その血が歩む道すじ   作:亞忌羅

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 憲紀くんの苗字はありきたりな苗字にするか珍しい苗字にするか、どうしようかねぇ。



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 それとこのキャラ口調ちゃうぞゴラァって箇所があれば教えていただけると嬉しいです、めっちゃ助かります。


七十八話

「まぁ、そうなんだけどね。

 いくら宗家から……呪術界から距離を取ろうとも呪術師の系譜である以上、様々な情報は入ってくる。

 例えば……そう、『宗家に男児が生まれた』『その男児が相伝術式を発現させた』と言った情報がね。

 確かに、その情報はある程度の安心材料なるだろうね。でも、呪術師である以上何が起きるか分からない。

 もし万が一にでも(嫡男)に何かしらの事が起きた時、例え相伝術式が発現したとしても当主にさせない・成れない様にこの名前にしたんじゃないかな

 この名前は加茂家の汚点だけにとどまらず呪術界にとってもある種の禁忌だ、加茂のお歴々(脳に蛆の湧いた阿呆ども)総監部(腐ったミカン)から可能な限り遠ざけたかったんだよ。

 涙ぐましい親心ってヤツかな」

 俺だって気になるからね、当然聞くさ。そんで聞いたらそう言ってたし。

 

「じゃあ何でココに居んだよ。それこそ来なけりゃ良いだけじゃね」

「手飼達に丁重にお連れする様に厳命したんだけど…………彼らからすれば離れた(逃げれた)と思っていた宗家の人間がいきなり来たんだ。

 彼らには『行かない』……と言う選択肢はな無かった。何をされるか分からないからね。

 まったく、これだから呪術師・呪術界はイヤになるよね」

 

 苦虫を噛み潰したような顔をしながら侮蔑を込めて良い放つ。

 ━━

 

「あの」

「うん? 何かな」

「ボクはこれからどうなるんですか」

「君次第だよ。

 君が術式や呪術の事を知りたいのなら僕が教える事になる。

 このまま帰りたいのなら君に封印術を掛けて術式を使えない様にして呪力も抑よう。そうすれば面倒ないざこざから解放される筈だ。

 あぁそうだ、ついでにココに来た記憶にも蓋をしよう、僕にはそれが出来る。

 選ぶのは君だ。それと安心して、どちらを選んでも君のお母さんとお父さんには何もしない」

 

「ボク……しだい」

「一つ、参考として伝えておくよ。

 君のお母さんは呪術師に成って欲しく無いと思ってる。君の名前がその証拠だ」

「なんで?」

「君の名前と同じ呼び方の名前の人が大昔に悪さをしたんだ。

 だから呪術界……僕達の界隈では嫌われている。それを知った上で君のお母さんはその名前をつけた、僕達の生きる世界と関わらない・関われない様に。

 憲紀君、君一人で答えを出さずにお母さんお父さんといっぱい話をしてね」

「うん」

 

 

 ━━━

 

「どうするのかな、彼」

「今の内に海外にでも飛ばしたら良いんじゃねーの」

「んー、まぁそれも一つの案だね。

 それでも彼が選ぶ事だよ。あぁ正確には彼と彼の家族だね。僕は彼らの選択を尊重するよ」

 

 離れた場所にいた二つの人影が晴蓮に近づいてくる。

 ━━

 

「兄さん」

「どうしたの? 真依」

「さっきの子、家に住むの?」

「まだ分からない。真依はあの子が家に住むのはイヤ?」

「………兄さんを盗られるならイヤ」

「……あはは、成る程。さっきから渋い顔をしていた理由はそれか。だとすると、真希も同じ?」

「うん。真依と同じ。アイツが家に来たら兄ちゃんが術式(呪術)を教えるんでしょ? ならイヤ、来て欲しくない」

 マジ天使、俺の妹達マジ天使。

 

 腰を下ろし二人の目線の高さにし、二人に言い聞かせるように話す。

 ━━

 

「そうだね、もしあの子が呪術師に成る事を選んだら僕が教える事になる、なにせ彼は相伝だからね。

 でもね。真希も真依も、僕にとって大切な妹だ。絶対に蔑ろにはしない」

「ない……がしろ?」

「あはは、難しい言い方をしちゃったね。

 つまり、二人に寂しい思いをさせない。と、言うことだよ」

「本当?」

「僕が二人に嘘を言った事はある?」

 

 二人の頭を撫でながら諭すように話す。

 ━━

 

「「ない!!」」

「だよね。だから大丈夫だよ。真希、真依」

 

 ━━

 

「相変わらずのシスコンだな」

「それだけあの子達の事が大事なんでしょ」

「ま、ハルはどっちの意味でも呪術師じゃねえーからな」

「何それ、どーゆー意味」

「そのまんま。ハルは呪術師らしい呪術師だ。だが同時に、呪術師らしく無い呪術師なんだよ」

「マジ意味分かんないだけど」

 

「ハルはな、一般人を助けられる状況であれば助けるんだよ、逆に不可能だと判断すれば躊躇なく呪霊ごと祓う(殺す)

 かと思えば呪霊から助けた被害者(一般人)へのアフターケア・メンタルケアをするんだよ。マジで意味分かんねー」

「あー……確かに典型的な呪術師だね。でもその後のは典型的な呪術師らしく無いね」

「だろ? マジ意味分んねーよな」

 

 両腕に双子を抱き抱えながら五条と家入の間に割って入る。

 ━━

 

「僕は命を尊重しているだけさ、ソコに呪術師も非呪術師も関係無い。

 どちらも一個の命だ。命と言うのは等価値、僕は命に区別をしない。そして……犠牲のない勝利はありえないと僕は思っている。

 だから僕は、大を救うためなら躊躇わずに小を切り捨てよう、ソコに温情も呵責も抱かない。

 あぁでも、どちらかを選ぶなら術師を助けるかな、呪術界は慢性的な人材不足だからね」

 

 両腕に妹達を抱き抱えながら器用に肩を竦めてみせる。

 ━━

 

「私、大きくなったら兄さんと一緒に戦えるくらい強くなる!」

「私のほうが早く兄ちゃんと一緒に戦えるくらい強くなるし」

「あーあー。二人とも、騒ぐなら降ろすからその後にしてくれるかな」

 

 やいのやいのと騒いでいた真希と真依はピタリと静になり、晴蓮の胸元に顔を埋めた。

 ━━

 

「耳元で大声だされると流石に五月蝿いからね、気をつけてね二人とも」

 

 胸元に埋めているからかくぐもった声で「分かった」と聞こえてきた。

 ━━

 

「それより悟君。君、復活するの早いねもう少しかかるかな? って思ってたんだけど」

「ほら、オレって常に脳ミソに反転術式回してるっしょ、だからじゃね」

「あぁあの人間離れした芸当ね、ホント君ってデタラメだよね」

「ハルには言われたくねーな、似たような事してんじゃんよ」

「僕は反転術式回して無いよ? ただ隣の僕達が常に視てるだけで」

 

「何……その、何、隣のセイって」

「そのままの意味だよ。僕の天与呪縛の還り(恩恵)をフル活用してお互いがお互いを視てるのさ。

 どこかの世界の僕が危機的状況になった時に、どこかの世界の僕が危機的状況の僕を助ける……相互救助みたいな感じかな」

「意味わっかんねー」

「あっはっは、まぁそうだろうね。僕にしか出来ない技術だからね」

 俺以外に出来るヤツいたら驚きだよ冗談抜きで。

 

「そんでハル。上の連中(腐ったミカンども)の事だし、なんか言ってきたっしょ、あのガキの事で」

 

 両腕に抱える双子を降ろし「隣の部屋にお茶と茶菓子があるから食べておいで」と、二人に言うと双子は何かに気がついたのか、おとなしく部屋を移動していき二人に「ゆっくり食べるんだよ」と二人の背中に声を掛ける。

 ━━

 

「秘匿死刑だってさ」

「は? セイ、それマジで言ってんの」

「マジも大マジさ。お歴々曰く、『どこで別れたかすら分から無いような加茂の分家で、更にその事実を知りながらこの様な名をつけるなど言語道断、直ちに秘匿死刑を行え。

 また同時に、この様な名を付けた親も同様に処すべきである』だってさ。イヤになるよねー」

 

 たはーと笑う素振りをしなながらも、その気配は今すぐにでも脳に蛆が湧き腐ったミカン(加茂のお歴々含む総監部)どもを殺さんばかりのものだった。

 ━━

 

「ハル。ソレは最後の手段だ、今は落ち着け」

「………流石に僕だって分かってるよ、僕とて追い掛け回されたくないし。

 それにそんな事をする必要は無い(・・・・・・・・・・・・)しね」

「どーゆー意味、それ」

「そのままの意味さ、すぐに分かるよ」

 





 加茂家の問題なので当然双子達も同席します。真希と真依は赤ん坊の頃から加茂で育ったので自分達は加茂の術師(人間)だと思ってます。

 因みに、真希達は扇さんの事をたまに家に来て、兄と話し終えたらお菓子をくれる優しいおじさん、的な感じに思ってます。変わりましたね扇さん。
 更に言えば、現在真希達は東京で甚爾さん一家と一緒に暮らしてます。なので扇さんはわざわざ東京まで来てお菓子をあげてます、本当に変わりましたね。
 扇さんは『ついで』の(てい)で恵くんにもお菓子をあげたりしてます。誰この人。

 甚爾さんも初めの頃は疑い、警戒していましたが、今では腹筋がつる程笑ってます。甚爾さん腹筋大激痛。

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