へぇ……これが! 無下限の術式! トンでもねぇなクソ、でもコレは既に『視え』ている、対処は容易い
「紅血姫……血霞の盾」
間髪いれずに晴蓮は盾の術式を発動させ、順転『蒼』を防ぐ。『蒼』と『血霞の盾』が激しい音と共に衝突し『血霞の盾』は『蒼』によって内側に沈んだが、それを見た五条悟は一瞬行動が止まり、自慢の術式を防がれた事にたいして驚きを隠せずにいた。
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「はぁ!?」
「剃刀紅血姫」
今だ、隙を与えない! 凝血棍を使うまでもない。
五条悟の動揺の隙を見逃さず間髪いれずに、加茂晴蓮は手刀振るいソレに沿う様に血色の斬擊が走る。
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「ッ! クッソが! ンだよ今の!」
想定外の事だったのか彼は『無限の壁』の展開間に合わず肩口に鮮血を散らしていた。
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「はっはっは『最強』君。手を抜いてくれたのかい? お優しい事だ。でもお遊びが過ぎるんじゃないかな? それとも『最強』と言うのはその程度なのかな? だとしたら僕が君と
流石にキレたか? 術式の出力を少し上げたな。だがそれも『視え』ている、俺には届かない。
「おっと。少しギアを上げたね、君はオトナなのだろう? それは大人気ないンじゃない? 啼け、剃刀紅血姫」
今度は間に合ったのか『無限の壁』を発生させ血の刃を防ぐ。
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「はッ! 何度も喰らうかよ」
五条悟は意気揚々と言ってのける。
「まぁ、だよねー。じゃあ、次はこうしようか。少し速いよ? 〔百斂〕剃刀紅血姫」
先程とは違い目にも止まらぬ速さで血の刃が駆けるが、五条悟は『無限の壁』を展開し防いだ。がーー
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「ッ…… ハッ! ちょっと速えーだけじゃねぇか。意味ねーつ……」
は? いねぇ、どこに……
「ソレぐらい分かってるさ。でも助かるよ、君はとても単調だ。
真後ろにいた加茂晴蓮に気が付いたがもう遅い。
五条悟が気づく頃には、霜が走る様に血が地面を迸り地面が凍てつき氷始める。
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「ンだよソレ!」
足が僅かに氷った事に気が付き焦ったのか彼は、即座に空に逃げ、
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「はぁ!? ンなのありかよ! なンで血が氷るんだよおい!!」
「おや? 知らなかったのかい? 血とは氷るモノなのだよ?」
「ンなわけあるか!! バカかてめえ!!」
「君はモノを知らないんだね、もっと知見を広めた方が良い。
それにしても『最強』の五条君が空に逃げるとは思はなかったよ……てっきり防がれるものだと思っていたからね」
やれやれと肩を竦める俺に、彼は額に『ブチィ』と血管が切れる音さえ聞こえてきそうな程に青筋を立てていた。
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「てめぇ、マジでふざけてンじゃねぇぞ。ぶっ潰す、ぶっ殺す!」
「おぉ、怖い怖い」
「つかお前目が見えねぇンじゃねぇのかよ! 何で攻撃避けられるだよおい!」
「さぁ、何でだろうね?」
ホントに何でだろうね。
「それじゃあ、『最強』君。これならどうかな〔百斂〕啼け……切り裂き紅血姫」
その術式は先程同様に速度が速く、さらに無数の血の刃を連続で放たれる。
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「ッ! テメェ! クッソがぁ」
今回も『無限の壁』を張ったが僅かに間に合わなかったのか、所々切り傷が見受けられる。
「ふーん。君? 『最強』のわりに弱いね。『最強』って称号。返上したら?」
わざと煽るように投げ掛ける、この先は『視』ている、何をしたくるかは既に知っている、それでも『視』たモノを限定させるためには必要だ……さぁ、どうでる……五条悟!
「てめぇ……マジでブッ殺す……」
その瞬間……まるで周囲の気圧が下がるかのように錯覚をする程の呪力が爆発的に隆起させ溢れでる、そして彼は言の葉を紡ぐ……
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は? なんだ? ……それは? 待て、違うだろうそれは……それは……あり得ない! あってはならない!
それをするのはか細い枝葉の先の可能性だろう!
「〈位相:黄昏:智慧の瞳〉……」
クソッ! タレが! バカかあの男は、バカなのか! ……あり得ない! 本物のバカだクソッタレ……『視ろ』! 凌げる世界を!! 『視つけ』だせ!