたいな事してる。


 呪術師の家系で呪術界に席を置く貴著なアウトプットの反転術式使い、原作でも有った様に数多くの呪術師の死を見てきたなら、自分が戦えれば減らせるのでは?と考えても不思議じゃないんじゃね、って事でこんな風になりました、頑張れ家入。

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