なにが起こったのかマチに色々と聞いて、そこから推察するに、幻影旅団はクルタ族との戦闘になったが、皆殺しにはしていないようである。『邪魔が入ってそいつ等を殺ったら眼が緋色になった奴が居て、クルタ族と言うことが分って、首から上を頂戴した』だそうだ。“10人分”の瞳のうち良さそうなのをいくつか持ち帰るからあとで見せて貰えとのこと。
ではあのニュースは何だったのか。ニュースでは間違いなく幻影旅団がクルタ族の集落を襲い、生存者は居ない完全な虐殺劇を繰り広げたと報じている。だがよく考えるとなぜ幻影旅団の名がハッキリと出ているのかというところが疑問である。例えば流星街のメッセージを誰かが発見したとしても、それはつまり流星街の報復と見なされるわけで、旅団は出てこない。そして旅団員が流星街出身であると知れるのはヨークシンの一件の時である。
そして情報を調べてみて分ったのだが、幻影旅団は今回の件でA級首になったそうで、今過去の事件から関連性やら余罪を調べているところらしい。つまり世間的にはこれが旅団のデビューなのである。裏の世界には当然仕事の依頼をしてくる人物が居るのだからそこそこ知れ渡っていただろうが、表舞台に幻影旅団の名が上がったのはこれが最初。となると手口だとか手法だとかから類似性を見いだしたわけでもない。名乗りを上げた可能性はあっても皆殺しになっている。
つまり実は生き残りが居るか、あるいはそういう“契約”かパフォーマンスだったかだ。この辺りはクロロに直接真意を問わなければハッキリしないだろうが、ワタシの考えでは前者は想像しにくい。悪名を挙げることでもたらされるメリットは、仕事を選べること、それと団員の勧誘。今までは団員が勧誘をしていたようだが、これからは首を取りに来る賞金稼ぎ連中がそこに加わることになる。ハンター協会のような組織でなければ能力者はそう滅多に遭遇するものではない。その確率を少しでも上げる一手。しかし流星街は何でも受け入れるとはいえ、他人の罪を受け入れるとは想像もしていなかった。
いや、最低でも11人は確実に旅団の仕業だし、もしパフォーマンスだった場合はぐうの音も出ないほど悪いのはこちらで、ワタシが所属している組織であることを考えると、皆殺しにしたのは別口であることを祈るばかりだが。
それにしてもまたワタシは目標を見失うことになってしまったわけである。何とか出来るかもなんてやる気を出したらすぐこれだ。ワタシのハントは2の2で失敗。やはりハンターの素質は無さそうである。
まだ何もしていないのにA級賞金首か。これから賞金稼ぎの連中がそれこそボーフラのように湧いて出ることだろう。もしこれからずーっと留守番だとしても忙しくなる。それにこれでクラピカとの対立フラグがハッキリと立ってしまったわけである。あの鎖、強制的に“絶”にするならチェーンソーじゃ千切れないんだろうなぁ。
そもそもワタシは旅団でやっていけるのか。それが問題だ。