新宿の種馬だと大学生から射程範囲に見せかけて実は初期だとJKでももっこり反応してたので描写のラインも割と悩んだ事情もあったりなかったりw
感想・評価よろしくお願いします。
――――あの日砂漠で出会って連れてきた彼は、どこまでも硬い決意と不退転の覚悟を秘めた楯のような
数十年に渡る砂漠化に呑み込まれつつあるアビドス。
アビドス高等学校も最早たった5人の生徒を残して廃校寸前の立場に追い込まれ、自然環境のみならず度重なる不良集団の襲撃という悪意にも晒されていた。
「この学校は今日こそ私達カタカタヘルメット団がいただくぜぇー!」
降り注ぐ銃弾。今回もフルフェイスヘルメットがトレードマークの不良集団は圧倒的兵力差で押し潰そうと襲い掛かる。
「今日も敵さんは景気良くぶっ放してくるねぇ~」
「感心してる場合ですか! ホシノ先輩もちゃんと応戦してください!」
たった5人のアビドス廃校対策委員会からしてみれば反撃の弾代にも苦心する有様だ。
それでも彼女達は諦めない。数と弾不足の差を連日の実戦で磨いた技量と闘志で奮戦する。
「私達の居場所を絶対に奪わせないんだから!」
そこには覚悟があった。決意があった。不退転の意志があった。悲痛なまでの想いがあった。
――――それを見ていた男が居た。
「お前達の覚悟、見せてもらった」
影が戦場と化した校庭へと舞い降りた。
生身の肉体を持つ、ヘイローを持たない人間の大人。登校途中の砂狼シロコが偶然出会い、気が付いたら砂漠の中で放浪していたと答えられそのまま保護して連れてきた、灼熱の土地にそぐわぬ黒尽くめのロングコートに
「ん、貴方は――」
「ここから先は
男は迎撃用の障害物としてシロコ達が隠れていた土嚢を踏み台に再び跳躍した。ヘイローを持たないにもかかわらず超人的な跳躍力で、全員がアサルトライフルで武装した不良集団の中心へと飛び込んだ。
「バカっ! ヘイローも持ってない人間が敵のど真ん中に飛び込むだなんて……っ!!?」
突然の蛮行に黒見セリカは立ち上がりながら焦った叫びを発し、次の瞬間繰り広げられた光景に絶句した。
十六夜ノノミと奥空アヤネには演武のようにも見えた。
小鳥遊ホシノにはそれが圧倒的経験の果てに完成された戦闘術だと本能的に理解した。
男の拳が、蹴りが次々と不良集団を薙ぎ倒し昏倒させ、射撃の瞬間身を翻して同士討ちを誘発させ、時には敵の銃を掴んだかと思うと信じられない力で握り潰し使用不能にしていく事であっという間に敵の数を減らしていったのだ。対策委員会の数倍以上の戦力がたった1人の武器も持たない大人によって一方的に蹂躙されていく。
彼の眼光が赤いヘルメットを被ったカタカタヘルメット団のリーダーを射貫いた。不良集団を纏めているとはいえ、年頃の少女が受け止めるには余りにも鋭く硬い猛禽類を彷彿とさせる眼光に、リーダーは恐慌状態に陥った。
「く、来るなぁー!」
アサルトライフルを乱射するが男の身のこなしがあまりにも速過ぎて当たらない。それどころか仲間が流れ弾を喰らい悲鳴が上がる始末。
フルオートでバラ撒いたせいであっという間に弾切れを起こしたアサルトライフルを投げ捨てたリーダーはサイドアームの拳銃を引き抜き、一転して堂々と足を止めた男へ対して再び発砲した。
今度はアビドスの生徒達どころか、ヘルメット姿の不良達もまた全員絶句してしまう光景が起こった。
「今、何が起こったんですか?」
アヤネが震える声で呟いた。彼女の疑問に答えたのは男の戦いぶりを一挙動見逃すまいと見つめていたシロコと、普段は力が抜けるような笑みから滅多に変えない表情に驚愕のそれに浮かばせて目を見開いたホシノだった。
「ん、見間違いじゃなければ今彼は」
「
「すごーい、大人の人ってヘイローが無くてもそんな事が出来るんですね!」
「いやいやいや普通無理に決まってるから!?」
「う、うわああああああーっ!!!?」
悲鳴を上げながら更にリーダーが拳銃を乱射する度、男が前に掲げた右手が目にも止まらぬ速度で振るわれては空中で火花が生じた。
弾丸が右手の射程範囲よりも後ろへ飛んでいく事は決して許される事無く、唯一右手の手袋だけが次第に破損していき、その下に隠していたものが衆目へと晒されていく。
リーダーの拳銃が弾切れを起こす頃にその全貌が明らかになった。
「
シロコが呟いた刹那、男が爆発的な踏み込みでリーダーとの距離を詰めたかと思うと鈍色に光る拳を顔面目掛け突き出した。背後には鋼鉄の門戸、リーダーに逃げ場はない。
最早銃弾以上の破壊力を持つだろう一撃が生み出すだろう惨劇を予想して少女達は不良も含めて一斉に目をつぶったり、顔を背けてしまった。
破壊的な粉砕音ではなく、予想よりも大人しい激突音とゆっくりとした鈍い破壊音が聞こえてきたので恐る恐る顔を上げてみると、男の右手はヘルメットを突き破ってリーダーの顔面に突き刺さる代わりに後頭部を門戸へ押さえつけながらじわじわと金属の指をヘルメットへとめり込ませていた。
やがて限界を迎えたリーダーのヘルメットが完全に割れ地面へと落ちた。中から出てきた少女の顔は恐怖のあまり涙やら鼻水やら涎やらでグシャグシャに濡れていた。
……顔だけでなく別の場所、具体的にはスカートと彼女の足元もリーダーは濡らしていたのだが、それを見て見ぬふりをしてやるだけの情けがアビドスの少女達には残っていた。
「ゆ、許して」
「今回は警告だ。この場所と彼女達に
「ごめんなさいごめんなさいもう2度と手は出しません!」
男の右手が完全に戦意を失ったリーダーの頭から離れると、落とした銃も忘れてリーダーは逃げ出した。それをきっかけにトレードマークのヘルメットすら失った少女を追いかけて他の不良達も学校の敷地から逃げ去っていった。
残されたのは5人の少女と1人の男。
「あのさ、そういえばおじさんはそっちの名前聞いていなかったんだけど教えてくれないかな――貴方は一体何者なの?」
警戒を笑顔の下に隠したホシノの問いかけに、不良達の姿が消えるまで決して警戒を緩めていたかった男は振り返ると、こう名乗ったのだった。
「楯雁人……護り屋だ」
護り屋:この後滅茶苦茶対策委員会の事情を聞いた。うっかり以前の仕事で教師として潜入したのがバレた結果、住み込みの先生兼用務員として臨時雇用された。
シロコ:この後滅茶苦茶義手や弾を受け止める戦闘スタイルに興味を持った。
おじさん:問題児が連れてきた大人が気配も戦闘能力もやべー奴だったので内心滅茶苦茶警戒していた。後日右腕を息子と一緒に失った経緯を聞いてユメ先輩を思い出して無茶苦茶脳を焼かれた。
ヘルメット団リーダー:この後滅茶苦茶トラウマになった。
3人目はこれから書くので少々お待ちください。